ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2018J1リーグ第33節FC東京vs川崎フロンターレ@味スタ20181124

2018-11-25 16:37:54 | FC東京

もうすぐ冬を迎える東京。

はやいもので、今シーズンもホーム最終戦を迎えることになりました。

東京20年。クラブの歴史は、在籍した選手の人生ともシンクロします。そして、東京は今年、育成出身の初めてのスター選手の引退を迎えることになりました。

リーグ戦は、前節はやくも優勝が決まりました。前後半で主役が逆転したシーズンを締めくくったのは、今日対戦の川崎です。フロンターレの関係者の皆様、おめでとうございます。

というわけで、クラシコ。最終戦にもってくるのは、なんとも贅沢過ぎますので、できれば二度とやらないでください(^_^;)。イベント盛りだくさんで、正直クラシコ感がまったくありませんでしたので。You'll Never Walk Alone♪

東京はベストメンバーです。シフトはスクウェア型の4-4-2。GKは彰洋。CBはヒョンスとモリゲ。SBは室屋と宏介。CMは拳人とヨネ。メイヤは右に慶悟左に晃太郎。2トップはディエゴと洋次郎です。

川崎は怪我で悠と大島を欠きます。シフトは4-2-3-1。GKはソンリョン。CBは谷口と奈良。SBは右にエウソン左に車屋。CMは守田と碧。WGは右にアキ左に竜也。トップ下は憲剛。1トップは知念です。

数多あるホーム最終戦の注目点のうち一番はやはり、2018東京の最終形態が、2018チャンピオンに通用するか否か、です。

個人的には、リーグチャンピオンをリーグ戦で生観戦するのは初めてです。そもそもまだ東京の優勝を経験してませんから。天皇杯ではある気がしますけど、リーグ戦とカップ戦は闘いかたが違いますし、優勝を決めた川崎は、本来の川崎らしいサッカーをノンプレッシャーでやってくるでしょう。

まずは、2018チャンピオンの印象から。今年は川崎が6年半かけて取り組んできたサッカーの、ひとつの集大成の年だったと思います。攻守のバランスが高度に均衡している、完成度の高いチームです。チャンピオンチームは、連携が行き届き、プレーに迷いがなく淀みないサッカーを展開する独特の雰囲気があります。川崎はそのすべてにおいて、最高純度のクオリティをみせてくれます。

いまさら川崎のポゼッションプレーを振り返る必要もないので、昨年までとは違う、今年の積み上げの部分をみてみたいと思います。まず、川崎が連覇した最大の原動力は、カウンターの威力が増したことだと思います。ポゼッションのイメージが高い川崎にカウンターが加わると、対戦相手にとってはとてもやっかいです。事実、今日の後半がまさにそのような展開でした。東京もしかりなのですけど、川崎のカウンターはハイスピードのなかでのワンタッチプレーとスペースメイクの連鎖ですから、見た目以上に高い技術が求められると思います。言い換えるとポゼッションができるからこそのカウンターです。

守備面では、昨年の優勝の原動力となった、鬼木川崎の代名詞であるハイプレッシングに加え、最終ラインの安定感があげられると思います。奈良の完全復帰と成長で、エドゥ、車屋、舞行龍との併用だった昨年とは違い、ほぼコンビを固定できました。もともと川崎は、石崎さんや関塚さんのころから川崎山脈を基盤とするチームで、どちらかというとガテン系のダーティーなイメージがありました。奈良は、その伝統をひとりで背負い、受け継いでいるようです。是非はともかく、チャンピオンになるための必要悪としての注目すべき要素だと思います。CBを固定したことで、川崎は理想とする2バックシステムを手に入れました。

中盤では、ルーキーにしていきなり川崎のレギュラーでかつA代表にのぼりつめた守田がはまったことは、川崎のクオリティアップに大きく寄与しています。守田の特長は、流動性の判断のはやさだと思います。見ていて小気味良い印象を受けるのは、プレーに淀みがないことと、常に動き続けているからです。それはミッドサードのみならず、アタッキングサードでも同じで、シュート判断も非常にはやい。もともと守田がもっていた質が、川崎のサッカーに漬け込むことで開花したのだろうと思います。まさに川崎の申し子のような選手です。その意味では、怪我の多い大島以上に川崎の未来を担う逸材でしょう。

というわけで、ようするに2018川崎のレベルアップは、つきつめると陣容の変化にあります。選手に注目すべきはもうひとり、加入2年目のアキです。アキと川崎は幸せな出会いになりましたね。アキはガンバでもセレッソでも、個人の質は高いのだけど、チームのなかではどこか浮いた存在でした。アキ自身が変わったのか、川崎が特別なのか、今年のアキにはまったく違和感を感じません。むしろ、憲剛の存在感を希薄にするほど、川崎はアキのチームになっています。中断期間中に嘉人がいなくなってから川崎は急上昇するわけですけど、もはや川崎はエクスプローラーではなくスキッパーをリーダーとして求めるチームになったということでしょう。

そしてやはり、川崎らしさはポゼッション。川崎の代名詞は、アタッキングサードでのショートパスによる崩しです。今年の川崎はこれがほとんどみられません。チャンスメークはほぼサイドアタックです。アタッキングサードでサイドに良いかたちで入ると、躊躇なくドリブルかクロスで仕掛けてきます。ゴール前には常に三人以上がつめていて、仕掛人の潔さとフィニッシャーの枚数の多さが脅威の源泉です。

