純米燗オヤジの戯言 佐用の酒屋 地酒のDON

「完全発酵の純米酒を燗で呑む文化を普及させたい」そんな純米燗伝道師を自負する酒屋のオヤジ奮闘記。

みりん・・・といえば三河みりん!

2012年10月13日 | 調味料
みりん・・・といえば・・・

三河みりん!


昨日醤油を買いに来られた御客様から・・・


「あらっ、こんな所に三河みりんを見つけたわぁ!

他のみりんと違って断然おいしいものね。

ここにあること

よぉーく覚えておかなきゃ。」


との言葉をいただいた。


このみりんは・・・確かに違います。


当店で取扱っているのは

「三州 三河みりん」:角谷文治郎商店

この「本みりん」なのだ。


アルコール分:13.5度
エキス分:43度以上
原材料:もち米(佐賀産、北海道産)
    米こうじ(愛知県産米)
    本格焼酎(山形県産米・自社港本町蔵製)

醸造工程は・・・

もち米と米麹を米焼酎に漬け込み糖化発酵させる。

この時の清酒の醸造と根本的に違うのは仕込み時のアルコール度だ。


清酒醸造は・・・

アルコールが無い状態から

米を麹で液化し

そのでんぷんを糖化させながら

同時にその糖を酵母に食べさせてアルコールを生み出す。

このような発酵を繰り返すことでアルコール度数が高く糖度が低くなっていく。



みりん醸造は・・・

最初からアルコール度数40度前後の米焼酎に米と麹を漬け込んでいるので

アルコール発酵を促すのではなく

麹で米を液化(アルファ化)して

ブドウ糖レベルに糖化することを目的とする醸造だ。

糖化が進むことでアルコール度数はどんどん低くなり糖度(甘味)を増していく。

この過程で米のたんぱく質はアミノ酸やペプチドに変化し旨味成分も増していく。


簡単にいうとこんな違いがある。


そしてこの甘味と旨味を増した「もろみ」を搾り

1年~3年程度寝かす(熟成させる)。

「三州三河みりん」の場合最低2年間寝かせる。

タンクごとの味の相違を均一化するためのブレンドをおこない出荷する。


みりんには賞味期限がある。

腐敗や酸敗はしないが

色がこくなり熟成香も増し甘さが徐々に少なくなり個性的な味わいがでてくる。

このみりんの味の個性がでてくると・・・

プロの料理人の味付けの邪魔をする

・・・ということで賞味期限は1年半前後に設定されている。


次に・・・

ひとくちに「みりん」といっても

①本みりん
②発酵調味料(加塩みりん)
③みりん風調味料

などがある。

ここに本物と偽物の大きな違いがあるのだ。


続きは・・・


明日。
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