散歩の時に見つけた

東京都内を散策しますが、こんな所にこんな物がと再発見します。写真等を添えて記録します。

多聞寺の狸塚

2012-05-31 06:43:15 | Weblog
    本堂です

         

 昔、今の多聞寺辺りは隅田川の河原の中で、草木が生い茂るとても寂しいところでした。そ

こに「牛松」と呼ばれる松の大木があり、その根元の大穴に妖怪狸が住みつき、人々をたぶら

かしていました。そこで和尚さんと村人たちは、お堂を建てて妖怪を追い払う作戦をたて、松

の大木を切り倒し、妖怪狸の穴をふさぎました。  

    

 すると大地が轟き空から土が降るなど、妖怪狸のいたずらは一層ひどくなりました。和尚さ

んの夢枕に大坊主が現れて脅迫する始末です。和尚さんは一心にご本尊を拝みました。すると

毘沙門天のお使いが現れ、妖怪に向かって「おまえの愚行は お前自身を亡ぼすことになる」

と戒めました。翌日の朝、二匹の狸がお堂の前で死んでいました。村人たちは狸がかわいそう

になって、供養のために塚を築きました。これを狸塚と呼ぶようになりました。