帰りの電車の中で、「東京を離れます!」と嬉しそうに話している人が何人かいた。
会社でも「くにに戻ってこいと言われる」と話している人がいた。
出身地が東京でなく、帰れる人は、東京から離れたほうがいいと思う。
身軽になれば、食糧難も電力の負担も軽減される。
ふと、もし植物状態だった母がまだ生きていたら、と想像してみる。
おそろしい。
実際には、母がいた病院は、そういった人の専門機関だったので、
自家発電機があったし、いますぐ命にかかわるようなことはなかったろう。
でも、動ける人にこれだけのストレスがあり、
私は毎晩、会社帰りに食糧を求めて右往左往し、
被災地では、元気なお年寄りが、どんどん衰弱しているのに、
母がぬくぬくと快適なベットで寝ているとなると・・・、
命の軽重はないけれども、ないからこそ、
安心しつつも「先に倒れた者勝ちかよ!」と言いたくなる気持ちを
理性で抑えることは難しいだろう。
そして、もし母が被災地にいたとして、
植物状態の母を動かそうとすると、
専用の救急車を貸し切りにし、看護婦さんを一人つききりにする必要がある。
平時でも順番待ちなのに、いまは無理だ。
病院で働いている人にも家族はある。
幼い子どもをかかえ、働いている若い女性もたくさんいる。
子どもの食べ物はもちろん、夜、母親がいないことを、
いつも以上に不安がる子どももいるだろう。
それでも、寝たきりの母を見捨てるわけにはいかない人がいる。
そして、娘の私は一向に役に立たない。
本当に、被災地は限界だと思う。
何かできることはないのだろうか。
そういった焦燥感を、寄付というかたちでしかあらわせない。
この年齢になるまでに、もっと人の役に立つ知識なり技術を
身につけていればよかった。
会社でも「くにに戻ってこいと言われる」と話している人がいた。
出身地が東京でなく、帰れる人は、東京から離れたほうがいいと思う。
身軽になれば、食糧難も電力の負担も軽減される。
ふと、もし植物状態だった母がまだ生きていたら、と想像してみる。
おそろしい。
実際には、母がいた病院は、そういった人の専門機関だったので、
自家発電機があったし、いますぐ命にかかわるようなことはなかったろう。
でも、動ける人にこれだけのストレスがあり、
私は毎晩、会社帰りに食糧を求めて右往左往し、
被災地では、元気なお年寄りが、どんどん衰弱しているのに、
母がぬくぬくと快適なベットで寝ているとなると・・・、
命の軽重はないけれども、ないからこそ、
安心しつつも「先に倒れた者勝ちかよ!」と言いたくなる気持ちを
理性で抑えることは難しいだろう。
そして、もし母が被災地にいたとして、
植物状態の母を動かそうとすると、
専用の救急車を貸し切りにし、看護婦さんを一人つききりにする必要がある。
平時でも順番待ちなのに、いまは無理だ。
病院で働いている人にも家族はある。
幼い子どもをかかえ、働いている若い女性もたくさんいる。
子どもの食べ物はもちろん、夜、母親がいないことを、
いつも以上に不安がる子どももいるだろう。
それでも、寝たきりの母を見捨てるわけにはいかない人がいる。
そして、娘の私は一向に役に立たない。
本当に、被災地は限界だと思う。
何かできることはないのだろうか。
そういった焦燥感を、寄付というかたちでしかあらわせない。
この年齢になるまでに、もっと人の役に立つ知識なり技術を
身につけていればよかった。