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怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

干乾びてもいい

2009年12月08日 | 食べ物
ここの生活でイラつく習慣のひとつがこれである。冷蔵庫の中の様子。


ハム・ソーセージ、チーズのパッケージを開けると、開いたまま保存するのだ。
しっかり口を止めたり、ラップやビニール袋で包んだりしない。
当然のことながら、空気に触れている部分は乾燥してくる。
が、義父母はもちろん、夫も気にせずその干乾びた固い部分をパンの上などに載せて食べている。
私はその部分は避けて食べているぞ、うふふ。

私は南米での生活経験があるのだが、そこでも同様なことをやっていた。
南米は欧米移住者の生活習慣の影響が大きい土地柄である。当時、欧州を全く知らなかった私も「もしかしたら、これはヨーロッパもやっているかも」予想したものだ。
が、心情的には「冷蔵庫という文明の利器の使い方を知らない『遅れた人々』だ」
と感じてしまったものだ。

日本食文化からか、または気候の違いからか、さらにはラップ製造会社の陰謀からか、
なんでもラップをしないと気がすまないようになっている日本の人々に対して威張ってみよう。
ラップは反エコだぁぁ~!


左は冷蔵庫の外観。上下は戸棚で、冷蔵庫は真ん中だけの小さいものである。
右は最近義母が凝っているヨーグルト。「本物のブルガリアヨーグルト」って書いてあるのだ~
義母が言うには使われている菌が違うそうで、ブルガリアのものは身体にいいとか。
ん?日本にもあるよな~、もっとかっこいいパッケージで!

以下、他のドイツ在住者のブログを真似て、少々クリスマスの状況を報告。

近所の幼稚園のクリスマスの行事。
日没後の午後5時からなんて・・・明るいうちにやってくれないか?って思った私。

なんてったって、こちらの人々は暗がりに目がよく利く。
近所の野原に集合し、真ん中にすえつけられた焚き火の明かりだけが頼り。


ツリーに点灯。生木に本物のろうそくである。野原に火が燃え移る可能性をあまり考えないおおらかな土地柄。



これは野生動物たちへの贈り物らしい。
人間用にしては馬鹿でかいクッキー風のもの。


最後にはニコラウス登場。
このニコラウスの存在は日本には馴染みがないが、要するにクリスマスの前座、と思ってよい(こんなひどい解説のブログは他にないと思う)
甘いお菓子と果物を配っている。昔々の貧しい時代の庶民にはお菓子はなかなか手に入らなかっただろう。
クリスマスくらい、贅沢を、って意味で始まった習慣だろう。
いまとなっては毎週末にこってりしたケーキを食べるここ、果たしてこの程度の贈り物で子供が喜ぶのか不思議である。
いや、なんでもうれしいものだろうな、もらえるものって~
ご安心を、24日には本物のプレゼントが待っている今の子供達!


これは12月になってから義母が備えつけた新しい飾りつけ。
普通はリースのような形状のものにろうそくを立てるのだろうが、
この場所にあわせて買ってきた様子。
ドイツ人、または欧州人のインテリアのセンスはなかなか日本人は追いつくことが難しい。
高価でない安っぽいものも(大体そういうものしかない)、きれいにしてしまうところ、凄い。

一本目のろうそくが点灯された跡がある。
これから日曜になるたびに火が付けられていくらしい。
北ヨーロッパの寒くて暗い時期、特に日が短い冬至に向かっていく陰鬱な日々に、
クリスマスはなくてはならない行事だと思う。




サバイバル生活

2009年11月27日 | 食べ物
同居が長引くことを憂いているばかりでは人生がもったいない。

先月までの帰省中、実家で色々思案した結果、これを持ってドイツに向かうことにした。
サンヨーが製造しているトラベルクッカー。
旅行じゃあないが、使えるぞ。

夕方小腹が減ると、階下の台所で自分の好みのものを調理始める。
すると義母がやってきて
「昼の残り物を食え」とか「パンを食え」などとうるさいのである。

義母の勧めをいちいち断るのも面倒である。
クッキーやパンなどの保存が利く食品を自室に蓄えることもやっていたけど、
年中気温の低いここ、暖かいものを食べたくなるのだ。


ラーメンを作ってみた。
適当なテーブルにスペースがないのでトラベルクッカーを床に鎮座させ、私もしゃがみこんで調理した。
風情たっぷり、旅行気分~
ラーメンは欧州に進出している日清のもの。黒くて数字を表示しているのはタイマー。

お勉強しながら、いただきます。緑は乾燥パセリ、こちらの製品。
ああ~、おいしいぃ~。
鍋ごといただくのは洗う食器を少なくするための「エコ対策」さ。まったく「エコ」は時に文化的生活を破壊する。
義母たちになじみのない食品を彼女らの目の前で食べるのはかなり気が咎めるものである。
一人こもって落ち着いて味わうことのできるこの環境、
う~ん、快適~

ついでにご飯も炊いてみた。
なんでもできるトラベルクッカー、最高。
炒め物や煮物に挑戦しないよう、気をつけなくてはいけない!!