これらの2018鬼木川崎のチャンピオン要素のなかで、東京にとってやっかいなのはカウンターです。ポゼッションの質が変わっただけでも大変なのですけど、カウンターが加わったことで、注意すべきポイントが多重になってしまいました。

結論をいうと、少なくとも今年の健太東京では、川崎には対応することができませんでした。内容以上の完敗です。東京はまず、攻撃権を持つことで川崎を封じようとします。川崎がややコンサバティブな入りかたをしたこともあり、この作戦は当たります。サイドにはやめにボールを入れることで、高い位置で基点を作ることができました。もしこの時間帯に先制していたらと思う向きもあると思いますけど、川崎は試合の状況でブレるほどもろくはありません。

東京の攻勢はあっさり5分ほどで終わります。川崎が鷹揚に受け、よっこいしょとゆるりとしたポゼッションをはじめることで、攻撃権は完全に川崎に移ります。東京はこれも計算のうちだった思います。次なるポイントは、東京が川崎のポゼッションを受けきれるかです。東京はこの点で選択を誤ります。受けるにしても、川崎を受ける場所が低すぎました。川崎のポゼッションは、前述したようにアタッキングサードに入ってしまえば一気にシフトアップしますから、ゴール前の防衛に持ち込まざるを得ません。これではリスクが高まります。なので、防衛ラインはミッドサードにもっていくべきです。つまり、川崎の原動力である中盤のプレスに対し、ガチで勝負することこそ、目下のところ川崎を封じる最良だと思います。もっともこれは、川崎と同等のクオリティを潜在したチームにしかできません。東京がチャレンジするなら、ここだったと思います。

東京が川崎をリトリートして受けてしまったため、試合は完全に川崎のオーガナイズになります。なのでミスが起こることは必然でした。

19分。慶悟からのパスを受けた拳人は、碧のプレスをかわすべく、モリゲに戻そうとします。これが致命的なミスになり、ショートします。なんなく拾った知念は、ペナルティエリア外でしたけど、躊躇なくシュート。これがゴール左隅に決まりました。東京0-1川崎。

先制されたことで、闘いかたの選択ミスに気づき、アジャストするかなと思っていたのですけど、この後も状況は変わりません。中盤でミスがあったことで、ますます川崎の中盤の圧を感じてしまったのかもしれません。さらに追い討ちをかけるように、ヨネがコンタクトから足を痛めます。

東京が伝家の宝刀カウンターを繰り出せたのは、前半はたぶん一回だけ。それほど川崎のポゼッションの圧力が高かったということを表していると思います。ちょっと、この川崎が負けることがあるというのが信じられないくらい、川崎は強かったです。今日はエース悠と大島が不在という状況にもかかわらずのクオリティですから、チーム全体の練度の高さを示す試合だったと思います。

前半はビハインドで終了。

後半頭から健太さんが動きます。足を痛めたヨネが下がり、代わりに永井がトップに入ります。洋次郎がCMに下がります。

同時に健太さんは、闘いかたもアジャストします。下がっていては試合にならないと判断したのでしょう。ハイプレスを仕掛けます。

ここで、2018川崎のホントの脅威が牙を剥きます。前述したカウンターです。東京は、リトリートすると重曹に攻めたてられ、前に出るとカウンターをくらう。底なし沼にはまったようなデフレスパイラルに落ち込んでいきます。正直にいうと、もはやなす術がないと思いました。むしろ実力の違いがはっきりして、すっきりした気分になったくらいです。そして、絵に描いたようなカウンターが炸裂します。

50分。奈良のバックパスを受けたソンリョンのビルドアップから。東京は当然フォアチェック態勢に入っています。ソンリョンのパスを受けた守田は、前掛かりの東京守備網を見て、一気に攻める選択をします。ダイレクトで前方のアキに送ります。カウンターの発動です。ターンしたアキは、右サイドを上がるエウソンに落とします。エウソンもダイレクトで中央の憲剛へ。アタッキングサードやや外側で、フリーでターンした憲剛は、まさに憲剛ゾーン。この時点で、前掛かりの影響で、東京陣内に4on4の状態になります。憲剛はそのまま上がるエウソンを走らせるスルーを送ります。ペナルティエリアで追いついたエウソンは、ダイレクトでゴール前フリーの知念に折り返します。知念のシュートは彰洋がはじきますけど、イーブンボールがフォアに上がります。これを竜也が押し込みました。東京0-2川崎。

ボールに絡んだ守田、アキ、エウソン、憲剛、知念、竜也のすべてがフリーでつないだことがカウンター成功につながりました。東京はすべてが後手に回りましたけど、その状況を作った守田とアキの慧眼の成果です。

2018シーズンはいずれ別の場で振り返りますけど、現時点の印象を概略すると、ターニングポイントは中断期間中のキャンプにあったと思います。リーグ優勝した川崎にしろ、ACLチャンピオンの鹿島にしろ、いずれもこの期間の質の高いトレーニングを要素にあげています。ひるがえって東京をみると、もちろん内容はわかりませんけど、客観的に考えると拳人と永井の離脱がとてつもなく大きな影響になりました。

