(株式会社モリタさまのHPより借用)
最近はデンタルの世界にもCAD/CAMが導入されていることを知りました。欧米ではすでに20年以上の歴史を持っているそうで、日本でも最近普及してきており、国内にすでに数百システムが導入されているそうです。
デンタルCADは、歯の詰め物やクラウンといった修復物を造形するときに使います。『セレック3D』というシステムを使った工程は以下のとおりです。
待合室内に見世物としてミリングシステム(レーザー切削造型機)を置いている医院もあり、患者さんはおもしろがって、セラミックが削られていく様子をじっと見ているそうです。
(治療プロセスのイメージはこちらをご覧下さい。)
切削用のセラミックは何種類もの色調パターンが用意されているので見た目も綺麗、しかも10年間で90%以上の残存率で長持ちするのが特長です。また、費用も従来より安くなるそうです。
このシステムでは、歯科技工士の代りにCAD/CAMが正確な造形を行い、患者の歯にセット後のあとの微調整は今まで通り歯科医師が行います。いままで技工士に外注していた工程を歯科医院内で内製できるようになります。
ロストワックスジュエリーの技法はもともと歯科技工の方法から生まれたと聞いたことがあります。ワックスを彫るスパチュラなども最初は歯科技工士の道具がそのまま使用されていました。ジュエリーとデンタルは、一見関係ないようで、テクノロジーはシンクロしているといってもいいかもしれません。
しかし、デンタルCADソフトの場合は、”進化の最終形”に近い完成段階に来ているようです。シンプルなインタフェースで簡単に短時間で作業が完了できます。もちろんCADの専門的な知識は必要ありません。
歯医者さんと、ジュエリーデザイナーまたは原型職人、このユーザの共通点はコンピュータに関しては素人であるということと、本業を維持しながら、新しい専門知識や技術を習熟する時間がなかなか取れない、ということです。導入したら短時間の学習だけですぐに利用しはじめられることが求められるでしょう。
使う相手が誰であるかをよく考えて作れば、利用者ニーズに応えた製品が出来上がっていくのは当然だと思います。
ジュエリーCADソフトウエアも、究極的にはデンタルCADと同じ方向に向かって成熟していくかもしれません。
ジュエリーCADに限らず、どんなソフトウエアでもそうですが、いまは未完成であっても、新し物好きで忍耐力のある、一部の”ビジョナリー・ユーザ”の力で製品を進化させることが可能です。
しかし、開発側がユーザの不満や要望を受け入れて努力しなければ、製品はそうしたビジョナリー以外には売れません。売れなければ開発者は改良・改善のための原資が得られません。それでソフトの進歩は打ち止めとなってしまいます。にわとりとたまごの関係です。
ジュエリーCADの今後の将来は、今のユーザの”忍耐力”と開発ベンダーに要望や不満を強く働きかけることにかかっていると言っても過言ではないと思います。
デンタルCADは、歯の詰め物やクラウンといった修復物を造形するときに使います。『セレック3D』というシステムを使った工程は以下のとおりです。
- 古い詰め物やクラウンを取った状態の患者さんの歯を特殊カメラで光学スキャンする。
- 歯科医師がデンタルCADソフトで詰め物のデータを完成し、切削機がセラミック製の歯を造形する。(30分から1時間程度)
- 歯科医師は造形された詰め物を患者の歯にセット、微調整する。
待合室内に見世物としてミリングシステム(レーザー切削造型機)を置いている医院もあり、患者さんはおもしろがって、セラミックが削られていく様子をじっと見ているそうです。
(治療プロセスのイメージはこちらをご覧下さい。)
切削用のセラミックは何種類もの色調パターンが用意されているので見た目も綺麗、しかも10年間で90%以上の残存率で長持ちするのが特長です。また、費用も従来より安くなるそうです。
このシステムでは、歯科技工士の代りにCAD/CAMが正確な造形を行い、患者の歯にセット後のあとの微調整は今まで通り歯科医師が行います。いままで技工士に外注していた工程を歯科医院内で内製できるようになります。
しかし、デンタルCADソフトの場合は、”進化の最終形”に近い完成段階に来ているようです。シンプルなインタフェースで簡単に短時間で作業が完了できます。もちろんCADの専門的な知識は必要ありません。
歯医者さんと、ジュエリーデザイナーまたは原型職人、このユーザの共通点はコンピュータに関しては素人であるということと、本業を維持しながら、新しい専門知識や技術を習熟する時間がなかなか取れない、ということです。導入したら短時間の学習だけですぐに利用しはじめられることが求められるでしょう。
使う相手が誰であるかをよく考えて作れば、利用者ニーズに応えた製品が出来上がっていくのは当然だと思います。
ジュエリーCADソフトウエアも、究極的にはデンタルCADと同じ方向に向かって成熟していくかもしれません。
ジュエリーCADに限らず、どんなソフトウエアでもそうですが、いまは未完成であっても、新し物好きで忍耐力のある、一部の”ビジョナリー・ユーザ”の力で製品を進化させることが可能です。
しかし、開発側がユーザの不満や要望を受け入れて努力しなければ、製品はそうしたビジョナリー以外には売れません。売れなければ開発者は改良・改善のための原資が得られません。それでソフトの進歩は打ち止めとなってしまいます。にわとりとたまごの関係です。
ジュエリーCADの今後の将来は、今のユーザの”忍耐力”と開発ベンダーに要望や不満を強く働きかけることにかかっていると言っても過言ではないと思います。
Rosyさんの積極的な姿勢にはいつも関心です。
でもたまに何か訴えているような気がするのですが、、、
CAD自体なのか行かれている学校に対しての不満やら
が見え隠れしているような。違っていたらすいません。
Rosyさんのスクールなどはこういった話し合いはしない
のですか?