急須も持参してきた。
湯沸しポットはこちらで購入の「旅行用」。日本のそれと比較すると倍くらいの大きさがある。

長引く同居生活に、工夫を凝らす、えらいりす~
しゃがんでラーメンをかき混ぜていると、惨めな気分になりそうだが、
自分で鼓舞するしかない!
ラーメンを 自室で作れる うれしいぞ





中華料理

2009年11月11日 | 食べ物
世界中の街がそうなのだろうが、ここにも中国人がたくさんいる。
最近、ますます増えていくようで、バスの中や往来で「来たばかりです、助けてください
という雰囲気をムンムンさせて私に中国語や拙いドイツ語で話しかけてくる中国人と出会う。

そのせいだろうか、人口10万人強しかないこの地域に、10店舗近い中国料理レストランがある。


建物の外観はドイツのものだが、内装は中国風にしてあったりして、
それぞれ工夫している。
経営者は中国人、ほとんどの従業員も中国人のことが多い。
そうだろうな、こんなに中国人がいるのだもの。


どこの店もこんな風な中国風のイラスト入りのメニューで、大きさも内容も、ほとんど代わり映えしないものを出している。

夫はここのところ毎週のようにこれらの中国レストランに行く。
食べ放題をやっているところが数店あり、量を食べる彼のお気に入りとなったようだ。
が、私はたまらない。
どの中華レストランもお互い相談して決定しているかのように、
同じメニューが並んでいるからだ。
同じものを繰り返し食べることに長けているドイツ人には大丈夫なのだろう。
日本ではそんな経営の仕方ではやっていけないぞ!!!

先月までの帰省時に、実家付近の繁華街で長蛇の列を見つけた。

普段、並んでまで買い物をしない私だが、とってもおいしそうに見えたので、食べてみた。


簡単に説明すると、餃子がしゅうまい形になり、中には肉汁たっぷりのスープが一緒に入っているものだ。
黒酢と豆鼓を添えて食べても、そのままでも非常においしい。
4個340円、6個で・・・おっと忘れてしまった・・・
メニューはこの小龍包だけ。
目の前のせまっくるしい小さい調理場でぎゅうぎゅうになって本場の中国人たちが
黙々と作っているのを観察しながら食する。



私が通った9,10月はいつも人が並んでいたが、いまもそうなのかしら?
あれだけおいしいのだから、しばらく売れ続けるだろう。

当然思ったものだ。
ドイツに進出してくれ!

ドイツにもぞろぞろ中国人がいるにもかかわらず、
似たり寄ったりのレストランばかりできていくのは、ドイツの空気に触れると
脳が働かなくなるのではないか、とまたまた偏見炸裂の考えが頭をぐるぐる回る。

日本の空気は、特に首都圏周辺は新しいアイデアや工夫をしたくなる雰囲気があるのではないか、
と単純に感じてしまうのだが、他の在独日本人はどうお考えだろう?

流行り廃りの早い日本のことだから、この小龍包屋が私の次回の帰省までやっているかもわからなけれど・・・
ドイツ人に受け入れられれば、結構長く続けられると思うよ、
ああ、小龍包,ドイツに進出してくれぇぇぇ~







ピローゲンという名の餃子

2009年07月19日 | 食べ物
2008年3月23日や、2008年4月28日の記事になったピローゲンという西洋餃子を作ったので、記事にする。
日本人に馴染みの普通の餃子の作り方はすでに今年4月の記事になっている。



粉1キロと卵3個、塩少々、ぬるま湯を練る。
30分ほど寝かせる。
義母と義父は「卵をいくつ入れるか」をこの時点で言い争っていた。
が、料理の主導権は義母。故郷の味にこだわる義父の意見は聞き入れられなかった。

生地を延ばし、右下のカップで丸く切る。

具は自家製さくらんぼと砂糖。
これがピローゲンの特徴。甘いものを具にするのだ。

義父と私で包む。
皮の端をくっつけるのに、義母は卵白を溶いたものを筆で塗るを言い張るのだが、義父はそのまま何も使わずに押さえつけることを主張する。
大声で怒鳴りあうようにお互い話すものだから、真ん中にいる私は怖くてたまらない。
「日本では、水をつけます」
と、言ったところで聞き入れられないこと間違いなし!

沸騰したお湯で5分間ゆでる。
義父はタイマーを使って、正確に計っていたが、4月の王さんの餃子の作り方は自分の感覚を使っていた。
茹で上がった餃子にバターをまぶしてお互いくっつかないようにするのが欧州餃子。


出来上がり。
洗面器のような直径30センチの容器に山盛りにしてテーブルにドンと置き、
各自取り分けて食べる。
そうそう、これ、昼食のメイン料理、メインしかない。
デザートのような甘い餃子だけをひたすら食べなくてはならないのだ。


生クリームを添えて、ナイフとフォークでいただく。
ナイフ・フォークで食べる餃子・・・西洋風だよな、西洋風・・・
と頭で理解はできるが、さてお味は・・・

以前に書いた記事には、ここにも餃子のような料理があることや、具が甘いことに驚いたことが内容になっていた。
食べるのが数回目になるこの日、冷静になってその味をお伝えすることができるぞ。
いろいろ表現できるが・・・
一言で言えば・・・
まずい・・・
あ、見えないって?
では・・・
まずい!!!
餃子って、皮のおいしさが命だと思う。(特に、ゆでて仕上げる水餃子)
この皮、固い。
歯の弱い実家の親には咀嚼不能だろう。
卵をいれたから固いのか? 5分もゆでるから固いのか? 皮生地を寝かせる時間が短すぎるからか?
ヨーロッパ人はあごが強いから、固く作るのか?
理解不能である。

このまずい餃子だけの昼食、わたしはがんばって顔の表情を平静に保ち、6個を飲み下した。
偉すぎ! りす!

