つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

忍び寄る錦秋。

2022年10月02日 20時00分01秒 | 自然
                    
光陰矢の如し。
今年(2022年)も残り3ヶ月である。
「奥日光の戦場ケ原(標高1394m)で1日早朝、初氷と初霜が観測された。
 昨年より半月ほど早かったが、例年並み。(下野新聞)」
ラジオでそんなニュースを聞いた。
日中はそれなりに暑さを感じるものの、季節は確実に進んでいる。
散歩をしていると、ちらほらと色づく木々を見かけるようになった。



ご近所に於ける秋便りの一番手は「銀杏並木」。
ご存じの通り、イチョウは現存する植物の中で、世界最古の部類。
恐竜のいた時代よりも昔から生き続けているのだ。
春・若葉が芽吹き、夏・葉が茂り、秋・色づいた葉を落とし、冬を過ごす。
2億年前から同じ営みを続けているかと思うと、感慨を禁じ得ない。

僕は、ほゞ毎朝この道を通るのだが、日に日に葉の色が変化しているのが見て取れる。
「黄葉」と呼ぶには若干気が早いだろうか。



小さなお寺の前で撮影した「薄(ススキ)」。
ご存じ「秋の七草」の1種。
ハギ・キキョウ・クズ・フジバカマ・オミナエシ・オバナ・ナデシコのうち、
尾花がススキである。
動物の尾のような穂の形状を指しているのだ。



アップにしてみると花が咲いているのが分かる。
<秋の野に 咲たる花を指折り かき数ふれば 七種の花>
山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んだ歌が元になっている訳だから、
日本人にとっては、1300年前から秋の風物詩の1つとされてきた。
長い付き合いなのである。



柿も古い秋の馴染み。
梅雨に咲く「柿の花」は初夏の季語。
固く実を結んだ「青柿」は夏~晩夏の季語。
熟した柿の実は秋~晩秋の季語。
日本人は数多くの歌を詠んできた。例えば---
<秋風や 庇に柿の 落ちし音>/内田百間(うちだひゃっけん)



公園の「伊呂波紅葉(イロハモミジ)」。
先端がほんのり色づき始めた。
何しろ「紅葉(こうよう)」をモミジと読むくらいだから、秋を代表する種と言える。
こいつが美しさを増す頃、季節は「錦秋」全盛を迎える。
                         

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