ひとっこひとりいない船
船長は
腕組みをして考える
実は、怯えているので
考えるふりをする
ひとは
必ず沈む船であると
死ぬよりは
幽霊がこわい
幽霊なのに
幽霊は
消えない罪について
考えている
人間ではなく
幽霊だから
とこどき
小さな氷山を発見したように
寂しい警笛を鳴らす
船長は
腕組みをして考える
実は、怯えているので
考えるふりをする
ひとは
必ず沈む船であると
死ぬよりは
幽霊がこわい
幽霊なのに
幽霊は
消えない罪について
考えている
人間ではなく
幽霊だから
とこどき
小さな氷山を発見したように
寂しい警笛を鳴らす