11月・霜月の最後の月曜、KM さん宅でチーム奈良の茶事勉強会。
自分たちで汗せずにゆったり座って客は楽しむだけの茶事は、有名な老舗料理屋や料理旅館など、あちこちで開かれている。
贅を凝らした道具組と懐石料理でもてなす茶事もいいが、このチームは、一味もふた味も違う全員参加の茶事だ。
今回も11名が、それぞれ何かの役目を受け持ちつつ、出来ることを協力しながら作り上げた。
チーム奈良のメンバーも、全員が素直な向上心を持ち、学ぶことをいとわず柔軟な思考と精神を持った上質な人たち、お茶に限らず教えられることも多い。
笑い声が絶えなかった、“ 霜月の茶事 ”、その一日を披露したい。
「照葉」がお出迎えの玄関。(写真左)
待合に花はいらないらしいが、秋の花々、勿体ないので飾った。(写真中)
お盆の中の花入れには、「実葛」(さねかずら)、黄みどりと紅色の球形で、まるで、和菓子の鹿の子餅。
別名、「美男葛」、小枝をぬるま湯に一晩ひたし、樹皮に含まれた粘液を整髪料として使ったからこの名がついたとか。
この粘液は、和紙を漉くときの糊料にも用いられ、「布海苔葛」(ふのりかずら)とも呼ぶらしい。(写真右)
手桶の水を蹲踞(つくばい)に水音と清らかに差す亭主。(写真左)
塵穴(ちりあな)は、三枚の瓦で造られている。(写真中)
腰掛待合の正客石は丸太の切り株、踏み石は枕木?(写真右)
路地で舞った「モミジ」の一葉が髪飾に。(写真左)
風炉先屏風は、KM さんのお義母様手作りのちりめん細工の「椿」が咲いている。
万葉集の、巨勢山のつらつら椿つらつらと・・・、の歌を思い出した。(写真中)
干菓子器(ひがしき)には、金平糖が吹き寄せ風に。(写真右)
いつも会記を書いて下さる A さんのお母様が、献立記に南天を添えて下さった。
お仕舞いは、退席した客を無言で送るにじり口の亭主。
心もとない写真で申し訳ないが、広い心でご覧頂ければ嬉しい。
次回は、年が明けて “ 上巳の節供 ”、“ 雛の季節 ” に開かれる。その日を今から心待ちにしている。() (写真の上でクリックすると、少し拡大されるそうです。)
感謝感謝です。
毎回色々とお勉強になります。チーム奈良みんなで頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。
そんなに感謝されますと、恥ずかしくなります。こちらこそ感謝です。
チーム奈良という、素晴らしいお仲間に恵まれ、仕合せなカタリナです。