ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2015J1リーグ2ndステージ第5節FC東京vsベガルタ仙台@味スタ20150729

2015-07-30 17:06:32 | サッカー

学校が夏休みに入りました。子どもたちがはやくも真っ黒で、体から太陽の匂いが立つほどです。

おとなは予定のなかで暮らしていますから、夏はあっと言う間に過ぎていく気がしますね。もう7月もおしまい。

7月最後はミッドウィーク開催。夏の中断前のラストマッチです。国際マッチデーとは言え、8月の週末をひとつ削られるのは興行的には痛いでしょうし、行けないファンは残念です。

2ndステージもあっと言う間に5節。ゴールデンウィークに対戦した仙台との再会です。

本日のYou'll Never Walk Alone♪

先日の調布の小型機墜落事故で犠牲になったかたのために、試合前に黙祷がありました。ご冥福をお祈りいたします。

やっぱり週末開催が良かったなと思わせるような、今年最高のパフォーマンスでの快勝です。もっとも昨年のほぼ同時期にあった仙台戦が約15,000で、今日が約17,000でしたから、むしろ可能な限り多くのサポーターが観ることができたと言ったほうがいいのかしら?。

東京は宏介が強行復帰です。秀人がサスペンション。フレッシュな顔ぶれで臨みます。布陣はスクエアな4-4-2。GKは権田。CBは今日はモリゲとまる。SBは徳永と宏介。ボランチはヒデとヨネ。メイヤは右にたま左に羽生。2トップはサンダサと遼一です。

仙台は2ndで未だ勝利がありません。にもかかわらず布陣をあまり代えないので、どこかテストをしているように感じます。シフトは東京と同じくスクエアな4-4-2。GKは六反。CBは次郎と博文。SBは右に菅井が戻り左は石川。ボランチは富田とキム・ミンテ。メイヤは右に梁左に金久保。2トップは金園とハモン・ロペスです。

試合はロングフィードの応酬で、互いに様子見から入ります。

先に仕掛けたのは仙台でした。5分頃からサイドアタックを見せはじめます。仙台のアタックはポゼッションスタイルです。特長は、ポジションごとの配置の工夫の組み合わせにあります。ボランチは縦関係です。富田がオーガナイザーで、ミンテは攻撃に加わります。メイヤが内に絞り、バイタルエリアのアクセントハブになります。両SBを高く位置取らせ、ここを基点とすることが、仙台の基本的なアタックプロセスです。

前線の動きはシステマティックで、一見複雑に見えます。2トップだけでなく、メイヤもゴール前に顔を出します。前線4人にミンテを加えた5人が、互いのポジションを被らないように連動します。この動きが、今の仙台では仇となります。

それではとばかり、東京も基本のアタックプランにモードチェンジします。これほどの相四つは記憶にないくらいの、似たようなプランの東京と仙台ですので、ピッチ上ではシンメトリーな絵面が展開されます。大まかに言うと、東京もSBが高い位置で基点を作るために、前線と中盤が連動します。ただ、細かい点で特長に違いがあります。もしかすると、この微小な差異が結果に大きく反映されたかもしれません。

まずボランチです。東京は仙台ほど明確に縦関係ではなく、ヨネとヒデは釣瓶の動きです。ただ役割は変えていて、ヨネが左右広くスウィープするのに対し、ヒデは半径15mくらいの可動域を基本的に動きません。このヒデのポジショニングが、チームに安定感を生むように感じます。

メイヤがバイタルエリア中央に絞るのも同じですけど、東京の場合は羽生に任せます。ポジティブトランジションで羽生がトップ下に位置取ります。なので、遼一とサンダサの落としを安定してつなげることが出来ていました。メイヤをトップ下に移動させることは、慶悟、ナオ、翔哉が入ったときも見せていました。ミステルはどうやら、シフトはどうあれトップ下を重要視する価値観なのかもしれません。慶悟、ナオ、翔哉が割とダイナミックにポジション移動するのに対し、さすが羽生は忍者のようにいつの間にかトップ下に入ります。結果的にゴールはセットプレーとカウンターでしたけど、羽生のポジショニングとボールの動かしかたの妙味が試合に好影響を与えていたと思います。

一方のたまは、チームに縦の推進力を産み出すタスクを担います。羽生、あるいは高い位置でボランチにボールが入ると、たまは迷わず裏を目指します。たまのランは、これまで割合自由で、感性のまま広範囲に走る傾向にありました。それがチームに躍動感を与えるのですけど、今日は横は封印してひたすら縦を意識していた気がします。加えて、トップや羽生からの落としを受けられるように、味方との距離感も意識していたようです。

羽生が内に絞るもう一つの理由は、いわずもがなですけど宏介です。今日は強行出場でした。心配でした。ランは控えめにしていたと思います。羽生が開けた高い位置からのアーリークロスは、さすがの精度でした。そして宏介がさっそく魅せます。

9分。サンダサが博文に倒されて得た、宏介の右FK。東京は新しいパターンです。ペナルティエリア中央に、ニアから遼一、モリゲ、まる、ヒデ、サンダサが横陣です。仙台はフルゾーン。ゴール前に5枚を並べて、3枚のストーンが東京の間を埋めるように置かれています。ただゾーンですから、細かい動き直しに対応できるかが勝負を決めます。結果的に、ゾーンの弱点が露呈されます。モリゲがミンテの背後から一瞬前に出ます。これを博文が確認してモリゲの前に出ようとしたところで、モリゲは博文の背後を取ります。そこにピンポイントで宏介が合わせました。東京1-0仙台。

宏介-モリゲのホットラインが、リニューアルして復活です。モリゲを隠すのではなく、あえてモリゲとの1on1の状況を作らせ、ガチ勝負を挑む。1stよりモリゲのセットプレーゴールに、清々しいドヤ感を感じるのは気のせいでしょうか?。今日は、前節昌子にドヤ顔ヘッドをみまったばかりなので、格別です。

今日の東京は、先制してもリトリートしません。試合後に、今日は安心して楽しく見られたという意見が多かったのは、このためだと思います。ただ、プランは少し変わります。てか、受け身に回る姿勢は基本的に変わりません。違いは、フォアチェックが面白いように決まることです。東京はスクエア気味に網をはります。その中盤の網に次々と仙台のパスがかかります。今日の青赤丸は大漁です。所以はもちろん東京の守備陣が集中していて、なおかつコレクティブだったこともありますけど、むしろ仙台の攻撃がイタいほど素直過ぎたことにあると思います。

さきほど仇と表現しましたけど、仙台は攻撃のコレクティブネスを意識するあまり、アクセントがありません。誰をとってもムービングする方向とリズムが一緒です。加えて攻撃の起点が富田に固定されています。つまり、いつどこにパスが出るのか、素人がはた目に見てもイメージできるほど、仙台は順目の攻撃に偏ります。

なので、東京は中盤でインターセプト、あるいはコンタクトからのトランジションが安定してできます。ということは、東京の主武器であるショートカウンターを繰り出し易い条件が整っていたわけです。