先ずロストワックスキャスティングは、第二次世界大戦当時の日本が開発した技術らしく、、それが戦後にアメリカに渡って歯科の世界に貢献したとか聞いた事が有ります。※うろ覚えですが、、
で、基本的に僕達の使う先端ツールとかは、歯科技工の工具類を流用するモノが多くて、基本的な違いは、医療用の認可を受けているか受けていないかの違いでして、その辺りの線引きも微妙な感じです。。。
あ、それ以外だとヤスリとかプライヤーとか糸鋸は、基本的に時計学(※ホロロジー)の世界の産物でして、考えてみるとジュエリー専用の道具など存在しないとも言えます。
何故ならそれは、マーケットが小さいせいでして、自ずとマーケットの大きな歯科や時計の世界が開発したそれを流用するしかなかったからだと理解しております。
後、日本国内で、道具がそれほど発展しなかった理由として、日本人や東洋人の手先の器用さも有りまして、加工されてない素のやっとこを自分好みに加工するのが、日本の職人さんでして、そんな事出来無い欧米で、フラットやチェーンにラウンドやハーフラウンドと言った各種プライヤーが発達したと僕は、考えております。
あ、僕の顧客様で、歯型を取られるのが嫌いな人がおりまして、今回の情報は、その人にとっては、朗報だと思いました。
後l、例えば歯科技工士に僕が同じ工具を販売するのは、ルール違反でして、こっちが100円で、仕入れているモノを技工士sんは、200円とかで仕入れているだけで、元は同じモノながら医療用の認可の有る無しで、価格が変わる世界な訳で、つまり歯医者さんに有るシリコンポイントは、にばいにばい、、みたいな。。。あはは。。
(^^♪
ジュエリーの歴史については資料がいろいろありますが、ジュエリー制作方法や工具の変遷についてはあまり知る機会がなかったので、大変興味深いです。
まず、けんさん、はじめまして。いつも訪問していただきありがとうございます。けんさんはプロの方とお見受けしました。
まず、私は自分自身は個人的にジュエリーCADが楽しいし性に合っている部類なのと、自分の使うソフトの特性(何が出来て何が出来ないか)を理解しているつもりなので、ソフトに不満はありません。あと学校に対しても、学校と出会わなければCADを学ぶ機会もなかったわけですし、先生のみなさんのサポートには本当に心から感謝しています。
このエントリーでは、ジュエリーCAD全般の未来予測、的なことを言っただけですね。デンタルCADのように、本当に仕事の助けになるソリューションに成長・進化を遂げるかもしれない、いや、そうなってほしい、そうなるべきだ・・・、という希望でした。・・・ということは、今はそのレベルではない、ということの隠喩になってしまうわけですが。まあ、正直なところそうだと思います。
学問の世界ならば、『ジュエリーCAD学』として確立できるほど、ペーパーデザインや彫金、手作りの原型モデリングといったスキルとはまったく異なる能力や資質が求められるということを、実際に体験した人はみんな感じているはずです。
プロのためのツールならば、プロの方々が本業を犠牲にせずに、短時間で習得でき、簡単に操作できることが必要でしょう。そうしたニーズは強いはずです。
ソフトウエアもモノ造りですから、究極的には市場が求める形に最終進化する可能性が限りなくあると思います。
大学の医療チームでも、骨などの欠損部分を3Dでスキャニングして、解析し、CADで欠損部分をモデリング。
Zprinterなどで造形。そして、体にはめ込んでいくという高度医療が進んできているとの事です。ラヴァーグにも歯科医の生徒さんがいて、最近の歯科医療についてお話を聞いた事がありますが・・・
やはり、CADの導入は進んでいるのですが、やはり上手な人となんだかこちらで合わせなくてはいけない人がいるとのことでした。
ちなみに、骨などの欠損部分の再生にはボクセル系のCADが向いているとの事。フリーフォームなどがここらへんに関係してくるのでしょうね。
私も、同僚のだんなさんが大学で骨の研究ばっかやってる人がいて、素材技術も造形技術もかなり進んでいる話を聞いたことがあります。医療は特に科学の進歩と密接につながっているので、CAD技術の導入は必須でしょうね。
いまや、ありとあらゆる業界・業種にITが入ってきています。アパレル業界はかなり前に商品化のIT化が始まっています。下着メーカーなんかは、CADがなくては新製品の開発が出来ないでしょう。ジュエリーについては、ITが持ち込まれた最後の業界といってもいいかもしれません。