とくに拳人は中盤で帝王のような存在になっていましたから、その欠落はそのまま中盤の支配力の喪失につながります。守田と比較すると、もちろんプレースタイルの違いはありますけど、状況判断、スペースメイクの動き、パスの質、シュートチャレンジなど、まなぶべき部分はいっぱいあると思います。歳下だけど、同世代のなかで日本代表の基準を示してくれる、良きライバルになってくれると思います。

さて、点差が二点になって、健太さんが動きます。晃太郎に代えてリンスをトップに投入します。永井が左メイヤに回ります。ホーム最終戦ですし、いまさらびびっていても仕方ないので、攻撃姿勢を鮮明にする意図です。これで前線にスピードマンが三人揃いました。シンプルに縦に送る高速サッカーに移行します。これが奏功して、東京にようやくリズムが生まれます。

鬼木さんが動きます。竜也に代えて登里を同じく左WGに投入します。守備の質を高める意図だと思います。

さらに鬼木さんが続けます。憲剛に代えて浩之を右WGに投入します。アキがトップ下に回ります。左右の翼をフレッシュにする意図です。

健太さんが最後のカードを切ります。洋次郎に代えて輝一をトップに投入します。慶悟がCMに下がり、リンスが右メイヤに回ります。攻撃の作戦をやりきって総攻撃を挑む意図です。

同時に鬼木さんが動きます。知念に代えて雄斗を右WGに投入します。浩之がトップに回ります。これも前線をリフレッシュする意図です。

リスク覚悟の総攻撃で、今年最後の味スタを沸かせました。でもゴールを破るまでには至らず。このまま試合終了。東京0-2川崎。

ただただチャンピオンチームの質の高さを見せつけられた90分間でした。でも、ホーム最終戦でこのクオリティ差を見られたことは、案外良かったのではないかと思います。もっとやれたんじゃないかとか、エクスキューズとか、そんな雑念がぜんぶ取っ払われて、すっきり完敗を認められますから。それに来年に向けた良い目標になったと思います。健太さんのスピーチヒョンスのスピーチ

梶山選手お疲れ様でした。今度は違うかたちで東京でまた会える日を楽しみにしています。翼とリッピは、新しいチャレンジに向けてがんばってほしいと思います。梶山の引退セレモニー胴上げ

来年のACL出場権を失い、それ以外にもいろんな示唆があったホーム最終戦でしたけど、シーズン最終戦はまだ残っています。次節はこれまた最終戦にしては濃厚な、浦和です。


まんぷくロケ地の旅 -20181104 天王寺-

2018-11-11 20:34:05 | 連続テレビ小説まんぷく

和歌山を午前中にあとにし、大阪に戻ります。

天王寺にやってまいりました。

広い広い天王寺公園のなか、大阪市立美術館の前庭になっている日本庭園です。

慶沢園でございます。

それではまんぷくの慶沢園ロケ地めぐりをスタートします。「鯉がいます」「あ~」。

「萬平さんと福ちゃんの、初めてのデートです」。

「あっ…気を付けて下さい」。

「ああ…ツバキが、きれいだな」「わあ~!」。

「ありがとうございます」。

「いえいえ。さあどうぞ」。

「父は、私が小学校を卒業する少し前に亡くなったんです。その時はもう下の姉は嫁いでましたから、上の姉と母と私の3人暮らしになったんですけど。お金がなくて、上の姉がずっと家計を支えてくれてました」「ああ…確か、咲さん」「そうです。でも、今は母と2人だけやから、私の収入で暮らしてます」「大変でしょう」。

「フフフ。楽天家やから私。大変なんは母です」「お母さん?」。

「もう口うるさくて、二言目には…」。

「私は、武士の娘です」。

「ハハハハ。立派な家系なんですね」「いや~どうだか」「どうだか?」。

「そんな家系図見たことないし。ほんまやとしても、ご先祖様はただの足軽やったかも」「いやいやいや…」。

「武士の娘やとか言うくせに、どっしり構えてられないんです。心配性なんです、母は」「覚えてますよ。咲さんの結婚式の時のお母さん。本当に幸せそうでした」「咲姉ちゃんには苦労かけたから、幸せになってもらいたかったんです、母は」。

「幸い、会社に借金はなくてね。資産を整理して、退職金を従業員に払っても、少し残ったんだ。だから、しばらくは大丈夫」。憲兵庁舎から出て、おだやかにデートしてた庭園。

「そう」。

「大阪東洋ホテルはどうなったんですか?」「私も、結婚して辞めたから。こんなご時世やし。開店休業みたいな感じやないの」「まあ、お客さん、来ませんもんね」。ひさしぶりに会った福ちゃんと恵さんが話していた庭園。

「旦那さんのお仕事は? 福ちゃん」「いろいろあったんですけど、なんとか会社立て直しました。今は、飲料水製造機を作ってます。でも、若い人がいなくなって、やっていくのは大変そう。みんな戦争にとられてしもたから」「いろいろあったって、共同経営者の人のこと? 立花さんを裏切った」「加地谷さん」「逃げてしもうたまま?」「行方知れず」「どこかに隠れてるんです。憲兵に捕まるのが怖くて」「立花さんも運が悪かったわ。あんな人に関わって「萬平さん全然恨んでないんですって。むしろ感謝してるって」「感謝?」「会社の経営を全部加地谷さんがやってくれて、自分はもの作りに専念できたって」「なんて人のいい」「そういう性格なんです」。