遼一とサンダサに加えて、裏を意識できるたまをチョイスしていたミステルは、慧眼だと思います。そうして、この流れのままに理想的な追加点が生まれます。

23分。徳永が前線のサンダサに送ったフィードを博文がカット。たまが寄せる前に追いついた石川がスライディングで富田に渡そうとします。これをヒデが狙います。ちょっと距離がありましたけど、石川のパスが流れ、富田がトラップしたところにヒデが寄せることができました。富田のトラップをカットしたヒデは、そのままドリブルで前進。アタッキングサードに入ります。この時仙台はボールサイドに寄ってますけど博文、次郎、菅井がいます。ところが全員ボールウォッチャーになっていました。博文の背後のサンダサ、博文と次郎の間を狙う遼一から一瞬目を離します。これが致命的でした。ヒデの選択は遼一です。ヒデのスルーはちょっと短かったですけど、遼一は博文より先に触れ、さらに寄せてきた次郎の足に当たって跳ね返ったボールが運よく遼一に戻ります。抜け出した遼一は、六反の動きを確認してから、ゴール左隅に決めました。東京2-0仙台。

先月の湘南戦以来ひさしぶりにスターターのヒデがゴールに絡めて嬉しかったです。ゴールにつながる有効なトランジションはあのタイミングしかなく、試合を通じてもベストトランジションでした。遼一の足元に出したのは、狙いなのかミスなのかわかりませんけど、遼一の粘りとテクニックが光ったゴールでもあります。

ヒデについて。ヒデが入るとチームに安定感が生まれるという印象は、前述の通りです。ヒデはクラシカルなボランチです。中盤で優雅に舞い、それほど剛性を感じません。けしてコンタクトが弱いという意味ではありません。プレッシングも積極的です。もしするとヒデのなかには確固としたサッカー感があるのかもしれないなと思いました。ヒデが入ることでチームに安定感が生まれる所以は、ヒデのポジショニングだけでなく、シンプルを旨とするプレースタイルにもあると思います。以前も触れたことがあるのですけど、ヒデは基本的にワンタッチでパスをさばきます。そのための準備として、常に視覚情報を360度サーチしています。これにより、自分のポジショニングとパスコースをダイナミックに探し続けているのでしょう。もちろん下地としてボールを失わないテクニックを持っていないとチームからの信頼感は得られません。かねてクラシカルなボランチは数多く見てきました。その極みがヤットです。と同時にデビュー時の騒がれかたに反してトップレベルを維持できなかった選手もいっぱい記憶しています。彼我の差は、突き詰めると視覚情報の収集力と解析力、それを実現するテクニックだと思います。おそらくこれは、試合経験のなかでしか得られません。偶然か意図か、自分が観たヒデが出場した試合は、プレッシングを軸とするチームではありませんでした。トップレベルのハイスピードのなかでヒデのサッカー感を維持できるのかが課題でしょう。愛らしいルックスも素敵ですし、なにしろ成長を見守りたい、希望にあふれる選手です。

東京はフォアチェックを基調としたプランを崩しません。故にいい意味で試合が安定します。東京オーガナイズのまま、さらに理想的な追加点が生まれます。

34分。ペナルティエリア付近のまるのクリアをサンダサが前方にフリック。遼一に送ります。次郎が先に追いついてヘッドで博文に渡そうとしますけど、これを遼一がカットして抜け出します。仙台陣内に入りドリブルで一気にアタッキングサードです。ペナルティエリアに入って遼一は、寄せてくる次郎を右足ワンフェイクでかわしてから、六反の動きを見てループで決めました。ゴラッソ。東京3-0仙台。

仙台の守備はリスクマネジメントを前提とします。以前はプレッシングスタイルでしたから、改革の最も顕著な取り組みは、リトリートでしょう。基本的に4+4+2の守備網を維持します。トランジションポイントはサイド。相手に後方でボールを回させ、ホスピタル気味にSBに入ったところでようやくプレス。縦コースを空けて、SBもしくはボランチでトランジションするのが狙いでしょう。なので、守備陣形はとてもコンパクトです。ただし、攻撃加重の場合、局面の守備がルーズになり勝ちです。これは人数をかけたコレクティブな攻撃を志向することに原因があると思います。中盤に富田ひとりを残すシーンが時々見られました。

加えて守備陣の1on1の強度不足も感じられました。今日の場合は博文が狙われました。前半は東京が理想とする内容のまま終了。

後半頭から渡邉さんが動きます。ロペスに代えて奥埜、博文に代えて二見を同時に投入します。石川が左CBに入ります。最終ラインの強度を上げる意図でしょう。ロペスについては、結局ポストも収まらずチャンスにも絡めませんでしたから、アジリティ系の選手を入れてみるということだと思います。いずれ、仙台のサッカーに変化はありません。

しばし様子を見て、ミステルが動きます。サンダサに代えてナオを投入。流れがカウンター基調になったことと、サンダサのコンディションを考慮したのだと思います。珍しくミステルが基本的なゲームプランを変えません。結局最後まで変えませでした。こんな試合は、たぶんミステルが来てから初めてだと思います。それほど今日は、思い描く通りのサッカーが出来ていたのでしょう。ミステルも気持ち良かったんじゃないでしょうか。

渡邉さんが動きます。ミンテに代えて野沢を左メイヤに投入します。金久保が右に回り、梁がボランチに下がります。これで仙台のサッカーがドラスティックに変わり、本来の仙台らしさが蘇ります。渡邉さんは2nd開幕以来ミンテをスターターで使い続けています。前半での交代は唯一前半でリードされてた第1節のみ。これはつまりミンテ育成計画中なんだと理解できるでしょう。ミンテはサイズがありますし運動量ある。なかでもパンチの効いたシュートは魅力です。でもまだ見た限りではプレーが洗練されてないし余裕が無いように感じます。

厳しい言い方ですけど、ミンテが下がって仙台が格段に良くなります。もともと富田はオーガナイザーというより攻撃に絡むシャドウ的な動きを得意とする選手です。アンカーにパスを散らせる梁が入り、使う側と使われる側の関係が整理されます。

さらに攻撃の基点を左右逆にしたことがはまったかもしれません。野沢は可動域が狭くなり組織としての流動性を失いますけど、その分味方のターゲットとし易いと思います。

さらに、金久保が右サイドで元気になります。理由はわかりませんけど、感覚的に右のほうが合うんじゃないかと思います。そしてこのアジャストが奏功します。

68分。ポゼッションの流れのなかで、野沢がアタッキングサード目指して左サイドでチャレンジしますけど、たまに追われて戻します。二見、石川と渡り、戻ってきた梁に入ります。梁はターンしてルックアップ。前線では奥埜が抜け出ようとしてますけど、まるがマークしてます。金園はモリゲがケア。縦を諦めた梁は、中央の富田に渡します。この時、奥埜と入れ変わる形で金久保がポジションを細かく修正してました。宏介はボールウォッチャーで金久保の動きをケアしていません。富田はバイタルエリア中央にきた金久保に送ります。金久保はそのままドリブルで進撃。アタッキングサードに入ります。バイタルエリアを開けっ放しにしていた東京は、羽生が金久保に気づいてフォローしますけど、一歩遅れました。スローイングのカットから実にパス13本をつないだ、まさに渡邉仙台が目指すゴールでした。東京3-1仙台。

このゴールをこそ、渡邉さんが描く理想形なのかなと思いました。ポポ東京を経験した立場でちょっとだけ言うことをお許しいただくと、最先端のサッカーはスピードに利点を求めます。高ポゼッションのサッカーは、優越感に浸れますけど、真逆のガテン系の下剋上に会い易い脆さも合わせ持ちます。それを翻すためには、結局はタレントに依存してしまいます。

あえて言うと、この試合唯一の東京のモードチェンジは、失点後でした。ポゼッションで崩されたのはさすがにショックになりかねないので、あらためて守備網を堅く整えます。なので変化と言ってもマイナーです。

ミステルが動きます。たまに代えて拳人を投入します。たまのコンディションと拳人の経験を考慮したのだと思います。この辺りから、そろそろミステルは勝ちを意識しだしたのは明らかでした。

仙台をいなし順調に時間を経過させます。危なっかしさは皆無でした。最終盤にアクシデントが起きます。ロングスプリントのチェイスで足を痛めた羽生に代えて陸を同じ右メイヤに投入します。

以降、仙台の攻撃が再度活性化することはありませんでした。このまま試合終了。東京3-1仙台。

遼一のシュワッチ

仙台の改革は、具体的な形が見えてくるほどに整いつつあるようです。ちょっと逆行感はありますけど、今のJ1では得意なサッカーに変貌しようとしています。仙台の編成力で成し得たら賞賛に値します。仙台との対戦がますます楽しみになるでしょう。外様の余計な妄言ですけど、仙台がととても心配になってます。仙台にはJ1に居続けて欲しいですから。改革の方向性の是非を問うのではなく、選手もスタッフもサポーターも信じるだけだと思います。

東京に待望のエースが降臨しました。遼一の好調は本物です。流れのなかでのポストの安定は、相手を選ばず波がありません。加えてゴールの感覚も蘇ってきてる気がします。今日のループシュートを観てそう感じました。ループは状況が見えてないと打てませんから。

もはや迷うことなく言えますけど、4-4-2で落ち着いていいと思います。慶悟、梶山、宏介に続いて羽生までも怪我が心配ですから、トップ下的なプレーの具現者不足が懸念されますけど、チームとして一番しっくりくるようです。

それから、あらためて先制と追加点の効用を強く意識させられました。リトリートもいいけど、試合を落ち着かせる一番の特効薬は、やっぱりゴールですね。リトリートしつつもゴールへの狙いを保ち続ける今日の試合内容をモデルにして、フレームワークにまで昇華する取り組みをして欲しいと思います。

国際マッチウィークの中断に入ります。甲府は参戦しませんので、しばらく東京ブログをお休みします。ごめんなさい。次回は第7節のガンバです。皆さん良いお盆をお過ごしください。


2015J1リーグ2ndステージ第4節鹿島アントラーズvsFC東京@カシマ20150725

2015-07-26 15:04:18 | サッカー

東京は梅雨明け宣言がありまして、いよいよ夏本番を迎えます。連日の猛暑が続いていますし、暑気による事故が毎日報道されています。皆さまどうぞどうか、くれぐれもご自愛くださいね。

2ndステージは遠征が少なく、鹿島、甲府、名古屋、広島。甲府は不参戦を決めていまして、名古屋は行きますけど広島は迷い中。鹿島にはナビスコカップベスト8にも行く予定です。

というわけで、今年残り数少ない遠征の、鹿島詣でございます。鹿島神宮で祈願すると負けるので、今年は素通りです。

これぞJ1という、ここしばらく味わえなかったひさびさの好マッチでした。最後は、監督が変わったばかりの鹿島の願いに押し切られましたけど、遠征した甲斐を十分に感じられました。

東京は大幅な布陣の変更を強いられます。慶悟に続いて梶山と宏介が長期離脱しました。実質一ヶ月くらいはかかるかなと思います。梶山も宏介も、今のチームには不可欠な攻撃の寄る辺ですから、ある意味で1stからの編成変更よりも大きな痛手です。とは言え悔やんでも仕方がないので、優勝に向かって、サポも含め前を向いていくべきだと思います。幸いチームはむしろ活気が漲っているような気がします。今日は懐かしいシフトで望みます。4-3-1-2。GKは権田。CBはモリゲとカズ。SBは徳永と今日は左にまるが入ります。3CHは右から羽生、秀人、ヨネ。トップ下に河野が戻ってきました。今日の2トップは遼一とサンダサです。

鹿島は直前にトニーニョ・セレーゾ監督が解任され、石井さんが新しく就任されました。鹿島の日本人監督は、実にJリーグ開幕以来。鹿島は鹿島イズムの継承者を多く輩出していて、すでに相馬さん、奥野さん、秋田さん、奈良橋さんなどが各カテゴリーで指揮を取った経験をお持ちです。ただいずれも本家鹿島以外での経験。鹿島の期待がどこにあったのかがようやく見えたというか、鹿島サポさんなら常識なのかもしれませんけど、自分はメディアに疎く、正直石井さんのチョイスにはびっくりしました。ただ、今日の闘いかたを見る限りは、石井さんはかなりの知将だと思います。

さてシフトですけど、基本的にセレーゾさんのラインを継承します。シーズン途中での就任で編成の自由が効かないこともさることながら、鹿島が常に鹿島であった財産が、ここに来て発揮されているような気がします。自分は鹿島のアプローチをとてもリスペクトしていますし、かくあるべしと羨ましく思います。シフトは伝統の4-2-3-1。GKは曽ヶ端。CBは昌子とファン・ソッコ。SBは右に今日は伊東が入り左は修斗。ボランチは岳が戻ってきて満男と組みます。WGは左に今日は充孝が入り、右は康。トップ下は土居。1トップは赤崎です。青木のボランチは岳の怪我のスクランブル。カイオと充孝の選択は、豊川を含め競争ポジションのようです。なのでセレーゾさんからの布陣のアジャストは大伍と伊東のチェンジくらいです。ちょっと大伍は切ない気がします。

ただ、東京にとってはカイオではなく充孝を起用されたことが誤算だったのではないかと、試合の流れを振り返ると思います。石井さんの選手選択の傾向がわからないのですけど、もしかするとプランに応じてカイオ、充孝、それに豊川を使い分けるかもしれません。テイストが異なる左ウインガーを持っていることを、今年の鹿島のストロングポイントに仕立てようと考えているような気がします。

今日の試合は、大まかに四つのパートに分けることができます。序盤の東京優勢と前半の鹿島オーガナイズ。後半の東京の逆襲と終盤のオープンファイトです。まずは東京の優勢な時間帯から。

試合は東京の流れで入ります。東京は左サイドを主戦場に捉えます。まるにボールを集め、三つのパスアングルで攻撃パターンを作ろうとします。ライン際に立つヨネへの縦パス。サンダサに直接送る長いパス。それから秀人です。序盤の東京は、ヨネが左ライン際、河野がバイタルエリアを右に流れることで、満男と岳を左右に分断できていたので、まるがアタッキングサードのサンダサへダイレクトな縦パスを入れられていました。サンダサは前線で基点になれるので、ペナルティエリアに進出する攻撃を形作れていました。

ただこれは、おそらく鹿島には織り込み済みのことだったのではないかと思います。鹿島も右サイドを主戦場にします。ガチの喧嘩四つです。東京対策というよりかは、もともと鹿島は右で作って左で仕留めるスタイルですので、必然の激熱バトルです。鹿島は康にパスを集めます。この康の使い方とポジショニングが、鹿島のオーガナイズを引き寄せます。康はまず、ライン際に高く位置取り、マッチアップするまると直接コンタクトします。鹿島が康を基点にすることは承知の上なので、まるはタイトにマークします。ただこれは、鹿島と康の罠その1です。

やがて15分を過ぎると、康は罠その2を仕掛けてきます。今度は、康はやや下がり目にポジショニングします。タイトマークの感覚のままでいるまるは、自然におびき出されます。そうです。まるの背後にスペースができます。ここに、康とクロスオーバーして伊東が襲いかかります。鹿島の狙いはここにありました。康からダイレクト、あるいは康を囮にして満男や岳から伊東にスルーが送られます。抜け出した伊東がクロスをゴール前に送るのが、鹿島の一つの形です。

