ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

まんぷくロケ地の旅 -20181228 滋賀-

2018-12-30 00:36:28 | 連続テレビ小説まんぷく

年末の帰省の時期に列島に寒波がやってきました。

本日の向かう予定の滋賀県は、北部が大雪の予報。残念ながら、闇市のロケ地である米原は断念しました。

なので南部中心に巡ります。とはいえ、実際には滋賀県南部も大雪が舞ってました。積雪がなくてよかったです。

最初にやってまいりましたのは、五個荘です。

ごちそうさんとべっぴんさんが懐かしいですね。

ハナちゃんが嫁いだ泉大津の地主さんのロケ地は旧外村宇兵衛家ですけど、残念ながら年末年始のお休みでした。

「もう嫌。まるで物乞いやわ。食べ物くれ、食べ物くれって、情けない」「みんな当たり前にやってることよ」「私は、武士の娘ですよ」。

「あっ、あそこかしら、ハナちゃんの家」「はあ…」。

続いては湖西。

日吉大社です。

こちらは今再放送中のあさが来た以来ですね。

ロケ地だと思っていたのですけど勘違いで、三宮と牛尾宮に登山しました。

筋肉痛が辛いですけど、山頂からの見晴らしがよくて気持ちよかったです。

気をとりなおして。三宮の登山口を入り、ここを左に登ります。

左手の階段を上ると三宮ですけど、ここをまっすぐ。

ここもまっすぐ。

奥に見えてまいりました。

それではスタートします。オープニングで福ちゃんが行進している山道。

「よいしょ、よいしょ、よいしょ」。疎開地に向かう福ちゃんたちが歩いてた山道。

「あっ、見て、お母さん。梅の花がきれいよ」「そんなもの、見てる余裕は…」。

「あっ…」「萬平さん。体が痛むの?」「情けないな」「私が持ちます」「いやいや、少し休めば大丈夫」「あっ…私の荷物、持ってちょうだい」。

「この虫は何だ」。萬平が散歩中に草むらを覗き込んでいた山道。

病院に向かって福ちゃんが走っていた山道。

山門に戻りまして、大宮川です。走井橋から三宮橋を望みます。

「そっち行ったど」「逃げられとうがな」「もう一匹おるわ!」「どんな魚がいるんだい。何がとれるの?」「イワナとか」「アマゴとか」。散歩中の萬平さんが子供たちにであった川。

「おっちゃん誰?」「おじさんはね、大阪から疎開してきたんだよ」「大阪?」「知っとうで」。

「大阪って、大けぇの?」「ああ大きな街だよ」「人ぎょうさんおる?」「人だらけだよ」「おっちゃん、何でここに来たったん?」「大阪にいるとね、いろいろと危ないんだよ。アメリカの飛行機が飛んできて、爆弾落とすかもしれないから」「爆弾?」。