義父母にとっては自家製のさくらんぼを使った自慢の手作りピローゲンだろうが、
私にとっては恐怖の西洋餃子である。
残りは冷凍保存してあるから、次回はそれを焼いて、焼き西洋餃子になって昼食に登場することだろう。
ああ~、こわいよぉぉ~





追記
日本の仲間のおかげで、このピローゲンのことを少々調べることができた。
義父の先祖は欧州各地に住んでいたようで、彼が生まれたのはウクライナである。
ウクライナ関係のホームページなどを調べると、あった・・・
餃子の形状で、中身は果物などの甘い材料を使う料理が!
しかし「食事として食べる」と紹介されていなく「人気のおやつ」と書かれてある。
これを食事にするのは世界でウチだけかもしれない。
ヴァレーヌィク、ワレニキなどで検索した結果の一部がこれご覧ください。




手打ちうどん

2009年07月15日 | 食べ物
数ヶ月前にドイツ語のクラスで隣の席の王さんに水餃子をご馳走になった。
そのとき約束「手打ちうどんの招待」が先日果たされた。

まず、具を調理。

左、ジャガイモの千切りをにんにく・香辛料と一緒に炒める。
右、卵を溶き、多目の油で炒める。


卵を取り出し、トマトを炒める。両方を合わせ、塩少々で調味する。


料理に忙しいのに、私にお茶を出す気遣いをする王さん。
実家から届いたらしい貴重品の茶葉を使用

前日から作って寝かせておいたうどん生地。
切った太さを見ると、不安になってきた。こんないい加減なものなのぉ???


次の彼女の作業に驚いた!
これって、私はテレビでしか見たことがないぞっ!切った生地の両端を持って軽く振ると、あれよあれよという間に細長く伸びてゆく!
「王さん、うどんマイスター!
感動のあまり叫んだ私の言葉。
おそらく中国に数ある麺類の一種の作り方なのだろう。彼女に中国の家庭では手作り麺が普通なのかと尋ねたら、そうではないのだそう。
お母さん、お祖母さんも手作りするそうなので、子供の頃から自然に身に付いたものらしい。
乾麺を買って調理することはほとんどない、と王さんは言う。
自国産の食材が信用できないこの頃、これは身を守る手段の一つになっているのかもしれない。
(訊いて見たかったけど、ちょっとね・・・)

できたうどんは次々と沸騰した湯に入れていく。



茹で上がった麺の上に調理したジャガイモ、トマトと卵の炒め物を載せ、混ぜる。


調味に左の酢を使う。米や小麦が材料の酢だが、日本人にはなじみのない味である。
右は、できあがって、王さんが私に出してくれたもの。
箸を使う文化を共有しているが、少々その扱いが違うところが興味深いところである。
さて、お味は~
この麺、途中で「うどん」と書いてしまったが、本当に日本のうどんとほぼ差がない。
中国は中華風の麺ばかりかと思っていた。
うどんと野菜の炒め物を酢で調味。おいしいぞぉ~
ただ、うどん表面が粘ついていたのが難点。王さんに「茹で上がったら水洗いするとよい」と教えてあげてあげたかったが・・・
釈迦に説法、になるだろうから、やめておいた。
ちょいと、たまたま忘れていたのだろうな~

さて、この日のもう一つのメニューは「巻き寿司」だった。
王さんが私に作り方を教えてほしい、と頼んできたのでこの機会に一緒に作ったのだ。
だが・・・
私は巻き簾で海苔巻きを作るのに自信がない。
仕方がないので、海苔巻き器も一緒に持参し、双方で作り方を教えたら、なんと王さん、
「代金を払うから、海苔巻き器を買ってきてほしい」
と言い出すではないか!!!(ドイツ・中国では売っていないらしい、私は日本のダイソーで入手)
ひええぇ~
日本の食文化、怠惰な方法で海外流出である!
うれしそうな王さんの表情の影で私は日本代表として少々恥ずかしくなったものだ!

王さん人生初の自作海苔巻きと記念撮影

巻き簾(これはドイツで購入)の上にある半透明のプラスチック容器が海苔巻き器。





無農薬=うじ虫入り

2009年07月05日 | 食べ物
いろいろ実る時期になった。
ウチはさくらんぼが豊作のようだ。
椅子の大きさと比較して欲しい。



撮影が稚拙なせいか、たくさん実っている様子が上手く表現できない。
赤く輝く宝石のようなさくらんぼ、見ているだけで幸せな気分だ。

義父が「食べてみたか?」と尋ねるので、
直接木からもいで口の中へ
旨い~
しばらく、毎食後にデザートとして、もぎたてをまるのまま食べていた。

収穫の日、少々熟れ過ぎているらしい。


わたしは実家から調達したこれを着用。

まさか、ドイツ生活でこのようなものが必要になるとは予想していなかった。
ここの人たちは日焼けを好むので、わたしのこの行動を理解不能であるが。


非常に天気がいい日だったので、布団干し~
義母が言うには、羽根布団は日光に当ててはいけないのだそう。
では、関東以西の日本で羽根布団を使うのは狂気の沙汰、だろうな。
去年8月、布団にダニが発生し、私だけ被害にあったので義母の忠告は無視。


収穫したさくらんぼをしばらく水の中に浸す。
洗う、という意味ではない・・・ある物体を取り出しやすくするためだそうだ。

右、半分に割って、種を取り出す、
と同時に中に潜んでいるうじ虫も取り去るのだ!
ほぼ半数のさくらんぼに1~4mm程の白く細長い物体がくねくねしているのだ!
ひえぇぇぇ~!!
お、お義父さんよ!
「食べてみろ」と勧める前に、虫のことを話してくれよぉぉぉ!
わたしは昆虫類をむやみに怖がる性質ではないが、
好んで口にするほど好きでもない。
ましてや、近い将来ハエになろうってやつらを飲み込むことになるとは!!
うおぉぉぉ~
すでに数十匹がわたしの蛋白源になっているぞぉぉぉ!!!