「似た者夫婦やね」「えっ?」「福ちゃんかて、嫌いな人いないでしょう」「嫌いな人」「きっとええ夫婦になるわ。もうなってるか」。

「え~。ん~でも母が」「お母様?」「うん。萬平さんのこと気に入らへんみたい。もともと私たちの結婚に乗り気やなかったし。軍隊に入る日の身体検査ではねられてしまったことも恥ずかしいって」。

「私の旦那様かて、身体検査で帰されてしまったわ」「そうなんですか? どうして?」「できものやって、お尻の」「お尻の、できもん? えっ?」「痔よ」「あ~!」「でも、あの人は、恥ずかしいとか、情けないとか、何とも思てないみたい」「牧さんらしい。でもまさか恵さんがあの人と結婚するなんて思わへんかった」「私かてそうよ」「まあ、牧さんと野呂さんのどっちかを選ばなあかんっていうわけでもなかったんやろうけど」「そやけど、野呂さんが兵隊に取られて、競争相手がいなくなったら、余裕が出てきたんかしら。あの人、随分落ち着きが出てきて、いつの間にか私、好きになってたんよ」「あ~! いや~!」「フフフフフ」。

「事実は小説より奇なり」「ほんまやね。あっ、そうや、あの人は? 世良商事の」「世良さん」「そう。世良さんも、戦争に?」「行かれました。でも、あの人のことやから、きっとうまく立ち回ってると思いますよ」「そうね」。

「予定日いつですか? 恵さん」「7月7日」「七夕や~!」「そう」。

「元気な赤ちゃん産んで下さいね」「ありがとう。今日は、福ちゃんに会えてよかった」「私も」。

福ちゃんと恵さんの会話のシーンはすごいと思います。二人の近況報告というかたちで、自然に時の流れの早送りを説明し切っています。

これにて、今回のロケ地めぐりの旅はおしまいです。次は来月に来られるかな。


2018J1リーグ第32節FC東京vsジュビロ磐田@味スタ20181110

2018-11-11 16:52:07 | FC東京

紅葉を通り越してすでに木々が晩秋の雰囲気になってます。

リーグ戦も大詰め。結果からいいますと、川崎が今節、クラシコを前に連覇を決めました。おめでとうございます。すっかり差をつけられちゃいましたね。

今日は秋に対戦する記憶がない、磐田。You‘ll Never Walk Alone♪

ディエゴの日ではありませんでした。巧みな試合運びも、決めきれず。スコアレスドロー。

東京はほぼ前節を踏襲します。シフトはスクウェア型の4-4-2。GKは彰洋。CBはヒョンスとモリゲ。SBは室屋と宏介。CMは拳人とヨネ。メイヤは右に慶悟左に晃太郎。トップはディエゴと洋次郎です。

磐田は前節から少し布陣を入れ替えます。シフトは3-4-2-1。GKはカミンスキー。3CBは右から大南、大井、祥平。WBは右に櫻内左に宮崎。CMは田口と上原。シャドウは右に松浦左に大記。1トップは嘉人です。

東京は前節から新布陣にチャレンジしています。トップを一枚削り、中盤の厚みを増しています。これにはメリットとデメリットがあります。すべての作戦にはおのずと長短がありますから、それ自体は自然なことですけど、今回の健太東京のチャレンジは、顕著にトレードオフになっていることが特長です。いわば、そこに今年の課題があるということを表していると思います。

作戦の意図としては、つまりメリットですけど、中盤の支配力、もう少し具体的にいうと、トランジションの可能性を高めることです。東京はファストブレイク、すなわちクイックな攻撃を旨としていますから、中盤のトランジション力を高めることはそのまま攻撃力の向上につながります。

そのためのヨネ器用は、もしかすると恒様ガンバの好調を参考にしているのかもしれません。サッカーは毎年トレンドが変わりますけど、ぐるっと回って、やっぱり中盤の重要性が再認識されているような気がします。今野であり、ヨネであり。

シーズン前半の好調期は、ディエゴと永井のスピード&パワーがチームの象徴でした。でも、その高速サッカーを実現し得たのは、中盤における拳人の存在感抜きには語れません。東京が下降線をたどりはじめるのは拳人離脱の時期とシンクロします。復帰したいまも、一人で中盤を支配する存在感はまだ戻っていません。ゆえに、ヨネを並べる選択をとったのでしょう。

もうひとつの課題は、ファストブレイクの基点を高く保つ必要性です。そこで、洋次郎を最前線で使います。洋次郎の視野とアイデアで、単にポストを安定させるのではなく、ダイレクトにチャンスにつながるプレーにも期待しているのでしょう。

中盤の支配力は、計算通りのクオリティを確保できました。守備から入る受動的な姿勢を取っているなかでも、イニシアチブを握ることができる原動力となりました。一方、トップを削ることは、やはり影響が見えます。チャンスメークでのディエゴの負担は減っているのですけど、縦への推進力を生むスペースメイクのタスクはディエゴに集中してしまいます。守備側も準備ができますから、ディエゴが単独で抜け出すシーンはほとんど見られなくなってしまいました。

