
今年の文藝賞受賞作で角田光代が褒めているから読み始めたのだが、この手の作品は乗れない。ダラダラ書かれたどうでもいいことを読みながらイライラしてくる。だから何なんだ、と思う。
真面目に働け,アホって感じ。お話はほぼない。妄想が炸裂してどんどん加速していく。会社に行きたくない。仕事したくない。チームリーダーは優しすぎるからウザい。どこまでお前はワガママなんだ、と腹立たしい。
そうこうしているうちにさらに妄想は肥大化して止まることを知らない。会社のトイレにこもってトイレットペーパーを並べて横になる。何時間も出てこないから長髪とチームリーダーが探しにくる。
冒頭の遅刻して出勤(5時間も)から始まって、ラストまで怒濤の無茶振り。千倍の支払い伝票とか、63万のジャケットがボロボロになってしまったことやら、あることないこと、もちろんあり得ない妄想のつるべ打ち。最後は血まみれスプラッター。糞と毛玉まみれの現実で破滅する。ハイテンションな退屈凌ぎ。読み終え終わった時、グッタリした。