この日を境に、私はまだ木に残っているさくらんぼをそのまま食らうことをしなくなったのはもちろんだ。
惜しいことに、このうじ虫を撮影する気分になれなかった。
またの機会にブログ公開しようか、どうしようか~

種子を取り出したさくらんぼは冷凍保存される。
後日、シロップ漬けかジャム、またはワインになるそうだ。
農薬は一切使用されていないが、手間のかかっている食品だぞ。

市販のさくらんぼはおそらく、うじ虫はいないと思う。
引き換えに少々の薬剤を口にしてしまうことになるのだろう。
さて、どちらを選ぶ?
うじ虫か、農薬か・・・!!!







ご飯が旨い②

2009年06月16日 | 食べ物
実家から援助物資が届いた。
これを読む人のほぼ100パーセントは日本人か日本に住んでいる人だろうから、
写真を掲載するほど珍しいものではない。

が、思わず記念に撮影してしまったので、見てもらおうと思って
ふりかけ、ふりかけ、ご飯のお供だ、うれしいな。
10キロも米を買ってしまったのである。消費に勤しまなくては。

3、4年前の話だ。
日本にいた頃、推定年齢50歳代後半の女性と少々親しくしていた。
外国旅行好きの彼女、わたしの付き合っている人がヨーロッパ人ということで、
わたしに、興味を持っていたのだろう。
日本が「エコ・エコ」言い出して久しい。
そのF子さんも多大な影響を受けたようである。
ある日あるとき、わたしに提案してきた。
「無洗米は磨がなくていいから環境にいいのよ、りすさんちでも使ってみて」
とのこと。
まあ、どうでもいいことなので「はいはい」と答えておいた。
私は変える気はないし、実家の台所は親が支配していたので米の品種に口を出すのは難しかった。

こうした環境問題に関心のある奥さまたちに辟易することが多いのだが、
どうして不快な気分になるのか当時はわからなかった。
エコの姿勢を示すことが自分の道徳性を示す証、エコさえ守れば自分は上等の市民、
そう言いたげな態度を私は好かないのだろう。

しかし、だいたい、米のとぎ汁が環境に悪いとは少々合点が行かぬ。
米のとぎ汁を庭の植木にやったり、沈殿した米ぬかを顔に塗ってパックしたりしていた私である。
炊飯することが少ない昨今だ。主食がほぼ米しかない時代には米のとぎ汁で河川が汚染されていたのだろうか?
使用する水がもったいない、というのもおかしい。
F子さん、毎日入浴、洗濯しているらしい。


次にF子さんに会ったとき、彼女は言った。
「それでりすさんち、無洗米にした?」
驚いた。ここまでエコに熱心な彼女。
上手く答えられず、う~う~とうなっていたら、
たまたま隣にいた別の知人が実にきっぱり、さっぱりと私を助けてくれた。
「あら、無洗米はまずいから私は食べませんよ」
この一言で私は救われ、F子さんの私への要求は終わった。
すっきり爽快だった。

あれから、F子さんとは無洗米のことだけでなく、
他のいろいろな点で気まずい思いをすることが多く
次第に連絡をしなくなった。
いま、私がここにいることさえ彼女は知らないかもしれない。

リゾットの作り方で紹介されるように、
欧州では米を磨ぐ習慣がないことはご存知だろう。
義母も例外ではなく、ときどき米料理をするときは米のパッケージから直接鍋に投入である。
F子さんと連絡をしていたら、伝えただろう。
エコ先進国と日本でされているドイツは普通の米も洗わない!!!
欧州の米は無洗米のように脱穀されているかも、と言われたらお手上げだけどね。

私もマネをして、先日紹介した日本米を磨がずに炊飯したが、
味の変化はほとんどない。むしろ、旨い~!
ただ、炊飯器の内蓋と蒸気口周辺の汚れがつくので、以後は1、2回程度に磨いでいる。

F子さんは私には「無洗米は磨ぐ必要がないから、面倒がりのあなたにとても便利ですよ」とでも勧めてくれていたら、今でも連絡していたかもしれない。
または「水代節約になります、1年間に数十円!」ってのも良かったかもしれない。
ここでは炊飯器のタイマーに使う電気でさえ節約を申し渡されているのだからね~
とにかく、環境に良い云々ってのは私の神経を逆なでするのだ~






ごはんが旨い①

2009年06月11日 | 食べ物
私の行くアジア食材店で売られている日本米は、10キロ入りの袋しかない。
日本風に米を食べるのはウチで私しかいない。
また、昼食は義母が作る(りすはあくまでも手伝い。献立を決めるのは義母、量・味・火加減、すべて義母支配!)ひどく腹持ちのいい料理を食べなければならず、
10キロを一人で消費する自信がなかった。
長いことこれを買うのを躊躇してきたが、
夫は「りすはご飯をたくさん食べますから」と言って、買ってくれた。
20ユーロ、約2800円なり。

