『図書館内乱』 有川浩

2011年08月24日 19時55分36秒 | 有川浩
最近仕事すると頭痛くなります。



「図書隊の中でも最も危険な任務を負う防衛隊員として、日々訓練に励む郁は、中澤毬江という耳の不自由な女の子と出会う。毬江は小さいころから面倒を見てもらっていた図書隊の教官・小牧に、密かな想いを寄せていた。そんな時、検閲機関である良化隊が、郁が勤務する図書館を襲撃、いわれのない罪で小牧を連行していく―かくして郁と図書隊の小牧奪還作戦が発動した!?書き下ろしも収録の本と恋のエンタテインメント第2弾。」(BOOKデータベースより)


図書館戦争シリーズの第2弾です。
話も前作の続き。

↑の紹介文以外にもいくつかの物語があって、短編のようなそうではないような・・・よくわからない小説です。w

さて、今回も郁と堂上を中心に色恋ごとに絡めた紛争や争いや駆け引きやら。

題名の通り、図書館内での争いが今回の話の主軸。
でも、面白いのはそこに絡んでくる人間ストーリー。
誰が誰のことを気になっていて、実は相思相愛なんだけど。。。



ネタばれなしにはこの本は紹介できません笑


てことで、これまで!

★★★☆☆

『インシテミル』 米澤穂信

2011年08月17日 23時20分38秒 | 読書
30分以上かけて書いたものが消えた。。。悲しいけどもう一度書きます。



「「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。とある施設に閉じ込められた彼らは、実験の内容を知り驚愕する。それはより多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった―。いま注目の俊英が放つ新感覚ミステリー登場。」(BOOKデータベースより)



インシテミル・・・

どういう意味だろう?



① inしてみる

う~ん。

こういうこと?



inしてます。
ほんとはシャツインの写真を探したけどなくて。
ちょうど顔隠れてるからいいかなって笑
俺はどれでしょう??

いやいや、この小説に関係ない。
だれもinしてないし。



② 院試てみる

大学院試験受けてみるのあたらしい略語??

いやいや、大学院試験に挑戦する青春小説じゃあるまいし。
これはれっきとしたミステリっすよ。




③ INNしてみる。

INN・・・ホテル。

ホテルに泊まるの新しい略語??



いやいや、施設に寝泊まりするのはいっしょだけど、12人でホテル泊まりをしましたじゃ恋愛小説か青春小説になってまう。
ちゃうちゃう。



④殷氏手実瑠

いかがわしい小説の主人公??
いやいや、さすがにこんな名前を付ける作家はおらんやろ。



結論:わかりません!



こんな茶番は置いといて。

この小説は私が通う美容院のお気に入りアシスタントの一人、「きむ」の紹介で読みました!
かってにリンクはってるけどいいっすよね??きっと見てくれてます。そうですよね??笑


内容はというと、

時給11万2千円というありえない金額に半信半疑(疑いしかない?)ながら応募してきた被験者12人。
この12人は地下シェルターみたいな施設に閉じ込められ、殺しあうことでボーナスを得るという設定で共同生活を始める。
誰も何もせずに7日間過ごせは各々に1500万円ほど手に入るが、囚人と被験者それぞれの思惑により殺人が殺人を呼び、お互いが疑心暗鬼になり、次なる殺人を生む。

主人公の結城は一見(いや、ずっと)普通の大学生で、車を買いたい(女の子にもてるため)が一心でこのアルバイトに応募してきます。
最初は本と普通の大学生ですが、だんだんと凛々しくなり成長を感じられます。

他のキャラクターも個性豊かで、バラエティに富んでいるし、描写も素晴らしい。
読んでいて疲れないし、先が気になって仕方ないっていう小説です。
しっかり伏線を回収し、最後にはお決まりのどんでん返しも。

よくある、最後まで読者には知らせず実は○○でした。っていう小説とは違って、しっかり推理の根拠となるものは示しているし、それを組み立てることによって解決している点はさすがです。
東野圭吾もびっくりです。w


まったく憎い作家ですよ。
こんなに楽しい本を書いてしまうだなんて。

悲しむべきはやっぱり設定に無理がある部分があって、そこの穴埋めが難しかったかなって。

それをさしおいてもあまりある面白さでした。
きむ、さすがです。次のシャンプーはきむにします笑
またお願いします。

★★★★☆

『SROⅢ キラークィーン』 富樫倫太郎

2011年08月12日 20時34分50秒 | 読書
あいかわらず。



「“最凶の連続殺人犯”と呼ばれた近藤房子が逮捕されて五十数日。依然として黙秘を続ける房子のもとへ、「Mに従え」とだけ書かれた差出人不明の手紙が届く。一方、SRO室長・山根新九郎は、東京地検から房子との面会要請を受けるが-。 」(BOOKデータベースより)

え、ここでおわり!?なんで!?早く続きを読ませてよー!!

