無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

テレビ・新聞の狂気ともいえる無法な暴走ぶり

2010年09月09日 | Weblog
テレビ・新聞による憲法無視の人権侵害が激しさを増している。

一見、あたかも公平・公正に報道しているように見せて国民を洗脳しているから始末に悪い。


書きたいことは山ほどだが、今日は「政治とカネ」について、即ち「検察・マスコミ」ファッショに限定して書いて見たい。

あなたは「小沢には“政治とカネ”の問題があり、それについて国会でキチンと“説明責任”を果たしていない」と言うとき、小沢氏に「どんな政治とカネの問題」があり、「何をどう国会で説明しろ」と言っているのか答えられますか?
マスコミによって作られたイメージ「小沢氏は絶対悪いことをしているからだ」などと憶測でものを言ったら、あなたがNHK社員であれば即刻クビになりますよ!

「政治とカネ」といえば、水戸黄門にでてくる「悪代官と越後屋(悪徳商人)」を思い出す人も多いだろう。
まさに、その通りで、ときの権力者(政権担当政党や大臣)が、業者(業界団体)からワイロをもらい、その業者に利する権限を発動することである。(公共事業の発注等)

小沢氏は権力の座を離れて15年以上経つ。その間、政治権限の無い一野党議員である。国民の金を自由に使って業者に便宜を図る職務権限は持っていなかったのだ。

さて、これから小沢氏の政治とカネ騒動について最初から見ていきたい。

西松建設の裏金贈賄疑惑(少なくとも20億円以上の裏金)が発覚した時、植草一秀氏は、権力者はこれを小沢つぶしに使うだろう、警戒が必要だ、と警告した。

植草氏の予告通り、それから2~3ヶ月後の2009年3月3日に大久保秘書が逮捕された。

大久保秘書が正式に届出を出していた「西松建設の政治団体『新政治問題研究会』と『未来産業研究会』からの献金」が虚偽記載というもの。

しかし、この西松建設の政治団体2社から献金を受けて正式に届けを出している国会議員(又はその秘書・管理団体)は19名にのぼる。

権力側の大臣(自民党の漆間巌内閣官房副長官)は「自民党からは逮捕者は出ない」と発言。

あなたは、何故、正式に届け出ている小沢氏の大久保秘書だけが逮捕され、同じ様に西松建設の上記2団体から献金を受けたと届け出ている森・元総理をはじめ二階俊博、尾身幸次、藤井孝男、山口俊一、加納時男、中島真人、古賀誠、渡辺具能、川崎二郎、林幹雄、山本公一等々数多くの自民党議員又はその秘書が逮捕されないのか、その理由を説明できますか?

何故、大久保秘書だけが逮捕されたのか? 理由が言える人はコメント下さい。

西松建設の2つの政治団体が「ダミー」だというのであれば、検察は他の届出議員の秘書も逮捕すべきだとは思いませんか?

しかも、裁判で検察側の証人として証言台に立った西松建設幹部が、この2つの政治団体は「実体がありダミーではない」と証言した。

この政治団体は実体があり実際に活動していたことは周知の事実となっている。

では、大久保秘書逮捕は何だったのか?

分かっているのは、当時、民主党による政権交代が確実視され、政権交代したときには当時の民主党代表小沢氏が総理の椅子に座ることになっていたのに、検察の手によって阻止され、小沢氏が代表を引き摺り落とされた、という事実だけである。

①西松建設前社長の話(下記に引用)

「西松建設前社長が小沢氏からの便宜供与を否定」(きっこさんの世田谷通信より)

西松建設の違法献金事件に関して、西松建設の国沢幹雄前社長が、民主党の小沢一郎代表側からの便宜供与はなかったと証言していることが分かった。
東京地検特捜部は、西松建設による小沢氏側への献金は公共工事などの見返りを目的としたものとして捜査しているが、国沢前社長は「公共工事が欲しかったので(小沢氏側への)献金を続けていたが、まったく工事を回してもらえないため、このまま献金を続けていても無駄だと思い、2つの政治団体を解散するに至った」と証言した。
この証言は、小沢氏の影響力が強いと言われている東北地方での公共工事が、西松建設側にほとんど斡旋されていなかった事実とも合致している。

小沢代表は11日の党本部での会談で「…私は何も悪いことはしていない。いずれ真実が明らかになれば国民も理解してくれるはずだ」と語った。

一方、西松建設による裏金疑惑や違法献金容疑を報じられている自民党の二階俊博経済産業相や森喜朗元首相の地元である近畿地方や北陸地方では、数十億円単位の公共工事が西松建設へと優先的に流されていた事実が判明しており、今後の捜査の方向性が注目される。(2009年3月11日)