「うん。おっ、いた!」「あれがイワナやで」「ああ。あっ、そこにも、そこにも! おっ、そこにも!」「ぎょうさんおるやろ」「ああ。そうかそうか。これはいいな」。

「あっ、そっち。あ~」「どうだ。そこそこ」「おっ」。

「どうだ!」「おるおる」「イワナだ!」「これだけたくさんいるのに、たった一匹か」。

「せえから捕まえるんは難しんど」「簡単とちゃうど」「もっぺんやろう」「うん」。

「いやちょっと待て。これは効率が悪すぎる」「いい方法を思いついたぞ」「ええ方法って何でえ?」「おじさん明日もまた来るから。みんなもおいで。なっ」。

「おい、その電線に、絶対触るんじゃないぞ。ああっ!」。萬平さんがつかまっていた電信柱があった場所。

「おっちゃん!」。

「おっちゃんこれどがいすんど」「ああ、この川にね、電気を流すんだよ」「電気?」「うん」。

「近づくな。危ないぞ。よしじゃあいくぞ」「ほい」。

「おっちゃん」「ほら!」。

「うわっ! わあっ!」「来るな来るな来るな。お前たちも感電するぞ」「大丈夫だ」「うわ~!」「わあ~!」「うわっ!」。

「全部もらっていいの?」「ああいいぞ」「どえれぇなおっちゃん」「ぎょうさん食べられるわ」「ぎょうさんおるな」「大漁だ。ハハハハ」。

次はこの階段を上がります。

早尾神社です。

「福子の、旦那様の、病気を治して下さい」。鈴さんがお百度参りしていた神社。

印象的な大石。

「萬平さんを、助けて…」。

今回のロケ地めぐりの旅で最後に訪れますは、近江八幡市です。

「田んぼと畑、ばっかりね」。福ちゃんたちが疎開してきた、兵庫県黒竹村。

「もうすぐだ」「はい! よいしょ!」。

「福ちゃんと萬平さんと鈴さんが、上郡の近くに疎開してきて、ひとつきが経ちました」。

「追伸。お母さんは萬平さんのことが気に入らないって言ったり、急に仲よくなったり、萬平さんも優しく気遣ってくれると思ったら、急に意固地になったり、2人の間で、私は毎日大変です」。福ちゃんの手紙を読んでた克子さんが座ってた田んぼのあぜ道。

「せやけど、楽しそうやない」「あっ…あらきれいね」。

「どうしたの?」「萬平さんが!」「えっ…」。腹膜炎で萬平さんのために病院に走る福ちゃん。

「ここやな。上郡駅前のな…」「斎藤医院」「町までどがいして行ってんや」「萬平さんの様子を見てて下さい。お願いします!」「走っていってんか~!」。

「今が一年で一番ええ季節ですね」「そうだな」「日本が戦争してるのが嘘みたい」。快復した萬平さんと福ちゃんがお散歩してた田んぼ。

「萬平ちゃん。もうべっちょないんか?」「はい」「そうです」。

「萬平はん。元気になったったんやなあ」「ありがとうございます」。

「おっちゃん!」「おっちゃんや」「おっちゃん!」「おっちゃん!」「もう病気治ったったん?」「うん、治ったんよ。でもまだ元気が出ないの」。

「病み上がりっていうんやな、それ」「はようようなってな」「また魚とりしようでえ」「またしような、おっちゃん」「そうだな」。

「あっ!」「えっ?」。

「あれ!」「みんな隠れろ~!」。

「みんな大丈夫か!」「頭上げろ!」「もう大丈夫よ」「みんな、べっちょないか」「大丈夫?」。

「五郎は?」「えっ…?」「五郎?」「五郎!」「五郎君!」「ここおんで」。

「大丈夫?」「あ~よかった」「今のは何!?福子!」「米軍の戦闘機が!」。

「うわあ~っ!」「えっ?」「ああ…。うわあ~っ!」「萬平さん?」「おっちゃん!」「撃たれたんですか?」「ケガしたの?」「どがいしたんなら!」「畜生!畜生~! クソ!クソ!クソ!クソ~! ああ~っ!」。

「萬平さん…」「どうしたの?」「情けない…畜生!「情けない! ああ…。お義母さん…すみません。福子…申し訳ない! 僕は、何もできない…何もできない!」「何が?」「あんな病気になって… こんな体で…。赤紙が来たのに、また…。みんな、お国のために働いてるのに、それなのに僕は…!「クソ~ッ!」「そんなこと考えんといて! 戦争に行かなくとも、お国の役に立てることはきっとあります! 私は、萬平さんに生きていてほしい。誰に何と言われようと、あなたには、生きていてほしいの!」。

