ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2012J1リーグ第3節ヴィッセル神戸vsFC東京@ホームズスタジアム神戸20120324

2012-03-25 01:25:26 | スポーツ

2012シーズンの遠征染めは神戸です。

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神戸は初めてです。サッカーだけなら来ないかもしれません。僕らが旅に出る理由。カーネーションと平清盛のロケ地に行きたいのです。それに今シーズンの神戸が楽しそうなメンバーを揃えていることも。

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行きの新幹線で、倉敷商業がセンバツ一回戦に出ると知り、急遽甲子園に立ち寄ることにしました。学生時代に来て以来。当然改装後の甲子園は初めてです。メジャーの球場みたく綺麗になりました。

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甲子園駅に着いたら雨が降りだして、まるで雨雲を連れてきちゃったみたい。

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高校野球は外野席はフリーです。東京の試合まで時間がなかったので、外野席で見ました。いや、見たというか、雨が強くなったので一回表裏で出てきました。

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甲子園から神戸にむかうにつれ天気が良くなって、ホントに甲子園上空だけ雨雲があったんじゃないかと思います。御崎公園駅を出て道沿いに行くとホームズスタジアム神戸が突然現れます。思っていたよりデカイです。やっぱりサッカー専用スタジアムは、サッカーの空気感の純度を高めた独特の雰囲気があります。いいですよね。

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退場者が出て東京の数的不利な試合になりましたけど、勝ちました。今日は強かった。しかも今シーズン安定した成績を納めることができるように感じる内容で。

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神戸はスタメン4人が新加入。しかも伊野波が慣れないボランチで出場と、ハンデがありました。考えてみると、東京は前節の名古屋も怪我人が出てハンデを負ってました。こういうラッキーも調子の波に乗るために必要です。ポポさんは運を持ってるんでしょう。ちょっと逸れましたけど、今日の神戸。こと攻撃陣に関しては、神戸はとても適所な補強をしています。嘉人、野沢、橋本がボールを持てますから、この3人の誰にボールが入ることを合図に、攻撃陣が東京DFの背後を狙ってムービングを始めます。とくにSBとCBの間を狙ったフリーランニングが効果的。ボールホルダーは、走り込んだ選手にスルー。東京陣深くに一気に侵入し、シンプルにゴールに向かいます。吉田や嘉人がシュートしたシーンは、完璧に神戸の攻撃プラン通りだったでしょう。ただ、新戦力の出身クラブである鹿島やガンバと比較すると、ストラテジックではなく、まだまだ個の能力に頼った攻撃という印象です。それでも、シュート精度さえよければ違った試合結果になっていたかもしれず。戦術好きがどんなに抗おうとも、サッカーは基本的に個人能力に依存する球技なんだと痛感させられます。その意味では、現有する攻撃陣のシュート力は課題です。確実に二桁ゴールを期待できる外国人選手が一枚加わるだけど、恐ろしい攻撃力になるでしょうね。SBの攻撃力は申し分ないです。相馬、近藤ともペナルティエリアに侵入するシーンがありました。SBが得点できるチームは攻撃力のある魅力的なチームと言えます。ホムスタのお客さんは期待していいと思います。ゾーンディフェンスは、イニシアティブを握れている間はいいですけど、ゾーンの間に入った相手の受け渡しが難しく、あるいはクイックなショートカウンターで陣形を崩される弱点があります。ここは個人能力ではなく組織力が求められます。熟成が必要なところですね。

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伊野波。東京にいた頃に比べると同じ選手とは思えないほど上手になりました。プレーに自身が溢れてます。落ち着いているし、フィードが速く正確になってる。ただがむしゃらにプレーするだけの選手だと思っていたんですけど、試合の流れが読めるようになってます。

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今日の東京は、梶山をトップに据えた4-4-2で臨んでいたように見えました。梶山がボールを持って攻撃をコントロールできるので、寄りゴールに近い位置に梶山を置くことで攻撃を有効にしようという意図だったかと思います。これが攻撃のリズムを狂わせた原因かもしれません。神戸の守備はコンパクトなゾーンで、バイタルを消すことを意図してました。このため、配球するボランチと前線の距離が開きます。梶山にボールを付けることができない。梶山に渡りさえすれば基点になってくれるんですけど、渡らないと前進できません。それで、秀人がリベロの位置に下がる、いわゆる「3バック」を試しますけど、神戸が前線からプレスに来るとともに、配球先を両SBがしっかり抑えていたので、東京は低い位置でボールを回すしかなかったようです。そこで、梶山が本来の1.5列目に下がり、ゾーンの間にポジションを探し、ボールを受けるように変えました。これが機能しました。

