『ヒア・カムズ・ザ・サン』 有川浩

2013年11月26日 21時47分29秒 | 有川浩
三投目です。



「編集者の古川真也は、特殊な能力を持っていた。手に触れた物に残る記憶が見えてしまうのだ。ある日、同僚のカオルが20年ぶりに父親と再会することに。彼は米国で脚本家として名声を得ているはずだったが、真也が見た真実は―。確かな愛情を描く表題作と演劇集団キャラメルボックスで上演された舞台に着想を得た「ヒア・カムズ・ザ・サンParallel」を収録。有川浩が贈る物語新境地。 」(BOOKデータベースより)

一つの題材を基に、ふたつの話を描いた作品です。
といってもよくわからないですよね。

真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。
彼は幼いころから、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。
強い記憶は鮮やかに。何年経っても、鮮やかに。
ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ行く。
カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したというのだ。
父は、ハリウッドで映画の仕事をしているという。
しかし、真也の目には、全く違う景色が見えた……。(冒頭より引用)

この7行から起草し、二つの話を有川先生は書かれました。
舞台設定は同じでも話は全く違うから楽しく読めます。
内容は詳しくは書きませんが、なかなか有川先生らしい人間くささが存分に書かれています。
こういう親子もあってもいいのか。いや、ないほうがいいのか。
すこしSFチックな部分もある作品ですが、メインはそこじゃなくて人間です。

有川先生の書く人間に酔いしれてください。

★★★

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