NPO法人 こころとからだの総合教育 育夢学園 はぐくむ学童通信
電光石火
第52号
発行日 2012年12月17日(月) 発行者・文責 理事長 長坂徳久
【教える⇒できる⇒ほめる】
木曜日に、次のことを全体に話ししました。(長坂)
1,お楽しみ会の百人一首大会について
大会の説明や方法を説明しました。
2,あいさつについて。
あいさつの意義を説明し、補足として次のことを話しました。
「みんなあいさつがきちんとできるようになりましたね。とくに、とってもいい人が何人かいました。それは、手袋をはずして先生と握手をしたからです。」
真剣に聞いています。
「握手をするときは、手袋は外します。それが礼儀です。また、本当なら帽子も脱ぐのが礼儀ですが、それは、いまは細かくは言いません。
さらに、長坂先生と他の先生たちがいるときは、長坂先生に先にあいさつに来ます。これも礼儀です。少し厳しい礼儀です。」
長坂から先と言うのは、一つの「長幼の序」というものを教えることです。これは儒教に端を発しますが、日本人の美徳でもあります。
少林寺拳法の教えに、「長上を敬い、後輩を侮らず」というものがあります。
まさにこの精神が大切です。
さて、本日、月曜日。ほんんどの子ども達が、手袋をはずしてあいさつ・握手をしてきました。「よく覚えていたね。」とほめました。
また、Sくんは、帽子までとっていました。長坂が忘れていて、びっくりしたぐらいです。
3,黄色帽子について。
「はぐくむ学童の外遊びは、黄色帽子を持ってきていないと連れて行かないようになっています。黄色帽子をかぶっているとどんないいことがありますか?」
「わかりやすい。」(どこにいるのかが)
「頭を守る。」
「何から守るの?」
「こけたときとか。」
「うん、それもあるね。ほかに?」
「暑さから守る。」
「そう、それもあるよね。冬でも熱中症はあると思う人? ないと思う人? 冬に熱中症はあまりありません。それでも、帽子をかぶるには理由があります。
それは、はぐくむのルールだからです。ルールは全員が守るものです。だから、黄色帽子を忘れた子は、外には連れて行きません。それをルールにしているのです。
なかには、外に行きたくないからといってわざと帽子を持って来ない人がいるかもしれません。しかし、それも、はぐくむのルールを破っていることになります。ルールはみんなが守ります。」
たとえば、学校で先生が4月当初、
「○つけは、赤鉛筆でします。」
と言います。そんなとき必ず、
「先生、赤ペンでもいいですか?」
聞く子がいます。それを、
「いいですよ、同じ赤だから。」
と言ってしまったら、そのクラスはずっと荒れます。
次のようになるからです。
「赤ペンでもいい?」⇒「忘れたので青でもいいやろ?」⇒「○なんかせんでもええやん」
と子ども達はエスカレーションしていくのです。
この最初の「赤ペンでもいいですか?」というのは子ども達からのアドバルーンです。
その先生はどこまで許してくくるのかを試しているのです。すきがあれば、子ども達はそれを次々に崩そうとしてきます。少しでも自分の有利なようにしようとするのは、大人も子どもも一緒なのです。
黄色帽子をかぶってくる・・・これは、はぐくむ学童の決して曲げないルールです。
このルールを手段として、「はぐくむとしてダメなものはダメ」ということを徹底して、指導の軸にしているのです。集団を指導するにはこのようなことが必要なのです。