っていう感じです。

私的に3巻目で完結と思ってましたが、4巻目に続く話でした。
俺が買った本には帯が付いてなかったけど、帯には今年秋に新刊が出るそうで。

まちきれないぞー!


完全に富樫倫太郎にやられてしまいました。
面白いし、話に勢いがあってどんどん読めてしまいます。

1巻の時には1冊限りの構想だったかもしれませんが、ここにくると1冊目2冊目の物語があって3冊目があるっていった感じの。
感覚的には宮部みゆきの模倣犯っぽい感じでしょうか。

とはいえ、模倣犯よりはだいぶ軽いです。
ちょっとえぐい部分もありますが、それが大丈夫な人ならきっと楽しめる。
ストロベリーナイト(誉田哲也)のほうが断然えぐいです。


近藤房子(犯人)の人間とは思えないあまりの殺人鬼ぶり。

そしてSROの面々。
ちょっと残念なのはSROのキャラクターがちょっと薄れている点かな。

でも、それ以上に面白いです。

★★★★☆

「i(アイ)鏡に消えた殺人者―警視庁捜査一課・貴島柊志」 今邑彩

2011年08月09日 20時58分54秒 | 読書
今日は頭が痛いです。



「作家・砂村悦子が殺された密室状態の部屋には、鏡の前で途絶える足跡の血痕が。遺された原稿には、「鏡」にまつわる作家自身の恐怖が自伝的小説として書かれていた。鏡のなかから見つめているのは、死んだはずの「アイ」―!?貴島刑事が鏡に消えた殺人者に挑む、傑作本格ミステリ。」(BOOKデータベースより)


久しぶりの典型的なミステリ小説です。

設定もクラシカルな密室殺人。
鏡に消えたように思われるトリック。
犯人はどうやって殺害したのか。


冒頭では本当に鏡に消えたんじゃないかっていう感じで書かれていきます。
でも、それじゃミステリにならないもんね。当たり前ですが、犯人は鏡には消えません。(でも・・・。と付け加えておきますが)
犯人は人間です。

どっかの小説みたく、人だと思ったら猫だったりカメレオンだったりはしません。それは反則だと今でも思ってます。
やっぱりミステリは人っていう前提を崩しちゃ白けると思う。まあ、どの作品とは言いませんが笑

設定が面白い分、楽しくストーリーは進んでいきます。読みやすい文体でもあるしね。
でも、犯人が分かった後のストーリーがちょっとこりすぎてるのかなぁっという感が。
まあ、この辺は好みの問題で。

★★★☆☆

『夏の庭-The Friends』 湯本香樹実

2011年08月03日 20時55分14秒 | 読書
amazonカスタマーレビュー
☆5つ:84
☆4つ:31
☆3つ:12
☆2つ:2
☆1つ:1

ここまで高評価はなかなかないっすね。



「町外れに暮らすひとりの老人をぼくらは「観察」し始めた。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ―。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが…。喪われ逝くものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。」

主人公は僕こと木山、河辺、山下の小学6年生の3人とおじいさん。

3人はふとしたことからこの老人を観察します。
観察されている老人は最初は子供たちに対し威圧的な態度で接してきます。
それも当然ですよね。自分の生活を監視されていい気持ちの人はいないと思う。

最初は平行線だった三人とおじいさんの関係ですが、三人がおじいさんのお手伝いをするようになってからだんだんと打ち解けてきます。
次第に三人にとっておじいさんはかけがえのない存在、ある意味では初めての大人の友達ができたと言えるようになってきます。
おじいさんにいろいろ教わったり、その分お手伝いをしたり。

ある日突然、おじいさんは亡くなります。
最初の目的で会った「人が死ぬ瞬間を見る」というのは達成されたけど、子供たちが感じたものは。。。


帯にはただこう書いてあります。
「ぜったい泣けます。」

私は泣きませんでした。
本ではめったに泣きません。泣いたのは重松清の「カシオペアの丘で」ぐらいでしょうか。

病気や事故でなく、寿命で亡くなった命について正面から向き合う小説はあまりありません。
この小説はその点でとても稀有な存在。
読んで悔いなし。

★3つにしようかと考えましたが・・・


★★★★☆