ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

幻のエルミタージュ ‐ 5月がゆく

2013年05月31日 | カタリナ便り

 今頃は、白夜のサンクトペテルブルクにいる筈だった。

 カタリナ、世界4大美術館のひとつエルミタージュで美術館巡りの掉尾を飾る、なかでも、大好きなレンブラント・ファン・レイン(1606-1669/オランダ絵画黄金期)の傑作、「放蕩息子の帰還」「ダナエ」「フローラに扮したサスキア」などとの出会いが夢だった。

 ANAのマイレージ特典交換、ビジネスクラスから埋まっていくご時世、2月に申し込んでこの時期になった。
 それとても伊丹から羽田、そして成田からイスタンブール、ミユンヘンを経由してサンクトペテルブルグへと、たっぷり機に揺られる旅程を組む仕儀に。

A1_louvre A2_prado A3_metropolitan

 左から順に、世界4大美術館のひとつとされるパリのルーブル、マドリードのプラド
 そして、NYのメトロポリタン美術館です

 僅か三泊で帰国もないだろうと旅の前半、JALパックのランドオンリー・現地集合のプランを加え、5月28日にエーゲ海の真珠とも言われるイズミルで団と合流。
 その、後六泊の予定でざっとトルコを周り、6月3日にイスタンブールで離団、ミュンヘンを経てペテルブルクに入ることにしていた。

 イスラムの優等生トルコ。
 一昨年の<イスラエル巡礼>でイスタンブール・アタチュルク空港を通過したことがあるが初めての国。
 15世紀にビザンツ帝国を滅ぼしイスタンブールを都とする大帝国を打ち立てたが、そのオスマントルコの栄光や如何に、と楽しみにしていた。
 カッパドキアの気球ツアーは爆発事故で、勿論、取り止めになったが。

B1_visa B2_hotel_voucher

  ビザとホテル・バウチャーです
  ロシアの旅行社はアカデミサービス社、ここが招待状?を出してくれたようです

 一方のロシア、通貨ルーブルしか使えない、空港やホテルを除いてロシア語以外はまず駄目と言う、この摩訶不思議な超大国、入国査証・ビサの取得からして大層。
 旅行案内を読む限りだが、航空機やホテルのバウチャーは勿論のこと、招待状がないと下りない。

 ペトロ 如きのスキルで個人手配は到底無理、で、ロシア専門旅行社ユーラスツアーズの手を拝借した。
 餅は餅屋と言う、ビサの取得から美術館に徒歩圏内のホテル予約、フライト便が深夜着の早朝発となったため空港とホテル間の送迎、半日だけだが日本語ガイドの観光など、痒いところに手が届く手配をして貰った。
 自前は、エルミタージュ美術館の、二日間通し入場券をインターネットで買ったことぐらい。

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  エルミタージュ美術館のバウチャーです
  紙面には、「貴方は長蛇の列に並ばなくてもいいよ」なんてことが書いてあるようです
 
この日の朝(31日)のカタリナですが、そんなこと忘れたかのようにお絵描きに夢中です?

 ところが、カタリナが思わぬことに。
 ファースト・オピニオンで彼女、「ペテルブルクだけでも」と懇願、主治医は勿論、「なんぼビジネスクラスでもあかん!」。
 その夜、玩具を取り上げられた幼子みたく悄気ていました。

 そんなこんなの皐月・五月、「また、いつの日かふたりで」、感謝と祈りとともにゆきます。
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.616

コメント (3)
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