迷宮映画館

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私は王である!

2013年05月25日 | わ行 映画
わらしのイーサンの映画が、やっと公開だというのに、なぜか当地での上映はなし・・・。若干、マイナーな映画であることは否めませんが、時期がずれてもやってくれないかなあ~と願っていた私。やらないと!言うことで、はるばる利府まで、遠征と相成りました。

せっかく、遠方まで行くんだからサービスデーを使って、こっちではやらなそうなのをもう一本チョイス。それが「私は王である!」だったのであります。どんな映画かも、誰が出るのかも、何にも知らなかったのですが、李朝朝鮮の王室ものは大概がよく出来てるというスキルのもと、見ることにいたしました。

でこれが、想定以上に面白かった!いや、ネタはよくある話で、かつまた王さまの身代わり、一人二役なんて、どっかで最近見たなあ~。韓国作品というのは、そういうかぶりは気にしないのでしょうか。それとも、競合させるのかなあ~。あまり深いことは考えずに鑑賞です。

時は李朝朝鮮三代目の王、太宗の時代。悩みの種は後継ぎの長男・譲寧が、乱暴者で酒癖が悪く、このまま王とするのは問題が。次男は出家しているし、見込みのあるのは読書好きで、日がな一日本ばかり読んでる三男の忠寧。王は長男を廃嫡して、三男を世子にしてしまったのだが、あっけにとられたのは当の本人。

のんびり、好きな本を読んでいればいいと思っていたのに、いきなり王になれと!!その覚悟もなく、責任も負いたくない忠寧は何と宮殿を逃亡!塀を降りた時にぶつかった相手が、なんと忠寧にそっくりなだったのが、混乱の始まり。

のドクチルは、宮殿に連れて行かれたご主人のお嬢様の行方を捜しに来ていたところ。世子はいない!!!ここはとりあえずこのそっくりなドクチルを世子に仕立てて、なんとか急場をしのがねば。この辺の取り違ったトンチンカンな面白さは「王になった男」と大体おんなじ。でも、なんで決まったようにウン○ネタが出てくるのでしょう?好きなんでしょうか?いや、王といえどもウン○をします!と言いたいのでしょうか。。。

のドクチルの驚きの宮殿生活も面白いのですが、やっぱ世子が外の世界をしっかと見て、王さまになんかなりたくない・・と思ってた気持ちが、徐々に変わって、強い確かな王にならねば!と決意して行く経過がよいです。側近の武官のお間抜けぶりが味があったなあ。



はらはらどきどき、世子が王になるのはわかってることなので、んなにどきどきせんでも思いながらも、ぎりぎりまで追いつめられる塩梅がなかなかよかったです。韓国ものってのは、必ずよろしくない官僚、高官がご登場。王の力が不安定だったからと言われてますが、王さまもご苦労なこった。

賢王と知られる世宗王さま、民衆のためにハングル文字を作らせたのでも有名ですが、めちゃくちゃな設定でありながら、もしかしたらこういうこともあるかもねえ~と思わせました。パターンは完全に「王子と乞食」ですが、いまやこのお話もポピュラーじゃ無くなったようなのが、ちょいと寂しい。



父王の治世がまずいような描かれ方でしたが、実際のところは三代目の太宗も賢王として知られており、親子ともども李朝の中では、評価の高い王さまなのですが、この作りはしようがないでしょうか。

はるばる見に行って、まったくのつまんない奴だったら頭抱えそうですが、結構面白くって、拾いもんでした。

◎◎◎○

「私は王である!」

監督 チャン・ギュソン
出演 チュ・ジフン イ・ハニ イム・ウォンヒ キム・スロ


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