派手な赤い袋~ 誰が書いたか怪しい日本文字~
「真珠米」なのに「シンズ」だって、ぷぷぷ・・・
のだめは「日の出」という名前の米を食べているらしいけど、袋に「シノデ」って印刷されているのだ~
(漫画だけでなく、本当にある。欧州各地で販売されているようだ。私にはちょっと口に合わない)
そのうち日本語に達者な欧州人が訂正してくれることだろう。


この前は、このイタリア米を食べていた。5キロ入り。
上に印刷されている胸と腰が発達したお姉さん、さすがイタリア。
売り上げに貢献しているだろう。
7ユーロ、約1000円なり。


そのまた前は左のバラ印米を食べていた。1キロ入り2ユーロ約300円。
一番初めは左のミルクライスを食べていたものだ。500グラム入り60セント約100円激安。


袋から出して、米の比較をしてみる。
左半分はバラ印、粒が異様に大きいのが特徴。味は水っぽい、大味ってやつだな、大粒だし。
右上半分はナイスバディ姉さんが宣伝のイタリア米。まあまあ。
激安のミルクライスと同程度。(値段も同程度だから)
右下半分が今回の赤い袋の真珠米。透けたような色が周囲と違う。
一番馴染みのある味だ。冷えてもほとんど抵抗なくいただくことができる。
また、米を磨ぐときの手触りも一番よい。(つるつるって、気持ちいい感触)

次第に食べる米のレベル向上を自分で確認できる記事となった。
うれしい。
米だけで幸せを感じるのだから、生活レベルを落としてみるのも人生の一時期にはいいかもしれない。
日常の喜びは大切だ、うふふ





苦しい昼食、まだあるぞ。

2009年06月05日 | 食べ物


これは「クヴァルクノッカル」という、料理だ。
義母に製造工程や材料を聴かされて「あまり食べてみたくないんですけど」
と言ったのだが通じなかったらしい。


義母の筆跡ではないので、誰か他の人から伝授されたのだな。
義母のオリジナル料理でないことが証明された。

材料は、クヴァルクと呼ばれるヨーグルトのめちゃくちゃ濃いもの(脂肪含有量20~40パーセント!)、牛乳、卵、小麦粉。
鍋にたっぷりすぎるくらいマーガリンを溶かし、砂糖を入れる。
少々焦げるまで煮る(カラメルソース)
その上に、クヴァルク、その他を混ぜたパン生地みたいのをこぶし大にまるめて
入れる。
蓋をしてしばらく煮ると、写真のようになる。
(似たような料理に「ダンプフヌーデル」というのがあるがそれとは材料が少々違うようだ)

食感は・・・
豆腐の親戚みたい。
でも、カラメルソース付き。
これはデザートではない。
野菜スープのあとの主料理だ。

パンなどもつかない。
食べた気がしないのだが、脂質たっぷりのせいで、腹はいっぱいになる。
わたしは二つの塊をたべた。

「デザートは何にする?」
え?
また甘いものをさらに食べるのか?
私の答えはもちろん「いらない」

食事というものは、主食となる穀類の料理と、塩味がベースの野菜や肉などを少々添える、
というのが文明のある地域の標準と思って生きてきた。
いつでもどこでも例外はあるものだ。

今夜の夕食は、最近見つけたタイ製のカップめんを食べよう、と決心した。

これが、やたらに旨いんだ

このような食生活をしていることを、近隣に住んでいる日本女性の集まりで話したら・・・
「りすさん、食生活をもっとちゃんとしないと、身体壊しますよ」
と言われてしまった。

義父母たちは、このクヴァルクノカッルでちゃんと栄養を摂れるのだろう。
彼らの夕食は軽くパンとハムをつまむ程度である。
太陽光線を浴びて、体内でビタミンやミネラルを合成するちからを備えているのかもしれない。
春から夏にかけてのヨーロッパ人の日光浴はそんなイメージに見えるものだ。

過剰とも思える乳製品・油脂の摂取、身体にいいとは思えないのだけどなあ~
それでも数万年をここで暮らしている遺伝子を持つ彼らは、このような食料で身体を構成していけるのだろう。
穀類と魚介類・野菜でできている私、栄養失調にならないよう気をつけなくては。






かにぱんとプリッツ

2009年05月31日 | 食べ物
欧州の外国人居住率は高い。
ドイツは10パーセント強だが、地域によっては20パーセントを超えるらしい。
5人に1人が外国人って、凄くないか? 
国籍はドイツだが、外国の生まれ育ちという人も多く(義父もそうである)
また、帰化したドイツ人も多い。
そうした人たちは外国人に換算されないから、ここで生まれ育った生粋ドイツ人、は日本の常識をはるかに下回るだろう。

