ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

腹式呼吸

2012年05月11日 | 日記

 もう一昔以上も前、教会の主日ミサ(日曜礼拝)で先唱(司会)の奉仕をしていた。
 入梅の頃から夏にかけて気温が上がり、250人ほどの人いきれとも相俟って御堂は蒸しむしする。

 人一倍汗っ掻きのペトロ、そんな日が大の苦手、足下に隠した小さな扇風機では追いつかない程の汗。
 見兼ねたカタリナ、お茶の稽古で多汗な方にも教えるらしく、「複式呼吸をすれば」とアドバイスをくれた。
 確かに、この呼吸法を何度か繰り返す内に汗が引いてくるから不思議。

 Photo_3心が冷静になる所為だと思うのだが、以来先唱の直前に腹式呼吸で気持ちを落ち着けたものだった。
 先唱を離れて久しくそんなことも忘れていたが、今回の入院で思い出させてくれる出来事があった。

 前に「<よっかとようか>」で、背中から脊髄に刺されている髪の毛ほどの痛み止めのチューブを千切ってしまったことを書いた。
 点滴のチューブに別の痛み止めの薬を加えて対処して貰ったが、薬が切れ30分ほどするとてき面に痛みが襲う。
 看護師さんに再度頼むんだが、一日に使える量が決まっているのか容れてくれず、代用に?「腹式呼吸をして」と涼しく言う。

  「そんなモンで痛みが引くんかいな?と少しムッとして訊くと、「横隔膜を大きく上下させると腹筋が緩んで意識が楽になる」と言う。
 そう言えば術前に貰った栞の訓練メニューに、深呼吸と腹式呼吸が載っていたことを思い出した。

 21自ら硬膜外麻酔のチューブを千切ってしまう失態。
 深夜の病床で独り健気?にも痛みに耐え、胸と臍下に夫々手を当て、鼻から深く息を吸い、口をすぼめてゆっくり吐く動作を繰り返していると、根が単純なのか痛みが薄らぐような気がして、その内にうとうととまどろみも。

 起立してするのがいいらしいが、今は、就寝前にベッドに横になりしている。

 意識を頭のてっぺん辺りに置き、ストーマに2月ばかり任せて少々緩くなったお尻(失礼)の括約筋、吸う息に合わせてきゅっと絞め、すう~、ふう~、を繰り返す毎日、「継続は力よ!とからかわれ、じゃなかった励まされながら。

 図書館への道すがら、黄色の花をわんさと咲かせた喬木を見かけた。
 カテリナが庭を掃除中の方から「木香薔薇」と名を聞いたが、この棘のない薔薇、なるほど微かにいい香りがする。
 Peter & Catherine’s Travel Tour No.466

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする