『中小企業の底力』 中沢孝夫

2014年07月22日 21時26分28秒 | 読書
本日は2作で終了です。

「産業空洞化、低賃金、後継者不足…何かとネガティヴなイメージで語られる「中小企業」。しかし、日本には業績好調で元気な中小企業は数多い。そのように成功している中小企業の強さの源は何か?本書では、日本はもちろん、タイを中心にASEANの現地工場を多数取材。その中で、人材の育成方法、独自の技術力、労働力の質の高さ、組織のつくり方、コアの有無など、成功する会社の特徴が明らかになっていく。日本の中小企業はASEANで信頼され、現地にとてもよい影響を与えている。 」(BOOKデータベースより)

中小企業に取材した情報や他の文献をもとに構築した作品です。

私自身、最近中小企業の底時からをあちらこちらで感じている今日この頃です。
彼らは自分たちの技術に誇りを持っていて、毎日生き生きと働いている。

そーいうわけでもなく。
かれらは自分たちの技術がどれほどすごいのかわからず、売り込みも下手で毎日汗癖働いている。

ただ、その技術はすごくてもっと世界で羽ばたいてほしい。
そういうことが書いてある本というわけでもないです。

じゃあ何が書いてあるかというと、
あの中小企業は世界で活躍していて、どう世界に進出したのか。
かたや日本に残ることを選んだ会社はどう成長しているのか。

というようなことが書かれている作品ですね。

日々の生活の中で、あまり中小企業にかかわることは多くはないかもしれませんが、そこにはダイヤの原石が転がっているかもしれません。
少し目を向けてみるといいかもしれませんね。

『バカの壁』 養老孟司

2014年07月22日 21時13分00秒 | 読書
ときにロングセラーものを読むことにしています。

「イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人は、なぜ互いに話が通じないのか。そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。いつの間にか私たちは様々な「壁」に囲まれている。それを知ることで気が楽になる。世界の見方が分かってくる。人生でぶつかる諸問題について、「共同体」「無意識」「身体」「個性」「脳」など、多様な角度から考えるためのヒントを提示する。 」(BOOKデータベースより)

ご存知、「バカの壁」。
バカのカバだったら回分なのに・・・という戯言はおいといて。
436万部突破、購入したものは107刷というスーパーヒット作ですね。

読んでない方は「バカの壁」とはなんぞやと思われることと思います。

バカが作った壁ではありません。
バカが感じる壁ではありません。

「結局われわれは、自分の脳に入ることしか理解できない。つまり学問が最終的に突き当たる壁は、自分の脳だ」(4頁)
なにもわかっていないのにわかっていると思い込む。
そこにバカの壁ができるのだと。

と、まあさわりの軽ーい部分を紹介しました。
読めばいろんな脳の話を聞かせてもらえます。
頭の切り口が変わる。
そういった作品でしょうかね。

ぜひ、バカの壁を突き破って、先入観なしにこの本を読んでみましょう。

『ドルチェ』 誉田哲也

2014年07月01日 21時08分33秒 | 誉田哲也
エアコンが良く効いた職場で働きたいです。

「元捜査一課の女刑事・魚住久江、42歳独身。ある理由から一課復帰を拒み、所轄で十年。今は練馬署強行犯係に勤務する。その日、一人の父親から、子供が死亡し母親は行方不明との通報があった。翌日、母親と名乗る女性が出頭したが(「袋の金魚」)。女子大生が暴漢に襲われた。捜査線上には彼女と不倫関係の大学准教授の名も挙がり…(「ドルチェ」)。所轄を生きる、新・警察小説集第1弾。 」(BOOKデータベースより)

誉田哲也さんの警察もの短編小説集ですね。
主人公の魚住久江を中心に、街で起こる殺人事件には満たない傷害事件だったりを捜査している。

久江は粘り強い捜査で真実を見抜く目を持っていて、たとえ交通事故であってもその視点を逃さずに捜査にあたっている。

奥さんに刺された「袋の金魚」
強盗傷害の「ドルチェ」
レイプ未遂の「バスストップ」
傷害事件の「誰かのために」
同じく傷害の「ブルードパラサイト」
交通事故の「愛したのが百年目」

の6作ですが、どれも名推理により事件解決!
というよりは、人間味があふれるような作品です。

さくっと読めます