ブレンド日記

世の中の出来事・木馬での出来事・映画の感想・本の感想・観るスポーツ等々ブレンドして書いてみました。

三島由紀夫と木馬の開店記念日に寄せて。

2007年11月25日 | 本の事
  ここのところ三島由紀夫ばかり読んでいる。
あれから37年もたってしまったのかと、あらためて驚く。(少し長くなりそうな予感、ごめんなさい。)

 1970年11月25日 三島由紀夫が自ら作った「盾の会」の仲間と共に、市ヶ谷の自衛隊に乱入し割腹自殺した日のことは忘れられない。
あの衝撃の日『本気だったんだぁ、嘘じゃなかったんだぁ、』ただもうその言葉ばかりが頭の中をぐるぐる回っていた。
当時テレビやマスコミに頻繁に出ていて、「死の美学」なるものを熱く語っていた三島だったからだ。
最近になり、たびたび三島由紀夫のことを考えるようになった。
このたびの防衛庁の不祥事とか、テロ特措法とか、そんな時三島ならどうみただろうか?どうコメントしただろうか?と考えてそして、それに対して私はこう思うなどと、偉そうに反論したりして・・・

私は三島由紀夫や太宰治は、本当のところ余り好きではなかった。
が亡き主人が三島文学の大のファンで、三島の文学には無駄がない。始めから終わりまですべてに計算されつくされていて、読み終わったときに感嘆の声しか出ないといつも言っていた。で少し読んでみる気になって、彼の蔵書の全集から拾い読みしていたのだけど、余り本気ではなかった。

 何年ぶりだろう、「不道徳教育講座」を読んでみた。
難しい三島文学より、わかりやすいエッセイの方が読みやすいし私は好きだ。
今でも私は時々引っ張り出して読むけど、流石に時代ずれしていない。
これが書かれた時代は、三島が順風満帆の時で、評論家にも絶賛され、肉体コンプレックスもあらゆる努力で克服し、あえて川端康成の紹介で結婚もし、我々から見ても、頭さえ人並み以上によければ、自分の人生の舵は取れるとの自信に満ち溢れていた時代で、私も羨ましく思っていた時期である。
これは30章からなるエッセイ集で、「知らない男とでも酒場に行くべし」「教師を内心バカにすべし」「大いにうそをつくべし」・・・・
とても挑発的なタイトルがついているエッセイだ。
そこまで小難しくなく、大衆向きに平易なこなれた書き方で、本人もそのような人たちのためにと思い楽しみながら書いたように感じる。

 面白いなぁと思った章からの切り抜きなのですが・・。
「馬鹿は死ななきゃ・・・」タイトルからしてドキリの私です。
バカは死ななきゃ治らないといいますが、馬鹿にも重症から軽症まであり、と続き、バカという病気の厄介なところは人間の知能と関係があるようでありながら、一概にそうとも言いきれぬところであります。と続き・・
(一)秀才バカ
概して進歩的言辞を奔し、自分の出た大学をセンチメンタルに愛しており、語学が達者で、使わないでいいところに横文字を使い、たいてい眼鏡をかけており、暴力恐怖症を併発し、時々ヒステリックに高飛車なことをいったりするいっぽうで、運動神経がゼロで、紅茶のスプーンは何度も落っことし、長上にへつらい、同僚に嫉妬し、ユーモアセンスがなく、人の冗談を本気にとって怒るかと思えば、冗談のつもりで失礼なことを平気でいい、歯をよく磨かず、爪を切らず、何故人に嫌われるのかどうしてもわからない。

 まだまだ続くのですが、いかんせん約50年前に書かれたものであるにもかかわらず、基本的には世の中も人間も変わってないのである。三島由紀夫のその目はその変わらないところまで届いているので、読んでいて必ず一箇所はドキッとするところがあるのだ。
話が長くなったからいつかまた三島由紀夫について私なりに書きたいと思う。

 三島好きだったと言う訳ではないけど、1976年11月25日木馬をオープンしたのです。
たまたま今年の31周年記念日は「千葉S型ウイルス」が帰省したので、お休みにしましたが、この開店記念日になると、何の因果か何時ものことのように三島由紀夫を思い出してしまうのです。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
木馬 いけなかったけれど・・・ (あやかし姫@コック見習い)
2007-11-24 20:42:04
>そのさ~~ん

今晩は~ ブログを介してきました~~。このところちょこっと覗いて立ち去る状態で失礼しました~~。

木馬に行って お料理食べたかったな~。あとコーヒーを飲みたかった。くすん。

だけど 本当に日本海のお魚っておいしいですね。民宿できんきんのお魚食べましたよ~~。お刺身とサザエ(こちらは 何だろ?ペシャメルソース?みたいなソースをかけて焼いてあった。うまかった~。

日御碕のかれいの干したのとか食べてないんだけれど
おいしそうだったな~。

儀式に結構沢山の時間を費やしたので出雲そば食べるのがやっとだったな~。

三島由紀夫 多分ですが恩師の上原先生好きだったんじゃあないかな?死に際を美しくなんてこと考えていたと思う。

潔いなんていうことばも好きだったし・・・文学は全くの音痴だけど ここにご紹介くださったご著書読んでみたくなりました~。

大根の葉っぱ手に入ったんで お料理したいんですけど。。。?どこでしたっけ? ちょこっと探してみま~~す!
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あやかし姫さーん! (その)
2007-11-26 12:15:53
ようこそ島根に!
あれでも連絡でもあるかと心待ちにしていたんですよ。
お会いできなくて残念ですが、いつでもまたいらしてくださいね。

キンキンのお魚美味しいでしょう?
千葉の息子も島根のお魚食べたら東京ではもう食べられん、といっています。

出雲ソバも美味しいでしょう?
私は「わりご蕎麦」が大好きです。

たまたま木馬の開店記念日と三島由紀夫がなくなった日が同じだったのです。
木馬も31周年になりました、後何年続くやら・・

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