ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2016Jリーグ・スカパー!ニューイヤーカップFC東京vs東京ヴェルディ@沖縄県総合運動公園20160130

2016-01-31 16:45:29 | FC東京

1月もそろそろおしまい。Jリーグを追う生活をしていますと、一年のうちでこの時期だけサッカーを離れてほかのことができたりするのですけど、サポのオフもあっという間ですね。

U-23代表がリオデジャネイロオリンピック予選大会の頂点に立ちました!。いろいろ苦しい時期もあった世代のチームだったけど、同年代のアジアの大会で、最後の最後に栄冠をつかむことができました。真の意味でファイナリストですね。決勝の韓国戦も、点差ではなく内容で、粘り強さが求められる持久戦に持ち込んで、2分間で追いつき15分間で一気に逆転しました。おめでとうございます。これから所属チームと代表で新たな競争がはじまります。なんだか広島方面と浦和方面と鹿島方面と川崎方面がパワーアップしてそうですけど、わが東京にもいっぱいお土産があるといいなと思います。

東京は今月で沖縄キャンプを無事終え、小平に戻ってきます。キャンプの集大成は、ひさかたぶりの東京ダービー。とは言え、質量内容ともに、すべてに置いて差がつき過ぎているので、春先ということもありながら、ダービー感はまったく感じませんでした。ヴェルディに対してはなんらオブリゲーションはないのですけど、ひとつだけ感想すると、ずいぶん現実的なサッカーになったなあということです。いたし方ないのだけど思うけど、このままだと良くてエレベーターチームですね。どういう方向に持っていきたいのかなあ。

さて今日のテーマは、ヒロシ本人が公言していましたとおり、来る2月9日にひかえるACLプレーオフのシミュレーションです。まだ対戦相手が決まっていないので、対戦シミュレーションというよりかは、東京自身のACLモードを確認する、いわばシャドウプレーだろうと思います。

ACL仕様は、ACLスペシャルで臨むか普段の闘いかたを変えないか、出場チームによって考え方が異なるようです。昨年だと前者は柏、後者は広島、ガンバ、レッズ、鹿島。柏があの戦力でリーグ戦を突破できたのは、もしかするとACL重視にわりきった編成を選択したからなのかもしれません。

結論を言いますと、どうやらニューヒロシ東京は、ACLスペシャル仕様を用意しようとしているのではないかと思います。

まずシフトに現れます。ここまではスタートは4-1-4-1を採用していましたけど、今日は4-4-2です。主力が揃っていた57分まで、シフトを変えませんでした。おそらく9日は、このシフトで臨むのでしょう。ここがひとつポイントです。

布陣は、札幌戦とほぼ同じです。GKは三試合ぜんぶスターターを替えて、今日は秋元です。今日のスターターが9日のスターターというヒロシの発言がブラフでなければ(ほぼブラフだと思いますけど)、ACLは秋元、リーグ戦は達也というターンオーバーかもしれません。CBは今日は右にモリゲ左にまるです。まると秀人もターンオーバーかもしれません。こちらは大会によってというよりかは、ゲームプランによって選択を分ける気がします。SBは右に徳永左に駒野。ここは原則不動だと思いますけど、三試合全試合出場の諒也に対する期待を強く感じます。いずれ、駒野のバックアッパーは必要と考えているのでしょう。

中盤は、ボランチは右にハビ左にヨネ。頻繁に左右を入れ替えていました。理由はわからないのですけど、ボランチのポジションチェンジは珍しいので、意図を考えたいと思います。ハビとヨネはプレースタイルが異なりますから、相手の左右の攻撃バランスによって入れ替えているのかもしれません。後述しますけど、右ボランチと左ボランチは、守備のタスクが少し異なっていました。メイヤは右に宏太左に慶悟。宏太はチーム唯一の三試合ぜんぶスターターです。宏太をはやくフィットさせたい想いでしょう。フリーキッカーも任されそうなので、大きな期待を感じます。ちなみに三試合すべてに出場したのは、宏太と諒也のほかは、サンダサ、バーンズ、拳人、まる、拓馬。コンディションが整ってない選手以外は、今日梶山が昨年7月19日以来の実戦復帰を果たしたので、全選手が出場したと思います。そのなかでの7人ですから、これも期待の現れでしょう。翔哉とユ・インスが戻ってからの使い方がわからないのですけど、現段階では宏太と慶悟が組み立ての左右の軸になるのでしょう。

アタッカンチは、今日は2トップで、右に拓馬左に遼一です。この二人以外でアタッカンチとして使われたのは、サンダサ、バーンズ、慶悟、草民です。相太と容平が戻るとまた違うかもしれませんけど、生粋のアタッカンチが量的に不足して見えるのは、ターンオーバーを考えるとちょっと心配処かもしれません。

ACL仕様との比較として、仮想リーグ戦仕様を再確認します。シフトは4-1-4-1。IHにボールホルダーを犬追いさせることをきっかけにして相手の攻撃プランを起点から機能不全にして支配権を握り、アタッカーの流動性で高い位置でのマルチな二次基点を作って、人とボールを動かしながら攻撃に人数をかけていく、イニシアチブを常に持つことを志向する、ヒロシらしいロマンチックなサッカーです。

対する、今日確認できたACL仕様は、とてもリアリスティックなサッカーです。と言っても、ヒロシが山家で見せていた土の香りがするリアリズムではなく、モダンで高質なディフェンシブなサッカーという意味合いです。

モダンとは言いましたけど、ポストモダンではありません。フィッカデンティさんが体感させてくれた、現代的なコレクティブな守備というよりかは、割合オーソドックスな守り方を基調とします。トランジションのポイントは、比較的低く設定されていて最終ラインです。なので、フォアチェックを見せるのですけど、中盤が全線を追い越すチェックではなく、前線は守備コースを決めることが目的です。中盤と最終ラインで4+4の2ラインを敷きます。原則はゾーンで、パスコースを消すことを意図します。前線からバイタルエリアに下がる選手は、割合フリーにさせていますけど、一次基点を作られても、そこからの展開を最終ラインが許しません。そのための序奏として、中盤の両サイドが、後方の選手の攻撃参加をケアしています。

ちょっと特長的に見えたのは、ボランチの守備での役割分担です。基本は左右のエリアを分担しているのですけど、右ボランチが起点に対しファーストチェックに行くことがあります。ハビもヨネも、右に入ると前を消しに行っていたので、左右のポジションで役割を決めているのかもしれません。ゆえに、右ボランチの後方が空く傾向にありますけど、ここを狙われたときの処理は、今後のアジャストかもしれません。いずれにしろ、たんに攻撃を受けるのではなく、中盤の守備の仕掛けで後方のトランジションを容易にしようという意図を感じられます。

スタッツを確認すると、主力が入っていた57分までは、ヴェルディのシュートは1本だけ。ショッツ・オン・ゴールに至ってはゼロ。ペナルティエリアに入ったシーンもほとんど記憶がありません。最終ラインの堅固さを象徴するスタッツです。ポゼッションの技術が格段に上のACL本戦でどこまでこの守備が安定的でいられるのか、実戦を見てみないとわかりませんけど、札幌戦に続いて、ACL仕様のシェイクダウンとしては、上々の滑り出しでしょう。

ヨネは相変わらずカバーリング範囲の広さとコンタクトの巧みさが光っていました。ハビはポジショニングがいいんでしょう。ヨネに比べると激しいコンタクトはあまり見せていませんでした。実際に警告は二試合出場でもらっていませんし。中盤のゾーンのバランスをとっていたのはハビですし、結果的にシュートすら打たせないことに成功していますから、ハビの安定感は信頼できるものなのかもしれません。ちょっと気になったのは、札幌戦で下がったあと、ベンチで右足を気にしていたことです。ただ守備の強度では秀人はチーム一ですし、バランサーでハビと同タイプのヒデもいますから、中盤のターンオーバーは心配なさそうです。

琉球と札幌はリトリートスタイルでしたので、積極的にフォアチェックを仕掛けるチームはヴェルディがはじめてです。ヴェルディの基本的な守備プランはフォアチェックではないと思うので威力がいかほどかはわかりませんけど、東京は難なくいなしてました。フォアチェックに対しては、無理をしないことが前提のようです。パスを回してプレスをいなします。コンタクトになってボールを奪われるシーンもありましたけど、ロストした選手が発生源で粘ることでバックアップの時間を作っていました。この切り替えを徹底できていれば、十分リスクマネジメントできると思います。地味ですけど、ACLではこのようなプレーが最終的な結果につながるのかもしれません。

ACLの基本プランは守備を前提としていることが、今日の試合でうかがえます。ここがリーグ戦仕様との顕著な違いですね。ゆえに攻撃プランも様相が異なります。リーグ戦仕様では、中盤で構成して積み上げていくビルドアップスタイルを基調としていますけど、ACL仕様は、同じビルドアップでも守備同様オーソドックスです。遼一にできるだけ高い位置を保たせ、ポストを入れて一次基点とし、戻しからハビ、ヨネ、宏太が左右に展開。そこからサイドアタッカーがシンプルに折り返して中央を狙います。二次基点は右は拓馬が広範囲に動き、下がり気味に入ります。左は慶悟がライン際高い位置でホールド。札幌戦に比べて慶悟はあまり動き回っていませんでした。おそらく高い位置で二次基点を作り、駒野を引っ張りあげるためだと思います。慶悟がチームの重心を押し上げるフックのような役割なのだと思います。三戦を通じて拓馬の存在にとても興味がわいています。おもしろいですね。中盤に顔を出してパス回しに加わっていたと思ったら、次のプレーでもう前線に攻撃参加しています。運動量、シュートアテンプトを見極める視力と逃さない技術。パスだけでなくドリブルで局面を変える戦術眼。割合タスクが固定的に思えるACL仕様のアタッカー陣のなかで、媒体のような役割を担っています。今年の攻撃のキーマンは、拓馬なのかもしれません。

攻撃で頻繁に使っているのは、アタッキングサードでのタベーラです。遼一、慶悟、拓馬、宏太が壁になって最終ラインを固まらせ、セカンドアタッカーがゴールに向かって飛び出すシーンが時折見られます。中盤でも、タベーラで局面を打開するアイデアが何度も見られました。タベーラが決まるとスタジアムがわきますので、エンターテイメントという意味でも興味深い取り組みです。

後半はヴェルディがシフトを4-4-2に変え、守備もオーソドックスなリトリートスタイルにしましたので、東京とヴェルディの闘いかたがシンメトリーになります。ここからの10分間、選手を入れ替えるまでの時間帯は、攻撃のリズムがとてもよかったです。高い位置で二次基点を作ることができ、かつ効果的なタメを作れていたので、攻撃に人数をかけることができていました。前述したタベーラなど、アイデアとコンビネーションを使って完璧に崩したシーンが何度かありました。結果的にゴールは決まらなかったけど、攻撃のプロセスは出来ていたので、現段階では十分だと思います。

57分に梶山が投入されます。7か月ぶりの実戦復帰です。いわゆるアンカーは、ハビ、秀人、ヒデ、梶山の4人体制です。梶山は、残念ながら現実的にシーズンを通じてフルに戦える脚ではないと思うのですけど、どうゆう形にしろ、なんとしても使ってみてほしい選手です。ヒロシも同じ想いなのでしょう。梶山をアンカーに入れ、シフトを4-1-4-1にします。ここからはACL仕様のチェックではなく、梶山モードのテストだったと思います。いまさら梶山論を述べる必要はないのですけど、ご存じのとおり梶山の特長はヌメヌメと動きまわることです。ヨネや秀人も動きますけど、梶山の動きは独特で、メリハリがなくずーっとヌメヌメしてます。攻守にチームの臍となる部分が、状況によって動的に変わるというのが梶山の基本的な発想なのだと思います。梶山の感覚では、前線と後方の距離感とフリースペースを探し続けているだけだろうと思いますけど、それが結果的にチームの臍を作りだしているのです。梶山が入ると、梶山以外の選手はすべて梶山に使われる感覚になると思うので、この独特の動きに慣れる必要があります。それに梶山のパスもタイミングとフォームが独特で、ともすれば味方をも欺くときがあります。この点でも梶山モードにアジャストしていく必要があります。どの監督も同音に認めているように、スペシャルなときの梶山は対処のしようがないほどの圧倒的な威力をもっています。残念ながらこれからはその機会は多くはないと思いますけど、セクシーな梶山モードをもっともっと体感したい気持ちは、隠しようもなくこころの奥底にあります。

主力は、プロセスの圧倒感を残して、ACL仕様のチェックとしては十分な成果のなかテストを終えました。ところでニューイヤーズカップはいちおうタイトルマッチでして、勝つかドローで優勝です。このままでも優勝だったのですけど、バックアップの選手たちが、最後の最後に完勝をもたらしてくれました。

 

後半アディショナルタイム。平本の突進をまるがカットして、左ライン際の羽生に預けます。フリーの羽生はルックアップして、左に流れてフリーのバーンズにパス。バーンズは縦を目指してサンダサに渡しますけど、攻撃タイミングではなかったサンダサは羽生に戻します。羽生は再度バーンズに出してチャレンジ。バーンズはターンして一瞬ためを作って、タイミングをはかります。この間にサンダサが縦に抜け出し、攻撃モードに移ります。これを見たバーンズがサンダサに渡して攻撃スイッチが押されました。一気にアタッキングサードに入ったサンダサは、ルックアップして状況を確認します。ヴェルディは最終ラインがそろっています。東京はペナルティエリア中央に広貴だけ。でもこの時、拳人が長躯、ファーサイドに上がってきていました。サンダサはこれを見逃しません。右足アウトサイドで拳人に流します。拳人も右足アウトでトラップをファアに流し、プレスをかわします。その体勢の流れのまま、右足を振りぬきました。東京1-0ヴェルディ。

これがこのまま決勝点となりました。試合数そのものは昨年とそれほど変わらないのでしょうけど、遠征もありますし、対戦相手の強度も高くなりそうです。ターンオーバーはもとより、故障も出てくる可能性はあります。バックアップの選手がモチベーションを維持し、活躍してくれることは、チームの活性化にとって不可欠だと思います。

チームは小平に戻って、組織としての闘いかたの精度を高めていくと思います。個々の選手の技術的向上も必要です。そのベースとして、心身の安定も求められます。月があらたまると、例年よりはやめにいよいよ本格的に闘いの舞台が幕を開けます。ぼくらの長い長い2016年シーズンがいよいよはじまります。U-23のAFC優勝も刺激になって、サッカーモードの気持ちが整ってきました。


2016Jリーグ・スカパー!ニューイヤーカップ北海道コンサドーレ札幌vsFC東京@国頭陸上競技場20160127

2016-01-28 21:02:56 | FC東京

いっときかもしれませんけど、ようやく厳しい冷え込みが峠を越えて、あたたかさが戻ってきました。ホッとひと安心です。

沖縄もようやく南国らしい天候が戻ったようです。こちらもひと安心。

 

U-23日本代表がリオデジャネイロオリンピックの出場を決めました。誇らしいですね。おめでとうございます。

2016年シーズンのJリーグの日程が発表されました。開幕までひと月切ったのですね。さっそく旅の手配をはじめました。



ニューイヤーカップの第二戦の相手は、琉球からワンランク上がって、チーム名があらたまってリニューアルされた北海道コンサドーレ札幌です。今日の東京は主力が入り、おそらく現時点でのベストメンバーです。いよいよニューヒロシ東京がベールを脱ぎます。ぼくらも本格的なテストを確認できます。ワクワクしますね。今日は、先日確認できた闘いかたが、主力が入ってどんか変化を見せるのか、確認したいと思います。



注目のシフトは、琉球戦と同じく4-1-4-1でスタートしました。まずはこのかたちを、主戦とする考えなのでしょう。GKは達也。CBは右にモリゲ左に秀人。SBは右に徳永左に駒野。アンカーはハビ。駒野とハビが東京デビューです。IHは右にヨネ左に慶悟。WGは右に宏太左に拓馬。1トップは遼一です。



闘いかたを確認する前に、早々先制されます。3分。達也のゴールキックから。センターサークル付近でイーブンボールの競り合いから、偶然都倉に向かってロブが上がります。これに秀人が竸って、秀人も都倉も触れず、ふたたびイーブンへ。秀人が都倉を背中で防ぎながらボールをホールド、頭でサイドに逃がそうとします。この時、秀人をカバーするために寄っていたモリゲの背後から、中原が縦を狙っていました。秀人のクリアは中原の前に落ちます。気付いたモリゲがケアしますけど、ゴール方向にこぼれたボールは、流れのままに走りこんでいた都倉に最終的に収まりました。札幌1-0東京。ミスといえばミスですし、不運といえば不運。ただ、いずれにしろ闘いかたの構造的な問題によるものではないので、この失点で確認することはとくに無いと思います。



結論を言いますと、ニューヒロシ東京のコンセプトは、どうやら攻守の区別なく圧倒的に支配するサッカーを志向しているのではないかと思います。攻撃においてはいまさらですけどあらためて、ヒロシらしく人もボールも動くムービングサッカーです。守備はフォアチェックを基調とします。



まず攻撃から見てみます。第一戦との比較で顕著な違いは、ボールを奪われないことです。これはボールコントロールのミスがほとんどないことに加えて、ボールキープ力がとても高いことに裏付けられています。今日のスターターでは、新たなピースとしてハビ、拓馬、宏太、駒野が加わりましたけど、選手チョイスの基準が、足元の技術の高さだったことが伺えます。



攻撃時のかたちで特長的なのは、後方がハビを頂点にSBを上げて、大きなW字を作ります。てか鍋底のように相手を包み込みます。ポゼッションスタイルのチームが良く採用する闘いかたですね。バックラインで攻撃を組み立てることを意味していますので、アタッカーや中盤のみならず、出場するすべての選手に高い技術を求めることになりそうです。



ビルドアップの特長は、サイドチェンジの多さです。これは、左右に揺さぶることで攻撃ルートを作ることを意図していると思います。前半の30分までの、単にポゼッションするだけでなく、縦のチャレンジがとてもナチュラルにできていたように見えた要因のひとつが、このサイドチャレンジだと思います。能動的に攻撃のかたちを作ろうとしていることがわかります。第一戦はフィッカデンティさんのサッカーからのドラスティックな変化は志向していないんじゃないかと見えたのですけど、間違ってました。今年の東京は、自ら流れを作りに行くサッカーです。



もうひとつ、支配の原動力となっているのは、コンビネーションです。まず中盤のボールホルダーは、プレーのファーストチョイスを縦に向けていることが伺えます。それから、チームとしてのリズム感を大切にしているような気がします。最終ラインが、サイドチャレンジとハビとのパス交換で、どこか相手をあやすような独特のリズムを生み出していました。それでいてそこはとない緊張感がただよいます。まるで穏やかな晴陽にうたた寝している淑女に迫る一匹のサソリを思わせるような、美しくも妖しいサッカーをニューヒロシ東京は魅せてくれるのかもしれませんね。



最終ラインとアンカーで作る独特のリズムのなかで、アタッカーがダイナミックで繊細、かつ機能的なムービングを見せます。ひと口にムービングサッカーと言っても、選手のクオリティの違いでエンターテイメント性がまったく異なります。東京のムービングは、無思慮にただ走り回る、脳みそが筋肉でできているようなサッカーではありません。ひとり一人のムービングに役割と意図があります。



攻撃の組み立ての特長は、トップのポストに依存しないことです。ビルドアップのなかで遼一がほとんど姿を見せないことでわかります。組み立てのパターンは多様なようです。今日だけですべてを確認できたわけでは無いと思いますけど、大別すると三つのパターンがありそうです。一つ目はバイタルエリアにWGもしくはIHが入って二次基点を作るパターン。二つ目は後方からのダイアゴナルなクロスに逆サイドのアタッカーが合わせて、裏を狙うパターン。三つ目はサイドを意図的に開けてSBの攻撃参加を促すパターンです。

バイタルエリアを使うパターンがもっともヒロシらしいですね。バイタルエリアに入れ替わり立ち代り、アタック陣が互いに被らないよう動き直しする様は、攻撃のサステナビリティを感じさせます。もしかすると、ある時間帯は永遠に東京の支配が終わらないんじゃないかと思えるような、圧倒感を体感できるかもしれません。



すべてのアタッカーが高いクオリティを見せてくれましたけど、なかでも充実感を感じさせてくれたのは、慶悟と拓馬です。二人とも可動域が非常に広く、間違いなく攻撃のキャスティングボードを握りそうな存在です。どちらかというと慶悟は縦、拓馬は横に広い可動域を持っていて、媒体のような役割を担っていました。



前後半とも、第一戦と同じく4-1-4-1でスタートしました。アンカーに入ったのは前半はハビ、後半は秀人です。おそらく鉄板の不動メンバーはモリゲだけで、どのポジションも競争が活性化してそうですけど、アンカーに一番注目しています。秀人とハビ。開幕戦のアンカーにどちらが入るのか楽しみです。二人はキャラクターがかなり異なります。ハビは扇の要となり、あまり動きません。チームがサイドチェンジを多用しますし、アタッカーのポジションチェンジも頻繁なので組織の形が崩れやすそうですけど、まったくの杞憂です。もしかするとハビがチーム全体の基準点になっているのかもしれません。一方の秀人は、ご存知のとおり良く動きます。秀人自身が主体的に試合を動かすことを志向します。ハビのアンカーは、オーガナイズしている状態で安定感をもたらしますけど、もしかするとパターンを読まれやすいかもしれません。秀人のアンカーは、局面での可能性を広げますけど、自滅するリスクもあります。



シュートパターンは、ですので多様です。無いのは、やっぱりスプリンターがいないのでよっちのような行っといでパターンくらいです。宏介が抜けた穴の大きさを感じると思っていましたけど、サッカーがまったく違うこととあって寂寥感を感じることはありませんでした。アーリークロスは駒野が持っていますし、セットプレーは宏太がいますから。というわけで、41分。拓馬が寛之に倒されて得たペナルティエリア際やや右寄りのFKを、宏太がゴール右上隅に決めました。札幌1-1東京。



今日だけのサンプリングでは、この攻撃の基本プランがJ1クラスで有効なのかは、まだわかりません。結局のところ、開幕してみないとわからないのは毎年のことですね。攻撃要素がそれぞれムービングするので一見柔軟そうに感じますけど、攻撃ルートというか、経由する選手が決まっている傾向が見受けられるので、ポイントを絞って守られた場合、あるいはポゼッションのキーマンのコンディションが整わないときは苦労するかもしれません。



守備は、第一戦で確認したとおりです。フォアチェックを基調とします。ファーストディフェンスを担うのは、やはりIHです。チェックの目的は、起点を消すことにあるようです。この点でも、相手のいかような攻撃パターンも包容することを旨としたフィッカデンティ東京と、コンセプトから180度異なります。



ただ、もっと強度の高いJ1で、このプランが通用するのかは、さすがに楽観視はできないと思います。今日ですら、やっぱりバイタルエリアで基点を作られると、安易にアタッキングサードへの進入を許してました。もちろん最後の砦に日本を代表する要がいるとは言え、過去二年間で作り上げたコレクティブな守備は守るべきところかもしれません。



さて、今日も30分頃に4-4-2に移行します。今日もテストの意図だと思います。この形の傾向は、ファーストディフェンダーであるIHがいなくなって、フォアチェックがかからないことです。もしかすると、かけることを意図してないのかもしれません。つまり、逆に相手にポゼッションさせるプラン用かなと思います。前述しましたとおり、現実的にすべての相手をオーガナイズすることは不可能ですから、困った時の闘いかたのオプションを持っていることは、チームに安定感を生み出すと思います。



ただ、4-4-2の守備に必要なコレクティブなゾーンの受け渡しがまだ整ってなく、中盤の守備ラインにギャップができる傾向にあります。もちろん練度は時間と実戦が解決してくれると思います。



4-4-2の場合の攻撃は、ほぼボランチを経由していました。攻撃パターンは主に二つ。ボランチからダイレクトにダイアゴナルなクロスで逆サイドのアタッカーを狙うミドルカウンター。もしくはサイドで基点を作り縦に崩すパターンです。選手の組み合わせでパターンも変わると思いますので、ここは参考程度に捉えます。



数字で興味深いのは、ショッツ・オン・ゴールの割合の高さです。シュートが上手くなったというよりかは、崩し切れていると見たほうがいいと思います。



マルチロールもニューヒロシ東京の新しい取り組みかもしれません。出場時間中一度もポジションを変えなかったのは、GKを除くとたぶんモリゲと遼一と駒野と諒也とサンダサだけです。もちろんフィッカデンティさんのように選手を固定化すると練度を極大化できるメリットがありますけど、ターンオーバーは必須ですので、期待したいと思います。草民が三つ、志有人、拳人、拓馬、羽生、バーンズが二つ。そんな選手たちが絡んだ決勝ゴールが生まれます。70分。達也のスローインからはじまった、自陣からのビルドアップ。諒也の長い縦フィードが左奥深くに走りこんだ拓馬に収まります。アタッキングサードに入ります。拓馬は、上がってきた諒也、志有人とのパス交換で崩しのタイミングをはかります。諒也のパスを拓馬がワンタッチで前方に流し込み、攻撃スイッチが押されました。走り込んだ志有人がゴールライン際で追いつき、マイナスの折り返しを羽生に送ります。羽生はダイレクトでシュート。これは金山にはじかれますけど、こぼれたボールにバーンズがつめていました。札幌1-2東京。今年初勝利は、華麗さと泥臭さを具有する逆転勝利でした。



まだまだ未完成の状態だろうとは思いますけど、ヒロシはぼくらに期待をもたせてくれるサッカーを観せてくれたと思います。シェイクダウンとしては上々でしょう。いろいろチームとしての完成度を高める課題はあると思いますけど、フレームとしては十分に優勝争いを狙えそうな予感がします。公式タイトルマッチのスタートをワクワクしながら待ちたいと思います。


小金井公園の梅20160123

2016-01-26 23:38:08 | まち歩き

こちら東京は、喧騒のミッドウィークがあけて、おだやかな冬天がもどってきました。おもいきや、西日本で観測史上まれな大雪になったようです。様々ご苦労されたと思います。雪がとけたら、どうぞゆっくりなさってください。

わが実家も三日雪がつづいたそうで、子供のころもまったく記憶がなく。

大雪もありましたし、寒さが厳しいのですけど、概ね好天がつづいたせいか、白梅が例年よりはやく咲きはじめました。恒例の小金井公園の梅パトロールのシーズンがやってまいりました。

ふと気づきますと、本日のテーマではありませんけど、小金井公園の桜のインフォメーションがいろいろリニューアルされています。都がようやく小金井公園の素晴らしさ、貴重さに気付いたのかな。公園の隣に住んでる身としては、嬉しい限りです。

白加賀。

品字梅。

品字梅を眺めていたら、花を縫うようにジェットが飛んでいきました。

曙。

小梅。

古城の春。

鴛鴦。

水心鏡。

緋の司。

宇治の里。

満月。

一重野梅。

芳流閣。

八重冬至。

週あたまのなごり雪がありまして、地面を探していました。ようやく見つけました。雪中梅。

雪は綺麗ばかりではなく、被害も大きかったみたいです。梅園のあちこちで枝が折れていました。自然のことなので仕方ないとはいえ、長い時間をかけて育ってきた木と管理されているかたの気持ちを想うと、かわいそうですね。

梅だけでなく、小金井公園のあちこちで落枝を見ました。毎年大雪がありますけど、これほどの被害は記憶がないです。短時間の雪だったんですけど、降ってる感じから水分がどっしりしてたので、一気に積もって耐え切れなくなったんでしょう。こちらは、小金井公園を代表する桜、珍しく純白の花びらが綺麗な白雪です。

でも、こういうことの繰り返しで、木も人も生きていくんでしょうね。木はだまっているけど、だからこそシンプルなメッセージでぼくらを勇気づけてくれているような、そんな気がします。最後に、早春の色香をお送りします。和蝋梅。

そして、匂い溜りも艶やかな、蝋梅。

振り返りますと、やっぱり例年より三週間ほどはやい白梅の開花のようですね。咲きはじめてからにわかに寒気が増してきたので、ちょっとひと段落かもしれません。今週から、寒さもあけて、また暖かくなる見たいなので、つぼみが膨らんできてる紅梅も、ちらほら顔を魅せてくれるかもしれませんね。見頃になったら、またあらためて。


2016Jリーグ・スカパー!ニューイヤーカップFC東京vsFC琉球@国頭陸上競技場20160124

2016-01-24 17:58:14 | FC東京

年明け以降、おだやかな天候が続いていた東京ですけど、先週月曜日に大雪に見舞われ、今年も冬将軍のちからを覚えました。

シーズン始動日をおだやかなうちに迎えた、わが軍東京は、大雪の月曜日の早朝、空路沖縄に経ちました。今年のキャンプインは、沖縄でございます。

とは言え、どうやら沖縄も天候が不順なようで、雨模様が続き、寒いようです。選手個々のコンディションも心配ですし、シーズン初戦まで二週間強となったチームのコンディションが、計画通りに上げられるのか、心配です。

キャンプインから一週間で、今シーズンのファースト・テストマッチでございます。ニューイヤーカップの初戦で対するは、FC琉球です。テストマッチですので、通常の試合記録方法ではなく、ニューヒロシ東京のチェックだけにフォーカスを当ててみたいと思います。

布陣については、今日は主力をほぼ完全に抜いていたので、主旨はBグループのチェックだったと思います。その意味ではチームの強度のチェックに資さないのですけど、逆にチームとしての闘いかたを観る機会としては、ベターなのかなと思いました。

観たかぎりでもっとも特長的なのは、シフトです。今日はシフトと布陣の組み合わせを4セット用意しました。現時点でシフトは、4-1-4-1と4-4-2の2パターンを用意しているようです。スタートは、前後半とも4-1-4-1でしたので、今のところヒロシのファーストチョイスは4-1-4-1なのではないかと思います。

第一セットは、ですので4-1-4-1。布陣はGKは圍。CBは右にカズ左に秀人。SBは右に志有人左に諒也。アンカーはヒデ。IHは右に拳人左に草民。WGは右に宏太左にバーンズ。1トップはサンダサです。選手のキャラから見る選択の特長は、アンカーとIHでしょう。アンカーにパスを散らせる選手を置いています。IHはフィッカデンティさん時代と同じく犬ポジです。WGは、入る選手によって役割が変わるようです。このセットですと宏太が主に前線の基点を担っていました。

第二セットは、25分あたりに移行した4-4-2です。バーンズがトップに並びます。宏太が右メイヤ。ですので中盤が左にスライドします。このセットは、シフトをチェックしたというよりかは今日の流れを意識したものでしょう。中盤バイタルエリアの守備がルーズになっていたので、守備のバランスを重視したのだと思います。案の定というか、このセットの時は、良くない時のフィッカデンティ東京を見ているようでした。攻撃の際、ビルドアップの重心が低く、ゆえに中盤の基点と前線が間延びし、ポストが安定しません。ただ見方を変えれば、今年も守備を安定させるモードとしての4-4-2は、有効であると言えると思います。

第三セットは、後半頭からの4-1-4-1です。1トップは拓馬。意図の特長は、前線にキャラクターの区分けがはっきりした選手を並べたことです。とくにWG。右に翼左に広貴を置きます。右は純粋なドリブラーアタッカーで、左はつなぎ。つまり左で作って右で仕掛ける、やや左加重のシフトです。このセットでは少し守備の役割を工夫して、機能していました。翼を琉球の左WBにほぼマンマークで付けます。これで琉球のフィニッシュパターンを消すことに成功していました。同時に志有人が守備でのフリーマンになるので、バイタルエリアのケアに入ることができていました。後半の守備の安定は、このプラン変更も一因だと思います。

第四セットは、70分あたりに移行し、今日一番はまった形です。シフトは4-4-2。志有人とヒデのポジションを入れ替えます。拓馬とトップに並べたのは草民です。はまって要因の第一は、志有人です。志有人が中盤でアクティブな守備を見せるようになって、中盤の支配力が増します。志有人と拳人のフォアチェックで、琉球の中盤のパス基点を消し、ポゼッションを機能不全にします。

もう一つの要因は、前述のアタッキングハーフの役割分担が、4-4-2にすることでひときわ機能するようになります。とくに広貴。4-1-4-1も4-4-2も、攻撃に見るシフトの特長としては、トップ下を使わないことです。第一~第三セットの場合は、トップとIHで上下に分担しながわトップ下の機能を担っていました。今日の試合の作戦変更は、このシフト変更だけでした。しかもほぼ均等に一セット20~25分でしたので、おそらくプランだったのでしょう。で、試合の約4分の3でトップ下を使いませんでしたので、ヒロシの現時点での選択は、この形なのだと思います。

ただ結果としては、広貴がやや内に絞ってトップ下の役を担った第四セットがもっとも機能していました。まったくもって時期尚早ではありますけど、フィッカデンティ東京が初年度に4-3-3から4-3-1-2に移行していった3月から4月の流れを踏襲しそうな、そんな予感もあります。

少しだけ垣間見られたところを確認します。

守備は、フォアチェックを貴重としていて、この点はフィッカデンティ東京とまったく同じでしょう。4-1-4-1の場合はより顕著で、IHがビルドアップの基点にプレッシャーをかけに行きます。これをもって、4-3-3ではなく4-1-4-1と見ることができるでしょう。このやりかたのウィークポイントは、言わずもがなですけど、アンカーの左右、つまりバイタルエリアが弱いことです。IHのプレスが効いているうちは、シフトは違えど、ちょうど第四セットのような中盤の支配力の効果があります。でもプレスが効かない場合は、バイタルエリアを自由に使われてしまいます。この弱点は、第一セットで頻繁に見られましたね。

今日のSBは、志有人が攻撃加重で諒也がバランス重視だったようです。志有人がボランチに入るまでは。この役割分担は、少なくとも第一セットはネガティブにはたらきました。てか、琉球が左サイドアタックを基調としていたので、はまった感じです。トップが下がってバイタルエリアで基点を作られ、志有人の裏狙うWBにつけられていました。CBを含めた、中盤と最終ラインの守備バランスは、これから作っていくところだと思います。

後半の頭からまるが入って、守備が安定します。前半は、なんて言うか、守備陣形を作る基準の選手がいなかった印象です。秀人がややマンマーク気味にトップについていたので、バランスが取りにくかったのでしょう。

攻撃に関しては、現時点ではフィッカデンティさんの志向を踏襲していて、選手の個性を尊重し、その組み合わせでストロングポイントを柔軟に作っていく考え方のようです。基本的な攻撃方法は、ショートパスをワンタッチで縦にはやく繋いで、相手守備網を翻弄しながら、時間をかけずに一気にアタッキングサードを狙うかたちです。これもフィッカデンティさんと同じですね。

現時点でのベースとなる形は、第一セットに選択したサンダサを1トップに置いた4-1-4-1と見ることができると思います。前線にサイズがあってボールを持てる選手を置き、基点を作ります。そこから、サイドで宏太が二次基点を作ります。その間にSBがオーバーラップ。さらに両IHが前線に顔を出します。常時ペナルティエリアに3、4人かけるイメージです。今日はアーリークロスが多かったのですけど、組み合わせによっては、ドリブルのカットインからのシュートや、前線のコンビネーションでの崩しも見られそうな気がします。

もう一つ、作戦面の特長として見られたのは、セットプレーの守備です。フルマンマークでした。甲府時代のヒロシのセットプレーを記憶していないのと、相手の攻撃布陣によっても違うと思うのですけど、フィッカデンティさん時代にはフルマンマークは記憶がないので、ちょっと興味深いです。

今日の段階で個々の選手の善し悪しを言うのは控えたいと思います。印象に残った選手をあげると、拳人、宏太、草民、広貴です。宏太は想像以上にボールが持てますね。草民も前線での二次基点としての信頼性が相当に増している気がします。そしてやっぱりと言うか、J1レベルでの試合に無理矢理当てはめながら見ると、拳人と広貴のクオリティの高さは、強く印象づけられました。

冒頭でも言いましたけど、今日はBグループの選手のチェックの要素もあったと思います。言い換えると、今日使わなかったモリゲ、徳永、駒野、ヨネ、羽生、慶悟、遼一、秋元あたりは、コンディションの状態もあると思いますけど、主力として軸となるのだと思います。それからリオの予選を闘っている翔哉もいます。主力が骨組みだとすると、Bグループの選手こそがチームの個性を生み出す原動力になります。競争のなかから、チームとしての力強さを育てていってほしいと思います。

まだまだ初戦ですので善し悪しを言う段階にはないです。印象としては、ヒロシの改革は、急ぎ過ぎず、2015年仕様をアジャストしながら少しずつヒロシ仕様に変えていこうとしているんじゃないかと思います。まずはそのことが好ましく思えました。ACLプレーオフ初戦が楽しみです。


加賀健一選手ルーツを巡る旅 ―20160117 REDS Festa 2016―

2016-01-17 22:04:26 | 加賀さん

冬の快晴も一転。明日から大荒れの天候が予報されています。通勤通学など、くれぐれもご用心ください。

浦和レッズサポのみなさん。新年あけましておめでとうございます。昨年は自分のわがままをおおらかに受け入れていただくだけでなく、多くのかたにブログをご覧いただきました。ありがとうございます。今年もお邪魔させていただくことになりました。もしよろしければ、加賀さんをファミリーとして応援していただけますととても嬉しいです。

加賀さんを応援する日々も気分一新。2016年の最初は、昨年は所用で参加できなかった、「REDS Festa 2016」から参ります。

ひさびさにお邪魔しましたのは、浦和駒場スタジアム。たぶん2003年のヤマザキナビスコカップベスト8以来ではないかと思います。あの時から今も変わらずいるメンバーは、浦和、東京を通じて平忠さんだけ。レッズ一筋今年15年目の大ベテランは、今年も健在です。プレー以外のことにもいろいろ関わっていきたいと仰っていたので、そろそろセカンドキャリアも考えているのかな。

