ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

とと姉ちゃんロケ地の旅 ―20160918 千葉―

2016-10-01 02:41:11 | 連続テレビ小説とと姉ちゃん

なんだかすっきりしない9月なかば。

飛び石連休はオセロをぜんぶひっくり返して遅い夏休みです。

ひさしぶりに再開します。そしてこれが、今日最終回を迎える前に、ラストにもなります。とと姉ちゃんロケ地巡り。とと姉ちゃんはロケの少ない作品でしたね。あなたの暮らし編(目黒編)は結局一度もロケがありませんでした。

なので、ひさびさ再開も、懐かしのシーンを巡ります。今回のメインは千葉ですけど、まずは東京から。日本橋兜町でございます。みずほ銀行兜町支店です。

ちなみにこちらは、旧第一銀行跡。日本の銀行発祥の地です。

みずほ銀行の建物のの高速側の路地を入ります。

東京証券取引所の手前に見えます。

それではさっそくロケ地巡りをはじめます。「鞠子の大学進学のため、常子は高級取りのタイピストを目指す特訓を続けていました。そして、いよいよ就職試験の当日」。とと姉がタイピストの試験を受けに来た鳥巣商事のビル。

「昭和十二年 四月。常子は、職業婦人として、初めての朝を迎えました」。山二証券です。

「女学校を卒業し、タイピストとして商社に就職した常子。ようやく回ってきたタイピストの初仕事に張り切っていたのですが…」。

「タイピストになり3週間が過ぎたこの日、常子のもとに待ち望んだものがやって来ます」。

では、今回のメイン、千葉に向かいます。東関道を成田ICで降りて、国道295号線から408号線、成田安食バイパスを通って、まずやって参りましたは、ロケの名所、千葉県立房総のむらです。

朝ドラでは花子とアン以来ですね。

ちょうど稲穂祭りをやっていまして、ぼうじろーが迎えてくれました。

エントランスを入ってすぐ左にある商家の町並です。

「どういう事ですか? さっきの。下川屋さんとの取り引きはやめにした」って」「めんくらったかい?」。とと姉と滝子さんが人力車に乗っていた街路。

「浅草に遊びに行ったっていう話を聞いただけなのに…」「最近、どこの旦那衆からも、下川屋の二代目と遊んだって聞くからさ。やっぱり道楽者の放蕩息子に違いないって思ってね。そんな奴が店を継ぐんじゃ先は見えてる。やけどしないうちに、手を引くのが一番さ」「確かに…。なるほど、そうか! おばあ様のお仕事って、つまり、ああやって世間話しながら情報を集めて、先行きを判断していく事だったんですね」。

「アッハハハハハ!」「ま…間違ってましたか?」「いいや、大当たりさ。大した子だよ、あんたは。アハハハハ! アハハハ…」。

「君子は、浜松で何をやって食ってたんだい?」「染め物工場で女工を」。

「給金は? 十分もらえてたのかい?」「いえ。でも、父が亡くなってからは、職場から援助して頂いていたので、何とか…」。

「一歩間違えば、あんたら親子も路頭に迷っていた訳だね」「はい」。

「何の力もない女が生きていくには、厳しい世の中って事さ。ごくごく普通の暮らしすらままならない」「普通の暮らし…」。

「私はね、その普通の暮らしを守る事が、自分たちの仕事だとも思ってるのさ。だからいい木を売って、何があっても壊れないような家を造る。それが私らの仕事の、やりがいというかね。意地みたいなもんなんだ」「すてきなお仕事ですね」「やめとくれ。そんな事を言わせようとして言ったんじゃないよ」。

「いや、心からそう思ったんです。父も、日常が、何より大切で、いとおしいと、言っていました」「そうかい」「はい」。

「行こうか」。

「それからの常子は、商売になりそうなものはないか目を光らせるようになりました」「それは、女学校の帰りでも」。鉄郎おじさんにたきつけられたとと姉が事業をはじめるためにフィールドワークをしていた商店街。

「あんぱんかな」「あんぱん。どんなからが買っていかれます?」。

「すいません、何を並んでるのですか?」「揚げ餅きなこ」。

「すいません、一つくださーい」「順番だよ。並んどくれ」。

続いて園の北側エリアに向かいます。ちょっと歩きます。農家のエリアの一番奥、安房の農家です。

「着物なんかいらねえよ。仕事の邪魔だ。はやく東京に帰れ」。

「お願いします。あの、着物と食べ物交換していただけませんか?」。とと姉と鞠ちゃんが買い出しに来てた農家。

「どうせ安もんでしょ?」。とと姉と鞠ちゃんが交換をお願いしてた炊事場。

「着物だけじゃなくて、万年筆もあります」「そんなのいらないわよ。みんないろいろ持ってくるから、有り余ってんのよ」。

「ここなら交換してもらえるんじゃない?「そうね」。

「こんにちは」「おうちの人、いる?」「おじいちゃーん」「おーい」。

「ねえねえ何してるの?。おもしろそうね」「ぜんぜんおもしろくない。他に遊ぶものないだけ」「そか」。

「どちらさん?」「あ、あの。すいません。あの、食べ物を分けていただけないでしょうか?」「ああ、いいいい。着物や小物なら、売るほどある」。

「せめて見ていただくだけでも」。

「あのなぁ、大事な作物と交換するんだ。値打ちがあるもん持ってきてくれ」「値打ちがあるものですか?」「そうだなあ…。孫が喜ぶようなおもちゃないか? それなら、交換してやってもいい」「おもちゃですか…」。

「常子は再び千葉の農家を訪ねました。今回は美子もともに」「これなんですが…」「うわ~」「ほら、おもちゃだぞ」「これ全部もらえるの?」「ああ、全部もらえるんだ」「すご~い」「よかったな」「うん」。よっちゃんのおままごと道具を譲り渡した農家。

「よっちゃん」。

「楽しんで使ってね」「うん。ありがとう」「どういたしまして。見て。これね、蓋が開くの」「すご~い」「すごいでしょ。あとは…」。

次は、安房の農家の隣にある上総の農家です。こちらは今放送中の夏目漱石の妻のロケ地でもあります。

「昭和19年、常子たちが深川を離れ、2年余りの歳月が流れていました。開戦から3年ほどを経た太平洋戦争は、アメリカ軍が既にフィリピンまで迫り、日本は窮地に立たされていました。国内の物資不足も深刻化し、常子たちは、物々交換で農作物をもらおうと、千葉へ出かけていきました」。

「どこもかしこも厳しいわね」「ねえ…」「ん?」「うちにあるあれなら、交換してもらえるんじゃない?」「あれって何の事?」。物々交換を断られたとと姉と鞠ちゃんがトボトボ歩いてた畑。

「おままごと道具よ」「ああ…。でもあれはよっちゃんがおばあ様に頂いた大切な…」「けど…他に何かある?」「よっちゃんが何て言うか…」。

「よかったよかった。かかも喜ぶわね」うん」「でも、こんなにもらえるなんて思わなかったね」「そうね」。おままごと道具を野菜に替えた小橋シスターズがトボトボ歩いてた畑。

「よっちゃん?」「うん?」。

「おばあちゃまは… 私たちのためにくださったのに…。いろんなものが無くなっちゃった。森田屋の皆さんは高崎に行っちゃったし、おばあちゃまはお店をやめてしまったし。まり姉ちゃんだって、小説家諦めて工場で働いて。全部戦争のせいよ」。