「しかたないやないの。体を壊してしまったんやから。福子の言うとおり。ほかにも、お国の、役に立てることはあります」。

「せや!」「せやで、萬平ちゃん」「せやがなおっちゃん」。

「帰りましょ、萬平さん」「僕に、できること…」「大丈夫。私が見つけてあげます」。

作品のほうは、事件が続いた泉大津時代が終わって、ちょうど良い区切りで折り返しを迎えましたね。新しいロケ地の登場が楽しみです。


まんぷくロケ地の旅 -20181227 京都・神戸-

2018-12-27 22:58:47 | 連続テレビ小説まんぷく

今年も年の瀬。

恒例の、帰省がてらのBKロケ地めぐりの旅。

ワンダーランドのついで旅で断念した、大学に参ります。

同志社大学です。

今出川キャンパスです。

同志社のクリスマスは素敵なんでしょうね。

それではまんぷくロケ地めぐりの旅をスタートします。

正門からクラーク記念館に至るメインストリートが舞台です。

「1938年、昭和13年の大阪です」。

「大阪の街も、相変わらず活気がありました」。

「あ~どうしてあんなことを言ってしまったんだ!」。福ちゃんに告白した萬平さんが燃えてた大阪の街。

続いて、礼拝堂です。

「克子姉ちゃんの旦那様は画家なんですけど、自分の描きたい絵しか描かないんです」「芸術家なんですね」。福ちゃんと萬平さんがデートしてた街。

「フフ。でも生活費は旦那様の親御さんに助けてもらってるんですよ。そういうの、全く平気なんです、あの夫婦は。子どもも4人いて、とっても幸せそう」。

次はハリス理化学館です。

「福ちゃんは、ただただ戸惑っていました。自分の目の前で起こったことは、何かの間違いだと思いたかった。でも、事態の深刻さは、福ちゃんの想像をはるかに超えていたのです」。

「あっ!」「明日はもっと容赦しないぞ」「えらいやられようやな。僕は…無実です」「フッ…そういうこと言うやつが、いっちゃん悪さしとんねん。なあ」「本当なんです…。何もやってないんだ、僕は…」。

「立花さんは、ここにいるんですよね」「ああ?」「立花萬平さんです」「と…取り調べを受けてるんですか? 立花さんは」「何の用だ、お前たち」。

「何やってるんや? 憲兵に、にらまれてるで」。

「立花さんを返して下さい! あの人が悪いことなんてするはずありません!」「お願いします!」「お願いします!」。

「何の話だ!」「立花さん…立花さん…。立花さん!」「待て!」「立花さんは、絶対に無実や!」「いい加減に、せんか~!」「福ちゃん!」。

「お前も捕まりたいのか!」「憲兵さん、お願いします! 立花さんを返して下さい!」「申し訳ありません! この人は、最近身内を亡くしまして」「許してやって下さい」「返して下さい!」「帰ろ!」。

「立花さんを返して下さい!」「はよ!」「お願いします!お願いします!」。

「立花君…」。ようやく解放された萬平さんを福ちゃんと世良が迎えに来てた憲兵隊。

「福子さん…世良さん…」「こんなになって」「ほんまにな」。

「立花さん」。

「大丈夫か、立花君」「福子さん…。生きて会えるとは思いませんでした」。

弘風館です。

「満開や」。恵さんを待っていた福ちゃんが座ってたベンチ。

「保科さん!やなくて牧さんや!」。

「お久しぶり、今井さん。やなくて立花さんか」「もう福子でええです」「そしたら福ちゃん。私も、恵でええわ」「恵さん。うわ~今何か月ですか?」「7か月」「あとみつきか~」。

続いてやってまいりましたのは、阪急をのりついで、そして神戸。

べっぴんさんで記憶に新しいですね。

神戸大学六甲台本館です。

「翌日、福ちゃんは、大阪・日本橋にある大蔵省大阪地方専売局にやって来ました。製塩業を始めるための、相談に来たのです」。

「責任者は、立花萬平」「はい。私の主人です」。

「審査が通らないと、認可は出せませんよ。生産の安定性と、効率の高い、製塩法がきちんとしていないと」「それは立花萬平が、しっかり考えます」。

「製塩業の審査をお願いします」「ほう、従業員が15人」「はい。設備も整いました」。

「塩は、いつ出来るんです?」「もうすぐです。来週にでも、立ち入り審査をお願いします」。

「それは、福ちゃんたちにとって、記念すべき日でした」「おめでとうございます」「ありがとうございます」。造塩の許可がおりて嬉しい福ちゃんが出てきた大阪地方専売局。

「ああっ…」「海水直煮式の塩が、880キロ。今から検査します」「3000円です」「3000円!? 塩は、こないに金になんのか…」。

つづいてはこちら。神戸大学兼松記念館です。

「岡さん」「岡…」「社長…」。ケンカして捕まった岡を福ちゃんと萬平さんが迎えにいった警察署。

「相手のケガは大したことなかったみたいやし、騒ぎを起こした店からも許してやってほしいと言われましてな。今回は、大目に見ますわ」「ありがとうございます」「本当に、申し訳ありませんでした」。

「福ちゃん、ちょっと待って待って! 僕も、立花君に投資する。5500円。今財布にある金全部や」。福ちゃんと世良が交渉してた大阪商工会のなか。

「儲かったら、倍にして返してもらうで」「三田村会長からの投資で十分です」。

「待て…待て待て待て待て! 倍やのうてええ。1.8倍で」「お気持ちだけで結構」「1.5倍!分かった。ちょっと色つけて返してくれ…」。

「あ~早く萬平さんに知らせてあげないと」「色もつけんでええ! これは、立花君との、友情の証しや。持っていけ」。

「5500円」「そのかわり、末永いつきあいを頼むで」。

「ありがとうございます。そやけど…。1500円で結構です。この4000円を受け取ったら、うちも闇業者と取り引きしたことと同じになりますから」「ではまた」。

「何で知っとるんや」。

「よかった~!」。三田村会長と世良から出資があって嬉しい福ちゃん。

体調の変化を感じた福ちゃん。

続いては、BKロケ地おなじみの滋賀にまいります。


2018J1リーグ第34節浦和レッズvsFC東京@埼スタ20181201

2018-12-02 18:07:56 | FC東京

今年も師走を迎えました。

今年の冬入りは暖冬で、12月というのに20度近いあったか陽気です。

今年の最終戦はアウェイ。二戦続けて最終戦が豪華です。本日は浦和。You'll Never Walk Alone♪

浦和も大きなわかれのときを迎えます。浦和ひと筋のウインガー平川選手が引退です。平川選手長い間お疲れ様でした。

ノーエクスキューズな試合で1カ月ぶりの複数ゴールでしたけど、最後を勝利でしめくくることはできませんでした。

東京はヨネが怪我のため回避。シフトはひさしぶりにダイヤモンド型の4-4-2。GKは彰洋。CBはヒョンスとモリゲ。SBは成と宏介。アンカーは拳人。メイヤは右に晃太郎左に慶悟。トップ下は洋次郎。2トップはディエゴと永井です。

浦和はターンオーバーです。シフトは3-3-2-2。GKは周作。3CBは右から岩波、勇樹、槙野。アンカーはカピ。WBは右に橋岡左に萩原。シャドウは右に柴戸左に陽介。2トップはアンドリュー・ナバウトと忠成です。

両チームの今年を総括できる試合になるかなと思っていたのですけど、それぞれの事情は異なるにしろ、来年を見据えたテストマッチのような闘いかたを選択します。

東京は、ACL圏外になってしまったゆえというか、前節からちょっと納会的な風情があります。守備を最優先したカウンタースタイルをちょっと脇に置いて、主導権を取りにいくスタイルを試します。浦和も同じくACL圏外ですけど、ミッドウィークに天皇杯を控えているので、ターンオーバーを選択します。

なので、オリヴェイラ浦和のモデルを確認できたわけではありません。そういう前置きをしたくなるほど、今日の浦和はかつての浦和らしさをみせませんでした。ポリシーは180度異なるにしても、システムはミシャ時代に回帰しています。編成を考えると自然な落ち着きところなのでしょう。言い換えるとオリヴェイラさんは、システムオリジンな監督ではなく、選手の特質を踏まえたサッカーをすることを表していると思います。いうまでもなく、その意味で浦和は1年あまりのインターミッションを経て、新しい時代に入ろうとしているのかもしれません。

試合を通じた浦和の基本プランは、守備を優先したカウンタースタイルです。そういうチームの常套として、浦和もまずは試合のイニシアチブを握ろうとします。浦和がつちかってきた独自性のコアはCMの役割にあります。オリヴェイラさんはオーソドックスな味付けで、ソフトランディングを目指しているようです。布陣をアンカーシステムにすることで、最終ラインを安定させます。CMの役割も変化しています。攻撃のコンダクターというよりかは、攻守両面のバランサーのカラーが強くなりました。

