前回、この教会を初めて訪ねた時のことなどを書いた。
その時の旅の覚え「遥かなる国へ」をもう少し続ける。
〈 サグラダ・ファミリア ・ 聖家族贖罪教会には、聖母子と四人の福音書記官を象徴する6本の塔と十二使徒に
〈 捧げる12本の鐘楼が建つ計画とされています
〈 今は未だ、北東側にある「生誕のファサード」の4本を含め8本の鐘楼しか完成していません
〈 中世以降、長い歳月と多くの労力をかけて造られた大伽藍は数多あるも
〈 のの、建築技術や機材が目覚しい発展を遂げた現在において、資金難と
〈 いう現実があるにしても、これからまたさらに200年という気が遠くなるよ
〈 うな歳月をかけて後世に引き継ぐ、歴史的建造物はこのようにして造られ
〈 るのかと、妙に感心させられてしまうのです
〈 鐘楼には、エレベータで昇れるようになっています
〈 エレベータで降りたところから頂上?付近まで、さらに螺旋状の階段を歩
〈 いて登らなければなりません
〈 人ひとりがようやくほどの狭い通路を、登る人降りる人が行き違い、しかも
〈 下が透けて見えるところもあって足元が覚束なく恐怖も感じます
〈 途中に設けられた小さな溜まり? から恐る恐る顔を出すと「ぱっと」視界
〈 が開け、バルセロナの街が俯瞰できるのです(写真上)
〈 冴えわたる青空のもと、遠く地中海を眺めながらスペイン第二の都市はかくあるのかと、「頗る気持ちがい
〈 いのね」と申しています
10年後の07年9月、サンティアゴ・ディ・コンポステーラへの巡礼の帰り道、建設中のこの教会を再訪した。
かつて青空が覗いていた中央身廊は、殉教の象徴であるシュロの葉を模した天井(写真下左)で覆われ、側廊の中空には大聖歌隊席まで出来ていた。
ところで、後200年かかるともされていたこの工事、資金の目処がついたのか大量の工事機材も投入され、余すところ20年ほどで完成するらしい。
写真下右は、生誕のファサード。
また、工事と併行して部分的な補修工事もやっているらしく、そのことがこの工事の長さを思わせる。
それにしても、世界広しと雖も、「工事現場で入場料を取るところは余りないよね」と思う。
そういえばこの教会へのチケット、Admission (入場料)ではなく Donation (寄付金)になっていると、「自称、雑学家が申していましたっけ?」。