「よっちゃん…」「ごめんなさい。泣かないつもりだったのに」。

「ううん」。

房総のむらに続いて、次はいよいよとと姉ちゃんロケ地巡り最後の地に向かいます。飯高寺です。

こちらもロケの名所ですね。今放送中の忠臣蔵の恋のロケ地でもあります。駐車場は麓の南駐車場と山上の北駐車場があります。ロケ地に近いのは北駐車場です。道が狭いのでご注意ください。

駐車場からこちらに向かいます。

ここを右です。

すぐに飯高寺講堂の裏手に出ます。それではとと姉ちゃんロケ地巡りラストです。

「東京に来てから、数多くの仕事先を回った君子でしたが、依然として職に就く事が出来ずにいました」。君子さんが就職祈願していたお寺。

「常子! いけません! こんな夜中に出歩くなんて」。君子さんが心配になってとと姉が見に来たお寺。

「すみません。かかが出ていくのが見えたので。気になって」。

「ここには、昔からよくお参りにきてたの」「何か、悩みがあるという事ですよね? 女学校の学費の事ですか? おばあ様の家を出たという事は、もう援助は…」「私が、何とかします」「でも、森田屋さんのお給金だけでは…」「平気よ。内職を見つけて夜も働けば」。

「では、かかはいつ寝るんですか?」「美子が卒業するまでの辛抱です」「それまでに、かかの体が壊れてしまいます」。

「そのとおりでさぁ!」。

「隈井さん…」「お姿が見えたもんで、ついね…。あの…今、女学校の学費がどうのこうのって…。ねえ、そのお金、あっしに出させてもらえませんか?」「隈井さん?」「お願いします」「隈井さんには、奥様がいらっしゃるじゃないですか。お金は、ご家族のために使うべきです」「いいえ。ここで、お嬢さんほっといたら、お世話になった先代に、合わす顔がありません。それに、老い先短い私ら夫婦、使う金なんてね、たかが知れてますわな。ねえ、どうか、どうか使ってやって下さい。ねっ」「隈井さん…」「私ね、皆さんが心配なんですよ。ねえ…4人家族…もう私らの全財産、全部使っちゃって下さい。ねえ、全部ほら、ほら、使っちゃって下さい。ほら、ねっ」。

「でしたら… お借りするという事にさせて下さい」「そうこなくっちゃ。ねえ、お嬢さん。うん。そうしよう。ねっ」「ありがとうございます。何年かかっても、必ず、お返しします」「ありがとうございます。隈井さん」「いいえ」。

「そうなんですか? 富江さん、大人びてるから、私と同い年だと思わなかった」。とと姉と鞠ちゃんと富江ちゃんがお弁当を配達していた道。

「ねえ。せっかくだし、愛称で呼ばせてもらったら? その方が仲良くなれるし」「じゃあ…「富江ちゃん」かな?」「う~ん、「富ちゃん」も…。あっ、「富ちゃま」なんてかわいらし…」。

「いえ、「富江さん」で」「…はい」。

「とと姉、そろそろ交代しようよ」「フフフ。あと10歩ね」。

「あれ?」「うん?」。

「見てよ、あの人。あんなとこで何してんだろう?」。

「さぁ…」「病気かな?」 「えっ?」「具合悪くて倒れちゃったんじゃない?」。

「あ…大丈夫ですか?」「えっ?」「どこかお加減悪いですか? 歩けます? 一緒に病院に…」「あっ、いや、日陰に…」「日陰?」「日陰での成長を…」。

「えっ?」「つまり、その…観察するために…。あっ、ポリゴヌム!」「あっ!」「この植物は、ポリゴヌムといいます。このポリゴヌムを日陰に植え替えて、どう成長するかを観察しようとしていたんです」「どうしてそんな事を?」「近年、植物は過酷な条件下で育てると、それに順応して、生き抜こうとする事が分かってきました。だから日陰に植え替えると、たくましく育つのではないかなと」「へえ~面白い」「はい。これからが楽しみです」「へえ~…面白い…」「えっ? ん? たくましく育つといいですね」「はい」。

「鞠ちゃん!」「早く戻りましょう」「なぜ?」。

「こう言ってはなんだけど、少し妙な方じゃない? 具合が悪い訳じゃないって分かったから、もういいでしょ」。

「けど、お話は面白いわ」「うん、うん。でも、妙な方に関わって、面倒な事になっても…」「分かりました」。

「ねっ、ねっ。じゃあ、私たち…。あれ?」「あ…あっちよ、あっち」。

「常子は、君子と滝子の関係を、どうにか修復できないかと考えていました」。

「こんにちは。今日は何の採集ですか?」。

「あ…あの…」「すみません。クラクラしてしまって。おそらく、貧血です。ご心配なく」。

「あ~あ~大丈夫ですか?」。

「はぁ~また大凶だった」「安心おし、君子。お前に何が起きようが、私が守ってあげるから」「はい」。滝子さんと子どものころの君子さんが話していた境内。

「年の瀬も迫ったその日は、小雨混じりのとても冷たい風が吹いていました」。とと姉と君子さんが、鞠ちゃんとよっちゃんを待っていた境内。

「家訓である月に一度のお出かけの日、約束の時間になっても鞠子と美子は姿を見せませんでした」。

「櫛?」「ええ。よっちゃんが歯がかけたお古の櫛を使って髪通りが悪そうなので、新しいのを買ってあげようと思って。あ、あと鞠ちゃんが使ってる万年筆もペン先が歪んじゃってて使い辛そうだから買ってあげようって」「あはは」「えへへ」。

「それにしても遅い」「まあまあ、そのうち来るわよ」。

「とと姉、かか、ごめんごめんごめんごめん」。

「鞠ちゃん遅い」「ごめんね。よっちゃんは?」「まだなのよ。お勉強会、長引いているのかしら」「ねえ、どこか風の当たらないとこ行かない?」「でも、ここで待ち合わせしたから」「風邪ひいちゃうよ」「だけど、はぐれたらよっちゃんが可愛そうだし」。

「お母様! 大丈夫なんですか?」。君子さんと滝子さんが最後に一緒にお詣りしたお寺の境内。

「フフフ…私のことを、祈ってたんだとしたら、やめとくれよ。こんなにピンピンしてるからねえ。祈るのがもったいないよ」。

「お母様は、お祈りされないんですか?」「祈りに来たんじゃないんだ。ただ懐かしくてねえ…。最近やたらと、昔の事を、思い出しちまって。こういうなじみの場所に、来たくなるんだ。ここには、君子と何度も来たねえ」「はい」。

「覚えてます? おみくじ」「おみくじ?」「ええ。私が大凶を引いたら、お母様が、「安心おし。私が守ってやる」って」「ああ…そんな事も言ったねえ。フフフ…格好つけも、いいとこだねえ。もうろくした今となっちゃ、そんな事も、かなわなくなっちまった。フフフフ…。嫌だねえ、年を取るってのは。フフフフ…」。

そして、いよいよとと姉ちゃん最後のロケ地です。講堂の前の参道を講堂から離れて南に向かいます。飯高檀林です。

すぐ、総門が見えてきます。

「本当のところ、大阪に住むのが少し怖いんです」「怖い?」「大阪の人は、言葉が荒いので。いつも怒られているような気がして…。一人だと、心細くて」「フフッ」。とと姉と星野さんがお別れした参道。

「また、変な事言いました?」「いや…。まさか、それが理由で結婚したかったんですか?」「いや、違います! 違います! 僕は、真剣に常子さんの事を…」「安心しました」「僕も安心しました。やっと常子さんが笑ってくれた」。

「あの…先ほど、「心のどこかで断られる気がしていた」って…。どうしてそう思われたんですか?」「恐らく…僕が想いを寄せた常子さんは、そうされると思ったからです。自分の事は後回しにして、ご家族のために、全力で走り回る常子さんだから、恋に落ちたんです。矛盾した話ですが…。つまり、僕を選ぶ常子さんは、僕の好きな常子さんではない。僕の好きな常子さんであれば、結婚よりもご家族を選ぶ。そんな気がしていました。この辺でお別れしましょう。遠く離れても、常子さんと皆さんの幸せを、お祈りしています」「ありがとうございます」。

「さようなら。お元気で」。

「さようなら」。

今回はおまけ付きです。ここ飯高檀林はゲゲゲの女房のロケ地でもあります。ちょっこし懐かしのシーンを振り返ってみましょう。場所は、飯高寺のちょっこし東にある、天神の森です。ここを左折。

この長い階段をえっちらおっちら登ります。

「昭和14年。布美枝が七歳のころから物語を始めることといたしましょう」「それは、布美枝が初めて一人で大塚の町を出た、その帰り道のことでした」。

「誰かおるかねー?」。

「なんかおる」「いやー」。

「うわ。なんだ?」「どげした?」「なんかおる」「え?」「後ろから追ってくるよ」「ははぁ。お前ベトベトさんにつけられちょうな」「ベトベトさん?」。

これにて、とと姉ちゃんロケ地巡りはおしまいです。とと姉ちゃんは実に、芝居、だったと思います。高畑充希さんと唐沢寿明さんのふたり芝居。ですので、芝居のなかでも、ごく小さい小屋で行われる芝居。そのような芝居は本来マイノリティです。とと姉ちゃんは、朝ドラというメジャーなシーンに、マイノリティのアプローチを持ち込んだ、実験的だったと思います。とと姉ちゃんが素晴らしいのは、実験的な作品にありがちな身勝手さがなく、朝ドラとしてあるべきエンターテイメントの水準を十分に持ち合わせていたことです。それは、小劇場の芝居のエッセンスを、高畑さんと唐沢さんを中心とした1対1の場面に凝縮して、それらを通常の朝ドラのフレームワークに乗せて紡ぐことで成し得たことだと思います。ドラマの本質である、役者の生の絡みをじっくりと描くことを大切にしたからこそ、これまでの朝ドラにない、役者のとても繊細な表現を引き出せていたと思います。それが、ひとつ一つのシーンを丁寧に描くことにつながっていたのでしょう。もちろん、BKが得意とするような商業主義的なきらびやかな作品もまた、朝ドラですし、半年ごとに楽しみにしたい作品ですけど、芝居が本質的に持つマイナー気質をじっくりと味わえる作品を朝ドラで成立できたことは、史上に残る快挙であり、名作と言って良いと思います。そのような作品を純粋に楽しめたことは、自分にとって誇らしいことです。

ありがとう、とと姉ちゃん。


とと姉ちゃんロケ地の旅 ―20160613 浜松―

2016-06-29 00:23:30 | 連続テレビ小説とと姉ちゃん

加賀さんルーツ旅の翌日、加賀さんのちからか昨日はもっていた雨が堰をきったようなあいにくの天気になりましたけど、本日はいよいよとと姉ちゃんのふるさと、浜松でございます。

浜松は、来年の大河ドラマ「女城主井伊直虎」のゆかりの地でもあります。

浜松はとと姉ちゃんと井伊直虎で二年続けてアツいですね。

百田夏菜子さんは静岡のご出身なんですね。平成28年度後期連続テレビ小説「べっぴんさん」に出演されます!。楽しみですね。

ロケ地巡りに来たら、その街の観光案内に行くようにしています。街によっては朝ドラ推しだったりして、最近は、気合が入ってる街だとロケ地マップを作ってくれてます。実在の人物だと、以前からゆかりの地マップを用意してあるところは多かったのだけど、ロケ地巡りも観光のいちジャンルになりつつあるのかもしれませんね。というわけで、浜松について早々、JR浜松駅にある浜松市観光インフォメーションセンターさんに拠りました。

とと姉ちゃんのポスターをしげしげ見ていたら、とてもスタッフさんに声をかけていただきました。浜松の人柄なのかしら。センターのスタッフさんは皆さん明るくて、とっても気さくです。観光案内は街の顔だし、みんな情報が欲しくて来ますから、スタッフさんはやっぱり元気なほうが良いですね。

「とと姉ちゃんご覧になってるんですか?」
「はい!。大好きです」
「ポスターいっぱい貼ってあるんで、良かったら見てってください」
「撮っても大丈夫ですか?」
「ええ。大丈夫ですよ。ここのポスターは、浜松オリジナルなんです」
「え?」
「そうなんですよ」
「ど、どういうことです?」
「それはですねー。左の上のほうを見てください」

「はい」
「「物語は、遠州からはじまった」って書いてあるでしょ?」
「ありますね」
「あれ、シールなんですよ。NHKさんがポスター持ってきたときに一緒に渡してくれて、貼ってあるんです。あのシールが貼ってあるポスターは浜松にしかないんです」
「マジっすか!!」
「はい。ポスター一枚一枚にシリアルナンバーがついてて、管理してあるんです」
「なんとそこまで!」
「最近はオークションとかに出す人とかいるでしょ?」
「ですよね。著作権もなにもあったもんじゃないですからね。そうなんだー。それは素敵なことを教えていただきました。他にもとと姉ちゃんのロケ地に行ったんですけど、シール貼ってた記憶がないなあ」。
「そうですか」
「浜松が、ロケ地というかとと姉ちゃんの地元でもあるからなんですかねー。いやあ、ありがとうございます」。

「ロケ地に行かれるんですか?。じゃあ良いのがあります。ロケ地マップを作ったんですよ」
「ほう!」
「こんな感じなんです」
(ごめんなさい。中はぜひ、浜松に行ってご覧になってください!)「おお!。いや、実は、一箇所だけロケ地を特定できてないシーンがあったんだけど、書いてあるじゃないですか!。これは嬉しい。すっごく嬉しいです!」
「お役にたてて嬉しいです。あ、でも今日はサッカー?。FC東京のサポーターですよね?」
「え?。そうですけど、なんで分かりますの?」
「そりゃあその恰好を見たら」
「ですよね(^^;。ありがとうございました。嬉しかったです」
「こちらこそ。試合とロケ地、楽しんでくださいね」。

浜松市観光インフォメーションセンターさん、ありがとうございました。それでは本日は、とと姉ちゃん静岡ロケ地の二日目。浜松の西部をぐるっと巡ってみたいと思います。車じゃないとまず無理(^^;。

先ほどセンターで教えていただいた、事前に特定できてなかったロケ地にさっそく向かいます。奥浜名湖方面です。天竜浜名湖鉄道西気賀駅の国道をはさんで南側です。西気賀駅の本屋は国の登録有形文化財なんですね。建物内に素敵なレストランもあるみたいなので、寄ってみたかったなあ。気賀は井伊直虎ゆかりの地でもあるらしく、街中にのぼりがいっぱい立ってました。国道362号線を西に向かって、こちらのコンビニ跡を左折します。天浜線西気賀駅は右側。

ここをまっすぐ。一方通行の標識はみかけなかったのですけど、道幅がとても狭く、一般の住宅地ですのでご迷惑にならないよう、たぶん西側から反時計回りにまわったほうが良いと思います。地元のかたがそうされていたので。

ここはプリンス岬です。陛下が皇太子時代に静養された別荘があったため、この名がついたのだそうです。

それでは、とと姉ちゃん静岡ロケ地巡りの二日目、浜松編をスタートします。「約束してくれないかい? ととの代わりを務めると」「はい。約束します」「常子はますます悩んでしまいました。自分はどうしたら、ととになれるのだろうと…」。よっちゃんを元気付けられないで悩んでたとと姉がしょんぼりしてた浜辺。

「もっと体力つけないと。おば様方に負けちゃうわ」。買い出しの野菜をかかえたとと姉と鞠ちゃんが玉置ブラザーズに出会う浜辺の道。

「これから大安売りは逃せないもんなぁ。あっ、出た…」。

「けっ! 運動会でおらたちに勝ったからってよ~ いい気になって、長芋抱えてんじゃねえで!」。

「いい気になってるから抱えてるんじゃないわよ。安かったから抱えてるの!」「もっとマシな言いがかりはないの?」「…うるせえ!  兄ちゃも何か言ってやれ! 兄ちゃ?」。

「あ? …おう。長芋、安かったんけぇ」「だから、そう言ってるじゃない」「よかったな」「うん?」「えっ?」「行くで!」「ちょ…兄ちゃ!」「具合でも悪いのかしら」「さぁ…」。

「ねえ、鞠ちゃん、あれって…」。

「あっ」「叔父さん?」。

「あ…。どうして逃げるんだろう?」「まさか…。近所に出没する泥棒って…」「ない、ない」。

「叔父さんにそんな事する度胸ある訳ないって」「そうそう。せいぜいできんのはビワ泥棒くらいよ」「アハハハ!」。

「あっ、いた?」「ううん」「行こう。あっち」。君子さんを探してとと姉が走ってた道。その後とと姉が鞠ちゃんとよっちゃんと出会うシーンはプリンス岬ではないようです。残念ながら特定できず。

続いては、極楽寺にまいります。ロケ地はこの上、なんと極楽禅師の駐車場です。

「かかれ~!」。

小橋シスターズがいさましく鳩に向かった境内。

「ねえ、まだ?」。小橋シスターズが隠れてた岩。

「し~っ! 焦らないの。鳩が我々を意識しなくなったその時が勝負よ」。とと姉が隠れてたのはこちら側。

「はい」「…はい」。鞠ちゃんとよっちゃんが隠れてたのはこちら側。

「よっちゃん」。

「えいっ!」。

「やった~! やった、やった!」「まだまだ行くわよ」。

「ひぃ、ふう、みぃ…。10羽…って事は?」「5円?」「お~!」。

「いた?」「いない」「あっ、あっち」。家に帰ってなかった君子さんを小橋シスターズが探してた小道。

続いて中田島砂丘です。ウロウロ探したのですけど、かなり広くて似たような風景なので、残念ながら場所を特定できず。イメージで失礼します。

「いちに…かか、もっと腕振って! いちに、いちに、いちに、いちに。いちに、いちに、いちに、いちに…」。とと姉と君子さんが二人三脚を練習していた防風林。

「常子、常子! はぁ、はぁ…。随分よくなってきて… よくなってきたんじゃないの?」「私もそう思います。でも、もう少し頑張りましょう」「厳しいのね…」「フフフフ…。せ~の、いちに、いちに、いちに…」。

「ほら、行こう」「ここでいい」「せっかくなんだから応援しよう。ほら」。鞠ちゃんとよっちゃんが練習を見ていた砂丘。

続いては、県道49号線を佐浜入口で西に入ります。そのまままっすぐ進み、岬の突端、白山鼻をぐるっと時計回りに回って庄内湖に出て、湖を北上します。ここをまっすぐ。ここから先は未舗装路です。道が狭いので、対向車に注意してください。

すぐに、なんだか見覚えのある木が左手の湖側に見えます。

少し進んだら、左手の果樹園の先。

左側に空き地が見えてきます。浜松市西区佐浜町付近です。

それでは、浜松ロケで一番印象に残るあのロケ地です。「おい! 何やってるでえ! 危なっかしい」。初回の最初の宇多田ヒカルさんの「花束を君に♪」の直後のシーン、つー姉ちゃんが走ってる広場です。

「あ~あ、見つかった」。

「ごめんなさい! でも、平気ですから!」「平気な訳ねえだに!」。玉置ブラザーズが働く、遠州織物の干場です。

「どう? つー姉ちゃん」「やっぱり上ってよかった。万華鏡の中にいるみたい」「この頃はまだ、「つー姉ちゃん」と呼ばれている常子」「家族を守るため、父親代わりに奮闘し始める頃には、2人の妹から、こう呼ばれる事になるのです。「とと姉ちゃん」」。残念ながら櫓は既に撤去されていました。私有地だと思うので仕方ないですね。

「あ~あ~…」「早く離せよ! ほれ、手離しっせい!」「怖い怖い! 高い高い!」。つー姉ちゃんを心配した竹蔵さんが自転車を飛ばしていた道。

「常子!」「とと!」「常子!」。

「ご迷惑をおかけして、申し訳ありません! 申し訳ありません!」「二度とこんな真似させんでくりょ」「はい」「はい!」「申し訳ありませんでした! 申し訳ありませんでした!」。

「常子ちゃん…よかった」「こら」「私は止めたんです。でも、つー姉ちゃんが無理やりに」「どうしてこんな事を?」「つづり方の宿題のために」「つづり方?」「「きれいなもの」という題で、宿題が出たんです。それで、ここの景色を書こうと思った時に、上から見た方がきれいだと思って」「いけないと言ったはずですよ。人に迷惑をかける事や、危ない行いは」「ごめんなさい」「でも、どうしようと自分で考え、自分で行動した事は、すばらしいと思います」「フフ…」。

「常子! 常子!」「かか!」「よかった。無事だったのね。大丈夫ね? 本当に大丈夫なの?」「はい。心配かけてごめんなさい」「君子、どうしてザルを?」「え? 常子が、落ちそうだって聞いたから…」「それじゃ無理でしょ」。

「いや~実は、ゆうべの事なんだけどね。酒のせいで全く覚えておらんのだ」「ああ、そうでしたか」「それでね、今日になって、絵がない事に気付いたんだよ」「ああ、あの絵ですか」「やっぱり君が持ってたか。ピカッツァを」「ええ。私に下さるとうちの壁に」「そんなことを言ったか。いや~悪いんだけどね、あれは、大層値打ちのあるものなんだよ。返してもらう訳にはいかんだろうかね」「もちろんでございます。すぐにお届けに上がります」。絵が大変なことになってることを何も知らない竹蔵さんがのんびり自転車をこいでた道。

「ああ、よかった~」。大迫専務から絵を買った竹蔵さんと小橋シスターズが通りかかった広場。

「ととは、どうしてこんな、ボロボロの絵にお金を払ったんです?」「おかしいですか?」「だって専務さんは、お金要らないって」「お金は払わなくてはいけませんよ。素敵な絵を手に入れたんですから。それは、世間的には何の価値がなくても、ととにとっては、3人の娘が力を合わせて描いた傑作です。最初は美子のイタズラですが、それをなんとかしようとした、鞠子と常子のやさしさが生み出した、名画ですよ。うん。帰ったら、居間に飾りましょう。どうしました?」。

「ごめんなさい。おうちの大事なお金、使わせてしまって」「ごめんなさい」「ごめんなさい」「それは、ととが欲しくて買ったんです。それに…謝らなければならないのは、とともです。こんなことを起こすぐらい君たちを悲しませたのは、ととが約束を破ったことがそもそもの原因です。改めて、すまなかった」。

「やはり行きましょうか」「どこに?」「紅葉狩りです。明日ならまだ、紅葉もきれいでしょうから」「でも、お仕事は?」「何とかします。みんなで行きましょう」「やった~!」「わ~い!」「ここからは帰れますよね。ととは仕事に戻るんで、かかに伝えといてください」「はい」「フフフ…」。

「平気なのかな?」「うん?」「つー姉ちゃん、ととが亡くなって、何で悲しくないのかな?」「悲しくない訳ないじゃない。あの子なりに…」「全然悲しそうなそぶり見せないよ! つー姉ちゃんは冷たいんだよ!」。ととの遺品を整理した帰り道、遺品を乗せた自転車を押してとと姉が歩いてた道。

「あとは、かんぴょうの五目煮作って…」「フフッ。本当鞠ちゃんかんぴょう好きだよね。お~! 今日もきれいだのう。ちょっと…危ない…あっ」。女学校帰りのとと姉と鞠ちゃんが歩いてた通学路。

「小汚え顔して見上げてっからよ。それで拭いた方がええんじゃねえけぇ?」「うまい事言うなあ、兄ちゃ」「だろ~? ハッハッハッ」「この3人、玉置三兄弟。奇しくも、常子、鞠子、美子とそれぞれ同い年で、常子たちは気にも留めていないのに、やたらと突っかかってくるのです」「おい、とと姉ちゃ~ん。俺たちも、とと姉ちゃんみたいなととが、欲しいやぁ~。うちのととになってくれよ~」「くれよ~」。玉置ブラザーズとの実質初対決。

「私はこんな小汚い弟はいりません」「ほんっと野蛮」。

「おい、何でえ! 逃げんのけぇ? とと姉ちゃ~ん!」。

「おい、美子に言っとけよな。いっつも暗い顔してんなら学校来るなって!」「暗い顔って何の事?」「さあ?」。

「ねえねえ、お父ちゃん」「仕事中だで邪魔すんない。帰ったら遊んでやるからよ」「きっとだに」「ああ」。ひとりぼっちで帰るよっちゃんが親子を羨ましそうに見ていた道。

「よっちゃん。偶然ね。一緒に帰ろう」「だから、そっとしとこうよ」。

「今日ね、学校で面白い事があったの。先生がね、静かな中で、グ~っておなかが鳴ったの。そしたら顔が真っ赤になっちゃって。で、その先生のあだ名が消防自動車だったから、おっかしくって。消防車が真っ赤! アハハハ」「ハハハハ…」「つまらない」。

「お~い! とと姉ちゃ~ん!」「何なの? もう…」。

「何でとと姉が制服なんて着てるでぇ?」「学校帰りだから当然でしょ」「とととか言っときながら、仕事してねえのけぇ!」「稼ぎもねえくせに何がととだよ!」「のんきなもんだなあ! 俺らは、仕事で大変だってのに」「ふ~本当、本当」。

「よっ、桃尻女」「あっ、美子待って」。

「やめて! ついてこないで!」「何だ何だ? 仲間割れけぇ?」「「やめて」! 「「ついてこないで」!」「ハハハハハ!」「おい! 何サボってるで! 働かんけぇ!」「すんません!」。

「よっちゃん、待って。今のは可哀想じゃない? とと姉も、不器用なりに頑張ってくれてんだよ。まあ、美子の気持ちも分かるよ。とと姉、ちょっとおせっかいなとこあるし。わざわざ「面白いよ~」って言ってから始める話もそんなに面白くないしさ。あっ…今の、本人に言ったら駄目だからね。意外とそういうの気にするから」。

「かか~! かか~!」。小橋シスターズが君子さんを探してた道。

「あの…」「おい、何しにきたでぇ!」。小橋シスターズが玉置ブラザーズにお別れの挨拶に来た干場。

「おう…東京行く日だら」「うん」「見送り行けなかったで、ちょうどよかった。んっ」「ん?」「んっ。餞別にやるにぃ。おらの染めだ」「へぇ~。きれい」「大した事はねえにぃ。運動会でその…手拭いもらった礼だで」「ありがとう」。

「おう…。…で、何の用でぇ?」「あ…あのね…」「おう…。おらに、何か、言いたい事でも?」「最後に…上りたくて」「あ?」「親方に、頼んでもらおうかなって思ったんだけど。やっぱり自分で聞いてみるね。手拭いありがとう」。

「正雄君。体大事にお仕事頑張ってね。立派な職人さんになる事期待してるわ」「…おう」。

「幹雄君、今までありがとう。廊下に立たされなようにね」「じゃあ」。

「お願いします。もう一度だけ…」。

「相変わらず大した度胸でぇ。女にしとくにゃもったいないねぇ」「私も上る!」「よし、私も!」「やいやい」。

「もう、お別れだね」「うん」「常子は、竹蔵との約束を胸に、浜松の生活に別れを告げたのです」。

浜松ロケ地最後に訪れますのは、佐鳴湖です。佐鳴湖は湖岸がぐるっと佐鳴湖公園になっています。ロケ地は西岸の中央付近にある池です。

先客がいらっしゃいました。

池の近くに駐車場があって、その北側の道を湖から反対に進みます。

すぐ右手にこの橋が見えてきます。

それでは参ります。「その翌日」「とと、かか。早く!」。小橋家が紅葉狩りに来た公園。

「はい、はい。待って」。

「わ~きれい!」「すご~い。赤とかあるね」「いろんな色があるわよ」。

「緑もあるね」「何色がある?」「緑だ」。

ちょうど紅葉の実がついてました。秋には綺麗でしょうね。

駐車場から南に向かいます。ここで左手の歩道に入ります。

すぐのここの左手の湖畔です。

「おお。ああ、美味しそう」。小橋家が紅葉狩りのお弁当を食べてた湖畔。

「はい」。

「いただきます」「いただきます」「あっ、美子」「おっ」「ととは何を召し上がりますか?」「きんぴらを」「どう?」「うん、おいしい」。

これにて、とと姉ちゃん静岡ロケ地巡りはおしまいです。あいにくの雨模様で雰囲気がちょっと違ったけど、梅雨らしくしっとりしてる浜松も、ゆっくりと気持ちよかったです。


とと姉ちゃんロケ地の旅 ―20160612 島田―

2016-06-21 22:05:29 | 連続テレビ小説とと姉ちゃん

蒸し暑い日が続きますけど、皆さん体調など崩されてませんか?。

AKの予告通り、長い長い序章がようやく終わって、いよいよ今週からとと姉ちゃんは出版の世界に飛び込みますね。楽しみです。

とと姉が本格的にとと姉になる前に、すでに過ぎし日になった浜松を訪れなきゃと思っておりました。とと姉ちゃん放送前からこの日と決めていた、アウェイ磐田戦から一夜明け、とと姉ちゃん静岡ロケ地を巡ります。

一日目の本日は、ちょっと遠出して、島田市内のロケ地に向かいます。

浜松から国道1号線、国道473号線、県道63号線と乗り継いで、やってまいりましたのは、川根温泉でございます。

道の駅川根温泉です。

こちらには足湯がございます。

道の駅川根温泉は北側に隣接する川根温泉ふれあいの泉と駐車場を共有していまして、そちらの施設も利用できます。

道の駅の建物の正面を向かって左手、お手洗いの脇から川側に出ます。

すぐに見えてまいります。とと姉ちゃんファンの皆さんはもうお分かりですね。河原のなかに入ることはできますけど、増水する場合があるので気をつけましょう。サイレンが鳴ったら非難してください。

それでは、とと姉ちゃん静岡ロケ地巡りの第一日目、島田編をスタートします。「よっちゃん、ぬか漬けちょうだい」「すいません、隣いいですか?」「あ…はい。鉄郎さん!」「ん~! どうして?」「どうしてはこっちのセリフだよ。家行ったらもぬけの殻でよ。慌てて大家のとこ行ったら手紙もらってさ。詰めろ詰めろ。詰めろって」「そこに連絡していいか分からなかったんです。決まった所に住んでないから」「まあ、間に合ったからよかったけどよ~」「別にすぐ来なくても…」「まあ、偶然、俺も東京で一山当てようと思ってたとこだったしさぁ」「新潟行くんじゃなかったでしたっけ?」「ん? ん~…まあな」「また失敗したんだ」「うるせえ!」「とにもかくにもよろしくな。東京でがっぽり儲けたらうまいもん食わしてやるから。これ頂戴~」「あっ、それ私の分!」「キュウリと交換しよう、キュウリ」「要らない」。東京深川に向かう小橋家が乗っていた列車が渡っていた鉄橋。あのシーンは蒸気機関車でしたね。特定はできてないのですけど、時代から言っておそらくC10形じゃないかと思います。

大井川鐡道大井川第一橋梁です。

ちょうど運よく、21000系が折り返し運転をしていました。

続いては、とと姉のたぶん人生唯一の恋が終わる、あの感動のシーンです。「すみません」。星野さんが列車のなかから、見送りにきたとと姉を見つけた河原。残念ながら確認はできなかったのですけど、このシーンは下り列車から北側の河原を撮っていると思います。

「常子さん! 常子さ~ん! 常子さん! 常子さん! 常子さん!」。とと姉が星野さんが乗った列車を見送っていた鉄橋。こちらは上り列車を南側から撮っています。

寂しさとも悲しさとも決意とも、なんとも言えない複雑な微笑ともとれる表情をしたとと姉が立ってた河原。胸に迫るシーンでした。

もと来た道、国道473号線を南に下ります。473号線から1号線に入ろうと、大井川鐡道日切駅付近の交差点で信号待ちをしていたら、なんとトーマスに会うことができました。運転中だったので残念ながら撮影はできませんでした。手前から、473号線の沿線に近隣のかたがたが出てきてらっしゃって、小さなお子さんがいっぱい待ってたので何かな?と思っていたのです。それだけじゃなく、行き過ぎる列車を追っていると、最後尾になんと、E10形がくっついていました!。あの、星野さんを乗せた列車を引いてた電気機関車です。間近で観るE10形は、案外ちっこくてずんぐりむっくりしてて可愛かったです。

今回は時間の関係で、朝ドラロケの名所中の名所、島田市内の大井川鐡道新金谷駅には行かなかったので、今度朝ドラで使われたら、ぜひE10形に会いに行ってみたいと思います。

本日最後は、こちら。

島田はロケ地の名所がいっぱいあるのですけど、その御三家がとと姉ちゃんで使われいます。大井川第一橋梁、新金谷駅、そして蓬莱橋

アピタ島田店のすぐ南側、大井川の北岸沿いを走る県道342号線を渡ったところにあります。橋のたもと、342号線沿いに未舗装の駐車場があります。ちょっと西に行くと舗装の駐車場もあります。

橋のたもとで通行料を払います。大人100円也。

たしか蓬莱橋は、木製では世界一長い橋だったと思います。今回は時間がないので南側まで渡らず、ロケ地だけを観ることにしました。

通行料を払う小屋の脇に、ロケ地の案内があります。

それでは蓬莱橋ロケ地を巡ります。「はい。それでは今日も…」「行ってらっしゃい! 行ってきます!」「走れ!」。とと姉と鞠ちゃんの通学路の橋。

「あれ?」「2つも食べるの?」「これ、美子の…。あ…かかが間違えたんだ」「常ちゃん?」「あっ、ごめんなさい。ごめんなさ~い」「美子~!」。とと姉がよっちゃんのお弁当を持って走ってた橋。

「常子と君子は、空いた時間を見つけては、みっちり練習を重ねました」「かか、もうひとふんばり!」「はい!」「時にはスカートがめくれあがっても… 時には筋肉痛に耐えながら…。勝利を目指して特訓を続けました」。とと姉が腿上げ走をしていた橋。

「あっ」。小橋シスターズが君子さんを探してた川沿いの小道。

「かか…かか! かか!」。小橋シスターズが君子さんを見つけた橋。

君子さんが歩いてた橋。

「かか!」。君子さんが小橋シスターズに気付いた橋の上。

「かか!」「常子?」「かか!」。

「どうしたの?」「思い直して下さい! 私何でもしますから! やっぱり女学校もやめます。ととも分かってくれると思うし。だから、だから…」「ちょ、ちょ、ちょっと待って。一体何の話してるの?」。

「かか、私たちのためにお妾さんになろうとしてるんですよね?」「私大家さんの話聞いてたもん」「お金ならみんなでなんとかしましょう! ちゃんとした鳩捕まえれば、生活できるかもしれませんし」「ちゃんとした鳩?」「一人で背負い込むなんてそんな悲しい事やめて下さい!」「やめて下さい!」。

「アハハハハ…。ちょっと座りましょ」。

続いて、橋のたもとに向かいます。橋の東側のこちらから土手におります。

ここをまっすぐ行ったところです。川沿いなのでくれぐれもご注意を。

「まず言っておきます。私は、お妾さんになるつもりは、ありません。確かに大家さんにお話は頂いたけど、すぐにお断りしたのよ」。

小橋家のみんなが座っていたのはこの辺り。

「そうなの?」「最後まで聞かなかったかも。フフ…」。

「では…どこへ行こうとしていたんですか? そんなに改まって」「女学校です。転校の手続きについて、詳しくお聞きしようと思って」「転校?」「どうして?」。

「実はね…。母のところに、お世話になるかどうか、悩んでいたの」「母?」「私の母。あなたたちの、おばあ様」「え? おじい様もおばあ様も、もう亡くなってるはずじゃ…」「君子の口から知らされた、思わぬ祖母の存在に、常子たちは驚くばかりでした」。

