どうして大阪を舞台にしたらこういうコテコテの映画になってしまうのだろうか。「いかにも大阪」というイメージばかりが先行して、まるでリアルではない。まぁ、大阪以外の人がこの映画を見たなら「これこそ自然な大阪の日常風景だ」と、思えるのかもしれないが、なんだかそれって嫌だ。大阪で住む人間にとっては、ここはなんら特別な場所ではない。だが、そんなものは伝わらないし、どうでもいいことなのか。よくわからない。
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映画監督の青山真治が書く小説は、彼の作る映画とはまるでイメージが違う。その落差が面白いといえば、面白いのだが、あまりの違いになんだか不思議な気分になる。
特に彼の小説オリジナルは、映画にはなりそうもないものが多い。今回もそうだ。まぁ、映画向きの素材なら最初から映画にするのだろう。
作品世界が閉じているし、狭い。その狭さの中で呻吟する女たちが描かれる。今回は3人の女たちが主人公だ。3話か . . . 本文を読む
「誰も近づかない不思議な洞窟」なんて、絶対に家の近所にはないです。それに「地底人がいる」なんて噂は、今時子どもでもしません。きっと。
と、いうことで、この芝居は根本的なところからまず勘違いしてる。でも、そのとんでもない勘違いから発想して、ありえない世界に僕たち観客を導くというのは、芝居ならではの戦略かもしれない。
作、演出の永富義人さんはこの芝居のバカバカしさなんて、十分承知の上でこの作 . . . 本文を読む