サイドの使いかたも変化です。基点ではなく仕掛けの役割になりました。WBはもっとも浦和を象徴するポジションです。運動量豊富でアグレッシブなドリブラーを偏愛したことにより、資産として形成されたためです。オリヴェイラさんが志向するサッカーの本質は、その柔軟性ゆえ鹿島時代を含めわからないのですけど、今ミシャサッカーのアジャストで対応している理由の最大は、サイドプレイヤーにあるでしょう。アジャストという意味は、ミシャよりも高純度に浦和らしいWBを活かそうとしていることです。アタッキングサードに入ったWBは、クロスを選択しません。かならずといって良いほどカットインを仕掛けます。守備網のバランスを崩す意図です。

もうひとつ浦和テイストの高純度化をみせているのはトップ下です。2シャドウシステムを採用していますけど、ミシャ時代のようなシンメトリーではなく、陽介と柴戸は役割がまったく異なります。陽介は、攻撃時は中央にスライドして、さながらトップ下のような役割に変形します。サイドが高く位置取ることで、守備網全体がリトリートます。さらに2トップ+柴戸で、CBとCMも下がります。これにより空いたバイタルエリアを陽介が使います。なので浦和の攻撃の選択肢は、伝統のサイドアタックに中央も加わりました。

中央の狙いかたはスルーです。アタッカーが最大五人並ぶ浦和独特の攻撃態勢により、五本の矢のいずれかを陽介が選択します。これもミシャ時代にはなかったオーソドックスなトップ下のプレーです。総じてみると、オリヴェイラさんのアジャストは、ミシャのロマンチックな部分を消したというよりかは、素直にスタンダードを採用した結果といったほうがいいかもしれません。

攻撃面は最後にもうひとつ。組み立てもシンプルになってます。岩波と槙野から長めのサイドチェンジがサイドに直接送られます。これもまた、WBの特質を最大限シンプルに活かす手段なのだと思います。

守備は、本来はフォアチェックを基調としているようですけど、今日はまったく機能せず、守備網をかためる時間が長かったです。守備網を作ることを優先するあまり、バイタルエリアを空けてしまう傾向にあります。これが相手に攻撃権を渡してしまう原因のひとつになっていて、今日はデフレスパイラルに入っていきました。オリヴェイラさんがシンプルな味付けをする理由は守備の安定感を身につけるためだと思います。現状では、ボールを持たれたときのゾーンのケアの仕方に課題がありそうな気がします。

とはいえ、守備面の不安を補ってあまりあるほど、試合巧者ぶりは高まってます。攻撃のバリエーションが増えていることが理由でしょう。目下のところは、攻撃によってチームを引っ張っているイメージです。東京はそのひとつ、セットプレーで先制を許します。

9分。陽介の左CK。浦和はオーソドックスに中央に集合します。岩波、忠成、橋岡、勇樹、槙野。東京はハイブリッド。ストーンはニアにディエゴと永井。中央に洋次郎。マーカーはヒョンス、拳人、慶悟、宏介、モリゲ。陽介のキックモーションと同時に岩波がニア、槙野がファアに入ります。これでマーカーを分散させ、中央にホールを作ります。そこに忠成が入り、拳人と1on1。陽介はニアの壁を越えるロブを上げ、中央に落とします。拳人はボールウォッチャーになっていて、忠成のジャンプに反応できませんでした。浦和1-0東京。

今日の試合のキーマンは拳人です。前節に引き続き、ミスで失点に直接的に絡みます。浦和の攻撃が良かったですし、ミスを見逃さないのも試合感という技術のひとつですけど、たられば上等でいうと、拳人のミスがなかったならば、試合は見た目の印象通りの結果になったと思います。