「竹蔵が亡くなって4年。小橋家は、貯金を切り崩して生活していましたが、それもままならぬ状態となっていました」。

「ごめんなさい」「どういう事ですか?」「18年ほど前なんだけど、いろいろあって、かかは、おばあさまと仲たがいをして家を飛び出したの。その時、もう二度と会わないと心に誓った。だからあなた達に…」「では…まだお元気で?」。

「ええ」「うわ~」「そうなの…」。

「私は実家は、東京の深川にある老舗の材木屋なの。父が亡くなってから、母がその、青柳商店を、切り盛りしながら、一人で私を育ててくれてね」「かかと一緒だ」「そうなんだけど、おばあ様は、厳しい人で。言う事は、絶対に曲げず、従うしかなかったの。所作や考え方はもちろん、ついには、結婚相手まで。200年も続く、老舗を守り続けるという生き方こそが、母の中では全てでね。自分が選んだ、婿入りして下さる商家の方との縁談を、強引に進めたの。そのころ、既に、竹蔵さんに思いを寄せてたから、それだけはと拒んだの」「ととだ! それでそれで?」「その結果、母の口から出たのは…」。

「だったら、出ていきな」。

「それから、一切、会わないつもりで、家を出て、浜松に。もう連絡しないつもりだったんだけど。情けない事に、私のお給金だけではどうやっても、学費を工面できなくて。貯金も、あと僅かになってしまったし…。さんざん悩んだあげく、母に便りを出したの。返事がないことも覚悟してたんだけど、母は、返事をくれてね」。

「荷物まとめて、こっちにおいで」「ありがとうございます。よろしくお願い致します」。

「はぁ…。え? …って事は、私たちは、東京に行くという事ですか?」。

「ええ」「えっ?」「えっ?」「えっ?」。

「私の、実家に…。あなたたちが、賛成してくれるなら、だけど」。

本日のロケ地巡りはこれにておしまいです。明日は浜松へ。


とと姉ちゃんロケ地の旅 ―20160429 三鷹―

2016-05-23 23:32:01 | 連続テレビ小説とと姉ちゃん

もうすぐ梅雨を予告するこの花が咲きはじめました。

季節は少しさかのぼってゴールデンウイーク前になりますけど、とと姉ちゃん三鷹ロケ地に行ってまいりました。

と言っても作品では建物しか映ってませんし、それも一瞬ですので、今回のロケ地巡りはショートショートです(^^;。

三鷹駅南口を出まして、渡り通路をロータリーの上を渡って、ビル伝いに東に向かい、階段を下りて、玉川上水に出ます。春は綺麗な桜並木の玉川上水沿いを南東に、風の散歩道を井の頭公園に向かって進みます。徒歩15分くらいで到着します。

三鷹市山本有三記念館です。

門の前にある路傍の石。

モダンな門に向かいます。

門の中に入ると、すぐに見えてきます。それではとと姉ちゃんロケ地巡り三鷹編をスタートします。

「実は、お願いがあって来ました」「お願い?」「勉強を、教えてもらえませんか?」「は?」「どうしても、一番の人に教えてもらいたいんです。このとおり、お願いします!」「お断りします」「えっ?」「私が時間を割いて教えると、どんないい事があって?」「いい事? 特には」「さようなら」「あっ、ちょっ、ちょっ…待って待って。待って待って。お願いします。お願いします。お願いします。お願いします」「いい加減にして下さい」「どうしてもお願いしたいの」「友達だからとか、調子のいい事言うんですか?」「いや…友達とは言えないけど…。むしろ、ちょっととっつきにくい人だなとは思っています。でも、中田さんに教えてもらえないと、一番になれないし。みんなにズルしたって思われたくないから…」「それだけ?」「うん」「一番になるって事は小橋さん、私に勝つつもりなの?」「えっ? あっ、そっか。えっ、あっ、ごめんなさい。あっ、そういう事か」「アハハ」「アハハハハ。ごめんなさい」「じゃっ」「えっ? ちょっと待って待って。気に障った?」「さっきから気に障る事しか言ってないわよ」「これで最後だから。試験が終わったら中田さんには話しかけないから。約束します。だから、お願いします!」「いいわ」「えっ?」「あなた、しつこそうだから、断ってもどうせまとわり付きそうだし」「本当? えっ、本当?」「さっきの約束、必ず守ってちょうだいね」「うん! うん!」。とと姉が綾さんに勉強を教わりにいった中田邸。

「そうそう。綾さん、例の雑誌なんだけれど。方々探したんだけど、なかなか置いてなくて」「お母様、その話は、後で」「どうして? 平塚らいてうの、「青鞜」。今、神田の敬信堂に問い合わせてるところだから、もう少し待って頂戴ね」「はい」「何よ?」「こ~んなに影響受けやすい人、初めて見たわ。フフフ」「私はそういうのじゃありません。ただ、勉強のために」「ふ~ん。勉強ねえ…」「常子さん、意地が悪いわ!」。結局とと姉も綾さんも影響を受けやすかった中田邸。

ロケ地巡りショートショートでした。

山本有三記念館は、前述の通り三鷹から15分弱、吉祥寺駅からだと20分弱ほどかかります。とっても静かで気持ちのいい玉川上水沿いのお散歩道ですので、散策がてらロケ地にこられてはいかがでしょう?。


とと姉ちゃんロケ地の旅 ―20160505 栃木―

2016-05-06 18:16:46 | 連続テレビ小説とと姉ちゃん

雨あがりの爽やかさを通りこして、もはや夏っ。

駆け足で浜松編を終えたとと姉ちゃんです。ホントに進行が遅いやぁ?と思いつつも、楽しい東京編を満喫するためにも、休みを利用して浜松編ロケ地を巡ります。今回は北関東。

最初にエクスキューズです。ホントは石岡ロケ地巡りもお伝えしたかったのですけど、残念ながら現地まで行って特定できず。情報がわかったら、再訪したいと思います。なので、今回は栃木編です。

栃木のロケ地は足利と大田原です。まずは足利から。東部伊勢崎線の福居駅です。

改札を出て、右手の線路沿いを進みます。

ちょっと先に赤レンガの特長的な建物が見えます。

それでは、とと姉ちゃんロケ地巡り栃木編をスタートします。まずは足利から。

「浜松のある遠州地方は、綿花の栽培が盛んな場所だった事から、江戸時代より綿繊物の産地として栄えてきました。糸が作られる場所に、布の加工技術や染色技術が発展していくのは、世の必然。ここ遠州浜松染工は、国内有数の染色会社を目指し、業績拡大を図っていました。その営業部長が、常子の父、小橋竹蔵」。

(株)トチセンさんです。こちらでは、構内の掲示板にロケの様子を紹介するパネルが展示してあります。ありがたいですね。

パネルでもわかりますけど、工場の門と内側のレンガ塀はセットですね。

「大変だに! 小橋さん、大変です! 常子ちゃんがそこで!」。竹蔵さんが自転車を飛ばしていた工場。

「今度は何を?」。

「落ち着いたらの話だけど、会社に、小橋君の私物が、いろいろありますんで、一度、あの…。勝手に整理するのも、気が引けたもんでね」「ありがとうございます。では、落ち着きましたら」。つー姉ちゃんがととの荷物を取りにきてた工場。