ただこれも、今日の鹿島の一連のプランのひとつに過ぎません。20分を過ぎると、鹿島は追い手を増やします。右で形が作れるようになると、それまで秘せていた左をいよいよ起動します。伊東を攻撃参加させることで東京に左を意識させます。さらに東京を守勢に回させます。もとより東京は自らの意思で守勢を選ぶので、鹿島の狙いと東京の癖がシンクロした形です。これで鹿島が完全にイニシアチブを握ります。

こうなると鹿島は鹿島になります。ポゼッションを基調とした、横幅いっぱいに使う、独特のダイナミックな左右のサイドアタックで東京を網にかけます。かつて何度も苦渋を舐めさせられた、強いころの鹿島が蘇りました。このことだけで、監督交代の価値はあったんじゃないかと思います。

まず前線の二人の動きに特長があります。赤崎が先陣をきって裏を狙います。それにやや遅れて、あるいはダイアゴナルにクロスオーバーしながら土居が続きます。土居はトップ下にいますけど、トラディショナルなゲームメイカーのイメージはなく、セカンドアタッカーです。鹿島にはボールを持てて動かせる選手が中盤に3人もいますから、むしろ土居のようなシュートに絡むラストピースとしての役割がぴったりしているのだと思います。この赤崎と土居の動きで、CBに後方を意識させます。そうしてバイタルエリアにスペースを作っておくことが鹿島の狙いです。そこに康と充孝が入ってきます。左右で役割が異なります。康はどこにポジショニングしても、アタッキングサードでの基点の役割は変わりません。充孝は、カズと徳永の間のスペースを狙って縦に仕掛けます。つまり赤崎と土居に続く第三に動きを見せます。この動きはカイオには無い、充孝の個性です。

充孝がインサイドからペナルティエリアを狙うということは、言い換えると左ライン際は修斗のためのスペースとして用意することを表しています。ポゼッション率が高まり鹿島がイニシアチブを握ると、修斗が積極的にアタッキングサードに顔を出します。

仕上げは岳です。満男をアンカーに残し、岳は中盤を広範囲に動きます。時に康と絡み時に充孝にスルーを送り、また時にこぼれ球を狙ってミドルを打ち、あげく中盤から中央の赤絨毯をドリブルで華麗に舞ます。鹿島が完全にオーガナイズすると、岳の魅力てんこ盛りの夢舞台になっていきます。そして、鹿島の流れのままに岳のショーが始まります。

30分。アタッキングサードに入った付近の中央、岳がフリーで持ちます。岳はペナルティエリアにかかる辺りにいる赤崎に縦パスを入れます。この時充孝が徳永を連れてカットインしてきていてます。カズのプレスが無くなんなくポストを受けた赤崎は充孝に落とします。充孝はシュートを試みますけど、これはケアに入ったカズがクリア。左にこぼれていくボールを赤崎が追って拾い、上がっていた修斗に渡します。この時このエリアには鹿島の選手しかいません。もう一人岳もイーブンボールを追っていました。徳永は先ほどの充孝ケアで中央に来ています。右サイドは羽生がケアしていましたけど、赤崎のポストに釣られ内に寄せています。修斗は岳に渡します。サンダサが戻ってきますけど時すでに遅し。精度と威力の高いミドルシュートがある岳がターン。ゴールと権田の位置を確認する十分な時間を得て、右足を振り抜きグラウンダーのシュートを狙います。これがクリアを試みて飛び込むカズの足にあたってコースが変わりました。鹿島1-0東京。

岳がシュートを撃つ前から、一連の動きから岳のゴールが見えました。鹿島にポゼッションを明け渡す恐ろしさが滲み出るゴールです。

これを受け、ミステルが手を打ちます。羽生とヨネを左右入れ替えます。左でヨネを基点にしようとして上手くいかなかったので、まずは攻撃よりも守備を優先するという前提でしょう。さらに羽生とヨネをやや下がり加減に位置取らせます。秀人がやや前に出る三角形の中盤になります。秀人が上がるというよりも、羽生とヨネにバイタルエリアをケアさせようとしたのだと思います。羽生は康対策。ヨネに修斗を見させ、徳永を充孝に集中させる意図だと思います。

これが一応は機能して、イニシアチブを与えつつもなんとかしのぎます。前半はビハインドのまま終了。前半のプランのままではほぼ為す術が無さそうに感じられました。プラン変更を余儀なくさせられるだろうなと思っていました。

後半頭からやはりミステルが大幅に動きます。カズに代えて陸を右SBに投入します。徳永が左に回ります。モリゲが右CB。まるが左に入ります。同時にシフトも4-4-2に変更します。河野が右メイヤに入ります。2ndに入り、4-3-3や4-3-1-2と、ミステル東京的には懐古主義的なシフトを試しています。選手の組み合わせを探っているのだと思います。今日はもう一度河野を使ってみようということだと思います。ただ、昨年と違うのは、攻撃の組み立てはともかく、遼一とサンダサのポストは安定しているので、トップ下を使うならシュートを撃てる選手のほうがベターだと思います。

さらには、今日も秀人が狙われていました。アンカーの位置からボールを動かすのがミステルの3CHの基本的な形だと思いますけど、これは秀人の個性に必ずしも一致しないプランだというのは、もはや1年半やってきて明白だと思います。誤解無きようにフォローすると、秀人には抜きん出たストロングポイントとなる個性があります。それを活かすことがベストなチョイスだと思いますし、チーム全体が活性化すると信じます。

というわけで、ミステルが工夫します。まず河野のポジションです。オリジナルの4-4-2はスクエアに並びますけど、右に入った河野はあえて一人だけ高めに位置取ります。おそらく修斗対策だと思います。河野のポジショニングがミステルの宣戦布告だと思います。つまり、鹿島にポゼッションを与えないこと。そのためには鹿島の主戦場であるサイドを消すこと。左右の選択では、独力での攻撃を任じられている修斗を選びました。河野が意図的に高く位置取ることで、当然河野と陸の間にスペースができるリスクがあるのですけど、同時に修斗を閉じ込めるメリットもあります。結果的に、修斗の封じ込めます。

もう一つミステルが策を施します。ボランチを縦関係にします。ヨネをアンカー気味にバイタルエリア左右を広範囲にケアさせ、秀人を積極的に攻撃に絡ませます。秀人は、中盤から右サイドにダイアゴナルに縦進撃する動きを繰り返します。おそらく満男を右に引っ張り、バイタルエリアの一角をこじ開ける意図だと思います。

さらには、陸を投入した直接的な意図としては、やはり陸の攻撃力でしょう。1on1の守備に不安がある陸ですけど、攻勢に入ったときの躍動感のある動きは、攻撃を活性化させます。実際に、顕著にはこの三つの策で、鹿島のポゼッションを封じることに成功します。まったくサッカーとは繊細なスポーツです。さっきまで完全に鹿島が握っていたイニシアチブが、今度は東京に移ります。そして試合は第3パートに入ります。

前半だけ観ると鹿島の不調が信じられないのですけど、守勢に回った時の脆弱性が今の、てか近年の鹿島の問題なのではないかと感じました。前線のちょっとしたダイアゴナルランで、簡単に最終ラインがつられ、ギャップができます。これは、サンダサをソッコがマンマークしていたことが影響していると思いますけど、その場合の守備ラインとしてのフォローのポジショニングが十分に整理できていないのでしょう。昌子の孤軍奮闘により事なきを得ている部分も大きいと思います。なんとなくですけど、SBの強度不足が、強かった頃の鹿島と比較した課題なのかなと思います。

