ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

FC東京 武藤嘉紀選手「感謝のごあいさつ」20150628

2015-06-28 22:35:14 | サッカー

感動のラストマッチから一夜明け、午前中のキッズフェスティバル終了後の味スタで、クラブがよっちの壮行会を用意してくれました。

自分のなかでよっちを花で例えるなら、ひまわりだと思っています。ただまっすぐ一つの目標に向かって進み続け、そしてどんな時もぱっと明るくしてくれる、そんな存在です。ちょうど小金井公園で早咲きのひまわりが咲きはじめました。

よっちを送る日は、真夏の到来を予感させるような、そんなひまわりのようなよっちにふさわしい夏空になりました。

昨日、もらい泣きを誘った素敵な泣き顔も、明けてすっきり、いつものよっちスマイルが戻ってました。 

やっぱりよっちは明るく元気に送り出したいですから。

壮行会は、三田さん、ゆってぃさん、川内ネネちゃんの進行です。15分間のトークショーと記念撮影です。そのあと、事前の応募で当選されたかた限定で、ファンサがありました。トークショーの模様

よっちの挨拶の全文です。「今日もこれだけ多くの皆さんに来ていただいて、本当に感謝してます。FC東京での1年間半は、自分にとって宝物です。サポーターの皆さんからいただいた力をしっかりとドイツで発揮できるように、がんばっていきますので、またドイツに行っても応援をよろしくお願いします。そして、FC東京の応援も、引き続きよろしくお願いします。本当に一年間半、ありがとうございました」

サポーターも交えて記念撮影です。

この構図だとFC東京魂なのかな?w

短い時間だったけど、すっきりした笑顔が見られて嬉しかったです。

東京を導いてくれたよっちに贈る、しゃれたことばは持ち合わさないけど。ひたすら前を向いて。そしていつの日か、また会いましょう。


2015J1リーグ第17節FC東京vs清水エスパルス@味スタ20150627

2015-06-28 20:37:57 | サッカー

武藤嘉紀。

2013年7月6日。リーグ戦第14節ホーム広島戦。当時慶應義塾大学生で特別指定選手だったよっちがプロデビューした日です。

あれから2年。プロ契約は2014シーズンからですから、よっち本人が言うとおり1年間と半分。数字にしてしまうと、これまでそしてこれから辿るであろう東京と自分の長い時間のなかではほんの一瞬の出来事に感じてしまいます。

そのプレー通りに、よっちは一陣の風のごとく、僕らの心を通り抜けていきました。その風の香りは、爽やかで芳醇で、いつまでも尾を引く余韻を残して。

今日は、よっちの壮行試合です。東京ユース出身としては、忠成と梶山に次ぐ主力級3人目のヨーロッパ移籍ですけど、壮行できるのはよっちが初めて。よっち自身も冥利につきると思いますし、ユーススタッフとユースファンの感慨もひとしおでしょう。41,363人の壮行会を目撃した子供たちにとって、大きな夢を与えてくれることにもなったと思います。

よっちを送別するために、東京は素敵なコレオグラフを用意しました。

そして東京の夜空は、素敵な夕景を用意してくれました。

本日のYou'll Never Walk Alone♪

味スタが震えたよっちのチャント♪

ポストよっちを想わせる遼一と慶悟の活躍で、よっちを勝利で送ることができました。

よっちを送る日の東京のシフトは4-4-2。よっちの仲間たちは、GKは権田。CBはモリゲとカズ。SBは徳永と宏介。ボランチは梶山と秀人。メイヤは右にたま左に慶悟。よっちと2トップを組むのは遼一です。

今日よっち壮行会に参列してくれたのは、清水です。大榎さんは早稲田ア式蹴球部の元監督ですから、いわば慶早戦です。シフトは面妖なる3-3-2-2。GKは櫛引。3CBは右からヤコヴィッチ、福村、犬飼。アンカーは竹内。WBは右に枝村左に河井。2シャドウは右に水谷左に金子。2トップはピーター・ウタカと元紀です。

有り体に言うと今の清水は、つまり故障者が続出している状態の清水は、J1に足る編成を持っているとは思いますけど、J1に生き残るような闘いかたをしていません。編成とはすなわち元紀。闘いかたとは、試合のドミナントになろうとすること。

清水の攻撃は必ず竹内を経由します。竹内がアンカーの位置から左右にパスを散らします。前半は枝村を使っていました。枝村は、今の清水では数少ない、割合形を作れる選手なので、まずはリズムを作ろうという意図だったかもしれません。ところが今日の枝村はキレと判断力がありません。アタッキングサードでパスが回ってくるのですけど、クロスに威力がなく、宏介に対峙しても抜けません。早々と枝村のプレーは消極的になります。

枝村のプレーは守備にも影響します。枝村に限ったことではないですけど、清水の守備は全般的にゆるいです。そもそも1アンカー2シャドウの中盤中央は、数的な不利がないとは言い難く、シフト編成の時点で大きなリスクを背負っていると思います。東京の4-4-2はボックスではなくラインなので、中盤中央は二枚と見ることができないわけではありません。ただ、これは2シャドウがダブルボランチとの1on1で優位性があることが前提。今日の中盤の守備は、あまりにも普通で、あまりにも正直でした。これではフィジカルに差があり過ぎるマッチアップでは、梶山と秀人の敵にはなり得ません。もちろん編成の苦しさはあると思いますけど、試合ごとにきめ細やかな相手対策を施さないと一定の成績を残すのは難しくなると思います。ようするに、清水のサッカーは、この状況にありながらにしてマイペースで、清水たらんとしています。

