唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

ゴジラの逆襲

2008年06月15日 | 怪獣映画 ウルトラマン
ゴジラの逆襲

東宝

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最初のゴジラが感動的だっただけに、その続編がどのようなものか・・・興味をそそられるところですが・・・

最初のところを見て・・これを見続けなければいけないのか・・・とちょっと思いました。やっぱり古いということもあり、演技が・・・

でも、ラジオのアナウンスで、「○○ましたから・・・」といっていたところは、野菊のごとき君なりきの「○○ですもの・・」に通じるところがあって、その時代の言葉づかいを感じました。

ゴジラの一つの見所はどこに上陸するか・・ゴジラ上陸警報とでもいいますか、そのドキドキ感があります。「大型の台風が・・・」と、テレビの報道を見ながら、後どれぐらいで近づくかとかドキドキしてる感覚にも似ています。しかも、戦争の傷もまだいえていない時期・・・でもありますから、人によっては空襲警報とも重なるのではないでしょうか。
ゴジラが光に対して異常な反応を示すといって、街の明かりを消しますが、それも、そのときの人にとっては、戦争の記憶を思い出すことでもあると思います。

そして今回は、アンギラスという怪獣が出てきます。恐竜図鑑みたいのを開いて、名前を特定するのもなんかちゃっちいけど、その当時の子どもだったら・・・ドキドキ感満載かも知れません。
俊敏さを特徴としてしまったために、ゴジラと一緒に早送りでたたかいます。ここは見ていられないシーンです。

アンギラスがやられたところで終わっていてくれれば、まだ助かったんだけど、まだまだお話は続きます。

もう一つの目玉の、人がいい、みんなから好かれる小林さんの死という山をそこでもって行きます。そして、その人の死がゴジラ対策を見つけるきっかけになるというのも話としてはいいのですが、これまた長い長い、つらいつらい道のりです。
小林さんの好きな人の写真のエピソードもいいのですが、そのアイデアがあまり映画にいきてない気がしました。

前回ゴジラを殺したオキシデンデストロイヤーもないなかでゴジラとどうたたかうか・・・大阪の安全は守ることができるのか・・・実際におこったらたいへんなことですよ。これは。
そういう意味では、ゴジラをやっつけるというより、とりあえず追い出してみましたおしまい。ぐらいの方が案外面白かったかも。

サラエボの花

2008年06月15日 | 映画 さ行
サラエボの花

アルバトロス

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子どもを修学旅行に行かせるためにがんばる話です。なんて単純な話ではありません。

戦争が国の基礎をめちゃくちゃにしたのでしょう。貧困があります。
悲しみや貧困・・・国自体が傷を負っているように感じました。
深い傷です。その傷はずっと背負っていかなければ行かない傷で、笑顔のときがあっても、その傷が心から笑うのを止めてしまいます。人を信じることができないぐらいの傷を負っている人もいっぱいいるのでしょう。
でも、同時に、おなじ傷を持ったもの同士の支えあう力も強いのかもしれません。

母親が独りで背負っていた傷は、真実を知ることで子どももその傷を背負うことになりました。真実を知って、母親を恨んだでしょうか?・・いや、きっと、そんな傷を背負いながら、本気で愛してくれ、育ててくれた母親と一緒に生きていこうと思ったに違いありません。最後のバスのシーンは、そう解釈したいものです。