つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

賭けたり、競ったり、旅したり2018夏。~湖国遠征記。

2018年08月19日 13時52分09秒 | 旅行
今回は前回の続編、旅打ち2日目の模様である。

常滑での戦いを終えた僕は「ルートイン常滑駅前」で草鞋を脱いだ。
イオンモール常滑で、つまみと酒、旅に土産に招き猫や銘菓などを購入。
心行くまで部屋飲みを楽しみ、大浴場の湯船に浸かって、孤独なる愉悦を堪能。
更に、常滑の復習と、翌日の予習に勤しむ。
夜が明けて、向かうは滋賀県・大津「びわこ競艇場」。
「滋賀県知事杯争奪 第23回びわこカップ」最終日へ参戦するためだ。
びわこの今節も、いわゆる「お盆レース」。
滋賀支部所属の選手たちを中心に、一線級も顔を揃えての一般戦が行われていた。

本題に入る前に、スタートしてゆく艇の手前の横断幕、
「ボートレーサー募集」について触れておきたい。

艇界では、現在、第126期と第127期生を募集している。
ボートレーサーになるためには「ボートレーサー養成所」(通称:やまと学校)で、
1年間の訓練を受けなければならない。

年齢:15歳以上30歳未満。
学歴:入所日において中学校を卒業していること。
身長:175cm以下。 体重:男子47~57kg以下、女子42~50kg以下。
視力:両眼とも裸眼で0.8以上。 弁色力:強度の色弱でないこと。

・・・など、幾つかの条件をクリアすれば、受験資格がある。
但し、入所倍率は40倍。
狭き門を潜り抜け、卒業すれば即デビュー。
艇界は、こんな謳い文句で呼びかけている。

平均年収約1,600万円。未経験から目指せるプロアスリート。今、夢が動きだす。

齢50を超えたオジサン(僕:りくすけ)にはもう手の届かない世界。
興味があれば、調べてみてはいかがだろうか。

今回、優勝戦へ舳先を進めたのは以下の6名。

@1号艇が「吉川昭男(よしかわ・あきお)」選手。(滋賀支部)
@2号艇は「川北浩貴(かわきた・ひろたか)」選手。(滋賀支部)
@3号艇に「馬場貴也(ばば・よしや)」選手。(滋賀支部)
@4号艇の「丸野一樹(まるの・かずき)」選手。(滋賀支部)
@5号艇は「藤山翔太(ふじやま・しょうた)」選手。(大阪支部)
@6号艇に「遠藤エミ(えんどう・えみ)」選手。(滋賀支部)

MCに紹介される度、皆、観客から盛んに拍手や声援が飛ぶ。
取り分け、紅一点の6号艇、
2017年の女王「遠藤」選手へのエールが一番大きかったと思う。

さて、勝負である。
第一レースこそ的中したものの、その後はサッパリ。
裏目ばかりが現出し、前半戦は、まったく当たらない。
あれほど、昨夜、予習したのに!!
改めて、競艇の難しさ、恐ろしさを思い知らされた。
しかし、嘆いてはいられない。
僕は、既に、後戻りのできない戦場にいるのだ。
流れを変えようと、4階のレストランで食事を摂る。

「かきあげ丼」、美味かった。
給仕のオバちゃんに「おにーちゃん」と呼ばれた。
何年振りだろう・・・おにーちゃん(笑)。
ここは、最上階だけに競争水面全体が見渡せる。

俯瞰して心が落ち着いたからなのか、潮目が変わった。
以降、的中を重ね、負け分をかなり取り返して迎えた最終レース。
この時、風は、スタートラインに対して、7メートルの向かい風。
展示は、内から1235がスロー、46がダッシュ。

・・・僕は、4号艇の「丸野一樹」に全てを賭けることにした。
これまで、びわこ優勝戦の外枠が波乱を演出するシーンは何度も目撃している。
丸坊主にして決戦に臨む気合に惚れた。
彼には、以前、逆転の高配当を恵んでもらった恩もある。
きっと風が味方してくれるに違いない!
舟券は、4頭の2連単総流しと、4を軸に2連複の総流し、計10点。
頼む!丸野っ!!エミちゃんも連れ、46でゴールを駆け抜けてくれっ!

旅打ち最後のファンファーレが鳴る。
本番出走!
唯一の遠征組でデビュー初優勝を狙う5号艇が、大きく回り込む。
2がこれをブロックして、並びは、内から125/346。
大時計が回り、スタート!

やはり風の影響だろう。
真っ先にスタートラインを超えたカドの3が、5を飲み込んで捲る。
果敢に抵抗する1と2。
空いた内側、引き波を切り裂いて4が飛び込んできたっ!!
2と3を差し切った!
・・・が、見せ場はここまで。
先行に必死に追いすがるが、シリーズリーダーの1号艇には及ばず。

2連単1-4が670円。 3連単は1-4-3の2,430円となった。
幸いだったのは、2連複の配当が920円付いたこと。
お陰で、最終レースは的中を得て、プラマイゼロ。
助かった。

レスキュー艇に乗ってウインニングランを終え“びわこ番長”の凱旋だ。

ファンの祝福を受けて、本人も嬉しそう。

祝福の輪の傍でシャッターを切る僕の心は、フクザツだった。
・・・一番見たかったのは、この未来だったからである(笑)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする