ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

なつぞらロケ地の旅―20190923 陸別―

2019-09-25 21:22:18 | 連続テレビ小説なつぞら

まだ残暑が残りますけど、日に日に秋が近づいています。

北の街ではもう悲しみを暖炉で燃やしはじめてるらしい♪

北海道に帰ってきました。まもなく紅葉をむかえる十勝は、澄み切ったあきぞらです。

なつぞらもとうとう最終週を迎えました。サヨナラの季節は、毎作サウダージですね。本放送期間中に十勝にもどってくることができました。

とかち帯広空港にも、ちょびっとなつぞらの展示があります。

JALのなつぞらラッピング機材の模型。

直筆でした。

AIR DOの機内誌。今月は第5回だそうで、バックナンバーを読みたいですね!

「夏空」と表記されていますから、100回記念作の制作とヒロイン発表があった頃に掲示されたんですね。

作品の紹介パネル。

記念撮影のコーナー。

変わってJRH。石勝線の車窓から新得町のしばた牧場ロケ地が見られます。

奥のほうに見える生垣の向こう側がロケ地。

なつぞらロケ地めぐりの旅、最後にやってまいりましたのは、陸別町でございます。

なつぞらロケ地めぐりでもっとも遠い陸別町は、日本一寒い町なのだそうです。そういえば厳冬期にも撮影がありましたね。

まずはこちら。しばた牧場の母屋と牛舎です。

牛舎。

新牛舎。

母屋。

出かけるときに見える小屋。

こちらの建物に、玄関と風呂場とサイロが加えられていました。玄関と風呂場は新得町で公開されています。

続いてはこちら。

道の駅オーロラタウン93りくべつ。

こちらは、ふるさと銀河線りくべつ鉄道の陸別駅を兼ねています。

陸別駅は、幸せの黄色いハンカチのロケ地なんですね。

待合室になつぞらの展示があります。

サインや地元の新聞など。

チケットがなくてもホームを見学できます。

なつぞらラッピング車両がいました!

なつぞらラッピング車両は放送期間中に運行されていたそうです。

サイドビュー。

車内はほぼ通常通り。

このデザインはあまり使われないので、観られてうれしいです。

最終回に合わせて運行終了だそうです。9月28日におわかれ運行があります。お祭りのあるとか。

りくべつ鉄道は運転体験ができるんですね。すごい。

隣接する駅前多目的広場に向かいます。

しばた牧場のサイロです。

紹介パネル。

広場の端っこに設置されています。

イメージだと思いますけど小道具も置かれています。

なつぞらは、家族が家族を想いつづける暖かい作品でした。大きな起伏がないドラマだったけど、その分、他の作品にはない穏やかな空気を毎日届けてくれました。ひとつ一つのエピソードを丁寧に描いていて、そういうところも日々の暮らしを感じさせられる作品だったと思います。キャスト、スタッフのみなさん、長い時間おつかれさまでした。ロケ地の地元のみなさんの素晴らしい配慮、うれしかったです。ありがとうございました。

これで、朝ドラは100作をつむぎ終えました。スカーレットは、朝ドラの新しい時代の幕開けです。楽しみに待ちたいと思います。


2019J2リーグ第32節鹿児島ユナイテッドvsモンテディオ山形@白波20190915 -気合いっしょ-

2019-09-16 15:41:44 | 加賀さん

生誕月祭りは、いきなりアクシデントではじまりました。

左手は骨折しているようです。公式発表がないのでそれ以上の状態がわからず、心配でした。

気合いっしょ!

ホントに気合いでしたね。いくら手だとしても、骨折してるんだからさすがに直後の試合は回避かなと思っていたら、気合いでしたね。ルカオが加賀さんサイドに流れることが多く、コンタクトプレーも頻繁にありましたけど、見ていてとくに違和感はなかったです。左手がからむコンタクトも避けてなかったですし、もちろん普通じゃないだろうけど、前節までと遜色なくプレーできているのですから可能な範囲での無理と捉えます。ファンがいたずらに心配するのは加賀さんの本意じゃないかなと思いました。なにしろ気合いっすから。

今日は、復帰後の試合のなかでは忙しい試合でした。理由は本来の加賀さんシフトが解禁されたから。モンテ独特の右肩上がりのCBラインです。加賀さんが攻撃の基点になることが多く、さらにトランジションを狙ったチャレンジングなチェックからそのまま最前線に上がるシーンも三度ほどありました。攻撃したそうだったのにパスがこず、残念そうにしぶしぶラインに戻る姿が可愛らしくもあり。ちょっと遅くなったけど、加賀さんの夏がやってきましたね!

それからチームを代表するようにレフリーに主張するシーンもありました。これまで観た記憶がない姿でしたのでびっくりしました。これまでは、加賀さんがいかずともほかにいましたから。とても若いチームがシリアスなシーズンを送っていますけど、ギリギリの勝負のなかでは時として主張する必要があることを示しているのだと思います。もちろん意図してやったわけではなくナチュラルな行動でしょう。でもそんな姿に、リーダーシップが宿るんじゃないかと思います。

では、今節も試合をみていきます。といっても前半早々セーフティリードになったので、途中から加賀さんばっかり観てましたけど。

モンテはほぼ前節と同じオーダーです。シフトは3-4-2-1。GKは櫛引。3CBは右から加賀さん、野田、熊本。WBは右にやっち左に拓己。CMは本拓と駿。2シャドウは右に坂元左に山岸。1トップは大槻です。

鹿児島もほぼ前節と同じです。シフトは4-2-3-1。GKはアン・ジュンス。CBは水本と堤。SBは右に酒本左に砂森。CMは八反田とニウド。WGは右に五領左に牛之濱。トップ下は枝本。1トップはルカオです。

優勝争いと残留争いの差は、正念場の念力が発動しなければそのままチームとしての完成度に現れるようです。今日のモンテは冷静でした。鹿児島の超攻撃姿勢を受け、90分をさばき切ります。

鹿児島は、残留に向けたシナリオをどのように設定しているのかわかりませんけど、シーズン序盤のようなポリシーに準ずるプランでのぞみます。もしかしたら、リーグでのポジションよりも、鹿児島に根差すプロチームとしての根っ子を作ることを優先しているのかもしれません。スタンドにいる限りですけど、鹿児島のファンは、古株のJリーグサポが無くした、純粋に応援して楽しむ素直さをもっているのだと思います。もちろん歴史を重ね、勝敗や順位、つまり相対性に芽生えると失ってしまう感覚なのですけど、それにもクラブによって個性がありますから、鹿児島はもしかすると純粋さを保ち続けうるのかもしれません。

とりわけ目をひくのは、もちろん自分がいた狭いエリアだけで俯瞰はできませんけど、小さな子ども連れの家族が多いことです。そして他の地域にないことは、子どもたちが一生懸命にユナイテッドを応援していること。だいたいは飽きちゃうものなのだけど、小さな子どもでも集中が保たれるのは鹿児島人の人柄なのかもしれません。酔っぱらって野次をとばす大人ももちろんいるけど、その野次もストレートで、なんとなくノスタルジックです。

そういう現在地の鹿児島だからこそ、超攻撃的なサッカーがいきるのでしょう。鹿児島は試合を支配することを基本プランとしているようです。かといってポゼッションスタイルではありません。アグレッシブな縦への仕掛けを基調とします。こういうサッカーはワクワクしますので、シンパシーも得やすくなります。攻撃ルートはサイドです。ただし、攻撃の選択肢の基本、ギャップの形成は能動的です。単純なクロスによるフィジカルギャップ勝負ではありません。両WGがフリーにポジショニングして、さながらシャドウのように振る舞います。これによってモンテ守備網の混乱を誘い、スペースギャップを作る意図です。これを実現するための基本布陣として、両SBを非常に高く配置します。そしてこれが、鹿児島のウィークポイントになります。

今日のモンテは、柏戦とうってかわって鷹揚に相手を受けるリアクションサッカーに徹します。鹿児島の布陣がリスクテイクであり、かつ縦に急ぐサッカーでもあるので、合理的な選択です。極端にいえば前三人で仕留める算段が成り立つ条件ですから、その三人の出し入れで試合の流れをコントロールできます。ただしコンサバティブだったわけではありません。狙いは先行逃げ切り。

加賀さんが入った場合のモンテは、攻守の比重が比較的わかり易くなります。一見してわかるのは加賀さんのポジショニングです。3CBがフラットではなく、右側だけ高くなります。これは、前線からの落としもしくは中盤のトランジションの預け先として加賀さんを使う意図です。加賀さんのシンプルかつはやい判断が一気に局面を変えることと、アップテンポなリズムを作ることを期待していると思います。

ただし、モンテの攻撃モードは裏付けがあります。このあたりが鹿児島との歴然とした差です。まず加賀さん自身のカバーエリアの広さ。以前はリスクヘッジとしてこの比重が高かったのですけど、加賀さんの怪我が生んだ副産物は、コレクティブな右サイドチームです。今日は右にいることが多かった本拓とやっち。加賀さんが高く位置取る場合は、それに野田が加わります。とりわけやっちと野田の負担が大きくなりますから、タレント力を問われます。つまり、右サイドチームにこそ、期するJ1仕様のモンテの原始の萌芽があるといっていいでしょう。

もっとも、加賀さんを基点とする右サイドアタックは、シーズン中の加賀さん復帰ということもありますし、あくまでもオプションですので、成果は上がってません。加賀さんが拾ってさばくまではできてるのですけど、加賀さんの精度か受け手の問題か、必ずしも有効なアタックに結びついているわけではありません。どちらにしても、言い換えるとこれはチームとしての伸び代。

四試合で4得点のロースコアチームだったモンテが、二試合で7得点とにわかに得点力のあるチームに確変しました。牽引しているのはなんといっても2シャドウでしょう。坂元のドリブルと山岸のスペースメイクが、局面を一気に変える高速カウンターの源泉になっています。カウンターの精度が上がって、流れを止めずかつタイミング良く良いパスが供給されるので大槻のシュート力も活きてくるようになりました。トリデンテの良いカップリングを見つけられたといっていいでしょう。有効なカウンターを繰り出せるようになった展開のなか、立て続けにゴールが決まります。

11分。ニウドからボールを奪った山岸のパスを大槻が決め、先制。続く16分。やっちのピンポイントアーリーに大槻が合わせ、2点目。さらに26分。鹿児島のカウンターを、なぜかやっちが逆サイドで止め、そこから送ったロングスルーを受けた坂元が決め、3点目。

セーフティリードをもったモンテは、前半は攻撃モードを保ちしのぎます。後半頭から両チームとも動きます。金さんは、ニウドに代えて中原を同じくCMに投入します。これでパスの循環がスムーズになります。鹿児島本来の主体的にオーガナイズするサッカーを表現できるようになります。

木山さんも動きます。やっちに代えて古部を左WBに投入します。拓己が右に回ります。WBのターンオーバーは常套ですけど、それ以外としては右サイドのリスクヘッジを図って、左右のバランスを整えたのかなと思います。最初は意図的だったかどうかはわからないけど、後半はほぼすべての時間を鹿児島をフルに受けるリトリートモードで過ごしました。バランスを整えておいたことか奏功したと言えます。

鹿児島の重曹的な攻撃も、そのルートをサイドに追いやることができていましたから、最終局面でのリスクは最小限に抑えられたと思います。それでもペナルティエリアでシュートを打たれるシーンが幾度かあったことは、リトリート作戦を取る上での課題だと思います。オーガナイズはしているのだけど鹿児島の攻撃を無力化できていたわけではありません。なんとなく攻めこまれている感がありました。その証拠に、スタンドのユナイテッドファンの感覚は、手も足も出なか、ではなくもうひと押しという雰囲気でしたから。柏戦で発見した先行逃げ切りを基本プランに加えるのであれば、ゾーンの作りかたの細部にこだわってもいいかもしれませんね。

ともかくも、このまま試合終了。鹿児島0-3モンテ。連勝です。六戦無敗継続中。二位。自動昇格権争いは依然お団子です。でも、終盤戦に向けて勢いを得たことは大きなメリットなんじゃないかと思います。しかも、根拠のない勢いではなく、闘いかたのかたちが付加されていますから、ますます心強いと思います。

なによりも、なにしろ手が心配でしたから、無事試合を終えられたことに安堵しました。それに、復帰以降の初失点が大量失点になった柏戦の直後にクリーンシートができ、流れを維持できたことも良かったと思います。二位。じわじわと柏に寄っています。もしかすると、お団子状態の二位以下を意識するより、柏を目指したほうがこのチームには良いのかもしれませんね。