さて東京。今日は2018健太東京にはないスタイルで臨みました。攻撃権を取りにいくスタイル。川崎戦でも狙っていたと思いますので、二戦続けてといっていいと思います。ひとつには、すべての目標がなくなったフリーな状況ですので、選手への一年のねぎらいを込めて、楽しくサッカーをやっていいよという意図だと思います。この編成でプレーするのはおそらく今日が最後ですから、慰労の意味もあり、かつショーケースの場を提供する配慮でもあったでしょう。楽しかったかどうかはともかく、選手たちは鎖をとかれたようにのびのびプレーしていました。

もうひとつは、シーズン途中で威力を失ったファストブレイク一辺倒ではなく、ファストブレイクを活かすための新しい攻撃スタイルを試す意図もあったと思います。その意味で、来シーズンへの試金石かもしれません。もっとも顕著なのは、ペナルティエリアの仕掛けです。これまでは、どちらかというとコンビネーションを重視していましたけど、今日は、ワンプッシュすることで局面を変える自発的なプレーが加わってました。

再確認は、ポストと中盤の支配力の重要性です。浦和をしてリトリートせざるを得ない選択になったことで攻撃権を持ち続けられたのは、ポストと中盤の支配力の安定性の成果です。ポストは、中盤を省略して直接ディエゴと永井につける作戦が奏功しました。

拳人はアンカーのほうが合っているのかもしれません。今日はネガティブなほうでキーマンになってしまったけど、浦和が攻撃権を取り戻すべく作ろうとした基点、あるいはカウンターを次々とスウィープしていました。シーズン前半のクオリティにはまだ足りないけど、復調の予感を感じさせるパフォーマンスだったと思います。これも来年への試金石。

前半はビハインドながらも、東京がオーガナイズして終了。

攻撃権を持ち続け、チャンスを作っても決めきれなかったジリジリした前半の締めくくりは、後半開始早々に訪れます。

46分。浦和のキックオフを受けたモリゲがフィード。浦和の最終ラインにあたって戻ったボールを浦和陣で慶悟が拾います。慶悟はダイレクトにディエゴにつけます。カウンターの発動です。ディエゴは成に落とします。成は、パス&ゴーで一度上がり、そのまま右に流れてきた慶悟につけます。槙野を背負った慶悟は右足でコントロールしながらターン。一瞬槙野を振り切り、さらにフォローにきた陽介も抜いて前を向きます。ルックアップした慶悟の視野に入ったのは、中央でスウェーバックしてフリーのディエゴ。慶悟が丁寧に渡したパスを、ディエゴが右足ダイレクトで合わせました。浦和1-1東京。

試合を通じてのキーマンは拳人ですけど、ポジティブに目立ったのは慶悟です。攻守に非常にアグレッシブでした。メイヤがアグレッシブだと勢いが生まれますし、なにかが起こるんじゃないかという期待感もわきます。慶悟だけでなく、晃太郎もシーズン前半で見せたアグレッシブなチャレンジを取り戻してほしいと思います。

今日の東京の攻勢を支えたのは、タイトコンタクトです。厳しいディフェンスは、浦和の攻め気を知らずしらずのうちに削いでいきます。ファストブレイクにしろ新しい攻撃方法にしろ、その前提にあるのはハードコンタクト。東京テイストの象徴である守備のクオリティは、来年に向けてさらに高めていってほしいと思います。

課題は、パスの精度です。コンビネーションの領域ですけど、勝つチームはイージーなパスミスがとても少ない印象です。はやくて連続的なスペースメイクのなかでのパス精度はたしかに難しいのですけど、東京積年の課題であり、もしかすると優勝の鍵を握る部分かもしれませんから、これも来年に向けてチャレンジしてほしいと思います。

さて、同点でほっとしたのもつかぬまま。直後に失点します。

48分。ヒョンスが萩原を倒したことによる浦和のFK。拳人がうっかりボールをフリーにしてしまうボーンヘッド。このミスを見逃さなかったのは陽介と柴戸。陽介はゴール前に飛び込んだ柴戸にクロス。宏介が対応しますけど遅きに失しました。浦和2-1東京。

これで浦和は割り切ります。攻撃権を取り戻すことをやめて、カウンターに特化します。なので見た目の状況は変わらず、東京がイニシアチブを持ち続けます。ただ浦和が割り切ったことで、オーガナイズは揺らぎはじめました。そして、東京がふたたび同点を目指すなか、浦和に追加点が生まれます。

