この集団の芝居は初めて見たのだが、なんだかすごかった。これって何度か見たことがあるスターボードのミュージカルとあまりによく似ていて、なんだか懐かしい。こういう芝居をやっている人たちも確かにいるんだ、という当たり前のことになぜだか感動する。
でも、この劇団のホームページを少し見たなら、いつもこの手の赤毛芝居(そんな言い方、今時しませんが)をやっている訳ではなさそうだった。ということは、これは彼 . . . 本文を読む
想流私塾14期生の卒業公演である。今回は何とも大胆と言うか、ヤケクソと言うか、なんとも言い難い発想での公演である。チラシの北村想さんのコメントがおかしい。TVサイズの発想しかできない塾生たちなら、そこを題材にして思う存分やってもらおうではないか、だなんて、なんとも豪胆だ。
さて、実際の10人の腕はいかほどか。今年のお題は「コント・漫才」。そのままコントや漫才を披露してくれた人もいる。最初の『 . . . 本文を読む
今回の舞台は、五條會館五條楽園歌舞練場というところだ。遊劇体の泉鏡花オリジナル戯曲全作品上演シリーズ第6弾である。毎回違うアプローチで見せるキタモトさんが今回拘ったのはこの場所である。この普通の劇場ではない特殊な空間で見せることに意味がある。
10本の柱が立てられてあるが、基本的にはこの歌舞練場をそのまま生かした空間で演じられる。そりゃそうだろう。わざわざこの空間を選んだわけは、この場が持 . . . 本文を読む
扇町ミュージアム・スクエアのキャンパス・カップで見た初演は衝撃的だった。だいたいこのタイトルが凄い。そして、他の生ぬるい学生演劇とは一線を画する。当時の僕はあの1本で完全にノックアウトされた。
その後、横山さんはあの作品を越える作品を書けなかった。試行錯誤を繰り返す初期の売込隊ビームの作品は、痛々しいながらも、確かに心に残る傑作ぞろいである。デビュー作を生涯超えれない作家は山のようにいる。そ . . . 本文を読む
惜しいなぁ、と思う。確かにかなりおもしろいのだ。最初のところなんか、この話がいったいどこに行きつくのか、その成り行きが気になる。どう転がっていくのか、想像もつかないからワクワクした。しかし、第2章に入って主人公が変わってしまった時、なんだかばかされた気分になる。ええっ、そんなのありか、と思う。でも、きっともう一度最後には節子に戻ってくるはずだから、と信じて先を読み進めた。なのに、もう節子には帰ら . . . 本文を読む