2019J2リーグ第31節柏レイソルvsモンテディオ山形@日立台20190907 -逆襲の序章-

2019-09-08 13:18:09 | 加賀さん

この世をば加賀世とぞおもふ推し月の欠けたることもなしとおもへば

今年もやってまいりました。加賀さん生誕祭でございます。

第一週の相手は、生誕祭開幕にふさわしく、ぶっちぎり首位の柏です。二位以下はおだんご状態ですから、チームをいきおい付かせるためにも大事な一戦です。

直接観戦している試合で加賀さんが傷むシーンを目撃することは、とても心臓に悪いものですね。平静ではいられなくなります。最初によぎるのは、過去のイメージからやっぱり足です。今回は指のようですけど、加賀さん自信もまだまだ全然全開じゃないなか、徐々にコンディションを上げようとしているところでしょうし、なによりチームが自動昇格権に向けて大切な時期ですから、プレーへの影響がないことを願います。

そんなこともあり、指を傷めて以降はどことなくコンサバティブにプレーしている雰囲気があってかならずしも本調子ではなかったと思います。それにしても、今日は攻撃陣が好調だったので、加賀さんのプレー機会は、柏相手に意外だけど、顕著なシーンはほとんどありませんでした。もっともDFとしては、そういう試合こそベストかもしれませんね。

というわけで、攻撃に絡む機会はほぼ無し。守備機会をみてみます。前半は柏が1トップでしたので、数的優位から加賀さんのクリティカルプレーはほとんど無し。後半からサントスと1on1でマッチアップする機会が増え、件の怪我をはじめ、対応が忙しくなります。加賀さん自身が失点に直接関わることはなかったけど、右サイドで二失点ですから、右サイドチームとして課題が残りましたね。

一失点目は、クリスティアーノのトリックプレーがスーペルですから、どうしようもありません。二失点目は、サヴィオに対するやっちのコース切りが甘かったです。おそらくクリスティアーノと両方意識してたのでしょうけど、クリスティアーノには加賀さんがついていたので、お互いのマーキングをはっきりすべきでした。それから、再三バイタルスペースをドリブルもしくはタベーラで狙われていたにも関わらず対処できなかったことも課題だと思います。三失点目は、やはりサントスがバイタルエリアを狙ったドリブルのコース取りがきっかけですけど、これはただただクリスティアーノのスーペルゴラッソ。

これからの勝負処に向けて、チームが攻撃オプションを増やそうと取り組んでいくのだと思いますから、右サイドチームもいつまでも守備優先というわけにはいきません。加賀さんが攻撃に関わる比重が増えることになるでしょうし、逆に加賀さんの主戦である、広大なスペースケアが必要になってくるでしょう。そのためにも、とりもなおさず今日の怪我が大事ないことを祈りますし、万全なコンディションを維持してもらいたいと思います。

さて、再会戦だったヴェルディ戦は、ただただ加賀さんだけを観る贅沢な時間を過ごしたけど、今日は試合自体が楽しみなので、普通に観戦します。サマリーとしては、ストックを使いきってもお釣りがあり、予想外の点の取り合いを逃げ切りました。

モンテは上位直接対決を分けた前節のオーダーに、山岸が加入後初スターターとして加わります。GKは櫛引。3CBは右から加賀さん、栗山、熊本。WBは右にやっち左に拓己。CMは本拓と駿。2シャドウは右に坂元左に山岸。1トップは大槻です。

柏はオルンガが代表で不在。ブラジリアンで補うスクランブルオーダーです。シフトは4-2-3-1。GKは航輔。CBは次郎と染谷。SBは右に瀬川左に古賀。CMは大谷とヒシャルジソン。WGは右にクリスティアーノ左にマテウス・サヴィオ。トップ下は江坂。1トップはジュニオール・サントスです。

モンテの試合前のプランが先行逃げ切りだったのかはわかりません。でも結果的に、モンテの仕掛けによって先行逃げ切りが成立します。と同時に、柏の目利きの甘さがモンテに大きな貯金を許すことになります。

まず柏は、攻撃力を落とさない選択をし、オリジナルの攻撃に偏った布陣をしきます。ネルシーニョ柏伝統のサイドアタックです。右はクリスティアーノと瀬川、左はサヴィオと古賀。とくに右サイドは、わざわざ変態なまでに攻撃特性なコンビで臨みます。当然のことながら、ワイドに速く、かつ多重のアタックを繰り返し繰り出すことで、山形を守勢に回らせる意図です。つまりむしろ柏こそ、先行逃げ切りを狙っていたのでしょう。

