つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

賭けたり、競ったり、泣き笑いしたり。

2021年07月25日 20時14分00秒 | 賭けたり競ったり
               
今夕、競艇SGレース「第26回 オーシャンカップ」が優勝戦を終えた。
舞台は福岡県・芦屋町の「芦屋競艇場」である。

芦屋町の人口は1万3千人強。
令和2年度の年間歳入、82億円強。
ちなみに、僕が暮らす津幡町の人口は3万7千人あまり。
令和2年度の年間歳入、155億円程度。
両町の人口はおよそ3倍の開きがあるが、予算規模の差は倍以下。
事情は様々あるだろうが、
芦屋町にとって町施工・運営の競艇事業が果たす役割は小さくない。
今年度は7億円の収益事業収入を見込んでいるらしい。

ちょいと生臭い話題だが、我々ファンの投票は競艇場を持つ行政に貢献しているのだ。
--- という書き出しをしてみた次第である(笑)。
(ミニボートピア津幡の運営は津幡町ではないが、少し実入りがある)



さて「オーシャンカップ」。
最終日に至るまでには数々のドラマがあった。

優勝候補がフライングに散った。
“王者”の異名を持つレーサーが、違反判定に涙を呑んだ。
個人的にエールを送る“ポイズンキラー”は、転覆から立ち直れなかった。
また、予選を突破し準優勝戦まで辿り着いた女子レーサー2名に注目が集まったが、
優勝戦進出はならず。
夢は次回以降に持ち越しとなった。

そして、5日間に亘る激闘を勝ち抜き最後のピットに舳先を進めたのは、以下の6戦士。

1号艇:浜野谷憲吾(はまのや・けんご/東京)
2号艇:馬場貴也(ばば・よしや/滋賀)
3号艇:瓜生正義(うりゅう・まさよし/福岡)
4号艇:篠崎元志(しのざき・もとし/福岡)
5号艇:峰 竜太(みね・りゅうた/佐賀)
6号艇:平本真之(ひらもと・まさゆき/愛知)



戦前、僕は、1と2と6が頭一つ抜けていると見ていた。
だが、競艇はいついかなる時も1は最も有利な位置で6は最も不利。
1か2の争いになるだろうと予想していた。
だが、本番前のお披露目走行で、6号艇「チルト2度設定」を見て軽く震えた。

『平本、やる気なんや!』

詳しい説明は割愛するが、それは勝負手を選んだという事。
サッカーなら、ゴールを空にしてキーパーも参加する全員攻撃。
野球なら、三振かホームランかのフルスイング。
陸上競技なら、後半失速上等の大逃げスタートダッシュ。
---大成功か大失敗か。そんな「覚悟」の表れである。

結局、投票したのは3種類。
126三連単BOX(126の3つで上位3着以内独占)。
12-12-3456(一着二着は1か2、三着はそれ以外)。
6頭の二連単流し(6だけが一着、二着はどれでもいい)。

ファンファーレが鳴った。
スタート直後、まず6の仕掛けが失敗した。
伸びて他艇を捲り潰そうとしたが、5の捨て身のブロックに止められ万事休す。
5と6は戦線を離脱した。
最初のターンでは、1が真っ先に回る。
2が、3と4をけん制しつつその内懐を実に鋭く差し込む。
バックストレートは1と2の競合いになるも、1が抜け出し勝負あり。

『どうやら配当は低いが、的中だな』

---と胸を撫で下ろした直後、2つ目のターンで2が流れて大回り。
その間に3と4が先んじて、1-3-4でゴール。

僕の舟券は紙屑になった。
期待のレーサーも破れ残念無念である。
しかし、この47歳の笑顔を見て嬉しくなった。



「浜野谷」は、14年ぶりのSG制覇。
彼が所属する東京支部としても、時を同じくする久々の戴冠。
東都のエースがグランプリ戦線に帰ってきた。

おめでとう!
コメント
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