現在、私はラ・ヴァーグさんという東京・恵比寿にあるジュエリースクールに通い、ジュエリーCADを勉強しています。
このCADとの出会いは私にとってこれまでの価値観を変えるといっていいほどの衝撃的なものでした。 CADのお話を始める前に、そこに至るまでの私のジュエリーの学習の遍歴(まだまだ今も発展途上、いや、一生修業してると思いますが)について触れたいと思います。
これから、ジュエリー制作を始めてみたいと考えている方の参考になればと思います。 (言っておきますが、プロになるための方法ではありません。)
私は元々は彫金から始め、後にWAXモデリング(ロストワックス)に移行しました。その間にペーパーデザインも学びましたが、ひたすら絵を上手に描くだけの練習に飽きて途中でやめてしまいました。やはり頭に描いたものは、この手で造形したかったからです。
彫金とは、金属を切る、たたく、延ばす、曲げる、削る、溶かす、磨くといった実にさまざまな技巧の組み合わせであり、それは根気と熟練のいる仕事ですし、危険も伴います。技術的に難しいぶん、上達するためにはとにかく場数をこなさねばなりません。
宝飾業界の工場や制作会社で親方の下に修業する方々と違い、私は業界とは全く関係ない仕事で働きながら、学校で夜間・週末に単科で学びました。個人で技術を習得しようとする私の場合、以下の点がネックとなり、方向転換を余儀なくされました。(あくまで私の場合ですよ・・・)
■コストがかかる
自宅で練習するためには、高価な工具をいろいろと買いそろえなければならないし、地金も買わねばなりません。その地金も、たとえシルバーだったとしても、結構費用がかかります。失敗を繰り返して山のようなスクラップ、くず、切れ端が出ます。それをまた溶かして叩いて延ばして再利用するのですが、そこから棒や板や線を作るのは大変。つい面倒で売っている素材を使ってしまい、ロスした地金はたまるばかり・・・。
金やプラチナで”練習”なんて、とんでもなーい!です。(しかし金、プラチナ、シルバーそれぞれに金属の性質や扱い方が多少違うので、その特性に慣れる必要があるんですよね。) 音楽・絵画同様、芸術の道はお金がかかるんだということですね。(しかも、投資対効果はまったく保証されていない・・・)
■時間がかかる
とにかく慣れるまで根性と根気が必要です。同じことを何度も何度も繰り返してようやく1つの技術が身につきます。なんでもそうですが、とにかく練習あるのみ。 たとえば、私は今もってロウ付けは大の苦手。1本1本、メレの取り巻きリングの爪をロウ付けした日にゃあ、二度と戻れません。ロウ付けが神業的にうまい人を見ると手放しに尊敬してしまいます。 「どうやったらそんな風に巧く出来るようになりますか?コツはありますか?」という問いに対するプロの方々の答えはただひとつ。
「要するに慣れだよ。」
しかも聞けば、中学や高校を卒業したくらいの年齢から始め、10年、20年と現場で経験を積んで、ようやく一人前のプロになれるんだそうな。しかし、後日お話しますが、この業界では、気が遠くなるような年月を修業に費やしても、彫金に必要なすべての工程と技術が完璧に会得できるわけではありません。
できるだけ早くプロになることを目指したいのに、今から工房に丁稚奉公を始めるわけにもいかず、かといって何十年もひとりでコツコツ練習してるわけにもいかず・・。 私にとっての”彫金問題”はさらに続きます・・・・
このCADとの出会いは私にとってこれまでの価値観を変えるといっていいほどの衝撃的なものでした。 CADのお話を始める前に、そこに至るまでの私のジュエリーの学習の遍歴(まだまだ今も発展途上、いや、一生修業してると思いますが)について触れたいと思います。
これから、ジュエリー制作を始めてみたいと考えている方の参考になればと思います。 (言っておきますが、プロになるための方法ではありません。)
彫金とは、金属を切る、たたく、延ばす、曲げる、削る、溶かす、磨くといった実にさまざまな技巧の組み合わせであり、それは根気と熟練のいる仕事ですし、危険も伴います。技術的に難しいぶん、上達するためにはとにかく場数をこなさねばなりません。
宝飾業界の工場や制作会社で親方の下に修業する方々と違い、私は業界とは全く関係ない仕事で働きながら、学校で夜間・週末に単科で学びました。個人で技術を習得しようとする私の場合、以下の点がネックとなり、方向転換を余儀なくされました。(あくまで私の場合ですよ・・・)
■コストがかかる
自宅で練習するためには、高価な工具をいろいろと買いそろえなければならないし、地金も買わねばなりません。その地金も、たとえシルバーだったとしても、結構費用がかかります。失敗を繰り返して山のようなスクラップ、くず、切れ端が出ます。それをまた溶かして叩いて延ばして再利用するのですが、そこから棒や板や線を作るのは大変。つい面倒で売っている素材を使ってしまい、ロスした地金はたまるばかり・・・。
金やプラチナで”練習”なんて、とんでもなーい!です。(しかし金、プラチナ、シルバーそれぞれに金属の性質や扱い方が多少違うので、その特性に慣れる必要があるんですよね。) 音楽・絵画同様、芸術の道はお金がかかるんだということですね。(しかも、投資対効果はまったく保証されていない・・・)
■時間がかかる
とにかく慣れるまで根性と根気が必要です。同じことを何度も何度も繰り返してようやく1つの技術が身につきます。なんでもそうですが、とにかく練習あるのみ。 たとえば、私は今もってロウ付けは大の苦手。1本1本、メレの取り巻きリングの爪をロウ付けした日にゃあ、二度と戻れません。ロウ付けが神業的にうまい人を見ると手放しに尊敬してしまいます。 「どうやったらそんな風に巧く出来るようになりますか?コツはありますか?」という問いに対するプロの方々の答えはただひとつ。
「要するに慣れだよ。」
しかも聞けば、中学や高校を卒業したくらいの年齢から始め、10年、20年と現場で経験を積んで、ようやく一人前のプロになれるんだそうな。しかし、後日お話しますが、この業界では、気が遠くなるような年月を修業に費やしても、彫金に必要なすべての工程と技術が完璧に会得できるわけではありません。
できるだけ早くプロになることを目指したいのに、今から工房に丁稚奉公を始めるわけにもいかず、かといって何十年もひとりでコツコツ練習してるわけにもいかず・・。 私にとっての”彫金問題”はさらに続きます・・・・
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