モンテは周知のとおり、加賀さん復帰以降四試合連続クリーンシートを継続中で、二勝二分の無敗。一方得点は平均1点/試合で、スコアレスも二試合。いうまでもなく守備加重の状態ですから、ネルシーニョさんがキックオフからカチコミを狙ったのは当然です。ところが木山さんは、加賀さん生誕祭をターゲットにしていたのか、今日を逆襲の機会ととらえていたようです。むしろ柏のストロングの向こう側に存在するウィークポイントを狙います。柏の勇猛果敢な両サイド布陣は、自信なのか過信なのか、攻めていさえすれば安定するという思想です。攻め過重になるばかりに、攻撃的なサイドのウィークポイントであるSBの背後だけでなく、そのインサイド、つまりSBとCMとCBの間のトライアングルに安易なスペースを作ってしまいます。これが通常の布陣であれば、コンビネーションの高さからフォローができるのだと思いますけど、いかんせん急造ですからバランスが保てません。

モンテはおそらく、スカウティングで最初からそこを柏の狙い処と定めていたのでしょう。バイタルエリアに大槻もしくはシャドウを入れて基点とし、サイドに縦にはやい仕掛けをほどこします。のみならず、左右シンメトリーにクイックアタックを繰り出すことで、柏に対処の方向を定める余裕を与えません。それでもなお、柏は愚直に攻め手を保とうとしますから、サンドバッグ状態に陥っていきます。

モンテ攻撃陣の逆襲を支えるのは、堅実な守備です。柏は、攻撃特性を活かそうとするわりに、おさめ処に難儀するほどに攻撃のバランスが整いません。これはもちろん、四戦クリーンシートを支える、モンテの強力なディシプリンが成せる技にほかなりません。下支えするのは3トップの献身的なファーストディフェンスです。ネガティヴトランジションの局面で、守備態勢にすぐに切り替えることができているので、柏に有効な攻撃開始を許しません。そして、加賀さんをはじめとする、栗山、熊本の3CBのコンビネーションです。柏が1トップというミスマッチもあるにせよ、多重防御網が柏の強力アタッカーの進撃を拒みます。

もちろん、モンテの作戦を好結果に結びつけたのはゴールです。10分に駿の右FKからの山岸の先制弾にはじまり、20分に同じようなシチュエーションでの大槻の追加点と、立て続けに得点できたことで、逆襲へのたしかな自信を得たと思います。前半はリードしたまま終了。

勝負師、ミスタービトーリアのネルシーニョさんがこのままで終わらせるはずがないなと思っていた注目の後半のアジャストは、案外と実にシンプルでした。シフトをスクウェア型の4-4-2に変更。クリスティアーノと江坂のポジションを入れ替えます。ところが、たったこれだけで柏が激変します。ネルシーニョさんの抽斗はどうなってるのでしょうか。あらかじめプランをいくつか用意しているのでしょうね。

素人目には、柏の問題は守備にあると思ってました。でもネルシーニョさんの狙いは攻守両面です。キーマンは江坂。江坂を一枚下げることで、中盤に目標ができ、右サイドに攻撃ルートが確保されます。さらに守備時に4+4の2ラインを形成できますから、山形にさんざ狙われていたバイタルエリアをクローズできます。さらに柏は、トップを二枚にすることで最前線の納め処を増やします。だけでなく、クリスティアーノを中央寄りに置くことで、江坂による右サイドのみならず左サイドの活性化にも成功します。つまり、サントスを加賀さんにマッチアップさせることで、サヴィオを引っ張り上げることに成功します。おそらくネルシーニョさんのホントの意図はこっちでしょう。前半も、サヴィオのスピードだけはモンテに通用していましたから。

この柏のアジャストが二つの事件を誘因します。ひとつ目は49分に起こります。瀬川のクロスからのこぼれ球をクリスティアーノが右足ソールで押し込みます。柏の追撃がはじまりました。短時間のうちに、あっという間にチームをリビルドし、追撃態勢を整えてしまうのですから、やっぱりネルシーニョさんは策士ですし、リスペクトすべき素晴らしい監督ですね。

