『フリーター、家を買う。』有川 浩

2013年03月17日 14時34分58秒 | 有川浩
ご無沙汰になって申し訳ないです。



「就職先を3カ月で辞めて以来、自堕落気侭に親の臑を齧って暮らす“甘ったれ”25歳が、母親の病を機に一念発起。バイトに精を出し、職探しに、大切な人を救うために、奔走する。本当にやりたい仕事って?やり甲斐って?自問しながら主人公が成長する過程と、壊れかけた家族の再生を描く、愛と勇気と希望が結晶となったベストセラー長篇小説。 」(BOOKデータベースより)

フリーターが家を買う?
いやいや、フリーターが家を買えるほど世の中甘くないし。

というギャップと、いやいや有川先生ならやってくれるでしょうという期待感の元、購入しましたこの作品です。

新卒で就職した会社で行われた研修で宗教チックで熱狂的な研修を受け、その後会社に馴染むこともできずに3か月でやめてしまった主人公の武誠治。
退職後は就職活動をしたりしなかったり、バイトをしたりしなかったり、自堕落な生活を続けていた。
そんな誠治の母、寿美子はそんな生活に精神病になってしまった。
どうやら精神病にはもっと深い意味があるようだ。
フリーターという暇な生活をしていた誠治は、寿美子の看病を続けながら、ふがいない父親、誠一のお世話もすることに。
ストレスのたまった誠治は寿美子にあたったり、誠一と言い合いをしたりしていたが、そのことを気に病んだ寿美子が自殺未遂をしてしまう。
それから心を入れ替えた誠治(と一応誠一も)は、寿美子の病気と真正面から向き合いつつ、家族の絆を取り戻し、成長していくのだった。


無難に説明するならこんな感じでしょうか。
プロットを書かないらしい有川先生のお話は、先生も楽しみながら書いているせいか読者にも凄い楽しませてくれる。
そう感じたこの作品でもありました。

誠治もただ普通の20代の青年なんだけど、だからこそ身近に感じてしまう僕27歳。
フリーターではありませんけどね。w

うつ病と戦う難しい展開ではありますけど、読みやすく書いてくれています。
お勧めですね。

★★★★☆

next...「ビブリア古書堂の事件手帖4~栞子さんと二つの顔~」
珍しい古書に関係する、特別な相談―謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その家には驚くべきものが待っていた。稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその母、謎解きは二人の知恵比べの様相を呈してくるのだが―。 (BOOKデータベースより)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