『ラブソファに、ひとり』 石田衣良

2015年03月24日 20時28分04秒 | 石田衣良
「今すぐ、誰とでもいいから、結婚したい―身体を内側から焼くような強烈な願望。でも、相手がもっている数字や条件をいくら積みあげても、人を好きになることはできない―予期せぬときにふと落ちる恋の感覚、加速度をつけて誰かに惹かれていく目が覚めるようなよろこび。運命は、わからないからこそ、素晴らしい。臆病の殻を一枚脱ぎ捨て、あなたもきっと、恋に踏みだしたくなる―当代一の名手が紡ぐ、極上恋愛短篇集! 」(BOOKデータベースより)

石田衣良さんの短編恋愛小説です。
全9作品で、どれも説明するとすぐに全部書いてしまいそうなくらいさくっと読める作品。
石田衣良さんの恋愛小説を読んでいると、よくよく女性のほうからセ○○スを誘っているのですが、世の中の女子たちはそうなんですかね?

それはさておき、石田さんの作品のすごいところは色の形容の仕方でしょう。
「熟れた果実のように深みのある赤」(12ページ)
「マフラーは萌えるようなグリーン」(137ページ)

石田さんに色のネーミングをしてもらえば、世の中の色は100万種類を超えるでしょう。

そんな小説を、ラブソファに、ひとり、寝そべって読みました。
さみしいなんて、言わせないよ絶対。

『インデックス』 誉田哲也

2015年03月21日 21時43分39秒 | 誉田哲也
久しぶりの姫川玲子シリーズ(ストロベリーナイトシリーズ)だったので、単行本だけど買いました。



「池袋署強行犯捜査係担当係長・姫川玲子。所轄に異動したことで、扱う事件の幅は拡がった。行方不明の暴力団関係者。巧妙に正体を隠す詐欺犯。売春疑惑。路上での刺殺事件…。終わることのない事件捜査の日々のなか、玲子は、本部復帰のチャンスを掴む。気になるのは、あの頃の仲間たちのうち、誰を引っ張り上げられるのか―。 」(BOOKデータベースより)

久しぶりにジャケットも載せてみた。
誉田さんのジャケットきれいなんですよ。


さて、この作品は全8作からなる短編集です。
一つ一つは短くて20~30分程度で読めます。
短編はどうしても展開が早いんでね、紹介しずらいところがあります。
ま、姫川さんなんで、小さな事件から大きな事件を引っ張り出すのがうまかったり。
いろんなヒューマンドラマが見れたり。

さくっと読めますので、気になる方はどうぞ!

『青い約束』 田村優之

2015年03月21日 17時35分12秒 | 読書
春ですね。

「アナリストとして活躍する修一は、高校時代の親友・有賀と再会する。二人の仲を引き裂き、恋人を永遠に奪った“あの事件”からすでに二十年以上の歳月が流れていた…。現役新聞記者ならではの経済問題への鋭い切り込みと、骨太なストーリーで話題を呼んだ傑作が遂に文庫化。 」(BOOKデータベースより)

悲しい作品はあまり読みたくないんです。
辛いから、泣けるから。

この作品は3分の2くらいは全然そんな感じじゃなかったのに、とつぜん悲しい話になるんだから。
いや、予兆はあったけど笑

主人公は東邦証券の債券部門のチーフアナリストの修一。
アナリストランキングで上位に入る人気アナリストの一人だ。
そんな修一は、高校時代に辛い失恋を経験していた。
親友だった有賀に付き合っていた彼女を奪われ、結果として彼女が自殺してしまったのだ。
有賀はそのことに関して口を閉ざし、その後高校をやめ、修一と有賀はその後20年以上出会うことがなかった。

そんな修一がある日財務省へ取材に向かうと、そこで有賀と出会うことに。
修一は有賀を許すことができるのか。
そして20年前の真実は!?
青い約束がつむぐ、感動の物語です。


債権のことを詳しく知らなくてもある程度はわかるように丁寧に書かれていますが、
比較的知っている方はより面白く読めると思います。
国の財政のことも書かれていて、勉強になります。

最近はあんまり★を書きませんでしたが、
★4つです。