ここからは、ネルシーニョ柏が繰り出すマジックを木山さんがどう受け止めるのかが試合の鍵となります。そしておそらく、木山さんのチョイスが逃げ切りを果たした主要因だろうと思います。モンテは、最恐柏に対しガチンコのオープンファイトを挑みます。柏が激変したとはいえ、基本的なチーム資質が変わるわけではありません。なので木山さんは、サイドに依然ウィークポイントが残るとみて、まだまだストックを増やす余力があると踏んだのでしょう。そして読みが当たります。58分。拓己の折り返しを受けた駿が、山岸とのタベーラのいきおいのままに一気にシュートまで持ち込みます。実質、このゴラッソが勝敗を分けました。

ところが、直後に二つ目の事件が起こります。加賀さんがサントスとハードにコンタクトして倒れたときに、着地で左手の指を傷めます。後半の加賀さんはバックスタンド側でプレーしていたので遠目だったのですけど、倒れた直後、痛そうに足をばたつかせていて、しかもあたまを抱えているように見えたので凍りつきました。テーピングをして試合に復帰しましたけど、以降は、正直心配で心配でなりませんでした。メインスタンドからは表情まではわからなかったのですけど、ときおり手を気にしていたので、間違いなく痛みを感じながらのプレーだったと思います。試合のなかで最重要な局面に入ったところでしたから、加賀さんもチームの流れを変えたくなかったのだと思います。直前に秀仁が準備していたこともあり、加賀さんが下がると手札が一枚減ってしまいますから。結果的には、以降加賀さんサイドから二失点することになるのですけど、逃げ切りに成功しますから、加賀さんの献身が報われたと思います。

ここから両ベンチがあわただしくなります。先に木山さんが動きます。山岸に代えて秀仁を同じく左シャドウに投入します。これを受け、ネルシーニョさんが動きます。大谷に代えて祐介を同じくCMに投入します。ただし大谷が担っていた役割はヒシャルジソンに変わります。この両監督の作戦の成否を確認する前に、坂元の超低空直接FKゴラッソが決まります。このゴールが決勝点になりました。

ただ、ここからオープンファイトの代償を払うためにストックを切り崩す時間になります。73分。左サイドでのクリスティアーノとのタベーラから、サヴィオがゴール。続けざまに76分。サントスがドリブルで作ったチャンスを受けたクリスティアーノが、豪快なスーペルゴラッソミドルをたたきこみます。

ストックが尽きかけてきたことを受け、木山さんが動きます。大槻に代えてバイアーノを同じくトップに投入します。ここでついにモードチェンジです。考えてみればモンテは、超攻撃プランを加えることでダブルスタンダードを手にいれることになりました。一枚で体をはれるバイアーノに最前線を任せ、5+4の堅陣を敷くクローズドモードに移行します。ベースロードとして高い守備力を持つチームならではのポジティブな二枚舌。

モンテベンチの動きをみたネルシーニョさんがすぐに反応します。染谷に代えて山下を同じくCBに投入し、バイアーノを軸としたカウンター対策として備えます。ただ柏は、押せ押せの状態にすべきときに守備のカードをチョイスするわけですから、攻撃の機運に確実に影響しました。ネルシーニョさんが堅実を好むがゆえの落とし穴、なのかもしれませんね。と同時に、ネルシーニョさんをしてカオスよりリスクヘッジを選ばせた木山さんの仕掛けが奏功したともいえます。そして木山さんが〆ます。坂元に代えて古部を同じく左シャドウに投入します。守備網の強度を整え、柏のカオスを封じました。逃げ切り成功。柏3-4モンテ。

木山モンテの予想外なリスクテイク大作戦が、残暑の日立台に極上のエンターテイメントを呼び寄せました。サッカーを観る機会はそれなりに多いけど、これほどの好マッチはそうそうお目にかかれません。もしかするとモンテにとっても、今日の試合を観ずして今シーズンを語ることはできないと言えるほどではないかと思います。終盤戦にむけて、確実に勢いをつけてくれることでしょう。

ファンゆえに左手の怪我の状態が最優先で気になります。でもそれだけだと前進にはなりません。良きにつれ悪きにつれ、結果に光明が宿ります。クリーンシートでは見えなかった、自動昇格権に向けたチーム強化の課題を実感できたと思います。加賀さんにとって、右サイドをモンテのキーポジションとすべく、プランが芽吹く試合になったらいいなと思います。そしてやはり、まだあの輝ける躍動感が戻っていませんから、一歩ずつでいいので、ベストパフォーマンスができるコンディションをつくっていってほしいと思います。