なにしろ12年半ぶりの浦和ですので、当然駅も道路もずいぶん変わっていて、あのくねくねとえっちらおっちら延々住宅街を歩く感覚は想い出せませんでした。記憶よりも案外するっと、懐かしのスタジアムにつきました。

グランド内には入れないと思っていたら、午前中はオープンになってました。

入ってすぐのミニサッカーのコートで、いきなり見つけました。加賀さんがキッズサッカーに参加してるって情報は移動中に教えていただいてたのですけど、遅刻したので間に合わないと思ってました。嬉しかったです。

加賀さんはホントに子どもが大好きですから、あんまり見せてくれない無邪気な笑顔を観ることができました。来て良かった。

ほどなくキッズサッカーが終わって、レッズ2016の新体制の紹介となるオープニングセレモニーがありました。

選手ひとり一人をレディアとフレンディアが迎えるのですけど、加賀さんはやっぱりフレンディアのハイタッチにまったく素で気づかず。数多の加賀さんファンが体験したツンデレ初体験の哀愁を、フレンディアが背中に漂わせてました。

ちなみに加賀さんの前が周作さんで、この対応でしたので、フレンディアには一層効いたことでしょう。ただ、フレンディアのハグで満足してレディアを無視したモリさんに大ブーイングがありましたけど、加賀さんにはなんの反応もなかったです。どうやら一般のレッズサポさんのなかに、加賀さんの仕様が認知されてきてるようですね。悪気があるわけじゃなく、素で気付いてないだけですので。

午後から、磐田時代からの加賀さんファンのかたにお声がけいただいて、一緒にバックスタンドで観覧させていただきました。普段孤独な加賀さんファンなので、いっぱいお話が聴けて楽しかったです。

午後はトークショーと、トップとレディースの選手とサポーターが一緒に楽しむ、恒例のゲームです。もちろん自分は初参加ですので、びっくりぽんの連続でしたけど、サポのみなさんは恒例のためか用意周到で、めいっぱい楽しんでらっしゃいました。

トークショーは、スタジアムをA、B、C、Dの四つのセクションに分けて行われます。選手は前半4グループ後半4グループの8グループに分かれて、それぞれのセクションを分担して受け持ちます。

残念ながら、加賀さんは後半のBセクションで、メインスタンドでした。陽介さんと駒井さんと同組で。陽介さんのリードで爆笑トークだったみたいで、笑い声がこっちまで聞こえましたし、サポさんの笑顔が素敵でした。時々加賀さんの横顔が見えたのですけど、笑顔いっぱいで楽しそうでした。とっても羨ましかったです。

自分がいたセクションはDで、トップでは前半は周作さん、石原さん、わたるんが来てくれました。後半は平忠さん、モリさん、宇賀神さん、福島さんです。噂のモリさんの生トークをはじめて聴けました。質問コーナーで小さな女の子が、「どうして森脇選手の声は大きいんですか?」と質問して、それに司会の水内さん(水内さんは周作さんとモリさんの司会担当で、偶然Dセクションが続いたそうです)が「声だけじゃなく顔も」とかぶせて、モリさんの真実を追求してました。なんていうか、モリさんは素晴らしいです。マッキーさんとのコンビは、レッズ史上でも貴重な、レッズの宝でしょう。

ゲームは赤チームと白チームに分かれます。加賀さんは白チーム。ゲームの種類はふたつ。最初は「ウォンテッド」で、二つ目は「かくれんぼ」。「ウォンテッド」は、借り物競争ならむ借り人競争で、選手が紙に指示されたサポーターを探すゲームです。たとえばモリさんは、「可愛い人」という指示だったようで、「可愛い人いませんかー?」と叫んで回ってました。

加賀さんはメインスタンド担当で、なかなか見つけられずにブラブラしてました。ギリギリで女性を連れてきてたけど、こころもち嬉しそうなw。指示はなんだったのだろう。

「かくれんぼ」は、選手がメインとバックのスタンドに隠れます。最初は白チームが隠れてました。加賀さんはバックスタンドのほうに歩いてきました。

サポさんはこのゲームを年に一回の楽しみにしているようですね。皆さん、選手を隠すためのコスプレを選手のために用意されています。帽子とかカツラとかコートとかブランケットとか。タカが、小さな女の子から借りた狼の顔の帽子を被ってて可愛かったです。加賀さんはというと。

この写真、一般のかたが写っているのでどうかと思ったのですけど、加賀さんを囲む皆さんの表情がホントに楽しそうでとても素敵なので、載せさせていただきました。なんだか加賀さんがサポさんに受け入れられているような気がして、とても幸せです。ちなみに加賀さんは、最後まで気づかれませんでした。慎三さんが、サポの女性としれっとカップルに成りきってたインパクトが強かったので、気づかれなかったのかな。

「かくれんぼ」は白チームが勝ったので、赤チームが罰ゲームでした。でも、罰ゲームでやったマッキーさんと宇賀神さんのレッズ選手ものまねが面白くて、罰ゲームが罰になってませんでした。加賀さんは例によってちょっと離れた場所で、それでも大ウケしてました。

昨日と違って曇空で寒かったけど、とっても楽しかったです。ゲームは、すぐそばに選手がやってきて感激しました。クラブによってファンサービスイベントの特色が違うと思うけど、レッズのフェスタは、試合でのサポの雰囲気とは180度違って、とってもアットホームで和やかなでした。外様ながらもめっちゃ楽しかったです。

2016年も加賀さんのルーツを巡る旅がスタートです。今年は磐田が昇格しましたから、いよいよ念願の大久保に行けるかもしれません。レッズの試合にもお邪魔すると思います。あらためまして、本年もどうぞよろしくお願いします。