ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

ドリーム No.528

2007年03月19日 23時06分00秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)

少林寺拳法 橋本西支部 道場通信

発行日 2005年9月26日(月)   発行・文責 長坂 徳久

【花園合宿終了!】  

  全国大会(国際大会)出場の小学ファイナリストによる強化合宿を花園村で行いました。稽古は「花園中学校体育館」、宿泊場所は、『花園村 ふるさとセンター「ねむの木」(〒643-0611 和歌山県伊都郡花園村梁瀬 http://www.f-nemunoki.com/)です。

  合宿メニューは、次。9月23日(金)~24日(土) (初日)8時半 勤青ホーム前出発→9時時半 現地着→9時半~12時 バスで花園中学へ移動 稽古Ⅰ→12時~13時 昼食・休憩→13時~17時 稽古Ⅱ→バスで帰宿泊所→17時半~18時半 夕食(バーベキュー)→ ~19時半 入浴(温泉)→20時~22時 カラオケ(自由)→自由に就寝。(翌日)7時 起床→8時~ 朝食→9時~12時 稽古Ⅲ→12時~13時 昼食・休憩 →13時~17時→恐竜ランド→グリーンパーク→17時 宿所出発→18時 橋本着 今回の合宿で感じたことは、拳士たちの成長です。さすがファイナリストということが多々ありました。今の六年生と最初に合宿をしたのが彼、彼女たちが四年生の二年前ですから、そのときから考えればものすごい進歩であり、長坂も大変うれしく思いました。 

  道場で指導していること、道場ではできていることが今回、道場外での合宿でも実践できていたということです。 以下、具体例を出してみましょう。

☆稽古は手を抜かずにいつも以上に一生懸命、全力で行えました。(団体演武を50回通した。これは少林寺拳法経験者には、とてつもない回数だということが理解できるでしょう。)

☆どんなときにも、脚下照顧(くつを揃える)が自主的にできていました。

☆宿泊先での係員の方へのあいさつができていました。

☆体育館や遊び場所へバスで送迎していただくときも、乗るときは「お願いします」。 降りるときは、「ありがとうございました。」を全員がきちんとはっきりと言えていました。

☆また運転手さん(支配人ですが)が「では出発します。」といえば、長坂は「はい、お願いします。」と当然言います。すると、拳士たちもその後に「お願いします。」と大きな声で言っていました。

☆食堂で食事が終わった後は、見事に全員が「イスをきちんと入れて」席を立っていました。また、自分たちで食べ終えた食器なども炊事場に運び、「ごちそうさまでした!」というお礼のあいさつもきちんと行っていました。

☆お茶やごはんも自分のものだけでなくみんなのものをそれぞれがお世話していた。(特に勇貴君ががんばっていました。) これらのことは、今までの合宿や稽古で長坂がずっと指導してきたことでした。それが今回は、特に長坂が指示しなくてもきちんとできていたということで、本当にすばらしく成長したものだなーと感心、感激でした。 

  当然、長坂が注意することもありました。それはたとえば、「バス何時に来るん?」『来るんと違う、来てくれるんやで。』など。子どもたちはおとなから、注意され、教わることで「知って」→「覚えていく」ものなのです。だから私たちおとなは大切なことを何度も何度もきちんと教えてあげなくてはいけないのではないでしょうか。  

  さて、稽古も前号で予告したとおり、ほめることを中心に長坂は指導しました。途中、雑談やクイズ(なぞなぞ)を多々入れながら・・・ そんな中で、二日目の稽古も終わりに近づいたとき、数人の子どもたちが少し『礼儀』を失する態度と言葉を長坂に行いました。注意するというよりも正直長坂は軽くキレてしまいました。ただ、そんな雰囲気のままでは気持ちよく合宿を終えることができません。指導者は理由があって叱ったときでも、もし感情で怒ってしまったときでも、どこで振り上げた手を下ろすか、どのように下ろすかが大切です。 

  長坂は子どもを子ども扱いしないというところがあります。同じ人間としてみます。だから、子どもだからといって許さないことは許しません。当然「おとなになる」ことはしますが、子どもたちに媚を売ったり、逆に必要もないのに威圧したりすることはありません。だから、正直に子どもたちに次のように話しました。

『ええか、世の中は子ども中心に回っているんじゃないんや。おとな中心ということでもない、みんなを中心に回っている。だから、おとなでも腹が立つときは腹がたつんや、子どもが腹が立つことはおとなも腹が立つんやぞ。おとなも子どもも一緒や。今、先生は・・・・で怒ったんや。(理由をきちんと言った。子どもたちにはいつも「叱る」と「怒る」は違うと教えている。だから、このときは正直に長坂は「怒った」と認めた。)  わかりましたか?・・・・・・・(ここからは笑顔になって(無理やりにでも笑顔を作る!) でもな、先生はそんなことをいつまでも引きずる人間じゃないんや! ということで、「なぞなぞ大会~!」』

と一気に場を切り替えました。子どもたちも長坂とは付き合いが長いので、長坂の呼吸も読めているのか、もう終わったことは引きずらず、なぞなぞ大会に乗ってきました。もうそれで全てがチャラになります。場はまた和気藹々とした雰囲気に戻り、最後はいい雰囲気で稽古を終えました。こんな教訓を子どもたちは理解するのです。だから、また同じような言葉を言ってしまった拳士には、今度は別の拳士が「今そんなこと言ったらあかんやん」とたしなめていました。これが橋本西支部のすばらしいところです。(「稽古をやめて、休憩したい」というような言葉です。その言葉自体は悪くないのですが、タイミングと言い方を失すればダメなのです。) 団体演武をさせる前に長坂はまず、お互いに「がんばろう」「声だしていこう」と全員に声を掛け合いさせます。そのときの条件は、絶対「笑顔で」ということです。こんなときに一番素敵な笑顔でみんなをほぐしてくれるのが、みなみちゃんです。彼女の存在は、このチームには本当に欠かせないものです。  

  二日目、午後からは、恐竜ランドとグリーンパークというところへ遊びに行きました。とっても楽しいようでした。そのかわり午前の稽古の疲れ、前日の稽古の疲れ、寝不足?もあり、遊びが終わり宿泊所に戻ったときは子どもたちはぐったりです。そんなときは、もう長坂は特に何も厳しくはいいません。疲れているとき、眠たいときほど指導の効果のないときはないからです。 

  長坂は夕方橋本に戻ってきて、すぐ通常稽古の指導に隅田小学校に行きましたが、不思議とあまり疲れていませんでした。それは、このファイナリストたちと素晴らしい二日間を過ごし、逆にパワーをもらったからかもしれません。 

  今年もファイナリストは県代表としての資格にふさわしい拳士たちに成長しました。こんな子どもたちを長坂はこころから誇りに思います。そして、とっても愛おしく大切に思います・・・・。


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