さてそうなると、国籍に関係なく、自分の生まれ育った地域の文化を引きずってやってくる。
最近やっと一人で外をうろつくようになったので、
面白いものを見つけた。

ロシア食品を扱うスーパーだった。
ドイツの大手スーパーにある品揃えとはだいぶちがう。
こんなものを見つけた。
袋の印刷には、おそらくロシア文字。

袋の上からさわると、かなり固い。
見た目はパンのようである。
もしかして「かにぱん」みたいな味か、と予想し、お買い上げ。
約100円。
店を出て、早速口にすると、大当たりぃ~、かにパンだぁ~
かにぱんをご存じない方はこちらかにパンとは
あの、少々固い歯ざわりと、微妙な甘さ、かにぱんそのものである。
うれしいものだ、形は違うが馴染んだ味に出会えるなんて。
しかも、ロシアのものらしい(はっきり断言できないが、少なくとも義父母には珍しいものらしく、少々味見をして次に手を出さなかった)。
食文化は妙なところでまねしたり、伝わったりしているものだなあ。

さて、お次はプリッツローストを見つけてしまった。

形状は全く違うが、味はそっくりである。 
やはり、ロシアスーパーで見つけたもの。
300グラム入り、約100円。確か、プリッツローストは70グラム入りで100円程度だったかな?
おほほぉ~3倍もオトク!
直径五センチ、太さ約1センチのこのプリッツロースト、食感も力強くよろしい。
とにかく、味がそっくりなのはとてもうれしい。
さて、確か、プリッツローストはかなりカロリーが高かったはず。
記憶によると、一箱で400カロリーだったような。
そうすると、このロシア菓子もそれくらいあるわけで、
袋菓子を一気に開けてしまう癖のあるわたしは気をつけなくてはいけない。

ドイツの普通のスーパーにある菓子類、チョコレート以外はいまひとつ、と感じられるものが多い。
こうした外国人のスーパーに助けられるとは、以外だった。
「かにぱん」と「プリッツロースト」
どちらも私が子供の頃に馴染んだ味。(プリッツは今でも好き~)
もしかしたら、日本の食品会社が外国の菓子をまねて作ったのかもしれないし、
その逆かもしれない。
食文化のまねっこは、わたしのような移住者達を助けてくれるものだなぁ。





再び復活祭の食卓

2009年04月13日 | 食べ物
去年も記事にしたと思うが、
今年も復活祭の食卓を紹介。
何故かというと、ウチの行事食、あまりおいしくないから。
旨くないものを紹介して、旨くないものを食べなくてはならないストレスを解消しよう、という試み。
ひぃひぃひぃ~

ウチ流イースターパン

練りマシーンに小麦粉と、イースト、卵に砂糖を加える。


さらにあたためた牛乳とその中に溶かしたマーガリンを入れ、練る。

こうした甘くてふわふわのパンはこちらの食卓では普通ではない。
「酸っぱい生地のパンが本物」
と義母は言う。
ハイジの言う「黒パン」のことだろうか。
気候的にライ麦のほうが良く育つので、それを使ったパンが発達したようだ。


すでに、パン作りも日本の主婦の常識となりつつあるのでこうした紹介もくどいけど。
表面が乾燥しないよう濡れふきんをかぶせて暖かいところで発酵させる。
(いや、このふきん、ぬれていないようだけど?うう・・ウチ流は乾燥していてもOK)
すると、右のように倍以上に成長!


形を作る。レーズン入り、シナモンシュガー入り、編みこみ形などがウチ流。


焼く。
焼きあがって、冷えたら、溶いた粉砂糖を塗る。

このパン、日本の菓子パンのような風味なのだけど、どういうわけか、
そんなにおいしいと思えない。
すでに、こちらのライ麦パンに慣れてしまったからか?
いや、日本のものと似ているから、比較してしまうからか?


イースターにはつき物のゆで卵。
我が家はスーパーで出来合いのものを買ってくる。
部屋や庭を飾るものとしてもいろいろな卵形のものがある。
まさみさんが紹介しているような芸術作品もあり~


また、復活祭には肉がつき物らしい。
義母は張り切って肉塊を買ってきた。
これ、ハム、らしい・・・
豚肉のハム・・・紐が付いているけど、ぶら下げて燻製にしたのだろうな。
そのままひも付きで売るかよ~?!


上下のハム塊ともそれぞれ2kg弱もあるでかいものだ。
スライサーで5ミリ程度の切り、食卓に並べる。


はい、これがイースターの食卓のできあがり。
甘いパンと、ハム塊スライスと、ゆで卵・・・
ハム塊スライスには自家製西洋ワサビを添えて食する・・・
不気味な味の組み合わせ。
夫などはずっとこれで育ってきたから違和感無いのだろうけどね。
私には苦しい・・・
このハム塊、漂う香りがなんだかワイルドでね~
ちょっと、具合が悪くなりそう・・・
肉食文化の発達したここのやり方なのだろう。

パンも、ハムもたくさん余っている・・・
ここ数日はこれらを消費するよう義母に迫られるだろう。
「このハム、焼いて目玉焼きを添えたらおいしそう」
と言ったら、
なにやらこのハムに使われている塩は加熱すると危険、とかで
「だめです!」
と義母。
ど、どうやって消費しよう、わたし!
ああ、恐怖の行事食・・・




脂肪分はいらないっ

2009年03月22日 | 食べ物
「今日のおやつはワッフルにしましょうか?」
義母の提案に私は即座に否定の答え。
「ワッフルは面倒だから食べたくありありません」
しかし、義母が私に尋ねてくる段階ですでに彼女の脳内では私の答えがどうであれ、決定なのである。
私はワッフル作りが面倒だから食べたくないのではない。
使用するマーガリンの量が異様に多いので、これまたできれば避けたいおやつなのである。
ワッフルのサクサク感を出すためには油脂の量を多くしなくてはならないのだろう。