それでも、ディエゴ、洋次郎、慶悟、晃太郎が絡む縦のパス交換の精度が上がってきていますし、SBが積極的に前を伺うタイミングも良くなっているので、ディエゴではなく、セカンドオポチュニティがフィニッシュに絡む可能性が広がる予兆があります。晃太郎や宏介のシュートは、来シーズンへの希望だと思います。

磐田は残留が当面の目標です。それゆえ、コンサバティブな姿勢を基本プランに据えざるを得ません。3バックを選択しているのはそのためでしょう。でも、さすが名波さんです。単純な守備のチームではなく、名波さんらしい矜持を示しています。

磐田はもはや、かつての布陣の密度にはほど遠く、J1を過ごすには十分とはいえない戦力です。それでもなお、湘南や長崎のような走り回ることを旨とはせず、磐田にしかないオリジナリティで勝負しようとします。その特長はポジションレス。

磐田はまず、センターラインを固定します。大井、田口、嘉人は本来のポジションを動きません。その上で、左右に配置された選手は、プランの上ではポジションレスです。もちろん試合に出る選手には個性があります。櫻内のような純然たるサイドアタッカーは右サイドにはりますし、必然的にバックアップする大南も固定します。ただ、それ以外の選手は、ポジションはあってなきがごとしです。

とくに顕著なのは宮崎です。名波磐田のサッカーを象徴的に体現している代名詞は宮崎でしょう。宮崎の現在の本職は左サイドアタッカーですけど、ときに最終ラインに入って攻撃をコントロールすることもあります。これは、ひとつには祥平の攻撃力を活かした違和感を作る際のセーフティネットの役です。もうひとつは、本来のコンダクターである田口の負担を軽減する意図でしょう。

磐田の攻撃は、ほぼすべて田口を経由します。それゆえ、田口を抑えれば磐田の攻撃は止まります。実際に、序盤の磐田がリズムを作った時間帯では目立っていた田口も、東京がオーガナイズするようになると守備に追われ、攻撃での存在感をなくします。

磐田の攻撃ルートは、サイド基調です。田口を基点にリズムを作りながら、高く位置取るサイドアタッカーを使って、左右にパスを振ります。これにシャドウが絡むことで、数的優位を作ろうという意図です。フィニッシュは、なのでクロスの頻度が高めですけど、最前線に嘉人というアイデアマンがいますから、嘉人ひとりでバリエーションを作っています。嘉人という存在の面倒くささは、なんでもできることにあります。名波さんは、嘉人を上手く使っているようです。磐田の状況を考えると、嘉人のなんでも自分でやりたがる悪癖がでても不思議ではないのだけど、最前線でじっと我慢できているのは名波さんのコントロールのおかげでしょう。

東京は、例によって磐田に攻撃権を渡します。磐田の攻撃方法を観察して、パターンを見極めます。今の東京を観る、オススメの楽しみかたのひとつは、東京が逆襲をはじめる変わり目を見つけることです。それはやはり、中盤のトランジションです。序盤はじっと様子を伺うのですけど、前半のあるタイミングで、突然ターンオーバーのチャレンジをはじめます。それがファストブレイク開始の号砲になります。今日は前半10分くらいにあったヨネのチャレンジがきっかけでした。残り二試合ですけど、ぜひ見つけてみてください。

東京が中盤でトランジションをはじめると、磐田も織り込み済なのでしょう。立場が逆転してコンサバモードに移行します。この切り替えは残留を目標とするチームならではですけど、理念のみならず現実もみつめられるマネジメント力の表れだろうと思います。

今日の東京のオーガナイズは、36分のPKで完成するはず、でした。今日は残念ながらディエゴの日ではなかったですね。PKもクロスバーに当てたシュートも。今日だけでなくここのところずっとディエゴの日ではない試合が続きます。チームのやりかたの問題ではなく、ディエゴ自身のアジャストなのでしょう。ひとつ入ると、ボールコントロールの感覚が戻ると思います。

ディエゴが失敗を取り戻してくれることを期待しつつ、なんとなく嫌な予感を感じたまま、前半はスコアレスのまま終了。

後半になっても流れは変わりません。健太さんはもちろんのこと、名波さんも、東京にイニシアチブが渡ることは前提として考えていたのでしょう。PK献上はあったけど、最終局面でのペナルティエリアの密度は保てていたので、OKとみたと思います。

今日の流れを象徴するのはセットプレーです。しかも東京のセットプレー。前節のスミ1はセットプレーでしたから、なおさら磐田も警戒したのでしょう。磐田はオーソドックスなるも、マンマークをしっかりと保ちます。すべてのセットプレーで、東京のアタッカーがフリーになれるシーンは皆無でした。残り二試合でACLをもぎ取りにいくためには、セットプレーに工夫を集中しても良いかもしれません。今日はあまりにも真っ正直過ぎました。

さて、先に動いたのは名波さんです。松浦に代えて航基を投入します。同時にシフトを3-4-1-2に変更します。航基はトップに入ります。嘉人のチャンスメークに反応するアタッカーを増やして、カウンターに備える意図だと思います。今日の磐田には堅碁がいませんから、長い距離でカウンター勝負ができません。結果的に、この後も磐田のカウンターに脅威を感じませんでしたから、勝負するなら序盤だったでしょう。

健太さんが動きます。洋次郎に代えてリンスを同じくトップに投入します。オリジナルの闘いかたに戻す意図です。これが機能します。チャンスメークのオポチュニティが増えますから、中盤から縦にチャレンジするパスが続々と供給されます。

直後に名波さんが動きます。嘉人に代えて荒木を同じくトップに投入します。嘉人のコンディションを考慮したのだと思います。攻撃の打ち手を繰り出しつつ、名波さんの本心はコンサバティブでした。WBを下げ、CBを絞ります。さらにCMも下げ、中央に五枚の堅陣を築きます。東京が一方的に攻め込み、局面が磐田のペナルティエリアに集中します。

それでもゴールをこじ開けられないことを受け、健太さんが動きます。二枚同時代えです。ディエゴに代えて永井を同じくトップに投入します。

ヨネに代えて輝一をトップに投入します。リンスが右メイヤ、慶悟がCMにそれぞれ回ります。アタッカーをフレッシュにして状況を打開しようという意図です。

同時に名波さんも動きます。櫻内に代えてムサエフをCMに投入します。上原が右WBに回ります。守備強度をマックスにする意図です。

最終盤に東京は、ヒョンスとモリゲを最前線に上げるパワープレーをしかけます。なんとしても勝利をもぎとるスクランブルです。

でもこれも磐田の籠城戦には通じず。このまま試合終了。東京0-0磐田。

たられば上等でいうと、ディエゴか晃太郎か宏介が決めていれば、完璧に満足できる楽しい試合だったといえるでしょう。つまり、試合の作りかたのクオリティは十分だということです。あとは決めるだけ。

残り二試合は、連覇を決めた川崎と、最終戦はアウェイの浦和。いずれも最高級の難敵です。それに対し、今の受け身な入りかたが通用するのか、今シーズンの集大成を確認する意味で、非常に興味深い対戦です。もちろんACLがかかる重要な試合でもありますから、今年はまだまだ高いモチベーションを維持して応援できます。

とりあえず次節、優勝おめでとうをやるのか意に介さないのか。どちらにしても東京らしいと思いますけど、楽しみです。ある意味ゆるくある意味熱く、クラシコを楽しみたいと思います。


まんぷくロケ地の旅 -20181104 和歌山-

2018-11-07 21:42:56 | 連続テレビ小説まんぷく

晩秋というのにあったかい日が続く11月。

いよいよ、まんぷくの本格的なロケ地巡りをスタートします。今作もよろしくお願いします。BK朝ドラのロケ地巡りは毎年この時期。ワンダーランドにかこつけて、ついで旅です。

まんぷくロケ地で最初にやってまいりましたのは、こちら。

マリーナシティでございます。

マリーナシティのなかにあるテーマパーク、ポルトヨーロッパです。イベントがなければ、入場だけなら無料です。

こちらは、カーネーションとあさが来たのロケ地として、すでにおなじみです。最初はびっくりしましたけど、さすがに慣れました。

それでは、まんぷくロケ地巡りの旅、スタートです。「1938年」。

「昭和13年の大阪です」。

「この前の年に、日中戦争が始まり、世の中は軍需景気に沸いていました」。

「この人が咲姉ちゃんの結婚相手、小野塚真一さん」。咲姉ちゃんと真一さんがデートしてた橋の上。

「結婚式は、派手にしなくていい」「はい」。

「呼ぶのは、身内だけにしよう」。

「はい」。

「朝から何も食べてへん」「ほんまに?」「うん」。福ちゃんと敏子ちゃんとハナちゃんが待ち合わせしてた繁華街。

「あっ、福ちゃん!」。

「あ~! ハナちゃん!」。

「久しぶり!」「久しぶりって10日しかたってない」「卒業式以来やん」。

「はあ~」「え~! どないしたん? 元気ないね」「やっと取れた休みやから」「ああ仕事で疲れてるんやね」「うん」「ほなラーメン食べよか」「ラーメン?」「しなそばのこと」「最近はラーメンいうんが新しいんやて」「え~食べたい」。

「う~ん。敏ちゃん学校どない?」。福ちゃんがラーメンに出逢った香楽の屋台があった川縁

「う~ん、初めっから授業が難しくてもう嫌や。薬科専門学校なんて行きたくなかったのに」「お父さんが勝手に決めたんやもんね」「女はすぐに働かなくてええって」。

「私は楽しいよ、タイピスト学校。先輩がすてきやの。背筋がな、ビシッと伸びて、パシパシパシパシパシって」「ええな~ハナちゃん」「羨ましい!」「ええっ。福ちゃんかて電話交換手は人気の仕事やない」。

「そうよ。なりたがる人はたくさんいるんやから」「そやけど、ねえ、私って器量が悪いん?」「器量?」。

「ずっと女学校で周りに男の人がいなかったからそんなん考えたこともなかったわ。うちは、べっぴんやない子が電話交換手になるんやって」「嘘や!」「そんなん気にするなんて福ちゃんらしくないよ」「そうそう。うちはお嬢様学校やったけど、福ちゃんだけは貧乏やったやない?」「貧乏やった」。