②西松建設幹部の話

「献金すれば仕事が取れたわけではないが、小沢氏の地盤である東北地方で仕事がしにくくなると困るので献金を続けていた」(裏金や違法献金ではない、正当な「献金」だよ。念のため)

(余談)
小沢氏の“政治とカネ”が事ある毎にマスコミで、国会で、取り上げられ、もう1年半にもなる。
私は先に“政治とカネ”の問題とは贈収賄(為政者が業者からワイロをもらい便宜を図る)のことだ、と書いた。

自民党の二階経済産業大臣(当時)の場合、マスコミはどのように記事にしたか。

二階氏秘書偽装認める 西松献金 略式起訴へ(朝日新聞20091207より多少編集し引用)

西松建設が家賃肩代わりで自民党二階大臣[当時]の政治団体に,西松社員名で5万円づつ(記載しないでよい金額範囲)に分け、毎年300万円“献金”していた偽装献金事件で、東京地検特捜部は,二階氏の政策秘書を政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で略式起訴し罰金刑を求める方針だ。

西松建設の献金問題で特捜部は、小沢一郎・民主党幹事長の公設第一秘書で資金管理団体の会計責任者の大久保隆規被告(48)を、3500万円の違法献金について…(虚偽記載などの罪で)逮捕,起訴した。
これに比べ二階氏の政策秘書については、公共工事発注への影響力を背景にした違法性を示す証拠がないことや、偽装献金額が少ないことなどから、公判請求はせず,略式起訴にとどめる・・・。

略式起訴されれば,西松建設の献金問題の捜査は終結することになる。…後略、引用終り


このニュースはテレビでも1日~1.5日流されただけである。ワイドショーでも取り上げられていない。

この記事を見て、マスコミ・検察が一体となった“ファッショ”であると感じない国民は不幸である。

国民は「略式起訴」という言葉に騙されるな!「西松建設の献金問題の捜査は終結することになる」に騙されるな!

西松建設から政治家に渡った裏金は少なくとも20億円以上と言われている。

それを小沢氏の3500万円(正式に届け出ている献金)と二階氏の300万円で“捜査終結”とこの事件をチョンにするマスコミ。
二階氏にはもっと大きな献金疑惑(“構成員の全員の名前が分かっている市民団体”から告発されている献金疑惑)があるのに、「終結した」と国民を騙している。

国民は「略式起訴」という言葉から、二階氏の方は大した事件ではない、と思ってしまうが、一寸待て!

“政治とカネ”の観点から見たら、届け出ている「正規の献金」で逮捕された小沢氏の秘書と、西松建設から届出不要の5万円単位に分割して300万円/年をもらい、届出なしにフトコロに入れていた二階氏(の秘書・政治団体)とどちらが悪質かは、サルでもわかる。

しかも、小沢氏の影響力が強いと言われている東北地方での公共工事が、西松建設側にほとんど斡旋されていなかった事実(小沢氏に職務権限が無いのだから当然といえば当然)と、二階氏の地元、近畿地方では公共工事の70%以上が西松建設一社に流れている事実を見ても、どちらに“政治とカネ”の問題があるのかは、歴然としている。

前回「バカらしくて」と書かなかった「37社のゼネコン?からなる小沢支援団体に95%以上の公共工事が発注されている、云々」であるが、これは、談合とか外資系企業が入札出来ない、という日本の建設業界の諸問題を小沢氏と結びつけ、“天の声”だ、“強権発動”だ、と「小沢氏=悪」を国民に印象付けようとしているのだ。ここにも国民洗脳報道を見ることが出来る。…理解出来ない人もいるだろうが、今回は略す。

さて、大久保秘書の無罪は決定的となったこの逮捕劇は、結審しないまま、検察の手によって容疑変更されてしまった。
結審し大久保秘書の無罪が確定すれば「野党第一党の党首(代表)だった小沢氏を総選挙前に引きづり降ろしたこの事件はなんだったのか」とマスコミ・検察に対し国民から非難の声が上がる事は必至であったが、容疑変更(石川議員逮捕の容疑)によって、結審せずに事件を持ち越し、検察・マスコミは難を逃れた。

ここまでの話は、植草一秀の「知られざる真実」~小沢一郎氏の“政治とカネ”問題研究 第一回に詳しく載っているのでそれを見てもらいたい。

この時期のコメントに次のようなものがあった。

≪みのもんた氏が小沢さんのことを「ゼネコンから裏金をもらったことは事実だ」と断言していました。
そして「政治家がゼネコンから賄賂をもらって見返りに公共事業の受注をしてやることが許されていいのか」というようなことを言ってましたが、立件もされていないうちに、罪と決め付けるような発言がなさ
れたことは問題です。≫


その通りと思う。私が最初に書いた「テレビの憲法を無視した人権蹂躙」の一例である。


次回、石川議員の逮捕に続く、今日はここまで、またね。