この状況で、ミステルが先に動きます。サンダサに代えてバーンズを投入します。鹿島を押し込めていたので、ポストプレイヤーは二枚いらないと思ったのでしょう。さらにはシューターを入れる。ようするに決めに行ったのだと思います。

ここで石井さんが初めて動きます。充孝に代えてカイオをそのまま左WGに投入します。流れを少なくともイーブンに持っていき、試合を安定させようという意図だと思います。

このカイオ投入は、いろんな解釈ができますので、好みに応じて感じてもらえると面白いと思います。ネガティブに見ると、カイオは連動性よりも独力突破を好む選手とするならば、アンチコレクティブプレイヤーと捉えることができると思います。なので、鹿島のサッカーをするためにスタートでは使わなかったとする解釈。それとは逆に、カイオはどのような状況であれ一人でもボールを持てる選手なので、引き加減になった時に長いボールをカイオに預け、状況を打開する基点と捉える解釈。いずれにしろ、鹿島はカイオ頼みに傾倒します。おそらくこの時点では、カイオで時間を作って持ち直し、あわよくば逃げ切りを視野にしていたと思います。加えて、陸が充孝に1on1で簡単に抜かれたシーンが数度あり、カイオに預ければチャンス有りとシンプルに考えたところもあると思います。

この時同時に、ミステルが動きました。河野に代えてたまを同じく右メイヤに投入します。鹿島の攻勢を止めることに一定の成果があったので、本来のメイヤであるたまを入れてバランスを整えたのでしょう。

どちらかというとコンサバティブな選択をした石井さんと、アグレッシブなミステル。この局面の判断の軍配は、ミステルに上がります。

70分。自陣左奥の権田のFKから。権田のロングフィードは直接前線の遼一へ。遼一は昌子を背負いながらフリックを流します。この時バーンズが、遼一の裏に向かってダイアゴナルに入ります。これにソッコがついていきます。ソッコはバーンズの前をとったので、バーンズをカバーしながら曽ヶ端に流そうとしたのでしょう。この判断ミスをバーンズがつきます。バーンズはボールのバウンドを見て、ソッコの背後からゴール前に抜け出します。そのまま冷静に右足ダイレクトで合わせました。鹿島1-1東京。

サンダサとバーンズ。今のところスターターを争う関係にありますけど、先にピースとして溶け込んだのはサンダサです。少し先を越された感のあったバーンズの来日初ゴールは、チーム活性化の意味でも大きな好影響があると思います。ゴールへの嗅覚がないとできない動きでしたので、ゴールゲッターとしての期待が高まります。

ある程度、あるいは大いに予想されたことですけど、試合は最終パートに入ります。東京が攻撃モードからイーブンモードに戻ります。具体的には、秀人の縦の動きが無くなりました。このため両サイドバックの攻撃参加も頻度が少なくなります。鹿島の対応力を含め、どのくらいマジックポイントが残っていたかわかりませんけど、できれば逆転できるまで攻撃モードを維持して欲しかったなと思います。前節顔を負傷した秀人ですから、必ずしもコンディションが万全ではなかったのかもしれません。でも前述した秀人の魅力の一つは、フィジカルを活かしたゴリゴリした攻撃参加ですし、実際に鹿島が対応に苦労していたので、もうひと押しできたんじゃないかと思います。

さてこうなると、必然的に鹿島が息を吹き返します。と言っても前半のオーガナイザーとしての鹿島は戻ってきません。これがカイオ故だと思います。鹿島はカイオにボールを集めます。

ところが、これは東京にとっての織り込み済みだったと思います。東京がスタートからカイオが居ることを想定したプランだったのではないかと思います。まず陸が、カイオとの1on1に挑み、ほぼ全勝します。縦を消されたカイオは内に活路を見出そうとしますけど、カズと秀人がケアします。カットインにも陸が対処し、結果カイオは無力化できていました。カイオが入ると修斗はほとんど攻撃参加しません。てか、できないんだと思います。東京が前半の充孝と修斗とのコンビに混乱した様子から、そんな風に想像しました。

もしかして、深読みすると石井さんはカイオの孤立は想定の範囲内だったのかもしれません。カイオにボールが納まることを前提とすると、よしんば止められたとしても少なくともアタッキングサードに入ることができます。そうすれば、カイオ自身あるいはフォロワーが、シュートならずもセットプレーを得る可能性もあります。

というわけかどうかわかりませんけど、石井さんが動きます。赤崎に代えてダヴィを投入します。セットプレーと言えばダヴィ。ダヴィはサイズを活かしてコンタクトを挑みますから、セットプレーの可能性が広がります。

そして、最終局面に入り、このダイナミックなドラマの〆のシーンに入ります。

81分。岳の右CK。鹿島はゴールからやや離れた中央付近に、ゴール寄りにソッコとダヴィ。さらに離れたところに修斗、昌子、カイオが並び、飛び込んで来るパターンです。東京はニアの縦にストーンが4枚。マーカーはまる、カズ、モリゲ、陸、ヨネ。岳のキックモーションと同時に、ソッコとダヴィが飛び込みます。これにまるとカズがつきます。修斗とカイオは逆にステイ。つまりこの間にスペースができます。そこが鹿島の狙いでした。昌子は一度飛び出す動きを見せてマークのモリゲを引っ張ります。モリゲは昌子の前を取ろうとします。これが昌子の罠でした。昌子は三歩前進しただけで止まります。モリゲは前に取り残されます。そこに岳がピンポイントの精度とスピードのクロスを送ります。気付いたモリゲが昌子を確認するためにボールから目を離します。この動きを利用して昌子がモリゲを振り切って前に出ます。後はクロスに合わせるだけ。鹿島2-1東京。

鹿島の工夫と技術が詰め込まれたセットプレーでした。結果的には、石井さんの打ち手が奏功した形になりました。

後半アディショナルタイム。石井さんが仕上げにかかります。康に代えて青木をそのまま右WGに投入します。シンプルに逃げ切るため、守備の安定を意図したのだと思います。

カードを使い切り、新たなパートに持ち込む余力は東京にはありませんでした。試合はこのまま終了。鹿島2-1東京。

鹿島は、石井さんとの再出発に自信をつける船出になりました。試合後の選手スタッフの喜び様を見ると、リスタートにかけていたことがよくわかりました。それにふさわしい作戦とプレーだったと思います。

東京はいろんな組み合わせを試しますけど、なかなかフィットしませんね。ただ、絶望的な前半から打って変わって、見事なまでの打開を見せたことは、今後につながっていく好材料だと思います。願わくば、押し切るところと守るところのメリハリと、それをチームとして為す判断力を身に付けられると、どんな状況でも結果を残す、地力がついてくると思います。

広島が今節も勝って2nd4連勝です。ただ、広島は追えると思います。連覇した2012年は年間8敗、2013年は9敗。単純に割ってもステージで4.5敗程度はするチームです。広島は闘いかたを変えないチームですから、選手が変わってもその傾向は大きくは変わらないでしょう。さらには、ちょっとうがった見方かもしれませんけど、昨年取り組んでいた積極的な世代交代を、今年は少し控えめにしています。浅野、野津田に完全にシフトするのではなく、より結果を重視しているとも見ることができます。ようするに2012、13シーズンからの上積みはそれほど無いと思っていいでしょう。だから、2敗はまだまだ大丈夫です。まだ2敗程度はできます。

