「弥次郎兵衛」
わたしは
こんな
弥次郎兵衛(やじろべえ)
木よりも
ずっとへたくそですが
生まれてから倒れるまで
揺れながら
点の上に
立っています
目を閉じると
見えくるのです
海さえ
見たこともないのに
水平線
空と海の目蓋が
挟むもの
それは
神の青い
細い目
目があうと
わたしの
両腕も
つられて
開いてきます
弥次郎兵衛
点から
海へ空へ
わたしは
こんな
弥次郎兵衛(やじろべえ)
木よりも
ずっとへたくそですが
生まれてから倒れるまで
揺れながら
点の上に
立っています
目を閉じると
見えくるのです
海さえ
見たこともないのに
水平線
空と海の目蓋が
挟むもの
それは
神の青い
細い目
目があうと
わたしの
両腕も
つられて
開いてきます
弥次郎兵衛
点から
海へ空へ