なつぞらロケ地の旅 ―20190826 新得―

2019-09-04 00:03:42 | 連続テレビ小説なつぞら

十勝二日目。

十勝らしい、空がでっかい晴天です。

八月最後の週の北海道は、ひまわりとコスモスと蕎麦が一緒に咲く季節なんですね。内地ではぜったいにないコラボ。

今回のロケ地めぐりのメインテーマ。ゴールデンウィークに行けなかった新得町。

しばた牧場でございます。

現在、牧場主さん、新得町さん、帯広観光コンベンション協会さんのご配慮で一般見学が可能になっています。

新得町の市街地に入ると、ロケ地の案内板が立っています。

ロケ地の入口の脇に駐車場があります。6~7台くらい止められると思います。

大きなロケ地の紹介パネル。

ロケ地の入口です。

ほぼバリケードがあるのですが、一部開いていてわかりにくくなっています。

ここがバリケードが開いている箇所です。この先の牧場敷地内には絶対に入らないようにしましょう。

先ほどのパネルの普通サイズ版。

詳しいロケ地の紹介パネルです。

新得町には二か所、しばた牧場関連のロケ地があります。

牧草地ロケ地の主なハイライトです。看板とゲート。

オダッシュ橋。

ソリと倒木。

牧草地。

それではなつぞらロケ地めぐりをスタートします。なっちゃんが剛男さんに連れられてきた、しばた牧場に向かう道。

なっちゃんがはじめて来たしばた牧場の看板。

なっちゃんと夕見子ちゃんの通学路。

剛男さんが自転車で農協にいく通勤路。

千遥ちゃんがなっちゃんに会いにきた牧場の入口。

なっちゃんと一久さんが結婚の挨拶にやってきた入口。

なっちゃんと剛男さんが自転車で帰っていた牧場。

続いては、印象深い橋です。

なっちゃんが郵便配達をしていた正治さんを呼び止めた橋。

なっちゃんが東京に戻ろうとしていた橋。

剛男さん、悠吉さん、菊介さんが牛の世話をしていた牧場。

なっちゃんが泰樹さんに演劇の話を打ち明けていた牧場。

なっちゃんが俳優修業を読んで倒木。

雪次郎に富士子さんが野菜を持たせていた牧場。

演劇会をみるために、泰樹さんと夕見子ちゃんと明美ちゃんが馬車にのっていた牧場。

なっちゃんと咲太郎が千遥ちゃんを追って帰省したときに通ったゲート。

一久さんが転んだ牧場。

亡くなった天陽くんに会いに、なっちゃんと優ちゃんが帰ってきた牧場。

続いては、道道38号線を北に向かいます。

北広牧場さんです。

こちらは、しばた牧場の新牛舎のロケ地です。さらに母屋の一部が展示されてあります。

こちらにもバリケードが設置してありますが、くれぐれも立ち入らないよう注意しましょう。

紹介パネル。

 

こちらの母屋が設置してあった実際のロケ地は、陸別町です。

母屋。

お風呂場。

表札。

陸別町のロケ地は、十勝で終戦頃当時の趣を残す建物がなく、苦労して決まった場所なんだそうです。実際の建物に、当時の雰囲気を出すため、この玄関やサイロを付け加えたんですね。サイロは、本編放送期間中には公開される予定のようです。

自転車。なっちゃんのでも剛男さんのでもないですね。イメージかな。

ものほし。

ディテールです。

おまけでよくあるやつw。

母屋セットの隣にリアルロケ地です。

この建物です。

入口。

柵。

ロケ地めぐりモデルコースのパネル。

新牛舎のロケ地です。東側の通路。

北側。

西側の通路。

南側から入口側を見ます。

南側の小部屋。

天井。

窓。

床。

水を入れるのかしら。

北広牧場ロケ地の詳細な紹介パネル。

壁のパネルです。

撮影に使われたのか確認できなかったのですけど、小道具です。

十勝ロケ地めぐり二日間はお天気に恵まれました。前週と後週はかなりの雨だったらしく心配してたのですけど、奇跡のようなタイミングでした。おかげで夏の十勝らしい、まさに夏空を感じることができました。

先日、なつぞらはクランクアップを迎えたようですね。

なつぞらは、いよいよラスト一か月です。夏の十勝のような、さわやかなラストになるといいなと思います。

次は一か月後。最終週直前に初秋の十勝にお邪魔します。