これから暑気が厳しくなって、疲労回復が難しくなります。どこかで省エネサッカーが必要になる試合もあると思います。願わくば、先制して、試合を楽に進められるようになるといいですね。


加賀健一選手ルーツを巡る旅 ―20150706 札幌―

2015-07-20 22:19:46 | 加賀さん

梅雨空の東京を脱出し、抜けるような青空の北海道は札幌、宮の沢にやってまいりました。ひさしぶりに再開いたします。加賀さんのルーツを辿る旅。今回は2005年と2006年の想い出を見つけたいと思います。

さっぽろ駅起点ですと、南北線大通駅で東西線に乗り換えまして、宮の沢行きのターミナル、宮の沢駅に参ります。改札を出て右手に向かいます。

コンサドーレサポさんにはお馴染みですけど、あらためて。こちらに進みます。

2番出口です。

エスカレーターを上ります。

2番出口。

左手に向かいます。

この交差点を左折。

まっすぐ進みます。左手に西友が見えます。

突き当たりを右折します。

赤レンガのモダンな建物が見えます。

石屋製菓の白い恋人パークです。

なかに入らないでパーク伝いに北に行ってもいいのですけど、せっかくなのでちょっとだけパークに入ってみます。

ちょうど薔薇が満開で、夢の世界でした。

できれば工場にも入ってみたかったのですけど、それは次回の講釈で(^o^)/。 

白い恋人パークの北側。

こちらも薔薇化粧です。まったく良い季節に札幌に来ました。

絵本のなかのような光景。

コンサドーレ札幌の練習場。宮の沢白い恋人サッカー場です。

コンサドーレのオフィシャルショップ、CONSA BASEです。

赤黒の聖地。

南側の入口の左手に、コンサドーレの歴代選手のプレートがございます。

2005年のメンバー。

加賀さんは、プロ4年目の2005年から2年間、コンサにローン移籍しました。当時の背番号は、No.15。

2005年は、J2リーグ31試合出場。天皇杯1試合出場。

2006年のメンバー。

秋田商業から2002年に入団した磐田では、結局J1リーグもヤマザキナビスコカップも天皇杯も3年間出場がなく、経験を積むために札幌にやってきました。当時の磐田は鈴木秀人さんと田中誠さんがバリバリでしたし、上本さんや西野さんもいましたから、出場機会を得るのは難しかったでしょう。振り返ってみると、ステップアップの象徴的な成功例ですね。

2006年は、J2リーグ44試合出場4ゴール。プロ初ゴールは4月15日の第9節湘南戦です。天皇杯5試合出場1ゴール。天皇杯ベスト4に貢献しました。

この2年間の活躍で磐田に呼び戻され、そのままレギュラーに定着します。加賀さんが飛躍するきっかけを得た、本当に貴重な2年間でした

それでは、加賀さんが21歳から23歳の青春期を過ごした場所を感じましょう。ピッチの南側です。白い恋人パークに隣接しています。

西側です。

北側。住宅街にあるのですけど、山と工場に周囲が囲まれていて、サッカーに集中できる素晴らしい環境です。

ピッチからクラブハウスに上がる階段。

メインスタンドです。練習見学の環境としては、おそらく日本一でしょう。コンサドーレサポさんの宝物だと思います。

メインスタンド上部の通路。

一部に暑さ避けのすだれがありました。

メインスタンド南側上部には、石屋製菓直営のレストラン梟巣(おうるず)がございます。このようなテラス席があって、食事しながら練習やトレーニングマッチを見学できます。まったくコンササポさんが羨ましい(*^_^*)。

加賀さんが2年間を過ごしたクラブハウスです。

ピッチに通じる出入り口。

正面玄関です。加賀さんは未来をしっかりと感じながら、ここを日々通っていたんでしょう。

現在のコンサドーレのメンバーで、加賀さん在籍当時を知る選手は本当に少なくなってしまいました。ミスターコンサ、レジェンド砂川誠選手は、自分が見学に来たすぐ後、7月17日にFC岐阜に期限付き移籍されました。

そして今や、上里一将選手だけが、当時の加賀さんを知る唯一の選手になりました。

いま加賀さんが所属する浦和レッズのレジェンドで、現在はコンサに所属する、言わずとしれた小野伸二選手です。声をかけて握手していただき、めっちゃ緊張しましたけど、感動しました。

初夏の札幌の清廉な空気が、今の大人の色気とはまた違う、ピュアな加賀さんを思い起こさせてくれました。自分のリアルな記憶にはないのだけど、こころのなかで躍動する加賀さんを想い描き、それを焼き付ける刻を過ごすことができました。 


2015J1リーグ2ndステージ第3節FC東京vsモンテディオ山形@味スタ20150719

2015-07-20 13:50:04 | サッカー

7月19日。関東地方でようやく梅雨明け宣言がありました。

それにしても不安定な予報の夕刻です。

本日は深川とむさしのカスーラ対決がありました。

いろんな意味でしんどくて楽しかった、4月の東北連戦シリーズを想い出す7月でございます。アウェイ山形が週末でよかったなと想いつつ、酒菜一さんに行けなかった後悔よ。というわけで、山形戦。

本日のYou'll Never Walk Alone♪

アクシデントが重なって作戦面でのプラスαが築けないなかでの、スコアレスドローです。

慶悟が負傷で離脱した東京は、シフトは前節と変わらず4-4-2。GKは権田。CBはモリゲとカズ。SBは徳永と宏介。ボランチは梶山と秀人。メイヤは右にヨネ左に翔哉。2トップはナオと遼一です。

山形は2nd開幕から4-4-2にしていたようですけど、今日はシフトを戻してきました。2戦連続ドローを成功と捉えるか勝ててないと捉えるかは難しいところですけど、現状に常に満足しない姿勢は、チームとして大切だと思います。シフトは3-4-2-1。GKは山の神。3CBは右から當間、西河、竜也。ボランチはアルセウと松岡。WBは右に宇佐美左にキム・ボムヨン。2シャドウは右に宮阪左にロメロ・フランク。1トップはディエゴです。

おい慶悟。残念過ぎるぞ、まったく。ようやく東京のエースの座を引き寄せる権利を持てた矢先の怪我は、慶悟らしいとも言えますけどもったいないです。東京は得つつあった新しい攻撃の軸を失った影響を、さっそく被ってしまいます。

序盤はロングボールの蹴り合いで様子見で入ります。イニシアチブの振り子を分けたのは、攻撃の構成力の差でした。

山形はとてもディシプリンが効いているチームですね。ギリギリとは言えJ1クラスの選手を集めていながらにして、これほどの割り切ったサッカーができるのは、やっぱり石崎さんの力なのでしょう。

山形の攻撃は、とにかくディエゴにボールを集めるところからはじまります。ディエゴのポストは、昨年や今年の春先と比べて格段に安定しています。ディエゴの技術が上がっていることもあるのだと思いますけど、なによりチームとしてのコンセンサスが安定を支えているのだと思います。ディエゴのポストはとてもシンプルです。空中戦の場合はフリック。胸や足元の場合は落とし。いずれの場合も、宮阪とロメロが必ず反応します。フリックの場合はシャドウは裏に抜けます。落としの場合は3m程度の間隔を保ち、つまりディエゴにキープを強いることなく素直に落としてくれるように促す距離に位置取ります。この連携がスムーズな場合、山形はかならずアタッキングサードまで進出できます。

