『風の中のマリア』 百田尚樹

2011年11月01日 19時57分49秒 | 百田尚樹
空気清浄機にカモミールのアロマ。図書館戦争ファンならカミツレの香りが心地よいです。



「命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア。幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦い続ける。ある日出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命。永遠に続くと思われた帝国に影が射し始める。著者の新たな代表作。」(BOOKデータベースより)



人間が主人公じゃない話を読んだのはいつぶりでしょう?
というか読んだ記憶がないですねw

今回のお話はスズメバチの話です。
正確に言うとオオスズメバチ(ヴェスパ・マンダリニア)です。


(フォトライブラリーよりhttp://www.photolibrary.jp/)

こわっ!

働き蜂で3~4センチ、女王蜂だとセンチにもなる巨大な蜂で、牙が5mmもあるとか。
凶暴でミツバチやキイロスズメバチの巣まで襲撃することもある恐ろしい奴です。


そんなオオスズメバチのワーカー(戦士)であるマリアの一生(30日ほど)のお話です。

小説といっても、かなりオオスズメバチの生態について詳しく書かれています。
それも無駄なく。

かといって学術的であっても面白みがないわけじゃない。
実は人間味(蜂味?)あふれる物語なんですよ。

ファイターとして生まれてきたマリアには産卵することはできなくて、でも自分の妹たち(女王蜂が産む子供は基本的にメス)を育てるために狩りに出るんです。
他の昆虫とは違って、子孫を残せない働き蜂。

若かったころにはなかった恋(交尾)への葛藤が芽生えてきたり。
私も恋がしたい、そうマリアも思うんです。


まあネタばれはこの辺にしといて。
以前紹介した「永遠の0」とは一味もふた味も違う作品です。

オオスズメバチの宿命と決意に皆さんも感動してみては?

★★★☆☆


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2 コメント

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わぁ (yuuki)
2011-11-02 22:58:20
ジャンボ先輩!!
私にかくれてこんなステキなHPしてたんですね!!!

勉強になります!!!!
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Unknown (ジャンボ先輩)
2011-11-03 14:01:33
逃げも隠れもしません!w
むかーしに遡っていくと結城ちゃんの写真とか載ってますよ。
また読んだ本のレビュー待ってます!
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