『シアター!』 有川浩

2011年12月31日 00時06分08秒 | 有川浩
踊る大捜査線見ました。



「小劇団「シアターフラッグ」―ファンも多いが、解散の危機が迫っていた…そう、お金がないのだ!!その負債額なんと300万円!悩んだ主宰の春川巧は兄の司に泣きつく。司は巧にお金を貸す代わりに「2年間で劇団の収益からこの300万を返せ。できない場合は劇団を潰せ」と厳しい条件を出した。新星プロ声優・羽田千歳が加わり一癖も二癖もある劇団員は十名に。そして鉄血宰相・春川司も迎え入れ、新たな「シアターフラッグ」は旗揚げされるのだが…。」(BOOKデータベースより)


有川浩らしい人間味あるストーリー。
自衛隊シリーズや図書館戦争シリーズのようにSFチックな設定はなく、普通の世界でのお話といえば逆に有川浩らしくないというか。
そんな作品です。


作中にも書いてあるんだけど、主宰の春川巧が書く演劇は軽くて薄っぺらくて深みがないと批判があるんだけど、
客が単純に笑って帰れる芝居があってもいいじゃないって。

有川作品のよさってのも、こういった軽快な文章の中に笑えて、泣けて、笑顔になれるストーリーがあるっていうとこがあると思うんだよね。
この作品で、それを示したかのような。

村上春樹とかみたいに重たくて考えさせれるような作品も素晴らしいんだけど、
有川浩みたいな、現実的な人の温かさを思い出してくれるような作品もいいものだと思う。

それを思い出させてくれた作品でした。

★★★☆☆


next...「SROⅣ 黒い羊」
「SROに届いた初の協力要請は、県警ではなく法務省からの人探し。自らの家族四人を殺害して医療少年院に収容されていた青年が退院後、行方不明になったという。一方、「警視庁のダーティハリー」こと針谷太一のもとにジャーナリストが現れ、過去の事件について取材に応じろと“脅し”をかけてきた。文庫書き下ろし・シリーズ第四弾。」(BOOKデータベースより)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