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ヒエラルキー

2020-03-06 | 学問
 3月 6日  金曜日

 おはようございます。 ロスト・ロスト大王です。


ダーウィンが話すには、

「地球に現在生息している生物はどれも、

 それぞれの進化の過程において最先端に位置している。

 さもなければ、既に絶滅していたはずだ。」と。

ヒエラルキーの形成 - 

単純に言えば「強者による支配」または「ジャングルの掟」は、

自然発生的に生じるものだと主張する。

この考えに従えば、

人間も同様にこの掟からは逃れられないそうだ。

なんでも、

能力の優れた者が能力の低い者の上に立たなければ集団が維持できないと断言する。

はっきり言はせてもらえば、

この考えは人間関係を提起している訳ではなく、

問題解決どころかさらに混乱を招きかねない。

一部の権力者が社会全体の統率を行うヒエラルキーは、

動物の世界の中でもごく稀である。

そうしたヒエラルキーが強く感じられるのは、

上から目線で社会を見ているからだ。

平等社会においてあるまじき行為だ。

実際、私たちの思考は自分に解る範囲でしか識別されず、

また、感情だけなら感情のみでしか判断できない。

もちろん、「ジャングルの掟」も動物進化論による認識に過ぎず

原始的な旧進化論と言わざるを得ない。

問題なのは、

こうしたヒエラルキー構造が人類史においても、

そればかりか日常生活の中でさえも至る所で機能している点である。

これをマルクス・エンゲルスは階級社会と呼びかけた。

自由を志す者にとっては、

命令されない方がより正しい選択が可能であり集団としても効率的なのだ。

集団行動について生物学的観点から行われた最近の研究によると、

多数による決定はほとんどといって良いほど少数の決定より優れている。

いつの時代も、複雑な社会問題を見事に解決する集団の能力には驚かされる。

それと同時に驚いたのは、

ヒエラルキーの中には自己愛しか見当たらずに、隣人愛が欠如している点である。

つまり、階級社会とは隣人愛の無い社会構成だと説明できる。

ヒエラルキーの構成は自己愛だと。

そう考えると、

過去の進化論に莫大な影響を与えた生存闘争が、

認識違いであったと結論付けられるのである。

人類が犯した過ちの一つがまさにこれだ。

ダーウィンやスペンサーが話す通り、

「生存競争が最終的には幸福に繋がる」とする考えは、

100年前の苦しみが100年後の幸福さが増大することで報われると信じたその結果、

過去の消せない歴史が現代のグローバル社会の苦悩を増幅させているのである。

激しさが増す生存競争の中で、

憎しみが示すグローバル化の中で、

現代社会の苦悩はいまだ増すばかりだ。




     つづく。