『県庁おもてなし課』 有川浩

2013年04月14日 14時54分10秒 | 有川浩
暖かかったり寒かったり、見に行った野球でぼろ負けした次の日に大量リードしている今日この頃。



「とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。若手職員の掛水史貴は、地方振興企画の手始めに地元出身の人気作家・吉門に観光特使を依頼する。が、吉門からは矢継ぎ早に駄目出しの嵐―どうすれば「お役所仕事」から抜け出して、地元に観光客を呼べるんだ!?悩みながらもふるさとに元気を取り戻すべく奮闘する掛水とおもてなし課の、苦しくも輝かしい日々が始まった。地方と恋をカラフルに描く観光エンタテインメント。」(BOOKデータベースより)

県庁おもてなし課

これを見た瞬間、買うしかないって思いましたね。
ただ、文庫が出るまで待とうと待ちに待ち、2年越しで手に入れました。

主人公は高知県観光部おもてなし課で働く掛水史貴。
掛水たちおもてなし課は、高知県の観光を何とかしようと働く人たち。
ただ、そこは公務員なので動きはまー遅いし、融通も利かない。
あるときおもてなし課は観光大使の制度をまねようと画策し、著名人にしらみつぶしに接触することになる。
そんなとき、掛水のもとに人気作家の吉門からメールが来る。吉門に電話すると、「観光特使っていう制度の実効性がわからない」といわれてしまう。
たしかに、特使がちまちま名刺に印刷されたクーポン券を渡していったからって数は知れてるし、効果があるかわからない。
そのほかにも耳が痛くなるような指摘をずばずばと言ってくる吉門に、おもてなし課の職員たちは反感を覚えるが、吉門係の掛水は吉門に触発されてなんとか現状を打破することができないか考え始めることになる。

そして吉門は、パンダ誘致論を調べてみろと、パンダ誘致論を唱えた男を抱え込んでみろというのであった。


んーあんまり面白そうな紹介ができなかった。
とにかく、この作品は公務員の痛いところをよく突いているなという感じですね。
新しいことには及び腰で、でもなにか斬新なことをしろという話もある。
動きはのろくて、融通も利かない。
そこを、なんとかしようと頑張る姿も面白いし、上には書きませんでしたが、掛水の恋物語もなかなかいらいらします。w
でもこれが公務員ってものと開き直る分には僕も公務員です。
お堅いだけの公務員は嫌いです。規則の中でいかに柔軟に動けるか、その辺で楽しんでおりますw

なんて、公務員批判をここでする気はありませんが、役所の実情も少しわかってもらえるかと思いますので、是非お読みください。

★★★★☆

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