アタッキングサードでの山形の特長は、とにかく攻めきることにあります。ディエゴの落とし、もしくは抜け出しに宮阪かロメロが反応して、手数をかけずにゴールを目指します。さらに攻撃の枚数をかけます。高い位置で基点が作れる場合、松岡が積極的に前線に顔を出します。

山形は攻撃モードを3つ用意しています。一つはディエゴのシンプルなポストを基点とした速攻です。もう一つはアルセウと竜也を軸とするポゼッションです。アルセウと竜也は、左右に長いパスを散らして攻撃ルートを探ることもできますし、前線に、後方からにもかかわらず決定機に直接結びつくようなスルーを送ることもできます。

アルセウと竜也がボールを持ったときの山形は、宇佐美とボムヨンを高く位置取らせます。WBは左右で役割が異なります。ボムヨンがパワーを活かして、足元でパスを受けてから強引に仕掛けるのに対し、宇佐美は長いパスを前目に出してもらってからのクロスを意識しているようです。

さてもう一つの攻撃モードが、山形を山形たらしめていると思います。當間の役割です。山形には攻撃で手詰まり感がありません。これは、閉塞感を打開しなければいけないような状況を作り出さないことにあります。言わずもがなですけど、東京はフォアチェックからミスを誘い、中盤でトランジションすることを攻撃の起点としています。山形はそれを避けます。てか、東京対策というよりかは、山形のオリジナルプランなのだと思います。いったんは竜也と西河が攻撃ルートを探ります。ディエゴに送る可能性が無いと判断した場合は、當間に預けます。當間は、トラップすることなく長いボールでクリアします。つまり、東京のフォアチェックがグリップするタイミングを、山形は見事にいなします。このメリハリが、山形をしてJ1で闘えるチームたらしめているのだと思います。

山形の守備は、いわゆる昇格スタイルとは少し趣が異なります。局面のタイトコンタクトは昇格スタイルの基本なのですけど、山形の守備は、それに加えてとてもコレクティブです。山形は守備陣形をとてもコンパクトに保ちます。ラインもけして下げ過ぎることなく、選手間の距離感がタイトです。なので、網目のほころびができ難いですし、トランジションのポイントも多く用意できます。

山形の凄みは、このけしてエコロジーではない闘いかたを90分間、間断なく継続できることです。まったく賞賛に値すると思います。残留が目標と口で言うのは簡単ですけど、選手はプロですから、個人の価値を最大化したい欲求は否めないと思います。外国人を含めてディシプリンを発揮できるのは、石崎さんの力もさることながら、山形の土地柄が成し得ているのかなと、彼の地の風景を想い出しながら感じました。というわけで、試合はほぼ山形がイニシアチブを握ります。

東京は慶悟不在の影響を払拭しきれませんでした。ただ、ミステルはある意味意図していたと思います。翔哉のスタートスコッドとしての起用は、必ずしもミステルのベストチョイスではなかったと思います。慶悟不在のなか、誰を選んでもベストではないでしょう。翔哉をベターと見たのは1st終盤からの流れからの選択だと思います。公平に選手を見、チャンスの目を潰さないミステルらしい起用だと思います。現状での翔哉は、アタッキングサードで前を向いて仕掛けられる状況で力を発揮できます。慶悟がビルドアップの基点であるのに対し、まだその役を担うタレントではありません。また東京の4-4-2は、慶悟とナオのダイアゴナルなロングランで遼一との絶妙な距離感を作ることで成り立っていますけど、翔哉はまだその感覚をつかめてないようです。もちろん翔哉は、バイタルエリアを広範囲に動いてチャンスメークできる能力を持っているのですけど、現状では終盤のスクランブルで活きる個性で、スタートから試合を作るものではありません。ただそれは、試合に出続ける積み重ねのなかで得る技術ですから、慶悟にかかった時間を思えば、翔哉には今日の時間で得た課題をしっかりと吸収してもらいたいと思います。

慶悟の離脱は、遼一の孤軍奮闘感を際立たせました。慶悟ほどの時間はかかりませんでしたけど、ようやく遼一がフィットしてきました。これまで遼一は、あえて体をはるポストに挑んできました。意図はわからないのですけど、そこから得たタイミングが、いまの充実を勝ち得ているのだと思います。マーカーから左右あるいは前後に少しだけポジションをずらすことで、コンタクトのタイミングを外すことができています。遼一が足元で持てることは、フォロワーを使うだけでなく、遼一自身がターンすることで推進力の起点になることができます。加えて遼一は、ミシュラン坊やのお腹のように吸収力が高いのだと思います。パートナーを選ばず、誰とでも組めて個性を引き出せる稀有な能力があるんじゃないかと思います。

ただ遼一だけでは攻撃の組み立てとして完成できません。大事なことは遼一との距離感でしょう。慶悟とナオの組み合わせが活きているのは、二人の遼一との距離感覚が良いからなのだと思います。

さてミステルが動きます。20分頃。最近シフトを固定する傾向にあったのですけど、ひさしぶりにアジャストします。4-3-3に変更します。アンカーは梶山。WHは右に秀人左にヨネ。WGは右にナオ左に翔哉。おそらくシャドウ対策だと思います。とくに宮阪と松岡。ディエゴとロメロはCBに任せるとして、2列目から攻撃参加する宮阪と松岡の動きを嫌ったのでしょう。ただこれで、重心が下がります。シフト変更の影響というよりかは、マンマーク気味に守備網を整えたためだと思います。

30分頃さらにミステルがシフトを変更します。4-3-1-2に変更します。ちょっと懐かしいですね。トップ下に翔哉を置きます。重心が下がったため中盤と前線の距離が空き、攻撃が繋がらなくなっていました。なのでトップ下にハブを置く意図だと思います。

今日の東京はアクシデントに悩まされます。直後に最初のアクシデントが起きます。松岡とのコンタクトにより左足首を負傷した梶山が下がります。羽生が左WHに入ります。ヨネが右に回り、アンカーは秀人です。プランはそのまま。

前半アディショナルタイムにふたたびアクシデントが起こります。宏介が元々心配な太ももの違和感で下がります。まるがそのまま左SBに入ります。短い時間でしたけど、前半のうちにまるが入れたことは、試合に馴染むために良かったと思います。1stの山形戦も最小スコアの厳しい試合になりました。その時唯一のゴールを決めた宏介が下がることは、虎の子のセットプレーの期待値を下げることになるので、正直今日は厳しい結果になるかもと思いました。

結果論ですけど、宮阪のFKが決まっていたらと思うと、今の東京の薄氷感が浮き彫りになる気がします。前半は山形にイニシアチブを握られたまま終了。

チームとしての完成度の差ゆえ、後半も流れは変わりません。

そこでミステルが動きます。翔哉に代えてサンダサを投入します。同時にシフトを4-4-2に変更します。ナオが右メイヤ羽生が左メイヤに入ります。ミステルのもう一つのベターチョイスはサンダサだったと思います。新潟戦のサンダサのマッチングは、新潟故という考えももしかするとあったのかもしれません。サンダサは縦への推進力を生んでくれます。懐の深いキープから後方からの上がりを引き出せますし、多少強引でもゴールを向いた独力の仕掛けもできます。なによりも、遼一との距離感がよく、これから熟成が進めば、フレキシブルに役割を分担できるような期待が持てます。

石崎さんが動きます。松岡に代えて中島を左シャドウに投入します。宮阪が一枚下がります。山形の凄みは、良くも悪くも誰を代えてもチームとしてのクオリティが下がらないことにあります。言い換えると違いを生む選手がいないのですけど、むしろそれこそが山形のストロングポイントだと思います。真夏の90分間を一定ペースで走り抜けられるならば、秋の目標達成も現実的になるような気がします。