最近東京は、サイドアタック封じに苦しんでいます。松本、鳥栖とも、宏介と徳永にボールが納まるとチェックのスイッチを入れていました。今の東京はサイドアタック、もっと言うと宏介のクロスしかありませんから、合理的な守備のアプローチです。清水は、これすらしません。サイドアタックの起点ではなく、アタッキングサードに入る手前でさばこうとします。これは技術的優位の守りかた。であればまず守備陣形を整えるべきですけどラインというものがなく、原則各位のポジションでの1on1を基調とします。これまた技術的優位の守りかた。つまり東京の主戦場であるサイドは、枝村と河井が基本的にひとりで任されます。序盤、とくに枝村が慶悟や宏介に苦しみました。これは枝村のアプローチのゆるさもありますけど、コレクティブな守備の発想の無さももちろん影響していると思います。

清水の攻撃のプランは、ホントはもっと高い位置で基点を作りたいのだと思います。大榎さんの志向は確認できていませんけど、アジリティ系2シャドウを起用するのは、そこで勝負したい意思を表現していると思います。ウタカがポストを納め、落としを元紀、水谷、金子が絡んで、守備網の網目が荒いうちにちょこまかとアタッキングサードをかき乱す攻撃をしたいのだと思います。でも残念ながらウタカのポストは安定しません。ウタカは試合中、徳永、カズ、モリゲ、宏介と、右から順に対峙する相手を変え優位性を探っていましたけど、結局全員に全消しされました。竹内が目立っていたのはそれが故。

さて、左用なわけで東京がオーガナイズする権利を持っていたのですけど、10分を過ぎると攻撃権を清水に譲ります。そのこと自体はミステルの基本プランなので問題無いと思いますけど、最近、ちょっと受け過ぎかなと思います。ひとつには、リトリートするとボランチがスタンディングになります。こうなると、アジリティ系のアタッカーと対峙したときに初速で不利なんじゃないかと思います。

ヨネが離脱して以来、梶山と秀人がコンビを組みますけど、時折二人のポジションが被ることがあります。正しくは、二人が同じアタッカーをケアするシーンが試合中に何度かあります。とくにリトリートした時にこの傾向が現れます。鳥栖もそこを狙っていました。もしかしたら大榎さんは、東京が試合中にかならずリトリートすることを算段して、守備面のリスクを承知で水谷と金子を並べたのかもしれませんね。

清水の攻撃は、元紀を基点にします。てか、元紀がすべて。つくづく元紀をリスペクトします。清水をJ1クオリティたらしめているのは、ひとえに元紀ただひとりの力といっても大げさではないと思います。近年の清水のアタッカーの特長は、1トップだけビッグサイズで、その一列下がり目にちびっ子ドリブラーを並べることです。元紀ももともとはその一人なのですけど、いまの元紀は、あえて動きません。基本的にバイタルエリア中央付近にいて、攻撃の目標になります。もちろん守備側に身をさらすことになりますけど、ポジショニングの巧みさと、ボールロストしないテクニックで、少なくともチャンスメークでは寿人級の働きをします。水谷と金子は、元紀を軸にパスをつなぐためのスペースメイクを繰り返します。

ただ、以前と違って東京のビッグサイズな最終ラインは高アジリティ系の選手も難としません。東京のリトリートを機に、アタッキングサードに入れるようになりましたけど、シュートアテンプトには至りません。一概には言えませんけど、近年のJ2の傾向を見ると昇格チームの特長が酷似してきていて、言わば昇格モデルができつつあるように思います。あくまでも過程の話ですけど、いまの清水の「綺麗」なサッカーは、J2では厳しいような気がしますし、そのような事例を毎年見ています。もしかしたら、大榎さんはそれを承知で、あくまでもJ1仕様をリビルドすることを目標に取り組んでいるのかもしれません。斜めな見方かもしれないけど、大榎さんの本心というよりも、清水の街がそうさせてるのかなと思ったりもします。ゴトビさんの合理的でガテン系なサッカーは、お人柄の魅力はともかく、サッカー王国としてのプリンシパルが根付いている清水の街には必ずしも受け入れられてはいなかったんじゃないかと、日本平で清水サポに囲まれながら感じたことを覚えています。だから、チームを受け継いだ清水を体現すべき大榎さんは、可能な限り清水らしいサッカーで現実的な再建を目指されているのかもしれませんね。

攻めさせつつも、東京がオーガナイズする展開でしたけど、リトリートするがゆえに基点が低くなり、東京の攻撃も手詰まりになります。最下位相手に普段着のサッカーを貫くことに感じ入りつつも、正直よっちラストマッチなのでもうちょっと上位らしい闘いかたも見たいなと思っていると、お馴染みセットプレーからの流れで先制します。

38分。清水陣アタッキングサードに入った辺りの徳永のスローインから。よっちがトラップしたボールが流れ、こぼれ球を金子が拾います。金子は前に大きくトラップからドリブルしようとしますけど、そこに梶山が詰めていて大きな壁になっていました。梶山はお尻一発で金子をなんなく止め、トランジション。ドリブルしながらルックアップ。清水の最終ラインは揃っていますけど、ヤコヴィッチがボールウォッチャーになっていて背後を慶悟が狙っているのに気付きません。これを見た梶山はヤコヴィッチに寄って十分引きつけ、ヤコヴィッチが寄せてきたところでどエロなスルー。パスを受けた慶悟は右足トラップで前に出し、寄せてきた櫛引をもう一回右足トラップでかわし、最後は左足で流し込みました。東京1-0清水。

今日に限らず今年の慶悟は、慶悟アンチの声が序々に聞こえなくなるくらい充実しています。主戦場を左のアタッカーに据えて、宏介、よっちとの連携が格段に向上しました。高い位置で慶悟が基点になれるため、宏介が追い越す、あるいは慶悟自身が裏に走ると、表裏様々なパターンをコンビネーションのなかで出せるようになっています。このことが、マジカル宏介の源泉になっているような気もします。あとはゴールです。ポストよっちの軸の一番手として、今日も一本外した直後だっただけに、ゴールは嬉しかったでしょう。

前半はリードしたまま終了。

先制しましたから、後半開始も東京はリトリートから入ります。清水が高い位置でパスを回す時間が後半も続きます。無敗期間中に見せていた、最小得点を守る安定感から、ここ数戦は危うさを感じるようになっています。

もともと4-4-2は、サイドの数的不利を解消するためのもので、必ずしも守備モードというわけではありません。まして今日の清水は、サイドはWBだけなので多重性はなく、元紀が下がることでバイタルエリア中央に3人のアタッカーが入り込むため、むしろ中央に危険性があるように感じていました。そしてその予感が現実となります。

51分。センターライン付近で遼一がクリアしたボールを福村が頭で前線に送ります。これをウタカが、左脇に元紀がいることを確認してポスト落とします。元紀はパス&ゴーでモリゲとカズの間を抜けようとするウタカに向けてロブを送ります。アタッキングサードに入ります。ウタカは二度の切り返しでモリゲを振り切りマイナスのクロスをゴール前に送ります。この時ゴール前は、パス&ゴーでダイアゴナルに走っていた元紀がゴール正面、やや遅れて水谷が上がっています。元紀はカズと宏介が見ていましたけど、水谷はマークする秀人を急な方向転換で振り切ります。そこにウタカのクロスが届きます。水谷のシュートはポストに弾かれます。、こぼれ球を枝村がダイレクトにシュートします。これが元紀に渡ります。元紀はトラップで落とし、右足で流し込みました。東京1-1清水。

これを受けてミステルが動きます。たまに代えて羽生を同じ右メイヤに投入します。この戻ってきた羽生投入が流れを大きく変えます。前提として、ふりだしに戻ったので東京が攻撃モードに入ったことはあります。それにしても、羽生の気の効いたポジショニングに、ひさしぶりに見るが故に貴重さを再認識しました。羽生の2手先のパスコースが見えているが如き神がかったポジショニングが、右サイドを活性化します。左サイドも慶悟と宏介の連携が息を吹き返し、両サイドからクロスが供給されるようになります。

両翼の攻撃が機能するようになると、おもしろいことにロングカウンターもはまりはじめます。よっちがマーカーのヤコヴィッチからはなれて福村を狙うようになって、サイドだけではない縦への推進力も増します。なによりも今日の主役、よっちにパスが渡ると味スタの温度が3度くらいアップするように感じます。よっちがボールを持つだけで、何かが起こる期待感でスタジアムが一体化します。

自分にとってよっちは、加賀さんのような比肩すべからざる存在ではなく、またナオのような魂そのものでもなく、ほかの選手同様、東京にいるがゆえに愛する存在です。ただ、小学3年生から東京で育ったDNAそのものという付加価値ゆえ、たしかに普通の愛の対象ではないのも事実。でも、自分はユース世代を一時期以来見なくなったので、よっちの成長に対する感慨の負い目が常にあります。もしかすると、たまや健太郎や宇佐美とほぼ同世代で、その頃のカスーラをはじめとするU-15はよく観ていたので、どこかで若かりし頃のよっちを観ているかもしれません。自分は地縁からむさしのほうを観る機会のほうが多かったので、可能性はあまり無いですけど。だから、よっちへの想いは一般のサポと同じで、トップに上がってからの大活躍に対する感謝です。ぼくらがよっちに感じるものは、おそらくこれまでぼくらが感じたことのない、本物のサッカーヒーローのそれ、なんだと思います。キングや由紀彦以来、ドメスティックヒーローは脈々と続いていて、魂の系譜として不可欠ではあるのですけど、目に見えるわかり易い結果として、味スタに4万人を一人で集める対象は、2013年までは未経験でした。それはつまり、鑑賞対象としてのサッカーの原点である単純なワクワク感。よっちの肉体と精神によるゴールへの執着が醸し出す躍動感とゴールへの期待感は、サポのみならず、さらにはJリーグファンのみならず、誰が観ても、もしかするとスポーツに興味がない人にとっても、共通に感じ得る感覚だったかもしれません。自分のよっちへの感謝は、たしかによっち自身が言うとおりなんらの成果は残っていないけど、それよりも大切な経験をさせてくれたことだと思っています。自分はキャパシティが広くないので、基本的に去る者は追いません。よっちをフォローすることも、メディア程度だと思います。でも、よっちの天井知らずな輝かしい未来を願ってやみません。そして、いつの日かまた、一緒に同じ目標を目指せる日が来ることを待ちたいと思います。その日が、ずっとずっとずっと先でありますように。

よっち送別の日に、新エースの戴冠式のごとく今日の遼一は輝いていました。福村、犬飼のマークがルーズだという理由もあるにはあるのですけど、それにしてもポストが安定していました。単にパスを受けるだけでなく、それをテクニカルなさばきで寄り良いシチュエーションに持っていくようなシーンも見られました。なによりもゴールへの積極性を感じました。清水の守備がどうかというエクスキューズがあるので、もう少し試合を重ねて観てみたいと思いますけど、慶悟とともに攻撃の軸になってくれる期待感が出てきたような気がします。

大榎さんが動きます。水谷に代えて石毛を同じ右シャドウに投入します。水谷だけでなく金子も、何度チャレンジしても梶山と秀人の壁を越えられなかったので、フィジカルだけでなくメンタルも考慮しての交代のような気がします。その意味では、ヤングエスパルスの先輩である石毛が入って、パワーと安定感が増します。東京にとっては、元紀に次ぐ脅威です。

それでもやっぱり、東京の中盤でのフィジカルの優位性は微動だにしません。先制に続く梶山の働きがチャンスを生みます。

60分。元紀が金子に落としたパスを梶山が競り、トランジション。流れたボールを石毛が拾おうとしますけど、梶山が体をはってキープしながら前を向きルックアップ。この時遼一が下がってきていて、梶山は倒れながら遼一にパスをつけます。遼一はターン。福村の背後をよっちがスプリントしているを確認してよっちにスルーを送ります。ペナルティエリアに入ったよっちは、自由にせじと寄せてくる福村、ヤコヴィッチ、犬飼、竹内をみんな引きつけて、丁寧にパス&ゴーで上がってくる遼一に落とします。遼一は右足トラップで寄せてきた犬飼のバランスを崩し、返す刀の左足で流し込みました。東京2-1清水。

梶山に、どことなく後輩を送る覚悟のようなものを感じました。遼一や慶悟、拳人や翔哉にポストよっちの可能性を感じつつも、目に見える形ではないのでやっぱり不安が残ります。今日はそれはさて置きますけど、梶山には、2nd優勝のためにそれらネガティブな要素を背負い込む責任感があるんじゃないかと感じました。

同様な責任感は、よっちが抜けた穴をもっとも身近に感じることになる遼一にもあるのだと思います。今日の遼一は全盛期が戻ったかのようにひと味もふた味も違います。

66分。宏介の左サイドアタッキングサードに入ったあたりのFK。清水は横一列に7人並び、ストーンを二枚置くフルゾーン。東京はラインに並行してニアからよっち、遼一、秀人、カズが並び、やや離れてモリゲがいます。東京は、宏介の蹴り出しとともにど真ん中に遼一、モリゲ、カズが固まって雪崩込む新しいパターンです。この動きに完全に清水のラインは崩壊しました。宏介のクロスに合わせたのは遼一でした。清水のゾーンはあまりに緩く、たぶん三人の誰でも合わせられたでしょう。東京3-1清水。

突き放してからも、シンプルで効果的なロングカウンターが機能していました。単純なリトリートだけでなく攻撃の気配を感じさせて、守備モードは成立すると思います。

この流れを強化するためにミステルが動きます。遼一に代えてナオを投入します。よっち送別の試合で、よっちが開花するきっかけを作った東京の魂がよっちと共にピッチに立ちます。ウェットなところだけでなく、東京が誇る快速ゴレアドールが前線に並ぶことで、攻勢に出たい清水の背後を脅かせ続けることができます。

大榎さんが動きます。完全に機能を失っていた枝村に代えて澤田を左WBに投入します。河井が右に回ります。枝村はそれでもアタッキングサードを伺えていたのですけど、河井に代わって右サイドの攻撃が沈黙します。代わって左サイドが活性化しはじめます。

それでも時間だけが経過します。ここでミステルが動きます。慶悟に代えて拳人を同じ左メイヤに投入します。はためには慶悟のコンディションが落ちている風には見えなかったので、ミステルが万全を期してリスクヘッジのために意図した交代のような気がします。慶悟が前線でアクセントになることが、ひいては守備の初動の安定につながっていたので、この交代はちょっとはやいかなと思っていました。拳人を入れるなら、前線からのフォアチェックで起点を消すことロングカウンターのフォロワーがタスクになるのですけど、反して東京はふたたびリトリートします。

リトリート時の不安定さは拳人が入っても変わりません。今日に限っては、攻め続けることが清水の勝目を封じることになるような気がしました。清水が高い位置でパスを回せるようになります。

83分。左ライン際で犬飼からのパスを受けた澤田がルックアップしますけど、前に徳永、横に羽生がいて仕掛けられません。しかたなく横にドリブルをはじめます。この時前線は、ウタカと元紀です。東京はラインが揃っていて、元紀は秀人が見ています。ところが梶山も澤田の動きを見ていて、ちょうどバイタルエリアど真ん中にいた石毛がどフリーです。澤田は渡りに船となんとなく石毛にパス。右足トラップで前を向いた石毛はルックアップ。ゴールの位置を確認し、躊躇なく右足を振り切りました。ゴラッソ。東京3-2清水。

勢いを感じたのか、大榎さんが動きます。河井に代えて善朗を同じ右WBに投入します。

清水の攻勢を転じられないままでヒヤヒヤしました。正直ラストは、よっち送別のサウダージに浸れる余裕が欲しかったのですけど、スリリングな展開になってしまいました。とは言え、清水にこれ以上の攻め手はなく、このまま試合終了。東京3-2清水。

よっちのラストシュワッチ

よっちへの花束贈呈。慶應義塾大学体育会ソッカー部の須田監督です。

感動のよっちの涙のスピーチ

送別のYou'll Never Walk Alone♪

よっちと惜別する東京ゴール裏

なんと、広島がドローになったことで1stステージは史上最高順位の2位で終えました。とは言え首位浦和と勝ち点6、得失点差は16。2位という順位よりもこの差を埋めることが課題です。

ですけど、今日ばかりは順位も課題も忘れて、よっちを気持ちよく送り出せる結果に感謝したいと思います。リーグ戦51試合23ゴール。通算61試合26ゴール。2013年の最終戦ディア・オブリガードで、バックスタンドの会員ブースをカズと一緒に手伝っていて、カズの横でずっとニコニコしていたのが昨日のことのように想いだされます。「がんばってください」と声をかけたら笑顔で握手してくれました。あの笑顔と握手が、いまやとても貴重でなかなか出会えなくなるとは、あの時は思いもしなかったです。

よっちの輝かしい未来を願い、その先のずっと先、そう遠くない先で、ワールドカップでゴールを重ねるよっちの姿を心待ちにしたいと思います。ありがとうよっち。


あさが来たロケ地の旅 ―20150621 飯塚―

2015-06-24 00:00:04 | 連続テレビ小説あさが来た

平成27年度後期連続テレビ小説は、広岡浅子さんの生涯をつづる「あさが来た」でございます。大好きな波瑠ちゃんがヒロインに決まり、10月が楽しみで楽しみでヽ(´▽`)/。マッサンで燃え尽きるかと思ったのですけど、まれも楽しいしあさが来たも楽しみだし、朝ドラは息をつかせてくれませんw。

 

鳥栖戦で九州に来たということで、ついでにあさが来た先取りの旅をします。 

JR博多駅博多口でございます。

来月中旬に、今年もあります祇園山笠。

駅がリニューアルされてからはすっかり端っこ感が出てしまった黒田節。

JR博多駅から、福北ゆたか線に揺られます。

やってまいりましたは、新飯塚駅。

駅前の風景。

さすがに飯塚は足がないと回れません。本日の相棒は原動機付きです。

飯塚は炭坑の町、いわゆる筑豊です。福岡には何ども来てますけど、筑豊に来たのは初めてです。ボタ山。

飯塚市幸袋地区です。ここは、井上陽水さんのふるさとでもあります。

定かではありませんけど、炭坑の町の風情を残しているのでしょうか。

空家が多かったです。

通り沿いの家の向こうに家が続きますけど、未舗装のようです。

小川をはさんで小高い丘があります。

福岡県立嘉穂高等学校です。

広岡浅子さんが経営いていた、潤野炭坑の跡です。

事前に分かっておりましたけど、ぐるっと回った感じでは炭坑の名残はまったくありません。

潤野住宅。

続いては。 

飯塚市立若菜小学校です。

こちらは、後期の潤野炭坑の跡です。

広岡浅子さんは炭坑経営に苦労されたそうですけど、一時期ピストルを懐に坑夫と寝起きを共にしたというエピソードがあるそうです。ドラマで描かれるのかな?

伊藤作兵衛翁の坑夫の絵を拝見して、ちょっと衝撃でした。荒くれ者と文字で読んでもピンとこないんですけど、坑夫は全身刺青。労働中はふんどし一丁。坑婦も下帯一枚のおっぱい丸出しです。炭坑のなかは非常に暑いのでしょう。ただでさえ過酷な労働の上、幾度もガス爆発事故があって、本当に命懸けの仕事だったそうです。なのでというか、坑夫の象徴は刺青とふんどしと日本刀。

これはもう、ヤの字の世界と精神的には変わらないんだなと思いました。そんななかに女性がボスとして飛び込んで、しかも寝食をともにするって、豪傑にもほどがあります。可愛くてほわっとしたイメージの波瑠ちゃんがどう挑むのか、とても楽しみです。

若菜小学校前の住宅地です。

炭坑時代との関連はわかりませんけど、潤野住宅と同じく、写真で見る筑豊の住宅と作りと雰囲気が似ていて、当時の様子をなんとなく感じることがえきました。

潤野炭坑跡には炭坑の形跡がわからなかったので、炭坑の勉強のために飯塚市立歴史博物館にまいりました。飯塚市は筑豊の中心で炭坑のイメージがありますけど、歴史はとても長く、縄文時代から続く古い町です。NHK的には、2年連続でフィーチャーされています。市内には、黒田官兵衛、長政親子に関連する場所がいくつもあります。館内にも軍師官兵衛をモチーフにしたポスターがありました。

そして朝ドラとしては、花子とアンのロケ地でもあります。嘉納伝助と白蓮のお屋敷のシーンで使われていたのは、実際にモデルになった伊藤伝右衛門と柳原白蓮の邸宅です。車で前まで行ったのですけど、無料の駐車場が近くになく(有料は門の目の前にあって300円です)、時間の余裕もなく、観光バスの集団がいっぱい来てたので、今回は断念しました。

昨年8月に竹原を訪れると、街がマッサンをすでに推していてマッサンのPRがそこかしこで見られました。なので飯塚もちょっと期待してたんですけど、まだ6月ということもあり、あさが来たの露出はおろか文字もまったく見かけませんでした。放送がはじまってからですかねー。福岡ロケはあると思うのですけど、どこが使われるのかしら?。

飯塚を離れ、福岡空港から東京に戻りました。あさが来たの放送開始は9月28日。すでに先月クランクインしてますので、波瑠ちゃんはじめキャスト、スタッフの皆さんは朝ドラのハードスケジュールと闘っていらっしゃることでしょう。お茶の間に届くまでの3ヶ月間はしんどいと思いますけど、がんばってください。そして、放送スタートを心待ちにしています。

 


2015J1リーグ第16節サガン鳥栖vsFC東京@ベストアメニティ20150620

2015-06-21 19:51:36 | サッカー

梅雨真っ只中。しとしと雨のどんより日和が続きます。

代表戦のため2週間のお休みがあったJリーグ再開です。

武藤嘉紀を見逃すなシリーズ第2戦。残り2試合でサウダージが日に日に増します。

ひさしぶりの九州。

やってまいりましたは、毎年恒例の鳥栖です。4年連続。

本日のYou'll Never Walk Alone♪

恋人は東京♪

中断中にきちんと闘いかたを修正してきた鳥栖に完全に封じられた展開も、指揮官の打ち手が結果の表裏を反転しました。

中断明けの東京は、ナオがサブに戻ってきました。シフトは中断前から取り組んでいる4-4-2。GKは権田。CBはモリゲとカズ。SBは徳永と宏介。ボランチは秀人と梶山。メイヤは右にたま左に慶悟。2トップは遼一とよっちです。

鳥栖はリーグ戦3連敗中。しかもここ2戦はゴレアーダを喫しています。傍目にみても守備の再確認は必須の課題です。シフトはおなじみ4-2-3-1。GKは彰洋。CBは菊地とミンヒョク。SBは右にチェ・ソンクン左に豊。ボランチは義希と藤田。WGは右に宏太左にキム・ミヌ。トップ下にペク・ソンドン。1トップは豊田です。

連敗中の鳥栖を見ていないので課題を把握してないのですけど、結果だけ見ると2試合で11失点と、守備の立て直しは急務でしょう。森下さんのアジャストは、守備網の整備とプレッシングポイントのコンセンサス、それにタイトマークです。これが機能します。

ユンさん時代の鳥栖は、アグレッシブなフォアチェックを信条とするスタイルでした。シンプルなショートカウンターは、最終的にそれなりの成績で安定するためのアプローチとしては王道です。ただそれを続けて行き、一定以上の成績を残すと、編成の質と量、スポンサーとサポと地元の期待値が上がってくるのもこれまた自然の摂理です。鳥栖も、このチャレンジをすべく、昨夏体制変更に臨みました。で、攻撃のアプローチは結果的にいま、ユンさんのスタイルとは違っていてもやはりショートカウンター基調に落ち着いたようです。でも守備は90度くらい違います。

鳥栖はほぼフォアチェックを仕掛けません。かわりに4+4+2の3ラインを引きます。いわば、クラシックからアーバンへのスタイルの変革が、森下体制の一番の取り組みなのでしょう。鳥栖の守備網は高めに布陣します。東京がトランジションポイントに入ってくるまでじっと待ちます。仕掛けのタイミングは、メイヤにパスが入った瞬間です。つまり攻撃の起点、パスの出処を抑えるというのが守備のファーストアプローチです。

さらに、義希と藤田がバイタルエリアを基本的に離れず、基点のゾーンを消します。最後はやっぱり、よっちと遼一です。遼一にはミンヒョクがタイトマークします。よっちには菊地がつきますけど、よっちのゾーンである左サイドにソンクンを固定し、スペースを消すことで菊地をバックアップします。

結果、東京はバイタルエリアに基点を作れず、縦に速いパス連携を遮断されます。ゆえに東京は、ロングボールに頼ります。遼一、よっち、慶悟を縦に走らせます。鳥栖の最終ラインは、戻りのディフェンスにも耐えます。

鳥栖は、攻撃にも工夫が見られました。攻撃が豊田を軸にしていることは分かっていることですけど、豊田の使い方には二通りのパターンがあります。まず豊田は、豊がルックアップできる形でボールを持てる流れになると、位置はどうあれとにかく裏を狙い続けます。これはもちろん直接ゴールを狙う意図もありますけど、守備側、とくCBに後方を意識させることも含みます。

こうして守備側に豊田の残影を焼き付けておいて、鳥栖が誇るスピードとテクニックとアジリティを合わせ持つ、鳥栖らしさを凝縮した2列目のアタッカー陣の出番がやってきます。豊田がポストに入るとき、CBを後方に引っ張ります。これはバイタルエリアにアタッカーが使えるスペースを作ることを意図します。そして豊田が落としたボールをつなぎ、一気にアタッキングサードに入ります。ミヌを活かす比率がやはり多い気がします。ミヌとソンドンは度々ポジションを入れ替え、マークをずらす工夫をしていました。

それにしても、前半の守備の問題は、あまりにもバイタルエリアがルーズ過ぎたことです。ミステルのダブルボランチシステムは縦配置を基調としているので、その影響かもしれません。前半は梶山をアンカーにして秀人を前に出していました。これはパスの循環を意識してのことだと思います。ただ今日は、鳥栖にパス連携を抑えられていましたし、高アジリティなアタッカーが三人もいる鳥栖に対し不利に働く要因だった気がします。

そこでミステルが手を打ちます。10分頃たまと慶悟を左右入れ替えます。これは守備面で二つの意図があったと思います。まず鳥栖の攻撃が左基調でしたし、豊をフリーにして豊田を活かす基点にしていたので、慶悟に豊の背後を狙わせることで後方を意識させようとしたのでしょう。

もうひとつはバイタルエリアです。たまを下がり気味に配置して梶山と並べます。宏太とソンドンのスペースを消す意図だと思います。それからパス回しにたまが加わるようになって、鳥栖の起点へのチェックを分散しようとしたのだと思います。ただこれでは宏介に高い位置でパスを供給できないので、攻撃の効果はそれほど狙ってない気がします。

このアジャストで少し守備が落ち着いたなと思っていたら、鳥栖にはもうひとつ武器があることを思い知らされます。

17分。藤田の右CK。鳥栖のセットプレーは、相手に1on1を強いるのが特長です。東京のストーンは宏介とよっちの2枚。鳥栖はゴール正面にソンドンを置きます。これは慶悟がケア。その前で豊田が忙しくポジションメイクします。今日の東京は、セットプレーの豊田に対してモリゲと秀人の徹底したダブルチームで臨みました。結果的に豊田は完封。藤田のキックモーションとともに、ニアに宏太、ファアにミンヒョクが同時にダイアゴナルに飛び込みます。それぞれ徳永とカズがケア。この時なぜか、ファアに梶山と遼一が誰のマークにもつかず余っていました。確認できなかったのですけど、たぶんミヌのマークのずれではないかと思います。そしてそのミヌが、遅れ気味にミヌがファアからダイアゴナルに中央に入ってきます。マークの受け渡しが一瞬整理できなかったのでしょう。このミスがこのシーンの結果を生みました。藤田のクロスはピンポイントでミヌに合いました。鳥栖1-0東京。

30分頃ふたたび慶悟とたまを左右入れ替えてオリジナルに戻します。たまを高く位置取らせて右に基点を作るとともに、慶悟に絞らせ、バイタルエリア中央で基点を作る意図だと思います。

先制した鳥栖はいっそう守備を意識するようになり、攻撃は豊田のロングフィードが中心になります。そのためもあって守備は安定します。ただいずれ攻撃はロングボールに頼って、単調に時間だけ推移します。前半はビハインドのまま終了。

後半からミステルは攻撃のやり方をアジャストします。よっちを下げて、バイタルエリアで積極的にボールに絡むようにします。さらに中盤からのパス供給をグランダー基調に変えます。これでようやく前線に基点ができるようになります。

攻撃のベースロードが整ってきたと判断したのか、ミステルが動きます。たまに代えて翔哉を左メイヤに投入します。慶悟がまた右に回ります。この交代が、今日の勝敗を分けた最大の分岐点になりました。

前線に基点ができた東京は、翔哉にボールを集めます。翔哉は積極的にソンクンに1on1を仕掛けます。もともとよっちとの対峙を想定していただろうソンクンですけど、思いの外守備機会がなく、ちょっと守備のリズムが狂っていたかもしれません。おまけに翔哉は、パワー系のよっちとは大きくテイストが異なる高アジリティ系のドリブラーですから、ソンクンのカバー範囲を超える違和感があったかもしれません。