「でも全く平気やったでしょ」「うん、平気やった」「そういう福ちゃんやから私らは大好きやの」「器量なんて気にせえへん」「そやね。分かった。気にせえへん!」。

「へいお待ち」「うわ~! これがラーメン。あ~!」「食べよ」「頂きます」「頂きます」「う~ん。おいしい!」。

「でしょう?」「おつゆもおいしいのよ。飲んで飲んで」「う~ん、これはおうちでは作られへん!」「でしょう?」。

「昭和13年は、チャップリンの「モダンタイムス」が封切られた年です」。

「あ~面白かった!」「チャップリン大好き!」「大笑いしてしもた。なあ福ちゃん」「歯車の中に入っていくとこ」「そう!」。

「歯車?」「福ちゃん眠ってたん?」「ちょっと考え事してて」。

「何それ!」「もったいない!」。

「そんなことがあったんや」「そら映画どころやないよね」「言うてくれたら、今日にしなかったのに」。

「ごめん。でも咲姉ちゃんが行っておいでって。お母さんの面倒見てるからって言ってくれて」「いいお姉ちゃん」。

「咲姉ちゃんがいなくなるのがさみしいんやない? お母さん」「うん?」。

「福ちゃんと2人きりになるのが不安なのかも」「ほんまにおなかが痛いんでしょ? お母さん」「もしかしたら盲腸かもって」「病は気からっていうやない」「克子姉ちゃんみたいなこと言わんといて」「あっ、ちょっと」。

「いらっしゃいませ」。真一さんが結婚指輪を買いにきた咲さんが勤める宝石店。

「指輪を見たいんですが」。

「はい」。

「結婚指輪です」。

「咲姉ちゃんの結婚のお祝い何かしたいねん」。

「私のお父さんが」「敏ちゃんのお父さんはええから」。

「面白い機械見たんやって。中之島の見本市で」「機械?」「そやから」。

「1941年、昭和16年。咲姉ちゃんの結婚式から、3年がたちました」。

「その間に、第二次世界大戦が始まり、日中戦争は、日本軍の連戦連勝という報道に、世の中は高揚していました」。

「うん!」。

「うん! 私大好きなんです、ラーメン。おつゆも飲んでみて下さい」「はい」。

「ああ、うまい!」「んん!」。

「電話交換手?」。

「入社した時は電話交換手でした」「確か、前に大阪東洋ホテルに電話した時、間違えて、外国人につながれたことがありました。あれは3年ぐらい前だったかな。僕は全然英語ができないから、訳分かんなくて大変でしたよ」「あっ…。大丈夫ですか? お水」「んん」「ん?」「んん」「えっ?」「んん…。私です」。

「福子さんが?」「もう~立花さんやったんや。申し訳ありませんでした」「いやもう昔の話ですから」。

「ほんまに、ごめんなさい」「そっか…。じゃあ、お姉さんの結婚式より前に、僕たちはおしゃべりしてたんだ」「そうですね」。

「こういうのを縁っていうんですかね」。

「このおつゆは、何から出汁をとってるんだろう。ハハハ…。ハハハハ」。

「この年の12月、ついに日本は、アメリカ、イギリス各国を敵に回した、大きな戦争に突入しました」。

「この時はまだ、誰も日本が戦争に負けるとは、思ってもいません」。

「もしかしたらからかわれただけかもしれない?」「うん」「すいません。今の、忘れて下さい」「そやったらひどい話やわ。その立花さんという人とは、もう二度と会わへんかったらええんよ」「でもそうやなかったら? 実は相手が本気やったら」「福ちゃんどう思てるの? その人のこと」「どうって」。

「3年ぶりに会うて、一緒にラーメン食べただけでしょ。何とも思ってないから困ってるのよね」「そういうわけでは」「好きなん!?」「もうよう分からへん!」「その前に福ちゃんのお母さんが許さへんのとちゃう?」「結婚相手はお母さんが決めるって言われてるんでしょ」。

「私もう行かんと」「えっ?」「咲姉ちゃんのお見舞い。風邪が治らないんやて。うん、んんん」。

「ちょ…ちょっと」「何なん?」。

「昭和17年、夏。アメリカ、イギリスなどの連合国を敵に回した戦争は、日本の勝利が続いている。新聞には、そんな見出しが躍っていましたが、人々の暮らしは、次第に苦しくなっていました」。街角掲示板のある路地

「大事な人がいるなら、生きてそこにいるなら、簡単に手放してはいけない。いけないよ」「立花さん」。

「ハナちゃん。敏ちゃんもありがとう」。萬平さんを救うために憲兵庁舎に向かう福ちゃんが敏子ちゃんとハナちゃんと待ち合わせしてた繁華街。

「ほんまに行くん? 福ちゃん」「行くよ」「私ちょっと怖なってきた」「一緒に行くって約束してくれたやん」。

「もう覚悟決めないと」「分かった」。

「誰?」「友達だ」「それぐらい分かるわ」。

「雨降ってきた」「帰っていいぞ」「あ…あんたなあ!」。

「このころはまだ、戦争は遠い所で起こっていることだと、福ちゃんたちは思っていました。でも、この3か月後。初めて本格的な空襲が、北九州を襲ったのです」。

「昭和19年夏。日本の戦況は、次第に悪くなってきました。6月に北九州が空襲されたことを受けて、東条内閣は、学童疎開促進要綱を閣議決定」。

「子どもら連れて逃げなあかんの?」「7月には、サイパン島の守備隊が全滅。そして、東条内閣は、総辞職に追い込まれたのです」「これやったらほんま、本土攻撃もありうるよ」「アメリカ軍が、攻めてくるの?」「大阪も空襲されるんやろか?」。