68分。周作のGKをモリゲがバックパス。こぼれたボールを宏介が処理しようとするより先にナバウトがインターセプト。すでにアタッキングサードですので、局面が一気に変わります。4on2の状態でしたけど、東京は迎撃態勢が整ってませんでした。ナバウトは中央でフリーの忠成に落とします。忠成は左足ダイレクトで合わせました。浦和3-1東京。

結果的に三つの失点はすべてミスが絡みました。仕組みとしての守備の安定感は変わらないのですけど、ワンミスが大禍を招くわけですから、総合的には安定していたとは言い難いです。しかもすべてケアしていれば回避できたかもしれないミスですか、なおさら悔いが残ります。これも来年への課題です。

直後に健太さんが動きます。永井に代えて遼一を同じくトップに投入します。試合中の雰囲気も鬼気迫るものがありましたから、プレー機会への意欲をかったのだと思います。

オリヴェイラさんも動きます。萩原に代えて宇賀神を同じく左WBに投入します。サイドを優先的にフレッシュにすることは変わらぬ選択です。

状況が変わらないことを受けて、健太さんが動きます。二枚同時代えです。宏介に代えて諒也を同じく左SBに投入します。フリーキッカーを変える意図です。

晃太郎に代えてリンスを同じく右メイヤに投入します。縦への推進力を作る意図です。浦和が割り切り、さらに東京が総攻撃モードになったことで、試合の流れが変わります。オープンファイトの様相をていするようになります。ノーエクスキューズの試合らしく、深く考えずにサッカーそのものを楽しめるシチュエーションになりました。短かったけど、この試合で一番おもしろい時間でした。

これを受け、オリヴェイラさんが動きます。カピに代えて長澤を同じくアンカーに投入します。攻められるようになったので、中盤に攻撃特性を増やす意図だと思います。

そして、オープンファイトのガチ勝負のなか、あの男が帰ってきました。

87分。カピがクリアしたボールをセンターサークル付近で洋次郎が拾います。洋次郎はすぐに最前線中央のリンスにつけます。局面が一気に変わり、攻撃スイッチが押されました。リンスはダイレクトでそばにいたディエゴに渡します。ディエゴは、右サイドを上がってくる成を見て、そのまま成を走らせるスルーを送ります。ニアからリンス、拳人、遼一。浦和の3CBが揃っていますけど、4on3の数的優位が成立します。この状況を見逃さず、成はダイレクトでクロスを送ります。浦和は受け基調でマークの確認ができません。成の狙いはファア。そこに遼一がフリーでした。遼一は丁寧に合わせました。浦和3-2東京。

勢いのまま東京が攻め立てる状況になりましたので、オリヴェイラさんはギリギリまで待ったと思います。アディショナルタイムに入る直前で動きます。陽介に代えて平忠を右WBに投入します。CBが右から宇賀神、槙野、岩波の並びにチェンジ。勇樹がアンカー、橋岡が左WB、長澤が左シャドウにそれぞれ回ります。現役ラストマッチを演出します。いきなりコンセントレーションが必要な緊迫した流れでしたから、平忠らしさが出るシチュエーションでよかったと思います。

最後はヒョンスを上げるパワープレーを挑みますけど、実らず。このまま試合終了。浦和3-2東京。

今年の課題と来年への可能性という、示唆に富んだ試合だったと思います。負けはしたけど、冷静に考えると浦和を終始圧倒し続けた試合はまったく記憶がないので、画期的だった思います。いつか振り返ったときにエポックメイキングな試合になるといいなと思います。

平川選手のセレモニーに立ち会うことができました。素敵なスピーチとセレモニーでした。

今シーズンもこれにて終了です。今年も東京ブログをご覧いただき、ありがとうございました。いつも紹介していただいている皆さんには、本当に毎年お世話になっています。今年は前半で息切れしちゃったけど、来年の最終戦はいっぱいの笑顔で迎えられるといいなと願います。来年もよろしくお願いします。