そう感じたのか、森下さんが動きます。ソンクンに代えて谷口を左CBに投入します。ミンヒョクが右SBに回ります。今日の鳥栖のDFのオプションは谷口だけでした。事情があるのだと思いますけど、言い換えると攻撃で勝負しようというプランだったのでしょう。是非はともかく攻撃のカードを一枚捨てたことは意外でした。本職のSBのオプションを用意していたら、事態はまた変わっていたかもしれません。つまり鳥栖は、翔哉を止められません。

さらに森下さんが動きます。ソンドンに代えて圭を投入します。おそらくソンドンのコンディションだと思いますけど、これで所期のゲームプランが崩れ、鳥栖の攻撃リズムが狂います。

後半から東京のボランチはタスクを交代していました。秀人がアンカーで梶山を前に出していました。今日はこのほうがしっくりきていたと思います。基点になりパスを捌ける梶山を前目で使うことで、東京にパスルートが生まれていました。梶山にしろ秀人にしろ、パワー系のアタッカーには力負けしません。鳥栖がアジリティ系を三人並べた意図はその裏をつく作戦だと思いますけど、結果的に自らプランを放棄します。

もうひとつ、後半のアジャストは、中盤のコンタクトがタイトになったことです。鳥栖のアタッカーのアジリティに慣れたというところもあると思いますけど、梶山と秀人を中心にタイトコンタクトで鳥栖のカウンターのタイミングを消します。周りの鳥栖サポから東京は荒っぽいという声が聞こえました。これは他のアウェイでも同じ傾向にあります。でも鳥栖サポに言われる妙味が興味深かったです。味スタも同様なのですけど、相手のコンタクトに過剰反応するのがお決まりのようになっています。もちろん選手の怪我を心配してのことだと思うのですけど、一方で代表チームや代表もしくは海外サッカーのメディアからはJのコンタクトの弱さが指摘されています。どちらも抽象論なので、単純に比較できるものではないと思いますけど、自分のなかで消化できてない悩みではあります。ただ言えるのは、表現が難しいですけど東京のハードコンタクトは上手いです。もともと守備が水準以上にできる選手が、体幹を鍛え、さらに当たるタイミングと当たる角度、位置を習得したなら、今の東京のような上手く安定感のあるコンタクトができるんじゃないかと思います。代表チームに多くの選手が呼ばれる理由は、そんなとこなんじゃないかと自分は思っています。誤解なく補足すると、鳥栖もコンタクトが上手なチームです。だから、激しいなかでも一定の安心感が今日の試合にはありました。

直後にミステルが動きます。慶悟に代えてナオを投入します。くしくも同じ鳥栖相手のナビスコ予選、4月22日以来の出場です。思えば今年の好調期はよっち、ナオ、広貴のジェットストリームアタック形成に始まり、ナオの離脱で終わりました。ナオがチームを引っ張り上げたのは間違いないでしょう。2ndにかかせないキーマンが帰ってきました。

ナオ投入を端緒として、試合のモードが変わります。きっかけはもちろんナオですけど、所以はむしろ鳥栖にあると思います。鳥栖は我慢強く守備網を維持する丁寧な試合運びでしたけど、谷口と圭の投入でピッチ上の守備リズムが狂っていたんじゃないかと思います。

試合はにわかにオープンになります。これは普段のミステルが志向ではないと思いますけど、ビハインドの今日は、ミステルも望むところだったと思います。スタンドも一気にヒートアップします。そして東京を救う天使が舞い降ります。

69分。アタッキングサード右ライン際でボールを持った徳永がルックアップ。ゴール前はニアに遼一がいて谷口と義希がケア。真ん中のよっちは菊池がケア。ファアの翔哉はミンヒョクがケアしています。徳永はよっちを狙ったやや高めのクロスを送ります。よっちのバックフリックに、菊池だけでなくミンヒョクも引きつけられます。なので溢れたボールに向かったの翔哉だけでした。ボールに追いついた翔哉はルックアップしてゴールの位置と状況を確認します。慌ててケアに戻ったミンヒョクを、戻りながらの2タッチでかわし、タイミングをはかって右足を振り抜きました。ゴラッソ。鳥栖1-1東京。

誰しも思うことでしょうけど、山雅戦の拳人といい今日の翔哉といい、粘り強くチャンスを待ち、いつ出番が来てもアピールできるように弛まず準備を続けてきた選手がチームの窮地を救ってくれる事象は、サポとしてとてととても嬉しいことです。と同時に、スポーツの世界では日替わりニューヒーローが出るチームは必ず成功しますから、期待が高まります。よっちを失いながらも、そのことが競争を活性化しチームを底上げするのならば、これを歓迎せずにいられますか?。

徳永とよっちと翔哉が示してくれたことは、当たり前ですけど時間と空間のギャップを作ることがコレクティブな攻撃の大原則だということです。まず守備の体勢が整う前に仕掛けること。次に2on2の状況からでもちょっとした動きかた次第で局面の数的優位が作れること。最後にシュートアテンプト。もちろんこのゴールは、よっちが居てこその鳥栖のミスが直接的な要因ですけど、よっちに代わる誰かを作るというより、個に依存しない攻撃方法があることも示唆してくれていると思います。

同点ゴールの影響は鳥栖に強く出ました。圭は豊田のセカンドアタッカーですから積極的に絡もうとします。けど、これが梶山と秀人の餌食になります。アタッカー4枚の一人が機能を失うことで攻撃がギクシャクします。ホントにサッカーは繊細なスポーツです。

それにも増して不安定になったのは守備です。前半は選手間、とくに宏太、藤田、菊地、ミヌが積極的に声をかけ、守備の距離感をアジャストしていました。同点になってから余裕がなくなったのか、これが見られなくなります。攻撃もロングフィードに頼るようになり単調になります。

