迷宮映画館

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カメリア

2011年11月11日 | か行 外国映画
釜山を舞台に、タイのウィシット・サーサナティヤン監督、日本の行定勲監督、韓国のチャン・ジュヌァン監督が【愛】をテーマに撮ったオムニバス。誰が出てるのかも、どんな話かも、全然知らずに見てしまって、いろんな意味でぶっ飛んでしまった作品でやんした。いやーー、やっぱ映画は底知れない。

一本目の「IRON PUSSY」。。日頃はさえない板前のおっさんが、指令が来ると、辣腕の殺し屋さんに変身。それもうっすらひげの生えたまんまのおっさんなのに、美しい(?)女性の殺し屋に・・・・。これってどう解釈したらいいんでしょうか。どこをどう見てもおっさんが女装してる風にしか見えないのですが、それを舞台劇見てるみたいに、あぁぁ、彼女は女性よおおお!と思わなきゃいけないんすかねえ。

うーん、気持ちはわかるけど、どうしても生理的に受け付けられなかったのでした。劇中歌の粘っこさは、見てる方の限界を超えるいやらしさ。この辺はさじ加減が微妙なんだけど、どうしてもアタシはダメ・・・。

で、あちゃーー、こりゃ失敗したかな~と思ったところ、二本目の「KAMOME」がなかなかの世界観。頑固な気質の映画のカメラマン。いまどきのちゃらいお姉ちゃんが出てる、しようもない映画を撮っていたが、そこは職人。こだわりの撮影をしていたのが、そこでふっとファインダーに入った人の姿。

撮影は中止。酒呑んでくだ巻いてたところに出会った女性が!!謎めいた女性と釜山の街をめぐって行くうち、なんとも言えない不思議な気持ちになって行く。

なんつってもソル・ギョングですから、間違いはないのですが、頑固で融通きかないおっさん、でもってちいと若い謎めいた女性に惹かれて行く。。。様子がお見事ですわ。いままでの行定作品の中で、アタシ的には一番よかったかも、てか、この人ほど作品によって、うまいへたがはっきりしてる人って、珍しいと思います。

そして最後の控えしが!!なんと、チャン・ジュヌァン監督!!!もしやもしや、ああたは、「地球を守れ!」のあの方ではないですか!!!おまけにカンちゃんだし。。。あーー見てよかった。ちょっと近未来。誰もが欲しがるのが純粋な愛ってやつ。いまや。恋愛は誰かの恋愛、それもピュアな夢のような愛を買って、疑似恋愛をするという時代。



いまや純な愛は貴重そのもので、その愛を巡って、いろんな勢力が暗躍する始末。で登場するのが我らがカンちゃんでありやす。彼が持っているのものこそ、今や貴重な貴重な純粋な愛。。。でも、愛ってのは、一人じゃ成り立たないわけで。。彼には大事な大事な女性がいた・・・・はず。



この辺から話は怪しくなっていくのですが、どうせだったら、この題材で、一本長編が見たいです。一人、ざっと40分くらいの物語。タイトで、きっちりまとまってて、なかなかの出来だったのでは。最初の作品は、好みではなかったが、あとの二本がよかったので、総じて◎

◎◎◎○●

「カメリア」

監督 ウィシット・サーサナティヤン 行定勲 チャン・ジュヌァン
出演 ミシェル・シャオワナサイ キム・ミンジュン ソル・ギョング 吉高由里子 カン・ドンウォン ソン・ヘギョ


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