キシュクバイヤフクリストフのキャンプサイトから東に70Km 辺りは氷河からの川が縦横無尽に流れ、N1には長短の橋が数え切れないほど架かっています(写真1,2)。道路際にオブジェのようなものがあり(写真3)停まってみました。
此れは1996年にヴァツナ氷河の北部の山が噴火し、溶けた氷河で大洪水を来たし道路と長い橋が流されたのです。大量の水で曲がってしまった橋の一部が記念のためにこの地に置かれていた訳です。
ヴァツナ氷河はアイスランドのみならずヨーロッパ最大の氷河で8000平方Kmにわたり標高2000mに広がっています。
この場所から近くにスカフタフェル・ナショナルパークがあり,大きな立派な観光案内所とキャンプサイトがありました。
昨夜はフランスの団体キャンパーはここで停まったものと思われます。ここの観光案内所で氷河湖のボートツアーのチケットを購入しました。
この観光案内所から近くのスカフタフェル氷河へのジープツアーやウオーキングツアーが企画されています。
私たちはその隣の氷河が道端から見えるのでキャンパーで2Km 足らずのスヴィナフェルス氷河へ行って見ました。このあたりの氷河は繰り返される火山の噴火で落ちた火山灰のため真っ黒です。雲が低くて氷河を覆っているせいもあり、まるで墨絵を見ているようです。
この氷河を後に55Km東に目的の氷河湖ヨークルサルロニスがあります。環状道路N1の畔の大きな湖は、ヴァツナ氷河の氷河舌が湖に落ち込み、大きな湖一面に浮かんでいる大小の氷山はこれまた感嘆詞の世界でした。
午後12時半の観光船に乗り込み45分の周遊でした。ガイドの女性は素晴らしい英語を話し、水先案内のボートの男性が拾ってきた氷の説明をしてくれました。この氷は1000年も経っているそうで、圧縮されているので中々解けにくくとっても硬いとのこと、最後に氷を細かく砕いて乗客全員に小片を食べてみるよう勧めてくれました。1000年前の水と思えば何だかありがたいような気持ちでいただきました。
湖から短い急流の川が海に流れています。大きな氷山がつかえつかえて流れてゆきます。氷山の周りはかもめのような白い鳥でいっぱい、このような冷たい水でも魚が多いと見えます。氷の間をオットセイが2匹泳いでいました。
湖に堪能した後は海岸へ行って見ました。氷は海水でも溶けなくて砂利の海岸線に無数に打ちあがっています。
自然に出来た氷の彫刻は素晴らしく寒さを忘れて、写真をとりまくっていました。