「私が伺います。よろしければ、今からでも」「ああ、そうけぇ?」。

続いては、足利から北東に向かいます。東北道はみちのくの旅。

東北自動車道矢板ICから国道461号線を東に向かい、栃木県道13号線に入って北上します。大田原市須賀川に入って、中心部のこちら。大田原市営バスの学校下バス停のちょい北側。

右手に木造の建物が見えてきます。

旧須賀川小学校です。車だと矢板ICから1時間強、宇都宮市街地から一般道で1時間40分くらいです。

それでは大田原ロケ地でございます。

「いいやぁ。常ちゃんちのお父さん。そんな風に、お父さんの食べ方あれこれ言ったら絶対怒られる。父は家で一番偉くて、やる事言う事は全部正しいんだって」「この時代、父の存在は絶対でした」「よそのととはそうなんだ」「その呼び方だってそうよ。「とと」、「かか」なんて、うちでは呼ばせてもらえんにぃ」「そうだに」「そうか。うちは、どうしてなんだろ?」。つー姉ちゃんと鞠ちゃんが通う小学校。

作品で教室が映ってましたけど、スタジオセットですね。現在この建物は地域の集会所などで使われているようです。地域のかたは宿泊することもできるようで、自分が到着した時は、ちょうど泊まられてた親子連れのみなさんが解散したところでした。

鞠ちゃんが下校しようと校舎を出ると、玉置ブラザーズがバケツ持って立たされてて、鞠ちゃんが飽きれてた校舎の玄関。

茂雄と正雄が立たされていたのはこの辺り。

「あれ?」「2つも食べるの?」「これ、美子の…。あ…かかが間違えたんだ」「常ちゃん?」「あっ、ごめんなさい。ごめんなさ~い」「美子~!」。つー姉ちゃんがよっちゃんのお弁当を届けにきた校舎。

「でね、でね、でね。私が、お風呂入ってる時に、「ああ、おなかすいた」ってつぶやいたら、美子がこっちにお尻向けてこう言ったの。「ほら、桃があるよ」って。あれ?」「おめえ、そんな事したんかよ?。恥かしくねえのけぇ。女のくせして」「そうだで。何やってんだ」「女のくせに何してんだ」「そういう事が伝えたかったんじゃなくて…」「もうやめて! もういいから帰ってよ!」「でも、ほら…」「いいから帰って!」「よっちゃん…」「帰ってよ!」。つー姉ちゃんがよっちゃんをクラスの人気者にしようとして、かえって裏目ってしょんぼり出てきた校舎。

つー姉ちゃんが見上げてたよっちゃんの教室の窓。

「はい、止まって。本気で走っていいんだよ」「これで、全力ですが…」「そうなの?」「やっぱり無理」。運動会の当日。

「あっ、ちょっと待って待って待って」「離してよ!」「違う違う…。私勝ちたいの」「お米欲しいのは分かるけど」「そうじゃなくて…。お米だけじゃなくて、1位になって、美子を喜ばせたいの。ととみたいに勝つとこ見せて、あの子に認められたい」「じゃあ、出るには出るけど、どうせ無駄だよ。あのバカ兄弟には勝てないもん」。

「誰がバカだよ! ただ、そこ以外はよく分かってんじゃねえけ? 人生諦めが肝心だでぇ」「そうそう。ちょびっとは妹見習えよ」「何でいつもいるのよ。行こう」「おい、無視すんなよ!」。

「ほんっと躾のなってねえ女だに!」「お前らの父ちゃ、躾もろくにできねえのけぇ」「何ですって?」「何だよ。本当の事言っただけだら」。

「もういっぺん言ってみなさいよ! 鞠ちゃん離して!」「さっさと棄権して、俺らの優勝指くわえて見てな!」「ちょっと…。待ちなさいよ、こら! 何で止めるのよ! あんな事言われて悔しくないの?」「悔しいよ」「だったら…」「悔しいからこそ、人前で大恥かかせてやりましょう。私、頑張るから。絶対勝つわ」「うん」。

「あっ」「ん?」「でも、どうしたら…」「う~ん…。あっ。富士山!」「富士山?」。つー姉ちゃんと鞠ちゃんが遠くに見てた富士山。

「そう、富士山。何の感情も持たずに、富士山の事だけ考えて、走る。ただ、足を進める」「富士山…。うん」「ねっ」「うん」。当然ながら富士山はCGです。

「おいおい、お前ら結局出んのけぇ」。つー姉ちゃんと鞠ちゃんが勇ましく立ってた二人三脚のスタートライン。

「何つぶやいてんでぇ?」「さぁな」。

「ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん……」。

「位置に着いて…。よ~い」「ふじさん、ふじさん…」「ドン!」。二人三脚のコースを回ってみました

「いちに、いちに、いちに…」「行け~!」「頑張って!」「いちに、いちに、いちに…」「ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん…」。

「ほら! ほら!」「行け~!」「ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん…」「やった! 抜いた! 頑張って~!」「ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん…」「楽勝だな、兄ちゃ!」「ああ!」「いいぞ! 頑張りっせ~!」「ちょっ…兄ちゃ!」「ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん…」「正雄!」。

「ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん…」。

「ふじさん、ふじさん、ふじさん、ふじさん……」。

「頑張れ…。頑張れ! とと姉ちゃん!」。

「ふじさん、ふじさん…」。

「頑張れ!」。

「頑張って~!」。

「とと姉ちゃん! 頑張って! とと姉ちゃん!」。

「どうだったのかな…」「分かんない」。つー姉ちゃんと鞠ちゃんがぶっ倒れてたのはこの辺り。

つー姉ちゃんと鞠ちゃんが元気になったよっちゃんを見つけたグランド。

「おめでとうございます。3着だに」「3位か…。まあ、あのバカ兄弟に勝っただけでもよしとしよう」「うん」。

「くそったれ~! 兄ちゃが焦るからだ!」。

「うるせえ! 何の用だよ?」「お礼を言いに」「あ?」「あんたたちのおかげで鞠ちゃんがやる気になってくれたから」「こんなんまぐれだからな。次やったら勝つのは…」。

「あ~! あ~! うわ~血出てるじゃない!」「こんなん唾つけときゃ…」「ちょっとちょっと…」「何すんだよ?」「すぐにきれいにしないとばい菌入るって小学校の時習ったでしょ? うわ~痛そう」「大丈夫?」。

「とと姉!」「えっ?」「何してるの? お米取りに行こう」「えっ?」「3位でも5升もらえるんだって」。

「そうなの? あっ、自分でやって」「おう…」。

運動会のシーンは、自分がロケ地巡りをはじめて最長の、約10分間同一箇所ロケシーンの放送でした。途中回想シーンがありましたけど、通常は長くても数分、短いので1秒無いくらいなんです。だから、これだけ長いとカメラでシーンを再現するのが結構大変でした。

今日は、自分が見学している間にも二組の見学のかたがいらしてて、どちらもとと姉ちゃんを観て来られたんだそうです。山間の奥まったところなんですけど、だからこそひきつける魅力があるのかもしれませんね。

次は浜松、かな?。