ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

ジュエリーと大学について

2012年07月21日 | ROSE POSYのひとりごと

再び、よもやま話です。

吉祥寺に新しいジュエリースクールができていました。

DOVE Tokyo College of Jewelry

という名前の学校です。吉祥寺は、駅前の再開発が進み、若者が最も住みたい街ナンバーワンの、お洒落で素敵なエリアです。(ワタクシも住みた~い!笑) またこれはお誂え向きな場所に出来たもんだなぁと思いました。

いまどきのモード系ないい感じの雰囲気で、趣味レベルからプロを目指す人まで、幅広く対応しているとのことです。ホームページもなかなかセンスがあります。学校長さんも、経営者としての高いビジネスセンスをお持ちの方とお見受けしました。いまから、ジュエリースクールをはじめるって、すごいことです。自分の理想の仕事に就けないとか、やりたいことがみつからない、といった自分探しに迷える若い人たちが増えている、今の時代だからこそなのかな?

このスクールのホームページを見ていて、ちょっと思い出したことがありました。
それは、”今年度美大卒業の皆様へ”という呼びかけです。そういえば、ラヴァーグさんや、短期講座で、ときどきお世話になる日本宝飾クラフト学院さんでも、美大卒の人をときどき見かけました。東京藝術大学とか日大藝術学部とか、女子美大とか、有名大学の卒業生さんも多くいらしていました。

何人かとお話したことがあるのですが、大学を卒業しても、自分が進んできた芸術に関する仕事や、ものづくりにかかわる仕事がない、ということで、よりビジネスに直結しそうで、クリエーターとして独立できそうな(?ココ疑問)ジュエリーの世界で自分を開花させたいと思って、学校に行き直しているということでした。

もったいない話ですよね。美大は、音大同様に、入学にとてもお金がかかります。そして、美大に受験するために、プレスクールに行かせたり、子供の頃から絵画教室などに通わせるなど、親御さんはかなりの投資をしていて、入学時にはすでに高度なスキルを持っている学生さんがほとんどです。そんな学生さんたちは、4年間も、芸術家の卵として研鑽を重ね、実際、学校出てみたら仕事がないから、また学校に行き直して一から勉強しなおすなんて、もったいないなぁと思います。大学や大学院で、ジュエリーを教えればそんな回り道をせずとも済むのに・・・。

不思議だなと思うことは、なぜ、日本の美大では、実践的なジュエリー制作を教えないんだろうか?ということです。イギリスやアメリカの大学には、ジュエリー制作学科を持つ学校があります。日本の大学でも、鍛金や鋳金などの伝統的な金属工芸のコースはあったりしますが、いわゆる実用的な装飾品を最新の技術で制作する方法を教えてくれるようなところはほとんどないようです。

ジュエリーの世界は歴史も長く、世界中でいろいろな技法で作られており、当時の国家政治や文化的背景が強く影響し、美術と工芸と実用品の要素をすべて持つので、本当に奥が深く、一大研究テーマになると思うのですが、どうしてジュエリーは学問の題材にされないのか不思議です。やはり、学問にするには、範囲が狭すぎるのかなぁ。。。歴史・背景だけでなく、最新の制作技術とか、鑑定技術とか、ジュエリービジネスも教える学科にすれば、4年間で立派なプロを育てられるのに・・・。

話は飛びますが、以前、私の知り合いの男性は、イギリスの大学にジュエリーの勉強をしにいくといって会社を辞めました。最初は、ジュエリーの作り方を教わっていたようですが、最終的にはアンティークジュエリーの勉強をして、イギリスでアンティークジュエリーを仕入れて日本のデパートに売る、仲買人のような仕事に就きました。(フリーランスです)その男性はオカマちゃんなのですが、”この業界(骨董宝石のブローカー)はオカマが多いのよ。オトコより、オカマのあたしたちのほうが、女の心をワシづかみにするジュエリーの目利きができるのよ。”とのたまっていました。一時期はイケイケで楽しくてしょうがない様子で、イギリスから帰国するたびに”戦利品”を披露してくれたものです。しかし、最近は、『全然、商売あがったりよ。デパートのくせに、買ってくれるのは安物ばっかなのよ。どうしちゃったのかしらねー。』と嘆き、フツウの会社のサラリーマン(ウーマン?笑)に戻ってしまいました。

安物、といっても、上代は何十万円もするものですよ・・・。でも、不良在庫を抱えるリスクがあるので、売れたジュエリーの儲けだけで生計立てるのは厳しいのかもしれません。 

オチの無い話で失礼しました。。。四方山話なので許してください。m(--)m



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