漢方生薬のジョウザンは、アジサイに似て

神代植物公園の温室に、季節外れの、アジサイによく似た花が咲いていました。これは常山（ジョウザン）の白花品種だそうです。
寒冷地では冬季落葉し、通常品種は5～6月頃に青紫～明るい青色の花を咲かせます。

アジサイ科 (ユキノシタ科)、学名Dichroa febrifuga　f. albiflora

中国の伝統医学で基本的に重要な50種の生薬の一つに数えられ、マラリアに効果があると考えられてきました。英名は、マラリアに効くというのでしょう、 Chinese quinine。中国のキニーネ、です。

ウチダ和漢薬「生薬の玉手箱」(抄録) によると、「『神農本草経』下品収載の由緒ある薬物で，古来異物同名品の多い生薬でした．現在ではユキノシタ科のジョウザンの根が正品とされています．
ジョウザンは落葉低木で，中国，ヒマラヤ，スマトラ島などにかけて広く分布しています．アジサイに似た花序をつけて多数の花を咲かせます．しかし果実は球形の液果で，熟すと青紫色になることがアジサイとの大きな違いです．」

とのことです。
　　　（東京都調布市　神代植物公園　2022年3月25日、
　　　　　　　　　　　　　　　同　2020年9月21日）

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上3枚は　神代植物公園　2022年3月25日。

これは　同　2020年9月21日。ややボケ気味です。