今年のゴールデンウイークはたびから旅へ。
ひと足はやく連休入りして、最初の旅は熊本。
しばらく心が動く大河がなかったのでロケ地めぐりはやめていたのですけど、いだてんに出会い、面白すぎていてもたってもいられず。
今回は、滞在時間がそんなになかったので本格的なロケ地めぐりではなく、まずはスタートということで、大河ドラマ館におじゃまします。
やってまいりましたのは、43の地元、玉名です。
玉名駅についたら、偶然ななつ星がいました。
駅舎に金栗四三のコーナーができるようです。
玉名の町中にあるのぼり。
いだてん大河ドラマ館でございます。玉名駅から徒歩15分くらいです。平地ですけどちょっと距離がありますね。駅にタクシーもいますので、不安なかたは利用されたほうが良いかもしれません。大河ドラマ館にはタクシーはいませんでしたので、帰りは呼んでいただくことになります。
建物はこんな感じ。ひらべったいので小さく見えますけど、中身は濃いです。
チケット売り場にある、四三の巨大パネル。
金栗四三のふるさとマップ。
入場はおとな600円也です。
おなじみ記念撮影パネル。
入り口はこんな感じ。
館内はほぼ撮影NGですので、撮影OKの部分だけで失礼します。大河ドラマ館ではいつも思うのですけど、サインは著作権の都合がありますからともかくも、渋谷や谷四で撮影OKな小道具や衣装がNGなのは残念でなりません。お客さんが多い日ならともかく、今日みたいにそうでもない日はOKにしていただきたいです。
入り口でいきなり出迎えてくれる主演のお二人。
六代目。
六代目のとつけむにゃー^^。
阿部サダヲさん。
入ると反時計回りにコーナーが続きます。作品の紹介パネルに続いて、浅草のバーチャルリアリティ体験ができるコーナーがあります。その隣が寄席のコーナー。
ビートたけしさん。
次に熊本ロケ地を六代目と宮崎美子さんが紹介する動画を4Kで見られるブースがあります。10分くらいです。出るとロケ地マップです。参考になるので助かります。
その向かいが池部家のコーナー。
綾瀬はるかさん。
大竹しのぶさん。
中村獅童さんと宮崎美子さん。
玉名の街を紹介したパネルの次に、池部家周辺の設定上のジオラマです。かなり大きくて精巧なので、見飽きません。
鉄橋の下に河童。
43とスヤさんがいます。探してみてください。
その隣に43の高師の制服とスヤさんの女学校時代の制服があります。六代目は小さく見えるのですけど、けっこう大きいです。その裏側に、43の羽田選考会のときのユニフォーム、痛快男子三島弥彦のスーツ、加納治五郎のフロックコートがあります。当時の生地はフエルトだったんですね。その向かいが三島家とTNGのコーナー。生田斗真さん。
高師のコーナー。役所広司さん。
隣に金栗四三のことばやデジタルフォトフレーム、年表があります。館の中央に360度体感シアターがあって、金栗四三の功績を時間順に見ることができます。このシアターがすごくて、ホントに360度で映像が流れていて、リアルに現地にいるみたいです。最後にキャストのサインと来場者のメッセージが展示してあって、その先がお土産ものの売店でおしまいです。
館の外側は日常の玉名の風景なのに、館のなかはこの国の最先端の商業映像技術が詰まっていて、そのギャップがおもしろいです。フル4K作品はたしかいだてんが初だったと思うのですけど、それゆえか、これまでの大河ドラマ館にないテクノロジーが玉名の地でいっぱい見られて、渋谷や浜松町や谷四にいくならいざしらず、非常に貴重な体験ができると思います。
ちょっとだけロケ地めぐりです。
池部家の船着き場。
防波堤の上の蔵屋敷はCGですね。
米俵を転がしていた坂。実際に俵まつりでも転がすそうです。
上からみたらこんな感じ。
最後に。いだてんは興行的な不調が伝えられます。近年のNHKは改革が進み、べき論だけでなく結果を残す方針に転換されて10年ほどになります。その結果、記録性の高いドキュメンタリーが少なくなった反面、衰退した民報バラエティの受け皿のようになってしまったり、大河への芸人起用など、デメリットも多くあります。一方でドラマでは、時代劇の継承は採算以上の目的があるでしょう、さらに朝ドラや大河の作り手に民報で腕をみがいた方が参加するようになって、かつてのコンサバティブな壁を壊して、チャレンジングで娯楽性がある、クオリティが高い作品が生まれるようになりました。幾分実験がし易い朝ドラで、先行してそのような成功した作品が出てきていて、あまちゃんやひよっこはわかりやすい好例ですね。いだてんはその流れをついに大河に持ち込んだ、ある意味実験的な意欲作です。実験は、最後までプランにしたがって進めないと評価ができない。なんとなく、大河の視聴層というクラスタがいて、朝ドラと似ているようでいて実際はかなり中心がずれているのでしょう。ただ朝ドラと大河を同質に評価できるクラスタが確実にいることもまた見えてきています。NHK自身が変わったように、視聴者の傾向も変わる、かもしれない。いだてんは、そんな時代になってようやく評価される傑作なの、かもしれない。いや、むしろそのほうがかっけーなんて思います。
2019年大河ドラマいだてんを全力疾走で応援します。