東京のアクシデントは続きます。秀人が山形のCKの競り合いで頭部を強打したようです。早々カードを使い切っていたことも気になりましたけど、なにより蒸し暑いなかでの激闘のうえの負傷で、体調がとても心配でした。責任感の強い秀人ですから、かなり無理してピッチに戻ったと思いますけど、まだまだキャリアの途上ですから、くれぐれも自愛してほしいと思います。この時の警告は、正しいですけどさすがに判断の順番を誤った印象があります。サッカーのレフリングとして難しい局面だと思いますので、ぜひ教材にして欲しいと思います。

石崎さんが動きます。ロメロに代えて川西を投入します。これも意図は中島の時と同じ。言い換えると、山形におけるシャドウは競争ポジションなのでしょう。それに資するメンバーが揃っていますので、チームと試合を活性化する意味でも、有効だと思います。

最終盤、山形にもアクシデントです。當間の負傷で、純平が右WBに入ります。宇佐美が右CBに下がります。アディショナルタイムが長かったこともあり、東京の2トップがサイズのある選手だったので、正直なところちょっと期待しました。

ただ、試合に出る選手全員がハードコンタクトできる山形は、少々のスクランブルでは動じませんでした。スコアレスのまま試合終了。

山形は完成されたチームです。ハードコンタクトする、そして走る、タイトなスモールスペースを攻守に維持するという、昇格モデル三原則を保つだけではなく、山形としての個性を持っています。これは、J1レベルとして大切なことです。個性を持つことが、クラブのプリンシパルを生む原点になりますし、チームとサポーターの誇りへとつながっていくと思います。

とは言え、これだけ試合を支配しておきながら決定機をほとんど作れないのは、やはり東京の守備の堅さを表していました。山形がとにかくアタッキングサードを目指すのは、頼みの綱のセットプレーを意識していることは間違いないでしょう。なにしろ竜也と宮阪と二枚看板を持っていますから。宮阪のあのFKは山形サポさんのお酒のつまみになったことでしょう。

東京はここに来て負傷者が続出しています。慶悟も梶山も宏介も秀人も軽傷であることを祈ります。とは言え、もとより夏場は総力戦を強いられます。バックアップメンバーの力が必要な時が必ず来ますから、高い意識で取り組んで欲しいと思います。1stの浦和に次いで、今度は広島が一人抜け出しそうな好調さですので、直接対決まで粘り強くついていって欲しいと思います。

でもまずは、選手もスタッフもサポーターも安全第一。皆さん体調にはくれぐれも気をつけてくださいね。スポボラ、サポーター、運営スタッフは試合だけじゃなくそれまでの時間を炎天下で過ごしますし、今年実際に、マリノス、広島、川崎で事故が起きてますから、本当に身を守ってくださいね。


マッサンロケ地の旅 -20150707 十勝-

2015-07-19 14:17:32 | 連続テレビ小説マッサン

いよいよマッサンロケ地巡りファイナルの最終日です。十勝を巡ります。

翌朝の帯広駅。

本日の相棒です。

ロケ地に行く前に、帯広に行くだったらと友達にオススメいただいた場所に向かいます。旧国鉄広尾線の愛国駅。

自分には縁のない場所(^^ゞ。

愛国からさらに南下します。

自分がここに来るイメージはなかったのですけど。

旧広尾線幸福駅です。

友達が無くしちゃったというので、この切符を買いに来たのが理由です。

ご覧いただく皆さまにも幸せが訪れますように。

さてそれではロケ地にまいりましょう。北海道らしい道。

十勝平野南部を見渡します。右手に日高山脈。

帯広から車で1時間半くらい。やってまいりましたは、然別湖。

然別湖のホテルがある中心部からさらに北上します。湖沿いを走りますけど、途中道が細くなるのでご注意ください。ここを右に入ります。

然別湖北岸野営場です。

ビジターセンター。

駐車場に停めて、ここからキャンプ場に入ります。ずっと静かだった然別湖ですけど、キャンプ場は高校生で賑わってました。

まっすぐ湖に向かって、ここを下ります。

それではマッサンロケ地巡りファイナル最終日はじめます。

「政春と一緒、いつも楽しかった。だけど…」。マッサンとのデートで、エリーが花をつんでる湖畔

「I have to go back japan」。帰国をつげるマッサンのことばに驚くエリーがふりかえった岸部。

「This saturday」。

「I can't be helped. But it is seep」。

「Thank you everything. Oh,I wan't forget you,Masaharu. I'll  pray for your dream come true in Japan」。

「Elly. Do you marry me?」「Oh,What?」。

「If you accept, Elly. I want go back to japan. I can live with you. Here in scotland forever. I want live with you. always to grow all together」。

「日本に行く。政春と一緒に、私が、日本に行く」。

「Elly」「政春の夢は、日本で、初めてのウイスキーを造る事でしょ? だから、私が、日本に、ついていく!」。

然別を下って東に向かいます。さっき降りてきた然別はこんなツインピークスです。

足寄街道国道241号線に出まして北上。上士幌に入ったあたりのすぐ、国道沿いにあるトカトカさんでランチです。パン屋さんなのですけど、パンに感動しました。パンの塩加減が、ドイツやフランスで食べるパンにかなり近いのです。日本ではなかなか、てか一回もあのパンだけで満足する塩加減に巡りあえないのですけど、まさか十勝でいただけるとは。

足寄街道を南下して、帯広方面に向います。道道337号線を西に、十勝牧場に向います。道道137号線との交差点あたりのここに駐車できます。

駐車場のすぐ近くのここを北に歩きます。

十勝牧場の白樺並木が、マッサンロケ地旅ファイナルの、ホントの最後でございます。駐車場から200mほど北に歩きます。左手に種苗課基地が見えたらそれを過ぎ、十字路を越えた辺りです。

「ウイスキー造りに情熱を燃やした日本人男性と、愛する人の夢をかなえるために、見知らぬ国、日本で、その生涯を過ごした、スコットランド人女性」「私を、日本に連れてって」「エリー…」「このドラマは、まだ国際結婚が珍しかった時代に、夫婦となった2人の、笑いと涙。そして、愛がいっぱいつまった、冒険物語です」。マッサンファンは選んだ名シーンの栄えある1位を獲得したシーンですね。

「エリー、大丈夫か?」。日本に向かうマッサンとエリーが走っていたスコットランドの並木道。

「うん」。

「この手、離すなよ」。

「はい」。

マッサンロケ地めぐりラストショットは、オープニングのあのシーン。マッサンとエリーが手をつないで走ってる並木道です。

帯広に戻ってきました。JRが約1時間遅れで帯広でボーと待ってましたけど、ゆっくりできてかえってよかったです。

夕刻を迎える帯広をあとにしました。

今回の北海道旅は、小雨はあってもほぼ晴天でした。北海道の空はめっちゃクリアで、ホントに気持ちよかったです。旅のおわりにサウダージを感じるのは最近あまりなかったのですけど、ひさびさに去りがたくなりました。マッサンロケ地めぐりはこれで最後だけど、北海道にはまた来ます。津軽海峡です。右手が下北半島左手が津軽海峡。梅雨の境目をはじめて見ました。津軽海峡梅雨景色。

マッサンロケ地巡りはこれにておしまいです。ありがとうマッサン。エリーさんforever。