日本だったら、普段の食事の油脂量が少ないからときどきワッフルを食べてもいいだろうけど、
ここはすべてに大量の油を含んでいるから自分の健康を考え、なるべく避けるよう努力している。

私の意思を義母は完全に無視して、ワッフルを作り始めた。
では~、この機会にウチの作り方を紹介。


マーガリンと砂糖を量り、泡だて器でよく混ぜる。
マーガリンの量はラーマ(ここにもラーマあり!)パッケージの約半分ほど。
この量を見ると、それだけで食べたくなくなる。
左のアナログ計量器、ウチの他の備品同様3,40年前の品だろう~
使いにくいことこの上ない。
天秤式。
ぐらぐらゆれ具合で見るのだから正確に量るのが不可能に思える。
義母の長年の愛用品、彼女だけにはぴったりと量ることができる。
夫は私にデジタルのを買ってくれたけど



卵を加えて混ぜ、さらにベーキングパウダーと粉をふるいながら入れる。


ワッフル焼き器は2代目で、これは最近買った新しいもの。
10枚くらい焼きあがった。



粉砂糖を振り、生クリームを泡立てたものを添えていただく。
生クリームも脂肪だよなぁ~
まったく、こんな食生活、数年続けると日本人遺伝子の私、病気まっしぐらぁ~

これを食べたあと、義母は私にもう一枚食べるように勧めた(凄んだ、迫った、のほうが感覚的に正しい)
もちろん、これ以上食べること不能な私。ひひぃ~
義父母はもう一枚づつ食べていた。
強靭なドイツ人の胃袋、凄すぎ。

義母は「コーヒーに牛乳を入れなさい」と勧める。
ブラックコーヒーは胃を荒らすからだそうだ。
もちろん私はこれ以上わずかでも脂肪をとりたくないので言ってやった。
「生クリームはミルクからできていますから、お腹の中で混ざります」
って。
納得していた様子の義母・・・不気味・・・

さて、これは昨日街で見つけた煎餅。


安かったので、まとめて買っておいた。
英語表示のパッケージ、イギリスから来たのかしら?
売れなくて、賞味期限が近く、50セントにまで値下げ、うふふ~
脂肪分はほとんどゼロ!
すばらしい!

お煎餅大好き!
私は一度に一袋食べきることができるのだ






肉料理

2009年03月06日 | 食べ物
夫が数週間前の入院時、医師に勧められたのは肉食。
夫は18歳のときから肉を断っていたのに、その医師が菜食主義者だったこともあり、あっさりと方向転換したようだ。

いままでは私自身が彼の目の前で肉類を食べるときも落ち着いていられなかった。
「りす、肉は危ないです」
おそらく、食肉となる動物を飼育するときに与えられる飼料、病気にならないように投与される様々な薬品、などの心配をしているのだろう。
私も、それらの危険性が書かれている書籍を読んで知っている。

だけど~
義母を目の前にしてはっきり肉を断ることができるのは実の息子だけだろう。
パラサイトの息子の嫁、出される食べ物にもんくいったらばちあたり~

さて、
肉解禁で、積極的に食べるようになった夫。

喜んでいるのはもちろん義母。
(いや、私と二人で不気味がったのだけどね、夫に内緒)

先日はこんなワイルドなミートローフを嬉々として作っていた~



ハンバーグを大きく作って、この形状にしてオーブンで1時間焼けば出来上がり。



中にはゆで卵入り。
こんなおしゃれなことはあまりしない義母。
息子の肉食復活のお祝いか?!







付け合せはブロッコリーとにんじんの煮物、ジャガイモ(茹でたもの)白菜サラダ、もう一品載せ忘れ、菊芋とりんごのサラダ。

最初の一切れは物凄く旨かった。
義母の勧めで二切れ目に挑んだ半ば・・・
やっぱり、重い・・・
脂肪分はこれ以上含ませることが不可能なくらいたっぷりある。
夫は一切れで降参。

後で、夫が私にささやいた。
「リッチすぎて、血糖値が心配です」
おいおい・・・あなたのからだはちゃんと血糖をコントロールできることを確認したはずではないか!

写真を見てしみじみ思った。
エコ盛り付け。
日本だったら、もう何枚か一人に皿が与えられることだろう。
味が混ざらないように、だ。
実際のところ、私はサラダの酢と他の料理が混ざるのが気になるので、盛り付けるとき充分汁気を切る。
また、隣の料理があまり密着しないように努力することも多い。
義父母や夫はそうしたことをしないようだ。
やっぱり、私は日本人。
それぞれが別に盛り付けられていて、それぞれを楽しむやり方がいい。
ついでに、器も見て楽しむ~


御飯、味噌汁にそれぞれのお茶碗、一汁一菜としても、もう一枚食器が必要となる。
皿一枚のウチとはえらい差だ!
洗うのに、3倍の手間と水が必要だ。
是非、エコ食卓のうちを見習ってほしい・・・
などと書いてみたいが、
本音は別。
日本の、食器から楽しむ食事は非常に文化的。
和食器、洋食器、家庭によっては中華用のを揃えているなんて、日本って凄い。






食べられるけど遠慮したい

2009年03月01日 | 食べ物
先日の夜に夫が食べたがったのは
グリースブライ(Grießbrei)、粗挽き小麦粥である。
私の苦手なここの料理の一つである。



