あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

十日市

2006-01-10 23:49:52 | 日々雑事
今朝も厳しい寒さの中、マイナス14℃の一日の始まりだった。

今日は毎年十数万人万人の人出がある会津地方最大の初市『十日市』だ。
例年の如く私も、ばぁ~ちゃんにお昼ご飯をあげた後に次のオムツタイムまでにと
起き上がり小法師と風車を買う為に十日市へと出かけて来た。




『十日市』とは、1384年、葦名直盛が黒川城を築いた時から始められたといわれ
色鮮やかな風車、起き上がり小法師といった縁起物のほか、さまざまな掘り出し物が露店に並ぶ。

   
風車                 起き上がり小法師


起上り小法師(おきあがりこぽうし)
多種多様な会津の民芸品はもともと会津藩主・蒲生氏郷(がもううじさと)が
下級藩士の内職として作らせたと言う、3センチほどの手のひらにのる大きさが特徴で
胴が赤で、頭が黒で顔が細い線で描かれて、その姿がなんとも可愛らしく心を和ませてくれる。
家族の数より1個多く買うのが習わしで、一族繁栄、家内安全を祈り
小さな体で元気に働き、転んでも起上る七転八起の忍耐と人生の象徴とされる。

会津風車も約400年前から伝わる民芸品のひとつで、商売繁盛の縁起ものとして人気が高い。
風車は、8本の細い竹で1センチほどのカゴを作り、その端を伸ばして紙の羽根をつける。
竹を削った柄に、この羽根を豆で止め「風車のように、くるくると一年中まめに働けますように」
会津の冬に不似合いなほどの極彩色も、素朴な手作りのぬくもりがそのまま伝わって来るような
雪国に暮らす人の春を待ちわぴる心…そんな祈りを込めて神棚に飾るという。

メインストリート神明通りには、田中稲荷神社 (たなかいなりじんじゃ) が祀られ
会津の初市『十日市』の神様で、1593年市神を祀ったのが初めとされる。

   
田中稲荷神社と会津の商業高校が運営している若商デパート。
            

   
地域の農協婦人部とか、漆器の町である会津ならではの漆器商品など…。

いわゆる、テキヤさん?って言うんだろうか?
そういう関係のお店もあったが、地元優先のような郷土ならではのお店も多かった。


今日は朝は厳しい寒さではあったが天気は良く『十日市荒れ』の心配はなさそうだった。
この時期天候が荒れる事が多く、十日市には吹雪になりやすい天気からそう言われている。
今日は平日の為か、人も身動き出来ないほどではなかったが
夕方から夜にかけては、かなりの人出が予想され、アーケード内での放送では
スリの注意を促し、あちこちに巡回しているお巡りさんの姿が見受けられた。

スリと言えば思い出すのが、在りし日の十日市。
子供達はまだ小さく私もお勤めをして、今日のように日曜日ではなく平日だったと思う。
子供達に十日市を見せたくて、今は亡きじいちゃんがお財布に幾らかのお金と子供達と
バスに乗り神明通りへと…たまには玩具やデパートでの食事と思っていたらしい。

ところが尻のポケットに入れた財布がいくら探してもない。
バスに乗って来たのだから忘れるはずはなく、スリにすられたのだろう…と思っている。
当時、私が神明通りの近くに勤めていたので、じいちゃんと子供達が来てお金を渡す事が出来た。
しかし スリも孫連れの年寄りを狙うことは無いだろうに…と。
十日市の話を書き込んでいて思い出した出来事だった。

今日は十日市荒れの心配はなかったようで、起き上がり小法師や風車も買った。
今年も良い年だったと思えるような年になれたら良いなぁ~と願う。

コメント (16)
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