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前半32分。東京が素晴らしいカウンターを見せます。自陣深くでボール奪取に成功した梶山が右サイドに張るナオに渡します。ナオはドリブルで神戸陣に進出。パス&ゴーで攻撃参加した梶山にリターン。梶山は羽生とクロスオーバーして左サイドに出たルーカスにスルー。ルーカスが丁寧に折り返したパスをナオが流し込み先制。神戸0-1東京。

直近2試合では、ボールを回しながら攻撃機会を伺う崩し方を見せていましたけど、今シーズンの東京は、鋭くコンペティティブなカウンターを持っています。富士ゼロックスで見せたアーリアのゴールはその象徴。今日のナオのゴールも美しいカウンターでしたね。

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梶山が前半でアウトし、谷澤が入りました。怪我のようですね。心配ですけど、梶山にはシーズン通していいコンディションを保って欲しいですから、時々おやすみするのはいいことです。梶山がいなくなることで東京の攻撃に影響があるかと思っていたのですけど、問題なかったです。要因はルーカス。梶山がいない分、ルーカスが奮迅の貢献をします。ルーカスがポストを受けるだけでなく、ルーカス自身がボールを奪いにいく。天皇杯でみせたスーペル・ルーカスは今シーズンも健在で、梶山不在時のスクランブルとして使える作戦です。ポポさんは幾重の攻撃パターンを用意しているのでしょう。

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そんなわけで、一見神戸が攻勢に出ているように見えましたけど、東京は十分コントロールできていて、後半は終始、試合のイニシアティブは東京側にあったと思います。選手交代も主体的にできます。神戸はアクシデントで北本を変えたほかは、流れを変えるための選手交代。残念ながら選手が替わるたびにチームのクオリティは低下したと思います。逆に東京の選手交代は合理的です。梶山が下がる分、トップに張ることが多くなった羽生に替えて、本職の千真。それ以上に興味深いのは、むっくんの投入です。ナオのポジションにそのまま入りました。草民というチョイスもあったのですけど、試合の流れがバランスの維持を求めているとポポさんは読んだんでしょうね。

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結果的には、その後アーリアが2枚目のイエローで退場しますから、むっくん投入が大正解となりました。神戸は数的有利になって攻勢に出ますけど、今日の東京は球際の守備が厳しかったです。安定していました。退場するアーリアをねぎらいつつ、レフリーに向かおうとするポポさん。しばらく猛抗議してましたけど、これチームが落ち着く時間を作っていたんだと思います。それからレフリーの矛先を選手から逸らす意図もあるでしょうね。ポポさんは素晴らしい監督です。

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試合を決めたのは権田と千真。権田のフィードが不安定なのが当面の課題ですけど、攻撃的なフィードはやっぱり可能性を持ってます。後半アディショナルタイム。権田は直接千真にロングフィードを送ります。千真は伊野波との1on1に競り勝ち、抜け出します。詰めてきた徳重もかわしゴール。神戸0-2東京。

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嘉人と吉田のシュートがどちらか一方でも決まっていたら、と思うと、まだまだ完勝というわけにはいきませんけど、想定の範囲内、ようするに試合をコントロールできるようになっていると思います。要因は、止める蹴るの基本を、高速かつハイプレッシャーのなかであっても安定して出来ていること。観る側にとっての影響も大きく、ミス、とくに意図の感じられないミスがぐっと減りましたから、ストレスを感じずに済むんです。今日もシュート数は一桁でしたけど、それが気にならないほど攻撃が充実しているように感じるのは、単純なミスが少ないからでしょう。ストレスなく観られて、かつプレーに意図が感じられれば、コアサポか初めて観戦する客かを問わず、またスタジアムに足を運ぼうとするでしょう。

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毎試合、ポポ東京の新しい魅力を見せてくれます。次ぎはどんな仕掛けを用意してくれるんでしょうね。