牛乳を沸騰させ、グリースと呼ばれる粗挽き小麦を入れる。



この粗挽き小麦、薄い黄色の顆粒状の穀類だ。
パッケージ写真のように、団子にしてスープの具にする料理が有名だ。
グリースノッカルズッペ(Grießnockalsuppe)という。
たしか、地球の歩き方に載っていたと思ったのだが、見つからない。
ネットで検索してもなかなか見つからない。
ウチではグリース粉にマーガリン、卵、小麦粉少々、塩コショウ、パセリなどを加えて練り、スプーンですくってスープの素を溶いて沸騰させたお湯に落とし、約20分茹でる。
味は・・・
なんだか、よく理解できない。
そのぉ・・・
きっと、日本で生活する外国人が、慣れない白米を食べる感覚なのかしら。
うまみがわからない団子スープである。

さて、この粥の作り方の続き。
鍋の牛乳とグリースをぐるぐるかき混ぜていると、次第に粥状になってくる。
好みで卵1個を割りいれる。
さらに砂糖を加えるのだが、夫は砂糖の摂取を避けているので、なし。



これくらいの重さになったら出来上がり。



義母のやりかただと、シロップ漬けの果実を添えてその甘みと一緒に食べる。
夫はシナモンを振りかけて食べる。
(夫はいつも新聞を読みながら食事をする。やめてくれ、と言いたい)

これって、要するに、小麦粉を牛乳で練った食べ物・・・
この夜、夫はこれだけしか食べていない。
日本のように1日30品目食べよう、などというキャンペーンはないようだ。
ヨーロッパ寒冷地の伝統的な食生活なのだろうか。
はっきり言って、貧乏臭い食卓・・・・

さて、次の日。
近所の豪邸に住んでいるヨラさんから到来物。
彼女とだんなさんはポーランド出身で、頻繁に故国と行き来をしている。
これはポーランドから。


一面を砂糖で塗り固められたパンのような物体。
表面には微妙に「寿」と書かれているように見えるのは日本人の私だけ。
ケシの実ケーキ(Mohnkuchen)である。



この日の午後のコーヒーの時間にいただく。
切断面の黒い部分がケシだそう。
いやいや・・・
甘いの何の。
平均的な日本人より甘いものは得意な私も、この激甘ぶりに、一切れしか食べることができなかった。
義父母は3切れを平らげる。

「ポーランドはドイツより甘いものがすきなのさ」
ヨラさん同様、ポーランド出身の義父が解説した。
「ギリシア人はポーランドより甘いのが好きらしい」
少し前まで近所に住んでいたギリシア人家族のことを言っていた。
へ!
それではギリシア人はほとんど砂糖の塊を食べているのか!
甘さをおさえた菓子類を好むことにステイタスを感じる日本人とは大違いだ!

ここ二日間で、日頃避けたいと思っていた食べ物が登場したので、
ブログで紹介したくなった。


はあぁ~・・・  ふうぅ~・・・ 





3度目は遠慮したい食べ物

2009年02月17日 | 食べ物
「今日は、船乗りの食事をを作るわよ」
と、義母。
それを聞いた、元船乗りの義父は嬉しそうだった。

「なんですか、それ?」
私には得体の知れない料理。
少々恐怖感に怯えながら、義母を手伝った。



ハムと、コンビーフをひき肉状態にする。
義母のこの機械は粉を練ったり、ひき肉を作ったりする万能用具。
やはり、数十年使っている優れもの。



たまねぎのみじん切りを炒めておく。



茹でたジャガイモを潰す。
鍋の中が汁っぽいのは、前日にソーセージを茹でた残りの汁を使っているから。
これでうまみをつける。
(スープストックをさらに加えないと、まだうまみは少なし)



炒めたタマネギ、ひき肉状態のハム・コンビーフを潰したジャガイモと混ぜる。


塩コショウで味を調え、赤カブの酢漬けの赤い汁を加える。



できあがり。
皿の右は赤カブと、ピクルス。
左のピンクの部分はその、ジャガイモとひき肉状の肉類の混ぜ物。
その上に目玉焼き(この場合両面焼きだが)を添える。

一口食べて、思い出した・・・
2000年夏にハンブルグで食べた名物料理。
ラプスカウス、と言う。
そのレストラン、地球の歩き方を持った一人旅の兄さんがいたぞ。
有名なんだな。
手元にある地球の歩き方によると、その名物料理はいくつもの賞をとったそうな。
私は、
「こんな気持ち悪い食べ物、これが最初で最後だ」
と、思いながら平らげたものだ。

義母が、
「それで、どう?気に入った?」
答えは・・・
「ぞー、ららあ~」(うつむき加減で小さく)
まあまあ、という意味だが、
この場合「口に合いません」だ

肉類が余り得意でない私、よく加熱しないコンビーフとハムが生暖かいジャガイモと混ざっているのは、それから発する香りだけで「うっ!」なのだ。
舌触りもどろどろで、飲み込むだけのもの。
昼食だったので、午後中ずっと気分が悪かった。
人間の食べ物か?!
と、思ったくらいだ。
ああ~
2度目はないと思っていたのに~
まさか、家庭でも作るものだとは思わなかったからだ。

3度目は絶対にない、ないない
ラプスカウス、この名前、よく覚えておこう。