逆に東京は、翔哉を基点にして、よっちとナオが前線をひっかけまわす形がはなり、コンセンサスが生まれます。そしてこの流れのまま、ついに逆転します。

75分。遼一が彰洋に倒されて得たPKを、モリゲが冷静に決めました。鳥栖1-2東京。

自分がゴールしても状況によっては冷静さを崩さないモリゲが吠えていましたから、キャプテンにも、来るべき2ndのチーム作りに向け、手ごたえに近いものを感じたのかもしれませんね。

ミステルが動きます。遼一に代えて拳人を右メイヤに投入します。ナオが一枚上がって、ひさしぶりに特別快速2トップが戻ってきました。ひとつには拳人に犬ポジに専念させること。それからよっちとナオの連携を活かすという意図だと思います。

森下さんも動きます。義希に代えて鎌田をそのままボランチに投入します。これも微妙にズレた作戦になってしまいました。鎌田はもう一枚前でアクセントとして活きる選手です。なので鎌田の投入自体は選択肢としては十分にありだと思います。むしろ宏太か圭との交代で鎌田にボールを集めたほうが可能性はあったんじゃないかと思います。もしも義希のコンディションなのだとすると、ますます谷口投入が結果的に裏目になってしまいました。

いちおう鳥栖が押しているように見えていましたけど、すべて東京のコントロール範囲内でした。このまま試合終了。鳥栖1-2東京。

翔哉のハニカミシュワッチ(〃ω〃)

試合のなかでアジャストし、それが結果につながったことを誇らしく感じますし、繰り返しになりますけど2ndへのいいプロローグになったんじゃないかと思います。日替わりニューヒーローは、それもまたスタジアムに継続して足を運びたくなる要素ですから、楽しみがまた増えました。

よっちは今日はゴールできませんでしたけどアシストを記録しました。エピローグに向け、必ず活躍してみせてくれるので、ポストよっちのいろんな楽しみを見出しつつも、やっぱり負け惜しみに聞こえますし、実際そうです。とにかく今は、あと10日間となったよっちとの日々を大切に感じたいと思います。今週はなにがあっても涙を堪えましょう。その涙は、6月27日と28日までとっておきましょう。

今節、一試合を残して浦和が1st優勝を決めました。浦和レッズのチームとサポのみなさん、おめでとうございます。加賀さんの13年ぶり2回目のリーグタイトルを、悔しさも含めて祝いたいと思います。レッズは優勝のハードルを上げてくれました。2位広島の勝ち点33と3位東京の勝ち点32は、単純計算ですけど2倍すると昨年のガンバを上回ります。少なくとも十分に優勝争いできる成績です。その広島にすら勝ち点で5も差をつけた浦和は、近年団子レースが常識化したJリーグでは得意な変異です。浦和の強さについて触れるのはここでの主意ではないので控えますけど、とにかく東京が2ステージ制の恩恵を受けたのは確かです。負けないことの重要性が再評価されたと思いますから、ここまでのビジョンをベースにして、得失点差の彼我の差を埋める工夫と努力が必要だと思います。


まれロケ地の旅 ―20150615 金沢―

2015-06-15 21:44:48 | 連続テレビ小説まれ

輪島から金沢に戻ってまいりました。土曜日は中継しただけでしたから、ちょっとだけまれロケ地めぐりと金沢観光です。

ひゃくまんさんです。希ちゃんが天中殺でメレンゲ作りの練習をしてるとき、大輔がつけていたお面はひゃくまんさんがモチーフなんじゃないかな。

本日の相棒は、金沢市のレンタサイクルまちのりです。

近江町市場です。先週レッズの選手が偶然集合してましたねw。

尾山神社です。香林坊出身の篠井英介さんが子供のころに遊んでた境内。小学生たちが写生してました。 

重要文化財神門です。

神門の床のまんなかにまんまる。

拝殿です。尾山神社は前田利家公とお松さまを祀って建てられたのだそうです。

前田利家公。

お松さま。大河ドラマ「利家とまつ」を記念して建立されたそうです。

蓮のオブジェに。

黄金のかえる。

利家公の甲。

お昼は、むら井さんの甘海老の天丼(限定10食)。

忘れていましたけど、まれロケ地めぐりです(^_^;。 今のところ金沢ロケ?は、金沢がロールケーキ甲子園の会場と設定されていまして、希ちゃんが会場に向かうシーンの前に香林坊交差点の映像が挿入されていました。

まちのりは、ポートであればどこでも返却できます。香林坊でまちのりを返して、金沢城に向かいます。第四高等学校です。

迎賓館です。

金沢城を攻略します。いもり堀。

鯉喉櫓台。

辰巳櫓台。複雑な形状ですね。

 

見えてまいりました。

前田利家公。

兼六園です。今回は参りません。

陸橋を渡ります。

和装の麗人がいらっしゃいました。

石川門の櫓です。

石川門。金沢城独特の海鼠塀。美しいですね。

石川門の内側。

鍵型です。

三の丸広場と、再建された橋爪門、菱櫓、五十間長屋です。

河北門から菱櫓です。

河北門の内部です。こちらも再建されています。

内堀。

橋爪門。

重要文化財鶴丸倉庫です。

鶴丸倉庫から見た橋爪門です。

先ほどの辰巳櫓台の上から見た金沢市街。 

兼六園。

金沢城の最上部です。

金沢城本丸。金沢城には天守閣が無かったのですね。

戌亥櫓から二の丸と三の丸

三十間長屋です。金沢城は想像よりも広かったです。見たのは東側の三分の一だけ。それに兼六園もありますし。そりゃそうですよね。加賀藩百万石の首府ですから。今回はまれロケ地がメインでしたので、金沢はちょっとだけま。

1都2府11県をまたがった中部日本ぐるり旅もおしまいです。

最後は、念願の北陸新幹線。かがやきに乗りました。

石川県初上陸、楽しかったです。金沢の魅力のほんのちょびっとしか触れてないと思いますから、次はもうちょっとゆっくりしたいです。ツエーゲンの試合も観たいし。また来ます。