「今日の一枚」は、店の扉が閉められて久しい元・理容店「タニイ」。
かつて僕はここの常連だったのだが、当時の面影はまったく残っていない。
記憶の中と現実は大きく異なっている。
そもそも店の前の車道も歩道も幅が狭かった。
昭和58年(1983年)5月。
石川県森林公園に昭和天皇を迎えた「全国植樹祭」に伴う整備によって、、
街並みの様相が変わってしまったのだ。
(※2011年6月14日に関連記載アリ)
そして、おそらく代替わりを機に外観も全面的にリニューアル。
いわゆるBI…ブランド・アイデンティティを狙ったのだろう。
結果は…。
僕は、個人的にかつての“昭和の床屋”とでも呼ぶべき空間が好きだった。
店構えの間口は、ガラス面がもっと広く、
中には、大きな鏡の前に、肘掛・背もたれを持つ専用椅子が並んでいた。
白い大理石のシンクを備えた洗髪台の横には、
シェービング剤と、泡立て用のブラシ。
折りたたみ式の剃刀に、刃を研ぐなめし革。
床は目の細かな色違いのタイル張りだった。
ガラス戸を押し開けると鼻をくすぐるのは、
トニック系のシャンプーや整髪料の匂い。
混雑時には待合いのソファに座り、
「おれは直角」(作画:小山ゆう-少年サンデー)や、
「ローマの星」(作:梶原一騎、画:ふくしま正美-少年チャンピオン)に
読み耽るのも楽しくてしかたがなかった。
ハサミの音も軽快に散髪してもらい、顔の産毛を当たってもらった後、
耳掃除をしてもらうのが望外の喜びであった。
かつて僕はここの常連だったのだが、当時の面影はまったく残っていない。
記憶の中と現実は大きく異なっている。
そもそも店の前の車道も歩道も幅が狭かった。
昭和58年(1983年)5月。
石川県森林公園に昭和天皇を迎えた「全国植樹祭」に伴う整備によって、、
街並みの様相が変わってしまったのだ。
(※2011年6月14日に関連記載アリ)
そして、おそらく代替わりを機に外観も全面的にリニューアル。
いわゆるBI…ブランド・アイデンティティを狙ったのだろう。
結果は…。
僕は、個人的にかつての“昭和の床屋”とでも呼ぶべき空間が好きだった。
店構えの間口は、ガラス面がもっと広く、
中には、大きな鏡の前に、肘掛・背もたれを持つ専用椅子が並んでいた。
白い大理石のシンクを備えた洗髪台の横には、
シェービング剤と、泡立て用のブラシ。
折りたたみ式の剃刀に、刃を研ぐなめし革。
床は目の細かな色違いのタイル張りだった。
ガラス戸を押し開けると鼻をくすぐるのは、
トニック系のシャンプーや整髪料の匂い。
混雑時には待合いのソファに座り、
「おれは直角」(作画:小山ゆう-少年サンデー)や、
「ローマの星」(作:梶原一騎、画:ふくしま正美-少年チャンピオン)に
読み耽るのも楽しくてしかたがなかった。
ハサミの音も軽快に散髪してもらい、顔の産毛を当たってもらった後、
耳掃除をしてもらうのが望外の喜びであった。