「東京が初めての空襲を受けたのは、昭和19年11月24日のことでした。大規模な空襲ではありませんでしたが、人々は動揺しました」「これはもういよいよやね」「大阪にアメリカの飛行機が来るわ」「怖い…どないしよう」。

「ラーメンの屋台がなくなってる」「当たり前やない。こんな時にラーメンなんか作ってられへんよ」「こんな時やからこそ食べたいのに!」。

「福ちゃん、実は疎開することにしたの、私」「えっ」「私も、田舎の親戚を頼って」「そうなんや」「離れ離れになるけど、戦争が終わるまでの辛抱よ」「絶対元気でまた会おね!」「またここで、ラーメン一緒に食べよね」。

ポルトヨーロッパは、コンパクトななかにいろんな表情を持っていますから、ロケ地としておもしろいです。続いては、大阪に参ります。


まんぷくロケ地の旅 -20181104 BKワンダーランド-

2018-11-05 20:23:43 | 連続テレビ小説まんぷく

11月は文化祭。

今年もやってまいりました。BKです。

BK朝ドラの本格的なロケ地巡りスタートは、やっぱりBKワンダーランドから。BKさん、毎年楽しみにしております。ありがとうございます。

快調にスタートしましたね。今作はコンサバティブなBKらしいオーソドックなつくりだけど、実力のあるキャストさんが支えていらっしゃるから、安心して観られます。毎日ほっこりできますね。

プレミアムトークは残念ながら落選。今年は本放送開始前に募集がはじまってました。

今年の朝ドライベントは例年よりずいぶんと小ぶりです。非常に残念ながら、T-1スタジオの公開は今年はありませんでした。

昨年はT-1スタジオは見学のみで撮影NGでした。セットを入れ替えて未放送の状態だったというのが理由です。その代わり、撮影セット再現とは当時は触れずに、わろてんかの焼け跡の東京のセットを撮影させてくれました。一昨年はT-1は同じ状況だったのですけど、未放送部分はカバーした状態で見学、撮影ともOKでした。これまでは、セット大幅入れ替えの中間休みの時期とBKワンダーランドが重なっていて、旧セットを見せてくれていたのですけど、撮影スケジュールがズレているのか、それとも見学者対応の運営上の問題なのか、年々ドラマ美術の技術に触れる機会が厳しくなっています。関西在住であれば、BKは撮影見学をしてくれているので見ることができるのですけど、自分のような遠方者にとってはBKワンダーワンドが唯一の機会ですから、来年はスタジオ見学が復活することを期待します。それでもやっぱりサービス精神旺盛なBKです。完売で食べられなかったけど、広里先生のラーメンを提供してくれました。さすが。

それでは、まんぷくイベントを回ります。今年は、プレミアムトーク以外はすべてアトリウムです。

キャストの等身大パネル。

安藤サクラさんと長谷川博己さん。

松坂慶子さんと内田有紀さん。

松下奈緒さん。

お衣装とテーマカラー。

福ちゃん。

萬平さん。

鈴さん。

敏子ちゃん。

ハナちゃん。

続いてセットです。今年のセット見学はこれだけ。新婚の福ちゃんと萬平さんが住んでいた借家の再現です。残念ながら17話から20話の四話にしか登場しないので、想い出は正直あまりなく。

四畳半二間にかなり狭い台所の構造は、セットをそのまま移設しています。家具は、一部配置が異なっています。

居間。

ちゃぶ台。地味ですけど、このちゃぶ台は実際に撮影で使われていました。

萬平さんの本。福ちゃんと萬平さんは新婚のとき萬平さんの借家にそのまま住んでいました。ほとんど調度は萬平さんの独身時代と変わってないのですけど、この部分だけ異なります。この家具は独身時代のものです。

何が入っているかわからないケース。食器棚か、萬平さんのことだから本か。

台所との境の天窓。

台所。

調理器具や調味料。

水回り。すでに水道なんですね。

調味料。

寝室です。

仏壇。この寝室では、咲姉ちゃんが福ちゃんの枕元に立ってましたね。

映写機とか設計図とか。

奥の左手に、影になっているのですけど、萬平さんの仕事机。

縁側。

襖。

さっきからちらちらと気になる、小道具です。

幻灯機。

ハンコ彫器。

根菜切断機。

野呂さんの缶詰。

最後に、これはぜひ観たかった。忠彦さんが咲姉ちゃんに贈った、さくらの絵。実際の絵もとても綺麗です。

小ぶりなセット公開でしたけど、忠実に再現してあって楽しかったです。今作もまた、春のまんぷく祭りでセットを見せていただけることを期待して、いよいよ本格的にロケ地めぐりをスタートします。