ROSE POSYのハンドクラフト・ブログ

”手仕事”の楽しさをお伝えできればと思います。ROSE POSYオリジナル作品もどうぞお楽しみ下さい。

年代別の商品展開には限界がある

2012年08月04日 | ROSE POSYのひとりごと


さて、先日の"マーケットを見ていますか”の投稿では、いつになく自己炎上してしまいまして、われながら大人げがなかったと、反省しています。m(_ _;)m

あれから頭を冷やしたのですが、それでも今もって30代の女性を、”ガールズ”の部類にいれるのはおかしい、という私の見方は変わっていません。20代と30代を同じマーケット・セグメントに入れてはいけない、その理由については説明不足だったと思います。

かなり知ったかぶりなことをいっていますが、私、今さら暴露するのもなんですが、本職はマーケティングでございます。マーケといってもさまざまな仕事があり、広報(PR)以外のあらゆる仕事を経験してきました。・・・といっても、ファッションとは程遠い世界の業界ですし、所詮は一介の勤め人に過ぎず、日頃たいした事はしていないくせに(笑)ついつい世の中の事象を職業眼で見てしまうクセがあり、なにとぞ上から目線の物言いをお許しください。

  


さて、30代の話に戻ります。30代とはどんな年代なのか?
『まだまだ私は若い。かなり見ため的にはイケてる。』と思っていても、社会や周囲の環境が、いやでも女性に年齢を自覚させます。雑誌やTVなどのメディアからは、30代の女性のためのファッションへの誘導戦略(笑)が待っています。”そろそろ、ファストファッションは卒業しない?”、とか、”一歩先行く大人のリュクス・スタイルのススメ”などといったコピーが気になりだし、『”若作りのイタイ女”って言われてないだろうか?『バカっぽく見えないだろうか?などと、どこかで30代という自分の年齢を潜在的に意識しているはずです。

顕在的意識としても、今まで何の疑問もなく好んで着ていたファッションや装飾品が、ふと、ある日突然、”なんとなく安っぽくみえるかなぁ・・・”といった違和感を自覚しはじめ、”ステータス”だとか、”ハイクオリティ”だとか、”一生モノ”といった言葉に強く惹かれるようになっていく、、、そんな年頃が30代の前半。

そして、30代後半ともなると、”アラフォー”などと呼ばれ、(アラフォー、アラフィフ、アラカンといった言葉は女性に対してしか使われず、年齢を揶揄するような嫌な言葉ですが)ファッション的にもさらなるセグメントの絞込みに追い込まれ、いやがおうでも本当の大人の女性へのマインド・チェンジが進んでいきます。


さらに30代は、ライフステージの上でも多くの女性にとって大きな変化がある活動のピーク期といえます。社会的にもプライベートでも、キャリアアップや結婚・出産などの経験を通じて、10代、20代とは精神面の在り様が大きく変わっています。 

ヤングではないけども、まだ中年の域ではない、そういう複雑な世代を、20代といっしょにして、”ガールズ”と呼んでしまうというのは、悲しい現実だと思います。30代の女性の皆さん、どう思われます?女子とかガールズ、と呼ばれるのは、なんだか精神的に未熟で軽薄な印象がしませんか?最も、最近は精神年齢の幼稚な大人の女性が増えていることは確かですが・・・。


  

 

話が変わりますが、QVCやShop ChannelなどのTV通販をみていると、海外の斬新なデザインや珍しい石を使った商品が、50代とか60代の女性に飛ぶように売れています。一見、若い人向けかというようなデザインがどんどん売れています。購買動機は、安いからではなく、『目新しさなんだと思います。TV通販で衝動的にジュエリーを買う人はだいたい富裕層が多く、市場の陳腐な商品に飽きている女性が多いのが事実です。人とは違うものが欲しい、そうした欲求をかなえたい女性は、いかにも”マダム向け"といったデザインの商品にはうんざりしているはずです。

また、地上波のTV通販によくある、控えめなダイヤとか1粒パールとかといった定番商品は、いまだにデザインが古臭くてやぼったく、おそらく中高年をターゲットにしていると思われますが、実はその年代の女性はその手のシンプルなアイテムはすでに持っているし、買い足すとしても、より上質なもの、または先に言ったように、人とは違ったものが欲しいはず。オマケにピアスをつけるとか、ちゃっちぃペンダントをつけるとか、そういう売り方はもう古すぎます。

つまり、何がいいたいかというと、やっぱり、"世代別”などという画一的な見方でマーケットを考えるのはもう終わりにしたほうがいい、ということですね。