余人は知らず、疲れた時など、結構、酸っぱいものが食べたくなる。
会社法務を担当していた頃、センシティブ、機微に触れる案件を扱った時など、何となく寿司が食べたくなったように憶えている。
彼女 から週末に、「何かリクエストがある?」と訊かれた折には、内心、太巻き、これが結構手間が掛かるらしい。が、食べたいなあと思ったものだった。
教室を週に五箇所抱えた彼女には、土・日と雖も準備で忙しいことは分かり、口には出さなかったけれど。
独りになって、気持ちが欲しがる時は、売り場に並ぶものを利用するが、どうも甘くて頂けない。
それでという訳じゃないが、太巻きは論外として、何を血迷ったか手巻き寿司なら何とか・・・と、思わない時もないじゃない。
が、炊飯器が炊いた “ すしめし ” を、冷ましつつ酢を打つ、なんて考えたら、そこまでしてと気が萎える。
そんな折、晩酌の肴を求めてCO-OPをうろついていたら、海苔売り場に “ 酢海苔 ” なるものが並んでいた。
この海苔屋さん、“ おにぎらず ” なる塩海苔を販売したメーカで、それに類するものらしい。
固い頭じゃ思いつかぬ発想、そうか、待ち人来たらずならこっちから行きゃいいンだ・・・と、ちょっと違うか?
とまれ、食欲の秋とやらを満喫、それも鱈腹と思う、術後症による過食反動は暫し打っちゃっておいて。
そんなこんなで神無月・十月、結構に高層のわが埴生の宿、窓を開けると秋風に乗って、居座った秋雨前線の隙間(9/30)を縫って運動会の練習だろうか、スピーカーの声が何処からか届く。
花屋さんの店先には、清(すが)しい真綿色、どんな色なんだかそれって? したシクラメンも並び始めた。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1192